------------------------------------- 大晦日午後の学園能力バトル https://docs.google.com/spreadsheets/d/1wFUCi-0Flrjljcl-s1oxc_prL88Xzl1s3IVSHuFpJoY/edit?gid=0#gid=0 ------------------------------------- 午前中はルーパチ不良が暴れてたようなので私が立てるしかなかった ------------------------------------- ところで私は学園長ではない 年末年始は生徒も全員里帰りしてるし 芋学の教職員も不在だし当然ながら学園長もいない ついでに鏡水仙人は酒にありつくため学園長についていってしまった ------------------------------------- 見ての通り芋毛学園は閑散としている だとすると私は一体誰なんだ… 私は鏡を見ると dice1d484= ------------------------------------- dice1d484=140 (140) → 笠野木シホ ------------------------------------- 私は笠野木シホ 芋毛学園に収容されている生物教師だ 私は自分が誰なのか忘れるほど朦朧としていたのか… 心当たりがないわけではない 足元に転がった空き缶はいずれもアルコールの類 ここ数日ほどの記憶がない おそらく人恋しさに浴びるほど酒類を摂取していたのだろう ------------------------------------- たまらなく寂しい 「収容」は文字通りこの学園に拘束されていることを意味する 元々は自主的に学園に収容してもらうよう要請しそれが受け入れられた身だ 文句は言えないどころか良い待遇のなかで学園に雇用してもらっている ただ…それも学園に人がいればの話 この冬休み期間はほぼ誰もいない中で独り過ごさなければならない ------------------------------------- たまらなく…寂しい 普段の私はこんなに心脆かっただろうか ふと目の前に投げ出された自分の携帯端末が目に留まる そういえば以前科学部の雪=シュクラップさんが 「おしゃべりダイヤル」なる不思議な通話サービスを試験的に実施したことがあった ------------------------------------- 「おしゃべりダイヤル」 所定の番号に掛けると学園に在籍する生徒や教員に勝手に繋がってしまうサービスだ ごくまれに学園外の人に繋がってしまう不具合を抱えているが 科学部によれば「仕様の範囲内」らしい 誰でもいいから話がしたい そうすればこの寂しさも紛れるだろうから ------------------------------------- 端末を手に取った私は dice1d484= ------------------------------------- dice1d484=143 (143) → 痴乙女リズ ------------------------------------- ------------------------------------- 【 「痴乙女リズ」を呼び出しています 】 「おしゃべりダイヤル」に通話した直後 端末からは合成音声でそう通知された えっあっちっ、痴乙女リズさん!? たしか…3年生の女の子だ 授業で関わったことはあっても、そんなに深い仲ではない 記憶が確かならダンス部の所属で卑猥な話が好きな子だった覚えがある ど…どうしよう 何を話そう ------------------------------------- 【 「痴乙女リズ」は電話に出ませんでした 不在のようです 】 数分ほどコール音が響くなか 何を話そうかと大急ぎで考えていたうち 端末から応答のあった通話結果が…これだった 胸の内に感じたのは安堵ではなかった ぼっかりと胸の奥底に穴が空いたような落胆 結局私は独りなんだという静かな絶望がじんわり広がっていく 寂しい まだ未開封のアルコール缶が転がっている どうせ…独りぼっちなんだ 缶を拾い上げると震える息を吸い込んでプルタブを起こした ------------------------------------- 「…ンセ! セーンセっ!」 誰かに呼ばれた そんな気がして慌てて体を起こした 周囲はもうすっかり暗くなっていた…どうもあの後そのまま寝てしまったらしい 「えっあっ、痴乙女…さん?」 「そーだよっ」 端末を操作して灯りを点けた 空き缶で散らかっていたはずの床は綺麗に片付けられている 目の前にいるのは、痴乙女リズさん さっき通話できなかった相手だけど、一体なんでここに!? 「先生、めっちゃ飲んでたの?」 そう言いながら痴乙女さんは大きな袋を掲げた …私の飲んだアルコール缶を彼女が全部集めてくれたらしい 酔いが急速に醒めていく感と同時に顔が熱くなってきた 生徒にこんなことさせるなんて…恥ずかしい… 「おしゃぶりダイヤルで電話してきたの先生でしょ?  今年は先生のクラスじゃないから何の用だろって思ってさ  至急の用事だったら激ヤバじゃん? 折り返しても中々先生出なくって  ようやく繋がったと思ったら、『寂しい、寂しい』って泣いてるみたいに呻いてたから、心配で様子見に来たってワケ」 …まさか私は寝呆けてそんなことを口走ったのか 端末を確認するとたしかに痴乙女さんから何度も着信があって そして記憶はないけど、最後の一件は私が応答しているようだった とても恥ずかしい… 「先生、良かったらウチ来なよ。親もOK出してるし。ココよりあったかいよ?」 「えっでも…」 「ほら、はーやーくー! こんなとこ座り込んでたらお尻から根っこが生えちゃうよ~?」 「えっ、えっえっ」 「ところでさーセンセ、前々から気になってたんだけどどうやってお酒飲んでたの?  頭はパーフェクトな感じで密閉してるでしょ? メスガキ先生が作ったりするワープホール的なサムシング?」 「えっあのっこれは…あっ痴乙女さん、ちょっ」 痴乙女さんに引っ張られる形で私たちはその場を後にした 空き缶のゴミ袋は結局学園内のゴミ集積所に捨てることになった 休み明けに馬瀬さんに謝らなくちゃ… ------------------------------------- 私は痴乙女さんとそのご家族の厚意に甘えることになり 年越しと年明けを痴乙女さんのお宅で過ごすことになってしまった 「先生が帰っちゃったらアタシも寂しいよぉ」 痴乙女さんに真っ直ぐそう言われると断ることができない そもそも「寂しい」と言い出したのは私の方だし、元より断る選択肢はとうに無かった 「それにアタシも3年だし、シホ先とゆっくり会話できるチャンスってこれっきりかもしれないしね~」 彼女にそんな切ないことを言われたら、もう返す言葉がない この年末を一緒に過ごす相手が本当に私で良かったのか、それは分からないけど ありがとう、痴乙女さん このときの私はすっかり忘れていた 痴乙女さんが、卑猥な話が大好きな女の子だということを 私は彼女の寝室で あ…あんなことを質問されたり 耳を覆いたくなるような彼女の…恥ずかしい話を聞いちゃったり 一緒になって…あ…あんな恥ずかしいダンスを踊ることになるなんて あああああああっ うわああああああああああああっっ                       𝓗𝓪𝓹𝓹𝔂 𝓮𝓷𝓭 -------------------------------------