アカデミアの本拠地である融合次元にて─── 遊矢達ランサーズはアカデミアの頭領・赤馬零王と対面する。 そんな彼が語る様々な真実……それにより遊矢達に大きな衝撃が走る。 この世界は元々でひとつであったこと、そしてファントム───ズァークがその世界を破滅へと追い 込んだ悪魔であり、同じ顔を持つ遊矢達4人はその生まれ変わりであったこと。 赤馬零王がアカデミアを立ち上げ柚子達を攫い他次元へ侵攻し暴虐の限りを尽くしたのは愛す る家族───柚子たち4人の少女のオリジナルである娘のレイを取り戻し、息子である零児をアラ ン機関の魔の手から守護する為でもあり ズァークを生み出した元凶でもあるGODの力で世界を創り変えようとするアラン機関を阻止する 為でもあった。 「GODの覚醒を促すキーであるアダムの因子は全部で3つ……そしてその因子の所持者は私の 眼前に全員揃っている」 「零児、錦木千束!私に力を貸せ!今この瞬間こそGODの覚醒を防ぎ悪魔を討伐する最大の チャンスだ!」 「榊遊矢さえ葬れば統合はなされず、因子も消滅しアランの野望を潰えさせられる!聡明なお前 ならば理解出来るだろう、零児!リコリスとしての役目を果たせ、錦木千束!この場にいる魔法 少女や決闘者たちで悪魔を穿ち、共に世界を救うのだ!」 無論ランサーズはその要求を拒絶する。 たとえ彼が言っている事が真実であろうと、アカデミアもまた世界に混乱を齎した事は変わらな い。 自分達にとっては今生きているこの世界こそ本物なのだ。 そうしてプロフェッサーである零王との決闘が始まった。 しかし、内なる覇王龍の目覚めなどにより戦局は目まぐるしく変化してゆく。 怒りを抑えるため遊矢は自らの意志で自滅を選び、赤馬に命運を託す。 赤馬はXPモンスターのデス・マキナで零王の使役するペンデュラムルーラーの効果の穴をつき、 勝利を納める。 決闘後、遊勝は衝撃の拘束剣で零王と遊矢の動きを封じる事に成功。そして転送カプセルに囚 われていた柚子達を解放する。 バレット率いるオベリスクフォースのスタンダード次元への侵攻部隊は、ミカ達リコリコメンバーと フキ達リコリス、LDSの3人組にミエル、未知夫、大漁旗、勝鬨と言う錚々たる面々により撃退される。 アークファイブ起動装置が設置されているコントロールルームは結菜達PBにより制圧され、装置も停止 状態に。 残る脅威は現在ユーゴと交戦中のユーリのみとなった。 誰もが皆、危機は去ったと思った瞬間──── 「なッ……!これはどうなっているのよぉ……!?」 モニターを見て狼狽する結菜。 停止したハズのアークファイブが再び起動しているではないか。 「ざっけんじゃねーぞオイ!指示出してたあのハゲ頭はとっ捕まってんのになんでまだ動いてんだっつー の!?」 「アタシが知るワケないでしょ!」 突如の事に混乱する全員。 コントロールルームにいるオペレーター達は全員捕縛して身動きが取れない状態のハズ。一体何が起 きたのかと焦りの中───とある一人の男が口を開く。 「俺は洋画が好きでよく見ててよォ、作品によっちゃクライマックスに向けて展開が二転三転するやつも あんのさ」 「例えば────今みてぇになぁ!」 そう、この事態を引き起こしたのは─── 世界を股に掛ける戦争屋(テロリスト)、エクシーズ次元でレジスタンスのリーダーを務め、今は協力者で もある真島であった。 突飛な行動に出た彼に対し、千束は血相を変えて叫ぶ。 「はぁああああ!?いきなり何言ってんのよアンタ!」 「このデバイスを使ってマイハッカーに頼んだんだよ。コントロールルームをハッキングしろってな」 「ジョン・ドゥ!貴様、俺達を裏切ったのか!?」 「オイオイ、俺は裏切ったつもりはないぜ?黒咲。ただよォ……俺ァバランスが崩れる前の世界を知って るからな。今の四つに分かれた世界は歪なバランスで成り立ってる。正常に戻してやらねぇと……それ に」 真島は一旦そこで言葉を止め、内なる覇王龍の覚醒に悶える遊矢とユート、モニターにて映る闘いを繰 り広げているユーゴとユーリ、それに共鳴するように頭を抱えるズァーク(ファントム)を一瞥し再 び口を 開く。 「俺はずーっとコイツらが再び一つになるのを待ってたんだよ。もう一回命懸けの勝負をやる為にな。そ の機会(チャンス)をみすみす逃すワケねぇだろ?」 「────もういい。黙れ」 そこでとある少女が地を這う様な低い声を発し、真島の言葉を遮る。 その声の主は井ノ上たきな。 彼女は憤怒の表情で銃口を真島へと向けながら警告する。 「一刻も早く装置を止めろ……!」 「ハッ!止めたきゃ決闘で俺を殺すこった」 「待って、たき────」 真島へと向かってゆくたきなを静止しようとする千束の前に、謎の機械人形が立ち塞がる。 いや、千束の前だけではない。 他のランサーズのメンバーの目の前にもそのアンドロイド達が一斉に並んだ。 「なに、コイツ……!?」 「それは私が開発した最新のAI技術を搭載したデュエル型アンドロイドさ。実力も申し分なしの ね」 そう語りながら姿を現したのは、理知的な雰囲気の白衣を纏う眼鏡の男。 さらにその背後にも2人の人物が存在した。 その内の一人────麗しい金糸の髪を持つ女性が、長髪をたなびかせながら白衣の男の前をゆ く。 視界に入るその影に、零王は驚愕する。 「────貴様らは!」 「久しぶりね、零王。そして始めまして、ランサーズの皆さん。私はEVE。才ある者達を導く組織ア ラン機関の長である魔法少女」 「EVE……!それに、アイザック……!」 「貴方も久しいわね、遊勝。その様子だと記憶は戻ったと見てもいいのかしら?」 「……蓮!」 「……素良。叶うならキミとこんな形で再会したくなかったよ」 「蓮、貴様!フレンドシップカップの途中で姿を消した挙句何故そんな連中と共にいる!?」 「僕をあの大事故から生かしてくれたのがこの方達なんだ、ジャック。恩に報いる為に側にいるの は当然だろう?それに……僕もかつてはひとつの世界の人間で、ズァークの親友だった。その彼 を救う為でもある」 「救う、だと……!?貴様は一体何を言っているのだ!」 「その通りの意味ですよ。我々はズァークを救済したいのです。圧倒的な破壊の才を持つ彼を。 いえ、その対象はズァークだけではありません。魔法少女や決闘者……優れた才を持つ人類全 てを!」 「は……?」 魔法少女と決闘者は、それ自体になれる因果が才能(ギフト)。 その枠組みではない人間にも才能(ギフト)を持った人間はいる。 「我々は、人類の可能性を信じています。だからどんな優れた才能も世界に届けなければなりま せん!例え人知を越えたものであろうとも!倫理に外れていようとも!その才能(ギフト)が人類 の発展と幸福の礎になるのならば構わない!これがGODと一体化し神となったアラン・アダムス の意志なのです!」 「そして────その夢を叶えてくれるのがこのGENESIS・OMEGA・DRAGONです」 このモンスターには強大な力が眠っているが、今は弱体化している。 その力を元に戻す為のキーが、遊矢、千束、赤馬の中にあるアダムの因子。 力を取り戻したGODが覚醒すれば、各々の願いが実現出来る時間(せかい)を与えてくれる。 誰もが皆その才を活かせるのだ。 その時、一発の銃声が響き渡る。 放ったのは───真島だった。 「ペラペラとくだらねぇ御高説垂れ流してくれてありがとよ。やっぱお前ら俺の思った通りのヤツら だったわ。ズァークと決着(ケリ)付けた後に絶対潰す」 「構いませんよ。GODはそんな貴方の望みも叶えてくれます」 「……ケッ、流石ヨシさんのお仲間だけあんな。骨の髄までイカれてやがる」 去ってゆく真島の後を追うたきな。レジスタンスとしてそれに続く黒咲とカイト。 他のメンバー達もそれぞれ対処に向かおうとするが、アンドロイドにより道を阻まれてしまう。 ズァークの覚醒、次元の統合、アラン機関の野望。 複雑な要素が絡み合い、事態は混迷を極めていく───。 って感じで融合次元の終盤は進行していくの誰か代わりに見せて欲しいのせっぷく どうでもいいおまけ 融合次元編裏の主人公ユーリ君この章での戦績 パラサイトフュージョナー入りセレナ ◯ デニス ◯(カード化) 明日香 ◯(古代の機械使用)(カード化) 素良 ◯(カード化はユーゴにより阻止) ユーゴ(エド・カイト乱入)◯(吸収) ユート ◯(吸収) 沢渡 ◯(カード化) 遊勝 ◯(カード化) 遊矢 ✕