【世界観】 20XX年、とあるゲームの発表が世間を騒がせた。 ——ハイパーリアルRPG このあまりにふざけた名前にネットユーザーは笑い、そしてその詳細を知って驚愕とともに強い期待を抱いた。 なんと、世界初のフルダイブ型ゲームであったのだ! グラフィックは現実と見分けがつかず、感覚フィードバックも同じく現実の感触に忠実であり、体験版をプレイしたユーザーからは「痛覚が意図的にカットされてるけど現実味ありすぎてショック死とかしそうで怖い」とまで言わしめるほど。 そしてこのゲーム最大の売りは、その物理演算の高度さ。 あらゆる行動が現実と同じように、そして非現実的な身体能力や魔法なども現実味を帯びて体験することができるのだ! 作中に登場するあらゆる物体が内部構造まで全てリアルに作り込まれ、違和感を抱く事が困難なほど。 「もし寝ている時に端末を装着されて、このゲームの中で目覚めたら多分異世界転生したと勘違いする」なんて感想まで残したユーザーがいるほど。 やがて、多くの期待を浴びながらハイパーリアルRPGは発売される事となり、とんでもない倍率をくぐり抜けてこのゲームをいち早く遊んだユーザーの感想といえば……。 『何だこのバカゲーwwww』『なんでこんな超絶リアルなのにNPCの挙動がファミコンレベルなんだよwwww』 『ドットゲーとかなら気にならなかったのに現実レベルにリアルな人間キャラが定型文とループ行動しかしないとか不気味すぎるだろwwwww』 そう、最初に話題になったのは——すべてがリアルに作られており物理演算なども現実と遜色ないレベルで完備しているにもかかわらず、街にいるNPCの挙動がやけに旧時代的で、単純な反応しか返さないというそのギャップだ。 話しかけても定型文しか返さず、一定の行動を繰り返すのみ。 触ってみてもなんの反応も返さない。 どこまてもリアルな登場人物たちが、そんな動きをしているのが不気味で面白いと変な意味で話題になった。 そんな形で炎上に近い状態となったこのゲームの真価に、やがて人々は気付くこととなる。 『もしかして、と思ったけどNPC脱がせられるじゃん!? しかも服の下までリアルそのものなんだが……!』 『つかプレイヤーアバターも脱げるわこれ、めちゃくちゃ作り込まれてて痛覚以外の感覚がバッチリだし生理的反応も完璧だぞ』 『おい、このアバター勃起できるじゃねえか。なんなら射精もできたぞ……これ、もしかして』 『NPCとセックスできるんじゃね……?』 そうしてこのゲームを取り巻く環境はお祭り状態となった。 『うはwww相変わらずNPC何しても無反応だからマジでセックスできたわwwww抵抗の一つもしないwwww』 『脱がせても触っても挿入しても延々と定型文言おうとするのちょっと怖いwww』 『でも脊髄反射や生理的反応備えてるから触りまくれば肌が赤くなってくるし刺激でビクビクしたりするし、濡れてくるのはエロい、普通に使える』 そしてさらなる発見が、プレイヤーたちを沸かせる。 『村のNPCたちは意思がないも同然だけど、人間型の敵対NPCはめちゃくちゃ反応してくるじゃん!』 『強く握ったり犯したりすると攻撃判定扱いになるのかダメージボイス吐くのがヤバい』 『というか戦闘のためのAIだからか村のNPCと違ってめちゃくちゃ抵抗してくるのが燃える……マジで犯してる感が半端ない』 『このゲームの制作陣、もしかして最初からNPC姦ゲーとして作ってたんじゃ……?』 そんなゲームが世間を賑わせているのが、この世界である。 【女NPCの例】 村娘/教会のシスター/バーの女マスター/幼い娘と世話をする母親/女騎士/女貴族/姫様/女王/エルフ女 など。 【女NPC(敵対)の例】 女盗賊団の団員/女盗賊の首領/女盗賊の首領の妹/女獣人/女魔族/ロリ魔王 など。 *主人公* このゲームをスケベな意味で楽しむべく購入した成人男性。