書類に転送、声聞士としての仕事が終わると自分の部屋で休憩をしていた。外は夕暮れ、今日は何だか疲れが取れないなぁと溜息をつくと立ち上がる、そろそろ風呂へ入ろうゆっくり湯に浸かろう、そう思いながら襖を開き廊下を歩きだそうとすると後ろから呼び止められた。  「お~い主!」  振り向くと小走りでどすどすと音を立てて近づく青い虎の陸奥、軽く手を上げるとにこりと笑って嬉しそうだ。  「どこいくべ?」  これからお風呂に入ろうかと言うと陸奥は目を瞑りぽんと胸を叩く。なんだろう?  「んならばこの俺が役に立つべ!主、背中を流してやるべ」  有難いが陸奥も任務で疲れてるだろうと遠慮しようとするが持ち上げていた手首を掴むとそれじゃぁいくべと引っ張られてしまう、大きく力強い陸奥になすすべもなくそのまま風呂場へと連れていかれてしまった。    「主は俺達の大事な人だべ、しっかり俺が面倒見てやるべな」  機嫌の良さそうな陸奥は何の躊躇いもなく裸になっていく、その横で同じ様に服を脱ぐと籠の中へ。思わず陸奥の体をまじまじと見てしまう、上から下まで綺麗な空色に純白、そして黒く彩られた縞模様はそこに存在するだけで画になる。  「んん?どしたべ主、俺の体が気になるか?」  しまったと顔を逸らそうとする……が、頬を赤らめながらも悪戯心がふつふつと湧きあがり逞しくも太ましい腹へと腕を伸ばす。少し太ったんじゃないか?照れ隠しにそんな言葉さえ投げつける。  「わはは、くすぐったいべ~。こう見えてちゃんと鍛えてるんだがぁちょいと林檎食べ過ぎたかもしんねぇべなぁ」  苦笑しながら耳を掻く仕草が愛らしい、それでも自分の見た目よりもずっと筋肉質な体はとても印象的だった。    がらら    風呂場に入るともくもくとした湯気に包まれる、周りを見ても今は誰も入っていないようで貸し切り状態だ。  「こりゃぁ伸び伸びできそうだべ」  こっちくるべと言わんばかりに手招きをする陸奥についていく、シャワーで湯加減を確かめ暖かくなってからこっちや陸奥に掛けていく。自分でできるよと言うのだがシャワーを貸してはくれないようだ。  「今日は俺が主を労うべ、ほらほら座って」  やや強引だがまんざらでもなく横に座るとタオルにボディソープを付けてくしゅくしゅと泡立てる、そのまま徐に背中に当てると首から横や下へ揉むようにして擦ってきた。  「日々俺達の為に尽くしてくれる主へ~だべ」  楽し気に笑う陸奥の大きな手が触れる度にどこか安心感を覚える。リラックスして力を抜くと丁寧に洗っていく、腕や脇の下、背中に腰……ふと肩を揉んでくる。あ~と声を出すと気持ちいいべか?と聞いてくるからそれに答える。  「主はいなくてはならない存在だべ、俺達にとって絶対にいなくなってほしくない人、だからいつでも元気でいてほしいんべさ」  その為だったら何でもするからいってくんな主、陸奥の言葉が優しく心に作用するようだった。  続きを洗っていき少し立ってと言われたからその場で立つとお尻を洗ってくる、赤くなってもう十分だけどと言うのだが陸奥は許してくれない。  「なぁにいってんだ主、一度やり始めたら最後までだべ!俺に身を任せて主はゆっくりしてればいいべ」  裏腿やふくらはぎまでしっかりと。うぅむこそばゆい……確かに気持ちいいのだが何だかあまりに丁寧だし陸奥の肉球がぷにぷにと当たって妙な刺激が生まれてしまう。  「よしっと!裏は完了だべ、さぁ主!次は前だべ!」  え!?と思って慌てて遠慮する、そ……そっちは自分でできるから!しかし頭を傾げる陸奥はすたすたと前に回り込んできてしまう。  「なに言ってるべ、ここまでやったら全部俺が――あっと」  慌てて股間を隠すのだがさすがに現状では全てを隠し切れない、赤くなって陸奥の手が気持ち良かったからとか何か言い訳をしようとする、そんな自分にぽんと陸奥は両肩に手を乗せると座らせてくる。  「男だったら皆そうなるべ、なぁんも恥ずかしいことじゃない、俺だってなるんだしここは今二人きりだべ。ほらほら、隠すな隠すなって」  うぅむ仕方ない、ここは陸奥のやりたいようにやらせよう。目を瞑りなるべく違うことを考えようと努力しながら陸奥の手を感じる。肩や腕、胸にお腹とゆっくりと洗っていく、その手は何だかちょっと艶めかしいと感じてしまうのは意識過剰というべきだろうか。    *    「さぁ足を開くべ」  言うが早いか陸奥は全く躊躇せず股間に手を伸ばしこっちの竿を握ってきた、びくんとすると陸奥は少し驚く。  「おっと痛かったか?」  いやいや痛くない……じゃない!いきなり触られた、というかそこは本当に自分で洗うから!  「なぁに恥ずかしがってんだ主、ここは一番汚れが溜まりやすい所だろ?しっかり俺が洗ってやっから、それとも俺に洗われるのは嫌べ?」  少し気落ちしそうな顔をするから全然そんなことないけどと、でもやっぱり凄い恥ずかしいよとは言っておく。  「さっきも言ったが二人きり、俺は全然何とも思ってないそれどころか嬉しいべ、だから俺の方から頼ませてもらうな」  言いながら片手で玉を揉みもう片手で竿にタオルを当てて優しく洗っていく。うぅ擦れる……摩擦がない状態ぬるぬるした状態での陸奥の手は相当な快感を生んでしまう、肉球が気持ち良すぎる。  「俺な、時々考えるべ。もしかしたらおせっかいだったんじゃないか、やらなくていいことまでやってんじゃねえかって。元々世話するのは好きな方だし相手が喜んでくれると俺も嬉しい、だからついつい行動しちまうんだけど、出過ぎちまってねえかって。嫌われたら誰だって嫌だべ?だから気を付けなくちゃならねえと思うんだがぁどうしても我慢できなくて、もし主も嫌だったら素直に言ってくれよ?」  苦笑しながら作業を続ける陸奥、手を離そうとした時手首を掴んでそのまま持たせる。も、もう少しだけ洗ってほしいと。  「主……任せろ!気の済むまで俺が全部しっかり洗ってやるべ!」    くしゅっぬちゅっ    陸奥の手は何だか巧みに思えた、優しく上下に擦っては指でカリ首を横に擦り、裏側をつつっと撫でて根元の皮を軽く掴んでは皺を伸ばしてその中を擦る。玉を横に退かして熱がこもりやすい所や裏側も何度も擦ったり揉んだり。刺激と快感が蓄積しそれが興奮へと変わると恥じらいを上回っていく。勿論今も恥ずかしさは残っているがそれよりも陸奥にもっとしてほしいと思ってしまうのだ。  気づけば陸奥の息もどこか荒い、頬を紅潮させてその場所を凝視しているようだった。  「どうだ、いい感じか?へへっ主が嬉しいと俺も嬉しいべ。それに、俺も何だか場所が場所だけにちょっと興奮してきちまうべ」  嬉しそうに玉や竿を揉んで離さない、世話好きもあるのだろうが陸奥自身の性欲も刺激しているようだ。鈴口から漏れ出る先走りを指で広げるように亀頭に塗り擦られるとぶるりと震えてしまう。  ちらりと下を見ると陸奥の股間が目に入る、そこではびくびくと震えながら勃起する陸奥の竿があった、こっちのを弄ってて感じてしまったのだろうか。  「ん?あぁ、ちっと恥ずかしいけど主のここが魅力的でな、反応しちまったみたいだべ」  はははと笑う陸奥、この時自分はどうにも気持ちが昂っていたらしい、意識せず口から陸奥のも触りたいと言ってしまっていた。少し驚いた陸奥であったが頷くと立ち上がり見せつけてくる、目の前には陸奥の股間……ごくりと生唾を飲みこんだ。  「うぁっ!あ、主触るんじゃなかったべ!?お、俺まだ洗ってない……ぁぁぁ」  気づいたら口を開けて迫っていた、太腿を抱えるように掴みながら陸奥の大きな玉を一つしゃぶりだす、あむあむと口を動かすと吸い付き、ちゅちゅっと音を立てながらじゅぼじゅぼと出し入れをする。舌を器用に動かして根元から伸びる皮を舐め、皺の中に入れたり、舐めまわしながら舌で持ち上げたりする。確かに言った通り若干の匂いや味はする、だがむしろそれは求めていたものだったかもしれない。洗ってしまうとこの陸奥の大事な部分が薄まってしまうから。  「はぁはぁ、け、結構積極的だべな……ぁぁ、き、気持ちいいべ」」  タオルを握りしめながら天井を見上げる陸奥、刺激に短く甘く喘ぎながら自分のやることを邪魔しない、だから自分も欲望のままに手や口を使ってそれを晴らそうとする。もう今は止まれない気がした。  「あぁ!主!そ、それ……き、気持ち良すぎるべ!」    じゅぶっじゅぼっ    とても大きく存在感がある陸奥の竿、口いっぱいに含めば喉奥まで到達しそうなほどだ、匂いも味も一段と濃い気がした。それによって脳のタガが外れていく。まるで酔いしれていくようだった。両手で玉を一つずつ掴むと交互に揉みながら中身を動かす、同時に頭をしっかりと上下して陸奥を味わっていく、あぁ……何だか凄く幸せな気分だ。  「あ、主そろそろ出ちまうべ!そんなされるとっ、あっぁぁぁ!」  慌て伸びる陸奥の手が頭を掴む、しかし自分が止めないと分かると押さえながら軽く腰を振りだした、荒々しい呼吸を繰り返しながら喘ぎ、やがてずんと中に入れてくる。  「イクッ!イッちまうべ!あぁぁぁぁぁ!!」    どぷっどぷっどぷっ    中で怒張して何度も膨れるとその度に粘度の高い精液が喉へと当たる、ごくごくと飲み込んでいくとなんとも形容しがたい味に軽く咽る、美味くはないが不味くもない、そしてそれを飲みたいと思っている自分がそこにいた。  全て出し終わると肩で息をしながらゆっくりと腰を引く陸奥、口から抜けると精液まみれの竿がふるふると震えてとても煽情的だった。  「わ、悪いな主、我慢できんかったべ。辛くなかったか?」  心配そうに見てくる陸奥に凄く興奮して良かった、しゃぶってるこっちが気持ち良かったと。もはやここまでやったら今更ということもあり平気でこんなことを口走る。それでも陸奥は引いたりせず嬉しそうに笑ってくれる。  「それは良かったべ!主が嬉しいなら俺も嬉しい、だけんど、出したのは俺だけだべ」  股間を指差す、こんな風にしてもらったんなら俺もお礼がしたいべなと座る。  「どうべ?俺もしゃぶった方がいいべ?」  少し考える、出してもしかしたら少し落ち着いてしまったかもしれないが、もし陸奥がいいならもっと深いことがしたいといった。しゃぶられもしたいがそれ以上のことを……。  「え?それってなんだべ?」  まだよく分かってない陸奥に恥じらいながら教える、陸奥に抱かれたいと。途端に驚き尻尾があちこちふらふらするのが分かった。  「俺が抱く方でいいんべか?主が求めてるなら全然!むしろその、俺もそういうこと考えてたところあるべ」  今度はこっちが驚く、はははと頭をかく陸奥は俺も男だし主は大事な人、俺にとって、好意を寄せるその人なんだべと。何だかそれだけで少し心が満たされるようだった。    一度立ち上がり体の泡を流すと地面に横になる、硬いタイルの上だから快適ではないが思ったよりも痛くない。  「それじゃぁ解していくべ」  足を持ち上げるとずいっと尻を上に向かせて顔を近づける、舌を出すとぴちゃぴちゃと舐め、やがて中へと入れていった。  「んっんぶ」  優しく周りを舐め口をぴたりと当てては中に唾液を送り込む、数分そうしているとやがて舌を抜き指へと変わる。一言入れるべと言うとゆっくりと奥へ入れていった。陸奥の指は太く流石に異物感はどうしても拭えない、痛みも少しある、こっちが表情を歪めるとすぐさまそれに気づいて動きを止める。  「安心してくんな、傷つけるつもりはないべ。二人で一緒に気持ち良くなろうべ」  腹を撫でてくる陸奥の手が心地よく安心感が生まれる、筋肉が緩んで痛みがなくなっていくのが分かる。呼吸が安定すると陸奥は再び指を入れていき、そうして擦り抜き差ししながら穴を広げていく。  数十分くらいか、時間をかけると穴はぽっかり広がってしまう、そのおかげで痛みは無くなったが何だかちょっと違和感はあった。  「へへへ、主の穴……すげえな、見てるだけで俺、頭が沸騰しちまいそうだべ」  は、恥ずかしいからあんまりまじまじ見ないでよぉ、顔を真っ赤にして言うと悪い悪いって。近づいてくると片手で竿を持って穴に当てる。  「それじゃぁ入れるべよ、主……何だか夢みたいだ、俺主と一つに……」    ずぶぶ    入ってくる陸奥の竿、太くて熱くてまるで火傷しそうとさえ思ってしまうほどだった、根元まで入ると何だか下半身が重く感じる。限界まで押し広げられた腸から竿が刺激で震えているのが伝わる。  「あぁぁっ!あ、主の中凄いべ!締め付けられて、熱くて柔らかくてっ、はぁはぁ、お、俺こんなの初めてだべ……っ!」  呼吸を乱しながら陸奥は体を倒し背中に両手を入れると持ち上げてくる。  「主、背中痛いだろ?俺がしっかり抱いてやるべ」  力強く、でも苦しくない程度に抱きしめてくる、それにこたえるように自分もぎゅっと抱きしめると陸奥の肩に頭を置いた。それを合図にしてか陸奥は徐に上下にゆさゆさと動き始める。    じゅぶっぐちゅっ    「はっはっ、主気持ちいいべ?お、俺は凄く、気持ち良すぎるべ」  頷きながら嬌声を上げる、正直あまりしゃべっている余裕はなかった。擦れる度にカリや血管の凹凸がヒダや腸壁を擦りあげてとてつもない刺激と快感が生まれる、それがあまりにも良すぎて声にならない。  主と呼ばれたから顔を上げると陸奥と視線が合う、二人の熱い息が互いの顔に当たり何も言わず分かっていたかのように近づけてキスをした。  「んっんんっ!」  途端に速くなる腰の動き、必死で体を上下し抱きしめる力も一段と強くなった。まるでもう二度と離さないとでもいうように。    ぱんぱんぱん    口内で舌を絡めながら激しく突かれて体が揺れる、自分の硬く勃起した竿は腹同士で包まれ擦りあげられる度に体がぞくぞくと震える、程よく脂肪と筋肉が蓄えられた腹、そこに加えての獣毛はあまりにも自分にとって甘く刺激的な快楽となっていた。体中が溶けて陸奥と本当に一つになってしまうんじゃないか、そんな事を思ってしまうしそれでもいいとさえ思えてしまう。今だけは完全に陸奥に依存していた。  「っぷは、主俺、も、持たねえべ!中、出していいか!?」  こくこくと頷くと陸奥は嬉しそうに笑って再び口を付ける、ずんずんと力強く腰を上下に振ると最後に一突きしてぎゅっと抱きしめる。  「んっんんんんっっ!」    ごぷっごぷっごぷっ    互いに一つの塊になり震えながらほぼ同時に射精する、自分は腹の上へ、陸奥は中へ大量の精液を放出し逆流するそれは腹へと溜まっていき、限界を超えた精液は穴からあふれ出し陸奥の竿や玉を真っ白に染め上げていった。  「っは、はぁはぁ……あ、主、凄かったべ。こんな快感初めてだ、気持ち良かったし……嬉しかったべな」  見つめあい、頭を撫でたり耳を弄ったりすると陸奥は嬉しそうにえへへと笑う、なんともネコ科らしい可愛さを浮かべて思わずうっとりしてしまった。  「ありがとな、でも俺こんなの経験しちまったらぁまたしたくなっちまう」  視線を泳がせる陸奥にその時はよろしくね?って。一瞬驚くがすぐにでも牙を見せて笑いながらもちろんだ!また一緒にやろうべ!と言ってくれた、そしてすぐには離れずまたもキスをした。    *    「風呂場だと楽でいいべな~」  その後体をもう一度洗い流すと湯船に浸かる、静かな湯船で二人並び互いに手を握ってぴったりくっつきながら入っていた。  「俺な、主に会えたこと誇りに思ってんだ、本当に主で良かったべ。勿論弟達も大事だし、それと同じくらい主も大切なんだべ。声聞されて少しだけ緊張した時もある、でも皆とすぐに打ち解けて受け入れてくれた、それがたまらなく嬉しいんだべ。それもこれも主がいたから」  こっちを見ると照れ隠しか頭を掻いている。  「主と出会えてよかった、主が主で良かったべ」  陸奥……自分もだよ、そう言いながらもう一度顔を近づける――    ガララ    「っふ~、一仕事後の風呂はまさに命の洗濯やで~」  ドキッとして慌てて離れた、入ってきた近江と目が合いなんや先客かいな~って。軽く手を上げるとシャワーで体を洗いだしたようだ。陸奥、この後暇?もう少し一緒にいない?  「おっ!お誘いだべか?へへへ、そんなもん断れるわけねえべ、主の心行くまで一緒にいるべな!」  そう言って立ち上がり近江に挨拶すると一緒に風呂場から出る、その後も部屋でイチャイチャしてもう一度愛し合うことになるとはこの時は思ってもいなかった……。      完