「いい? 魔法少女になるということは、それ相応の覚悟が必要なの」 放課後の柔らかな西日が差し込む巴マミの部屋。優雅な湯気を立てるティーカップを片手に、マミは二人の後輩候補――鹿目まどかと美樹さやか――に向けて穏やかだが凛とした眼差しを向けた。 「魔女がいなくなったとはいえ、人の呪いが生み出す『魔獣』との戦いは命がけよ。でもね、あなたたちに一つだけ安心してほしいことがあるの」 マミは胸元の黄色いソウルジェムにそっと手を添えた。宝石は微かに曇りを見せているが、彼女の表情には余裕があった。 「かつての魔法少女たちは、ソウルジェムの穢れを溜め込まないように必死だったと聞くわ。でも、今の私たちは違う。 とある奇跡の願いのおかげで、私たちの体は自動的に穢れを浄化できるシステムになっているの」 「へぇ、すごい! じゃあ、使いすぎても大丈夫なんですか?」 さやかが身を乗り出して尋ねる。まどかも憧れの眼差しでマミを見つめていた。 「ええ。限界まで穢れが溜まると、体内の『不要なもの』として物理的に排出されるの。だからグリーフシードを探して彷徨う必要もない。私たちはた だ、正義のために力を使えばいい……」 マミはふふ、と得意げに微笑み、紅茶を一口含んだ。先輩として、導き手として、完璧な姿を見せられているという自負が彼女の胸を満たしていた。 「頼りにしてくれていいのよ。私があなたたちの――」 言葉を継ごうとした、その時だった。 ドクン。 心臓ではなく、もっと下。スカートに隠された下腹部の奥底で、熱く重い塊が唐突に脈動した。マミの優雅な微笑みが一瞬にして凍りつく。 (嘘……まさか、今?) この世界の魔法少女に課せられた、唯一にして最大の代償。それは穢れの浄化プロセスが、何の前触れもなく、しかも極めて急激に訪れるということだ。ソウルジェムの曇りが限界値を超えたわけではない。ただ、体内の浄化サイクルが突然「満タン」を告げたのだ。 「マミさん? どうしたんですか、顔色が……」 まどかが心配そうに声をかける。 「い、いいえ、なんでもないの。ちょっと……お手洗いに……」 マミは努めて冷静に立ち上がろうとした。だが、椅子から腰を浮かせた瞬間、括約筋を内側からこじ開けるような、圧倒的な質量感が肛門へと押し寄せた。それは通常の便意などとは比較にならない。まるで重金属を含んだ粘土が、出口の寸前まで一瞬にして充填されたかのような感覚。 (だめ、動けない……! こんな、さっきまであんなに偉そうなことを言っていたのに……!) 甘く痺れるような強烈な快感が背骨を駆け上がり、マミの膝がガクガクと震え始めた。 「マミさん、やっぱり顔色が……救急車を呼びましょうか!?」 「だ、大丈夫よ……ただ、少し……っ、んぅッ!!」 マミはテーブルの縁を両手で強く握りしめ、必死に立っていようとした。だが、体内の猛りは理性を嘲笑うかのように加速する。 直腸に充填されたのは、ただの排泄物ではない。魔女の呪いそのものを凝縮し、高密度の物質へと変換した『穢れの塊』だ。その直径は常人の限界を優に超え、ゼリー状特有の弾力と熱を持って、内側から彼女の秘部を容赦なく押し広げていく。 (あ、あぁ……なんて……なんて気持ちいいの……!) 括約筋が限界まで引き伸ばされる苦痛と同時に、脳髄を焼き切るような強烈な快楽が襲いかかった。穢れが体外へ排出されようとするそのプロセスは、魔法少女にとって抗いがたい至高の喜びとして設計されているのだ。 我慢すればするほど、その圧力は甘美な電流となってマミの腰を砕きにかかる。 「だめ、出ちゃう……これ以上は……あッ、あっ、あああーーッ!!」 「マミさん!?」 限界は唐突に訪れた。 マミの身体がビクリと弓なりに反り、握りしめた指が白くなる。抵抗を続けていた最後の砦、肛門の筋肉が快楽に負けて緩んだ瞬間、堰を切ったように『それ』は溢れ出した。 ぬぷぅ、と重く湿った音が、静かな部屋に響く。 「あひィッ! んぐ、ぉおおお……ッ!」 制服の白いスカートが、内側から急速に膨らみ、そして重みで垂れ下がる。 直径数センチはあるであろう極太の半固形物が、熱を持った奔流となってマミのタイツの中へと押し出されていく。それは粘度が高く、果てしなく長い。内臓を直接扱かれているような背徳的な感覚に、マミは白目を剥きかけながら涎を垂らした。 ドサッ、ベチャッ。 許容量を超えたその物質は、タイツの繊維を通り越し、床へと重い音を立てて落ち始めた。琥珀色に輝くゼリー状の穢れが、マミの足元に溜まっていく。 教室中に、甘ったるくも生々しい、独特の芳香が充満した。 「そ、そんな……」 「マミ……さん……?」 さやかとまどかは、憧れの先輩の股間から、信じられないほどの量の物体が排出され続ける様を、ただ呆然と見つめることしかできなかった。 やがて、体内の全ての穢れを出し尽くしたマミは、糸が切れた操り人形のようにその場へ崩れ落ちた。自分の出した温かく粘つく水溜まりの上に尻餅をつき、スカートも脚も、恥辱の証に塗れている。 浄化の絶頂による余韻で身体を痙攣させながら、マミは涙で潤んだ瞳をあげ、震える唇で懇願した。 「見ないで……お願いだから……こんな私を、見ないでぇ……ッ」 その優雅だった顔を両手で覆い、巴マミは少女のように泣きじゃくった。穢れは祓われたが、彼女の尊厳だけが、床の上の汚れとなって残されていた。