「マーベラース☆★☆」
「！？？」
　仕事を終え家に帰ると、マーベラスサンデーがそこに居た。

「マーベラス……！？　どうして俺の家に！？」
「うーんとねー。トレーナー、今日はいーっぱい疲れてそうだったからっ？☆　だから、トレーナーにマーベラスチャージ☆★　するねっ☆」
　そう言ってジリジリと俺のいる玄関の方に近づくマーベラス。
「ま、待って！　せめて部屋には入らせて！？」
「あっ、そっか！　そうだねっ★」

　ちょちょちょと横にのいて俺を迎え入れるマーベラス。どうやってマーベラスが俺の部屋に入ったのかも分からないまま、なぜかどうぞどうぞと出迎えられる俺。
　一体全体どうしてこんなことになったのか分からないのだがひとまず部屋に入り荷物を置くことにした。

「ソワソワ…………☆★☆」
「…………」
　何か楽しげにこちらを見つめるマーベラスの視線を感じながらジャケットを脱ぐと、さてとマーベラスの方に向きかえる。
「ん、それで……？　マーベラスはどうしたいんだ……？」
「……！　えっとねっ☆　えっとー……★」

「……トレーナーっ……☆★☆　ひざ立ち、してっ☆」
「え、こう……か？」
　彼女に言われるがまま、床に両膝をついて立つ。するとちょうど彼女と同じくらいの高さになる。
「……それで、どうすれば良いんだ……？」
「うんっ☆　マーベラスチャージっ☆★　するよっ☆★☆」
「えっと、その……マーベラスチャージって――」
　その意味を聞こうとした瞬間、マーベラスサンデーはこちらにグイッと思い切り良く近づいて、そして――。

「マママっ☆★☆　マーベラーーースっ☆★☆★☆」

　――ムギュぅーーーっ！！

　マーベラスサンデーが、その身体をいっぱいに使って俺に抱きついてきた。
「ま、マーベラスっ！？」
「ふふ〜っ☆　今日もいっぱいいっぱい頑張ってえらいっ！　すごいっ☆★☆　くたくただよねっ？☆　だから、マーベラスをチャージっ！　元気にな〜れっ☆★　マーベラーース★☆★」
　マーベラスが、俺の背中を、頭を、腕でぎゅっと抱いて全身で包み込む。彼女のあたたかで柔らかな身体の感触を感じながら、いっぱいのマーベラスを注がれる。

「……っ……ぅ、ぁ……」
　突然の出来事に困惑していた。その筈だったのだが、彼女の突然のマーベラスチャージに、彼女に突然抱きしめられて、それが何だか満たされるみたいで――。
「……ふふっ……★　トレーナーっ……☆　マーベラス、感じてるっ？☆」
「っ……ぁ、ああ……」
「良かった……☆」

　むぎゅぅ……っ。

　しばらくの間、俺はマーベラスサンデーに抱きしめられ続けた。
　心が満たされて、内側があたたかくなって。疲れた身体に、全身に、マーベラスサンデーのマーベラスが染み渡る。

「……ん……☆　マーベラスチャージ、完了っ！」
　パッと、彼女が俺の身体から離れる。
「もう、良いのか……？」
「うんっ☆★　トレーナーをマーベラスでいっぱいにできたからっ！☆」
　彼女の言葉の通り、俺の心は、身体は、満たされていた。ピッタリちょうど100％、オーバーチャージは無かった。

「それじゃっ、また明日ねっ☆　トレーナーっ！！☆★☆」
「あ、ああ。また明日」
　バタン。マーベラスチャージを終えると彼女はそそくさと扉を開けて玄関から出ていってしまった。
　まるで嵐のようだったな、と思いながら俺はマーベラスを見送る。彼女の過ぎ去った部屋で一人、しばらくぼーっとする。
　未だ自分の身体に残る彼女のあたたかさを、柔らかさを、マーベラスを感じながら、そっと呟く。

「……うん、明日も頑張ろう」

おわり