[カップル1] エイド・グラスパー : あー、む。もきゅ。もきゅ。

[カップル1] エイド・グラスパー : 「しかし――いつ来てもここはイベントごとが絶えないね」

[カップル1] エイド・グラスパー : 卓上の食事をほおばりながら、対面の相手へとそう語りかける。
珍しく対面にいるし、珍しく自分で食事を摂っていた。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……」対面に座る相手は兜を被ったままだった。
兜のアイスリットから見える瞳はずっとエイドの所作を追い続けているが。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「そうだな」ややあってそう返した

[カップル1] エイド・グラスパー : 「食事も結構な量が振る舞われているし、追加を買うにもかなり格安だし。ありがたい限りだよ」
「……ところで」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「うん?」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「君は食べないのかな」じぃ、とスリットの奥を

[カップル1] エイド・グラスパー : 「あまり外さないでほしいとはいえ、食事まで縛るつもりはないよ」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……お言葉に甘えるとするか」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「実を言うと……外すのを忘れていてな」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「すっかり見惚れていた。なんというか……随分と様変わりしたような気がして」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「……ふふ。もう口説く必要もない相手に、何を言っているのやら」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「まあ、それはそれとして」
「君も色男ぶりが増したんじゃないかな」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……そう?そうか?」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「うん。よからぬ虫が付かないように、僕がよぅく見張っておかないといけなさそうだ」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「奪われる心配もない相手に、何を言っているのやら」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「お互い様というやつだろう。……それに」
「奪われないとわかっていても、大切なものに触れられるのは心がざわつくものさ」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「それはまぁ、そうだな」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「うん……本当に……」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「……いい事を教えてあげよう」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「手元から離したくないものは、強く抱えておくといい」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「道理だな」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「そうだろう」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : おもむろに席を立ってエイドの隣へと移動した。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「よいせっと」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「これくらいでいいか?」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「うん。……うん、やはりこちらの方がしっくり来るね」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「存分に撫でていいよ」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「よしよし」

[カップル1] エイド・グラスパー : (満足げ)

[カップル1] エイド・グラスパー : 「おや」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : ジャコッ

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「イベントごととおなじくらいに厄介ごとも尽きないね、ここは」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「過敏になりすぎたか」外し

[カップル1] エイド・グラスパー : 「これまでも僕達が出る幕もないケースばかりのようだからね」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「そのための即応班というやつなのだろうし」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……俺たちが出ることになったならそれは」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「端的に言って世界の危機だろう」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「違いない」くすくす、と笑って

[カップル1] エイド・グラスパー : 「まあ――どちらかというと」
「僕達が起こす側なのかもしれないけどね」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「言わないお約束だ、それは」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「それもそうだ」
「まあ――とかく、今の僕達にとって重要なのは」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「目の前のご飯が冷めないうちに食べた方が美味しい、ということだね」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……自分で食うか?」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「うーん……そうだね、今日はちょっと趣向を変えよう」

[カップル1] エイド・グラスパー : 匙を手に取ったかと思えば、自分ではなく相手の方へと差し出して。

[カップル1] エイド・グラスパー : 「はい、あーん」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「──」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「珍しいこともあるんだな」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「僕は君のものだし、君は僕のものだ。必然、君が僕の世話をするばかりではなくて」
「僕が君の世話をすることもあっていい、とは思わないかい?」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「思う、思うが……」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「存外、恥ずかしいな」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「そうかな。僕は嬉しさの方が勝っていたけど」
「君は違ったかな?」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……等価だな」
もちろん嬉しい。滅茶滅茶嬉しい。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : それはそれとして、衆目に見られるのは恥ずかしい。
お前になら幾らだって見せてやっていいんだが。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「じゃあ、まぁ」
「いただきます……」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「ふぅん。まあ君は照れ屋さんだものね」
「うん、どうぞ」と言って口へと匙を挿し入れる

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : モシャ

[カップル1] エイド・グラスパー : 「どうだい。と言っても、僕ももう食べているから美味しいのは知っているけどね」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「うま……」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「いや待った、今のは聞かなかったことに──」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「うん?どうしたのかな、そんなに慌てて」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「もうちょっとまともな感想を言いたかったんだよ……」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「美味しかった、だけでも僕は十分に嬉しいけどねぇ」
「君と同じ感想を共有できる、というだけで、僕にとっては十二分だよ」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……うん、美味しかった。以前の出店もそうだったが……本当にアタリが多い」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「ついでにそうだな。食の好みを探る機会にもなるから、俺はここに来るのをかなり楽しみにしているフシがある」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「僕も君も、以前は食への頓着がかなり薄かったからねぇ。栄養価以外に判断基準が存在していなかったというか」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……必死だったからな。味など三や四の次だった」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「喉元過ぎれば消えるものなんて、以前の僕には価値を見出せなかったからねぇ」

[カップル1] エイド・グラスパー : 匙を口から抜き取り、すくい直すと今度は自分でぱくりと食べた。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : (手持ち無沙汰なので撫でる)

[カップル1] エイド・グラスパー : 「……ふふ」にま、と笑っている

[カップル1] エイド・グラスパー : 「っと、いけないいけない。肉も食べるといいよ」串に刺さった肉を差し出す

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「甲斐甲斐しいことで……」差し出された肉に首を伸ばして一口。

[カップル1] エイド・グラスパー : 「君には負けるさ」齧られていい感じのサイズになったら自分の口元へ持って行き

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「勝たせるつもりはないからな」俺が世話しないなら誰がこいつの面倒を見てやれるのだ。誰が。

[カップル1] エイド・グラスパー : 「ふふ。いつも”仕方がないな”みたいなことを言うくせに」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「……」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「訂正しよう。お前の世話を俺以外にさせるつもりはない」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「……」

[カップル1] エイド・グラスパー : ぎゅっ

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「どうした」まぁ、構わないけど。そうされるのは嬉しいけど。

[カップル1] エイド・グラスパー : 「いや……」
「何というか、ね」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「君って格好つけている時より意図せずに口にする言葉の方が火力が高いよね」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「お、お前なぁ……」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「まあ、その」
「嬉しいよ。凄く」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「釈然としないが……」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「お前が嬉しいなら、悪くない」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : ひょいとエイドの手から匙を回収する。

[カップル1] エイド・グラスパー : 「あ」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「攻守交替だ」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「……それじゃあ、お願いしようか」

[カップル1] エイド・グラスパー : あー、と口を開ける。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : (小さな口だな……)

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 適量を掬って口腔に配膳してやる。
もはや日常。手慣れた所作だった。

[カップル1] エイド・グラスパー : 上げ膳据え膳……どころではなく、最早口を開け閉めするだけである。
もにゅもにゅと口を動かしては、膝の上でぱたぱたと足を揺らしている。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「ご満悦だな」足のばたつきと嚥下の速度、あと頭部の揺れ具合等の所作からそれがエイドの好みだったかをざっくり試算する。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : ハイマンの脳の無駄遣いであった。

[カップル1] エイド・グラスパー : 「ん。やっぱりこうして食べるのが一番いい」胸板に頭を預け

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「それは重畳」
「俺もエイドを膝に乗せてるときが一番落ち着くよ」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「いくらでも置くといい。君の膝の上にならいつまででもいるとしよう」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「何なら頭の上に顎を乗っけることも許可しよう」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「大盤振る舞いだな。大変感謝しないと」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「お礼は何がお望みだ?」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「抱き締めてくれるかな。ちょっと強めがいい」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「お安い御用だ」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : ゆるく回していた腕を引き寄せ、ぎゅっと身体を密着させる。
こうしているとずっとこの体温を感じていたくなる。

[カップル1] エイド・グラスパー : ゆるく羽織ったローブ越しに腕に圧される。
全身で包み込まれるような感覚に陶酔する。

[カップル1] エイド・グラスパー : 自由のすべてを、彼に束縛されている。そんな感覚。

[カップル1] エイド・グラスパー : ああ――堪らない。

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : なんか震えてるような気がするな……

[カップル1] エイド・グラスパー : すぅぅ……と腕の匂いを嗅いでる

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「こら」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「むぅ」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「まあ我慢が効かなくなりそうだしね。仕方ないか」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「そうしてくれると助かる」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「うん」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「続きは帰ってからにしよう」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : エヴィの指はそわそわとしていた

[カップル1] エイド・グラスパー : 「さて……」
「そうこうしているうちに外も落ち着いたかな」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「みたいだな」
掬おうとした皿にはもう何も残っていなかった。完食である。

[カップル1] エイド・グラスパー : 「あれ。もう食べ終わっていたかな」
「二人で食べると無くなるのも早いものだね」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「給餌スキルが上がったのかもな」

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「折角だし様子を見に行くか?」

[カップル1] エイド・グラスパー : 「そうだね。行ってみようか」

[カップル1] エイド・グラスパー : ということで立ち上がって……

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : ガション

[カップル1] エイド・グラスパー : 「食事は終わったものね。いい心がけだよ」なでり

[カップル1] エヴィ・アイオニムス : 「お褒めに預かり光栄で」