真夏の砂浜に目隠しをしたヤエノムテキが木刀を構える。その幾らか先には砂浜の上に置かれたスイカ。そうヤエノは今、スイカ割りに挑戦しているのだ。
「……なあ、本当に指示出さなくて良いのか？」
「はい。必ずや気配だけでスイカを捉え割って見せます」
そう言って聞かない彼女は、その場で何周か回転しだす。
「ふぅ……！　行きます！」
てやぁと声が響き明後日の方へと刀を振るうヤエノ。そりゃそうなるよな。

「くっやはりスイカでは気配を探るのは難しいか。やはり人相手では無いと……ハッ」
急に何かを思いついたようにこちらに駆け寄るヤエノ。何か嫌な予感がするような――。

「はい、それではスイカのそばで立っていてくださいトレーナー殿！　貴方の気配でスイカを割ってみせます！」「まてまて！」
目隠しをして俺の方へと木刀を向けるヤエノ。
「どうかなされましたか？」「いや死ぬが！？」
「むっ……確かに危険ですね。では木刀は捨てましょう」
そう言って彼女は刀を置きその場で回る。それから気配を辿ってこちらに近づき――。

「――むぎゅ。はいトレーナー殿、捕まえました……♪」

……これスイカ割りじゃなくない？
おわり