涼やかな風が吹き、風鈴の音がチリンと鳴る。真夏日だが、日陰で風を身体で受けると心地良い。 「トウシュウせんせーい」  手土産の菓子折りが入った紙袋を片手に持ったまま、古びた剣道場に足を踏み入れる。道場主の名を呼んだが返事は無い。  入り口に鍵はかかっていなかった。つまり、誰も居ない可能性は低い。そう判断した俺は、剣道場の奥に向かった。 「ああ、こんな所に居た」  開いた窓から涼やかな風が吹き込む場所に、立派な鬣を持つ獅子獣人──トウシュウ先生が横たわっていた。上半身は長着を着ているが、下半身は白い褌一丁。そんな姿で彼は気持ちよさそうに寝息を立てていた。 「トウシュウ先生」  紙袋を床に置きながら小さく名前を呼ぶが、返事は無い。余程疲れているのだろう。 「先生がこんなに無防備なのは珍しいな」  近づき、そっと彼の頭を撫でる。それでも目覚める気配はない。 「ん……むう……」  先生の口から熱っぽい声が漏れる。ふと、彼の下半身に視線を向けると、褌の膨らみが徐々に大きくなっていくのが見えた。いやらしい夢を見ているのかもしれない。  俺は思わず喉を鳴らす。大好きなトウシュウ先生が無防備な寝姿を晒しつつ勃起しているのだ。興奮するなというのは無理な話である。 「……はあっ、すうっ……!」  気がつくと俺は、褌の膨らみに鼻を押し当てて深呼吸をしていた。  息を思い切り吸う度に、彼の汗の臭いが鼻腔を満たす。頭がクラクラするほどに濃厚な雄の臭いだ。 「ん……うお……っ!」 「わっ、すごい……」  雄の臭いを堪能している内に膨らみはさらに大きくなり、前袋の隙間からいきり立つ肉棒がはみ出した。  トウシュウ先生の肉棒の先端──鈴口からは、透明な液体がとろとろと流れ出ている。  もう我慢できない。俺は大きく口を開け、我慢汁でぬらぬらと光る亀頭部をパクリと咥えた。 「んちゅ、ん、んん……っ」  口内に濃厚な雄の風味が広がり、脳天まで突き抜ける。興奮しすぎてズボンが窮屈になったため、俺は下衣を全て脱いで硬くなった肉棒を外気に晒した。そして、片手で自らの肉棒を扱きながら彼の肉棒をひたすらにしゃぶる。 「む、うぅ、おっ、ううっ……!!」  亀頭部をちゅうちゅうと吸い、舌で転がす。その度にトウシュウ先生の口から艶やかな声が漏れ、分泌される我慢汁の量も増えていった。彼が性的に興奮しているのは間違いないようだ。  俺は前袋を横にずらし、彼の睾丸を露出させた。 「ぐうっ!?」  片手で彼の睾丸を揉みながら亀頭部を強く吸うと、トウシュウ先生の身体が大きく跳ねた。  もしかしたらすでに彼は起きていて、狸寝入りしているのではないか。そんな考えが脳裏をよぎったが、確かめる術はない。けれど、起きていても構わないと思った。起きていた場合、抵抗せずに彼が快楽を享受しているという事になるのだから。 「ふっ、うう、ぐおっ、ん、おぉっ……!」  カリ首、雄竿、睾丸──彼の雄の象徴を舌でなぞり、刺激を与えていく。刺激を与える度に鈴口からとぷとぷと我慢汁が溢れ、辺りに漂う雄の臭気も強くなっていった。 「……もう我慢できない」  俺は先生の身体に覆い被さり、限界まで硬くなった愚息を彼の口に押し当てた。 「んむう……っ!」  俺の肉棒が先生の口をこじ開け、侵入していく。肉棒がぬるりと温かいものに包まれる感触が、酷く心地良い。 「先生の口の中、気持ち良すぎる……っ!」 「むぐっ、ごっ、おおっ……!」  腰を振り、彼の口内を蹂躙する。じゅぽじゅぽと淫らな音が響き、それがさらに俺を興奮させた。 「一緒に気持ちよくなりましょうね、先生」  肉棒を咥えさせながら、俺も彼の肉棒を咥える。俗に言う、シックスナインというやつだ。  先生の肉棒を咥えたまま頭を上下に動かしつつ、腰を振る。ひたすらに。  彼の味を堪能しながら、彼の口内を蹂躙する。その行為は、今までに味わった事の無い強い快感を俺に与えた。単純な動作の繰り返しなののに、どうしてこんなに気持ちいいのだろうか。 「ぐっ、おおおぉっ!!」  咆哮が響いた。直後、俺の口内に熱い奔流が迸る。どうやら強い快感を得ていたのはトウシュウ先生も同じだったようだ。  喉を鳴らし、口内に放たれた汁を飲み下す。彼が放った精は濃厚で、喉にねっとりと絡み付いた。精液特有の青臭さも、今の俺にとっては興奮材料にしかならない。 「げほっ、いっぱい出しましたね。忙しくて抜く暇も無かったんですか?」  その問いに返答は無い。正直、この状況で起きていないのは無理があると思う。恐らく、これは狸寝入りだ。  先生が狸寝入りするというのなら、別に良い。騙されたフリをしてあげよう。 「これでも起きないなんて、よっぽど疲れてるんですね。なら、マッサージをしてコリを解してあげますよ」  彼の身体から降りて、褌のたて廻しをずらす。トウシュウ先生の尻の割れ目は、ふさふさの獣毛で覆われていた。  尻タブを掴み、左右に開く。しっかりとこじ開けると、ピンク色の秘部が見えた。 「むうっ……!?」  秘部に顔を近づけ、舌で舐める。むわりと蒸れたそこは、肉棒とはまた異なる濃い雄の臭気を放っていた。  唾液で穴を湿らせた後、舌を窄めて挿入し、ひたすらに穿る。 「うおっ、おおっ……!!」  水音が響く度に、彼の肉穴がゆっくりと拡張されていく。今からここに俺の肉棒が入るのだ。痛い思いをさせないためにも、じっくりと慣らさなければ。 「んっ、ううっ……」  トウシュウ先生の口から漏れる声が徐々に熱を帯びていく。俺の舌で肉穴を穿られて気持ち良くなってきたようだ。 「……よし。今度は指を入れますよ、先生」  肉穴から舌を引き抜き、代わりに右手の人差し指を小さく開いた肉穴に挿入する。じっくりと舌で解したおかげで、人差し指は根元まで容易く飲み込まれた。  これならもう一本指を増やしても良いだろう。そう判断した俺は、中指もゆっくりと彼の中に挿入した。 「ぐう、おお……っ!」  少し抵抗感はあったが、中指も根元まで挿入する事ができた。  二本の指を挿入したまま、弧を描くようにぐりぐりと動かす。そうしている内に、彼の肉穴はさらに拡張されていった。  蝉の鳴き声、風鈴が鳴る音。それらに先生の嬌声と肉穴から鳴る水音が混ざり、えも知れぬ気持ちになる。このように大胆な行為に踏み切ってしまったのは、夏の暑さのせいかもしれない。 「……さて、そろそろ良いでしょう」  十分に肉穴が拡張されたのを確認し、俺は指を引き抜いた。そして、早く先生の中に入りたくてたまらないと言わんばかりにぴくぴくと震える怒張した肉棒の先端を、肉穴に突き付ける。 「トウシュウ先生、分かりますか? 今、先生のお尻に俺のちんぽが当たってますよ」   返事は無いが、彼の眉間がぴくりと動いた。目を頑なに開けない彼の頬は赤く、すっかり発情している様子である。俺の肉棒を欲しているかのように肉穴がくぱくぱと開いているのが感覚的に分かった。 「それじゃ、入れますからね」  腰にグッと力を込める。ぐちゅり、と湿った音を立てて亀頭がゆっくりと沈み込んでいく。 「ぬおっ、が、うぐ、ううぅぅっ!!」  じわりじわりと、俺の肉棒が目視できる部分が減っていく。奥へと沈み込んでいく度、先生は身体をびくびくと震わせた。これはきっと、俺の肉棒をやっと下の穴で咥えられたという気持ちが表れた歓喜の震えだろう。 「先生のお尻……いえ、俺のちんぽを咥えて離さないこの穴はもうおまんこに等しいですね。こんなに締め付けて恥ずかしく無いんですか?」 「むう……っ!」  とても熱く、肉壁がねっとりと絡みつく。これはもう、男を射精に導くために存在しているような穴だ。女性器に等しいという表現が相応しい。 「ほら、根元までずっぽり入りましたよ」 「おごっ、う、んんっ……!」  先程射精したばかりだというのに、先生の肉棒は再び芯を持って小刻みに震えていた。精液が竿にべっとりと付着しているせいか、青臭い臭いがぷんぷんして気持ちが昂ぶる。 「動きますからね」  俺は左右の手でトウシュウ先生の腰をしっかりと掴み、腰を前後に動かし始めた。 「うおっ、ん、ぐ、がああっ!!」  肉と肉がぶつかる音。そして、彼の口から漏れる嬌声。それら全てが俺の興奮をさらに煽る。  先生の肉穴は温かくて柔らかくて心地良くて、気を抜くとすぐにでも射精してしまいそうだ。だがまだ早い。もっとこの快楽を堪能したい。  ふと先生の顔を見ると、彼は眉間に皺を寄せながらも口を小さく開け、涎を垂らしていた。  彼の睾丸がキュッと収縮している。早くも二度目の絶頂を迎えそうだ。  どうやら先生は早漏気味のようである。まあ、何度でもイかせれば良いだけの話だ。そう思った俺は、さらに腰の動きを早めた。 「ぐっ、うおおおぉっ!!」  そして、その時は訪れた。  俺の肉棒を根元まで咥え込んだ肉穴が激しく収縮し、トウシュウ先生の身体が弓なりに反る。それと同時に、鈴口から再び大量の白濁液が噴出された。 「むおおぉっ! ぐっ……! んがあぁああっ!!」  精液は宙を舞い、床や先生の胸元に飛び散る。  噎せ返るような濃厚な雄臭が充満する中、俺はひたすらに腰を打ち付けた。  「先生、まだ俺はイッてないのでもう少し頑張ってくださいね」  俺は自分の欲望のままに、先生の肉穴を蹂躙し続けた。汗を飛び散らせながら、何度も何度も腰を振る。  俺が腰を前に突き出す度に、柔らかな肉襞が吸いつくように絡みついた。その感触がたまらなく心地よくて、思わず吐息が漏れる。 「ふーっ、ふーっ……っ」  先生も必死になって快感に耐えているのか、歯を食い縛りながら喘ぎ声を漏らしていた。時折、獣のように低い唸り声のようなものも混じっている。その声を聞く度、俺の興奮は高まっていった。  「ぐあっ! が、ふっ、あがあぁっ!!」  今の俺たちは汗だくになりながら交尾をする獣同士だ。 「トウシュウ先生……っ!!」 「ぬうっ……!?」  俺は先生の身体を抱き起こし、密着した。密着するとよく分かるが、筋骨隆々とした逞しい身体だ。  先生の首筋を伝う汗を舐め取りながら、ラストスパートをかけるべくピストン運動を速める。 「くっ、あっ、うっ、ふううっ!!」  トウシュウ先生は本能の赴くまま、獣のように吠えながら身体を痙攣させた。普段は威厳がある彼が、快楽によって蕩けきった姿を晒している。その事実に、背筋がゾクゾクとした。 「先生、大好きです。愛してます」  耳元で囁くと、彼の身体がびくんと跳ねた。そして、彼の肉穴は今まで以上にきつく収縮し、俺の肉棒を強く締め付ける。 「イきますよ、先生! 中に俺の精液を注ぎますからね!」  最奥まで肉棒を突き立てた状態で、溜め込んでいた欲望の証を放出する。肉棒がどくんどくんと脈打ち、どろどろの精液が輸精管を通ってトウシュウ先生の中に注がれていっているのがわかる。 「んおおおぉっ!!」  咆哮を上げるのと同時に、先生は身体をガクガクと震わせた。きっとこれは、ドライオーガズムというやつだろう。俺に中出しされながら、先生もまた絶頂したのだ。 「ふーっ、ふーっ……」  荒くなった呼吸を整えながら、ゆっくりと先生の中から肉棒を引き抜く。栓を失った穴から、ごぽりと音を立てて精液が逆流してきた。溢れだした精が、彼の獣毛を白く染め上げる。 「ふう。先生のおまんこ、最高でしたよ。でも、汚れちゃったから今度はお口で掃除してもらいましょうかね」  先生の肉穴から引き抜いたばかりの肉棒を、先生の口元に突きつける。放出したばかりの精液がべっとりとへばりついたそれを、先生は目を閉じたまま咥え込んだ。 「んっ……む……っ!」  ぴちゃぴちゃと水音が鳴る。ザリザリとした舌の先端で亀頭を刺激されると、また射精欲が高まってしまう。  先生の奉仕は的確かつ丁寧なもので、あっという間にへばりついていた精液は消え失せた。彼が喉を鳴らして飲み干してくれたからだ。 「先生、ありがとうございます。美味しかったですか?」 「ん……」  彼は小さく頷いた。しかし、やはり目は開かない。この状況でも狸寝入りを続けようとする姿が可笑しくて、俺は声を上げて笑ってしまう。 「あれ? また元気になってますよ。まだ物足りないんですか?」  先生が再び頷く。堅物な癖に、快楽には貪欲なようだ。尤も、それは俺も同じなのだが。 「じゃあ、今度は寝バックで犯してあげますよ」  先生をうつ伏せに寝かせ、射精してもなお硬さを保ったままの愚息を彼の肉穴に突きつける。泡立った精液が潤滑剤代わりになるだろうから、最初から全力で犯しても問題はなさそうだ。  「ぐっ、んんっ!!」  全体重をかけると、肉棒が一気に根元まで沈み込んだ。俺がさっき放出した精液で中が滑っていて、一回目の挿入時とはまた違った気持ちよさを感じる。 「先生の中、すごく熱いです。まるで俺のちんぽを離したくないって言ってるみたいですよ」 「がっ、ううっ……!!」  再び始まった抽送に、先生は獣のように吠えた。その声に煽られるように、俺は更にピストンの速度を上げる。 「んおっ、おっ、おぉっ!!」 「はあ、はあっ……!」  肉棒が出し入れされる度に、結合部から卑猥な水音が鳴り響く。先生の肉穴は、すっかり俺の肉棒の形に馴染んでいた。 「っ……! 気持ちよすぎる……っ! これじゃ俺、先生のおまんこが無いとイけない身体になっちゃいますよ……!」  俺がそう告げると、肉穴が嬉しそうにキュウゥッと締まった。 「うっ、んっ……ぐっ!!」  俺の腰の動きに合わせて、先生の豊満な尻も揺れる。今よりもっと強い刺激を貪ろうとしている彼は、やはり快楽に貪欲だ。 「ぐっ……! おっ、があぁっ!!」  快楽に溺れまいとしているのか、先生は度々歯を食い縛った。だが、もう手遅れである。 「先生、気持ちいいですよね?」  そう囁くと、彼はビクンと身体を震わせた。その反応が可愛くて、つい意地悪したくなってしまった。 「先生ってば、さっきからずっとイキっぱなしじゃないですか。俺のちんぽでおまんこ突かれて嬉しいんですか?」 「がっ、ああっ……!!」  先生の肉穴がギュウギュウと収縮する。どうやら図星だったらしい。まあ、ここまでの行為で痛いほどに伝わってきていたのだが。 「トウシュウ先生、さっきも言ったけど俺は先生の事を愛してます。先生はどうなんですか……?」 「ふぐっ……!?」  先生の答えを待たずに、俺は肉棒をずん、と最奥まで挿入する。 「先生、聞こえましたか? 俺は本気で言ってるんですよ。本気で、先生を恋人にしたいんです」 「んおおっ!!」  肉棒が引き抜ける寸前まで腰を引いた後、再び体重をかけて最奥まで挿入する。先生の肉穴は、奥を突く度に射精を促すようにきゅうきゅうと蠢いた。 「ねえ、返事してくださいよ」 「ぐ、うっ……!」  先生は何かを言いたそうに口を開いたが、結局何も言わずに口を噤んでしまった。 「……仕方ないですね。返事をするまで犯し続けます」 「んんっ!?」  再び腰を引くと、自然と彼の腰が持ち上がった。俺の肉棒を離したくないようだ。  望み通り、再び最奥まで肉棒をねじ込む。そしてまた腰を引き、突き出す。その繰り返し。 「ぬおっ……! ふ、ああっ……!!」 「早く返事しないと先生のおまんこが壊れちゃうかもしれないですよ。良いんですか?」  先生は何も答えずに、ただただ嬌声を漏らすだけだ。 「じゃあ、もっと激しくしちゃいますね」 「ぐうっ!?」  欲望の赴くまま、乱暴に腰を振る。肉がぶつかる音が響く度に、トウシュウ先生の口から熱い吐息と共に嬌声が漏れる。 「ぐっ、ああっ……!」 「ほら、先生。またイっちゃいそうですよね? 俺も限界ですから、そろそろ一緒にイきましょうか」  そう宣言し、俺は一際強く腰を打ちつけた。その衝撃に、先生の身体が激しく痙攣する。 「がっ、ああっ……!!」 「うっ、あっ……!!」  再び、彼の中で俺の肉棒が大きく脈動し、大量の精を吐き出す。きっと今、びくびくと震えている先生も大量の精液を放出しているはずだ。 「はあ……っ!」  全て出し終えた俺は、繋がったまま先生の背中に体重を預けた。そして再び、耳元で「愛しています」と囁く。すると、 「……拙者もだ」  彼は小さな声で、そう返事をしてくれた。それが嬉しくて、俺は彼の身体をぎゅうと強く抱きしめる。 「やっと返事してくれましたね、先生。どうして下手な狸寝入りなんてしてたんですか?」 「狸寝入りなどしておらん!」 「ふ~ん。まあ、そういう事にしておいてあげますよ」 「そ、そもそも寝込みを襲うなど恥ずべき行為だ! 反省しろ!」 「全く抵抗しなかったくせに。しかも、何度も射精してましたよね」  先生は再び黙り込んでしまった。快楽に溺れてしまったという自覚があるのだろう。 「……何にせよ、これからもいっぱいセックスしましょうね。トウシュウ先生」  俺がそう言うと、先生は小さく首を縦に振った。  きっと、俺たちはこれから何度も身体を重ねる。身体を重ねる度、トウシュウ先生が好きという気持ちも膨らんでいくはずだ。どうか、彼も同じでありますように。そう願いつつ、俺は彼の首元にそっとキスをするのであった。 【了】