「可愛いお菓子ですね～」
瓶に入った金平糖を慈しみながらスーパークリークは微笑んでいる。
出先でふと見かけ、彼女への土産として購入したものだ。
「気に入ってくれて良かった。何となくで買っちゃったんだけどね。」
「何となくですか…うふふ…トレーナーさんはやっぱりいい子ですね～。」
瓶に耳を当て、それを傾けては流れる金平糖の音を楽しんでいる彼女の様子はとても微笑ましい。
「トレーナーさんにも何かお返しをしませんと…」
「別にそんなのいいよ。君が喜んでくれるのが一番のお返しだから。」
「うふふ…それじゃあぜったいにお返しさせてもらいます…そうでした！今度タマちゃん達とお菓子作りをするんですよ！」
好きなお菓子は何ですか、トレーナーさんは作ったことあるんですか等と質問攻めされながら並んで歩く。

昨日降った雨も今日の快晴でその残滓は見当たらず、道端には陽の光に向けて枝葉を伸ばしている植物が見えた。
一体何という植物だろうかという疑問に答えるかのようにそれはこちらに向けてその枝葉を急成長させ突き進んできた。
「きゃっ！」
咄嗟にクリークを抱えて飛び退る。先程まで私達が立っていた歩道はその触手によって抉られていた。
「…クリーク。すまないが先に戻っていてくれるかい？」
――ウマ娘イーター
有史以来のウマ娘の天敵。そしてこのトレセン学園における宿敵。
起源は植物でありながら、対象を捕食する為に多種多様な進化を遂げたそれは
およそ植物として持つ権能を越えたあらゆる手段を用いてウマ娘を捕獲し捕食する。
そして天敵たる所以。ウマ娘達の持つ固有スキルの効果を一切遮断するという性質を持っている。
「トレーナーさん…！」
「大丈夫。今応援も呼んだからね。走れるかい？」
「…私もっ」
「駄目だよクリーク。走るんだ。今度美味しいクッキーを焼いてくれるんだろう？」
多数の触手をうねりながら植物はこちらへ少しずつ進み始めた。

「…はいっ…！トレーナーさん…約束ですからね…！」
駆け出したスーパークリークを追ってウマ娘イーターの触手が伸ばされる。
「駄目だよ。いい子にしなさい。」
その触手を優しく押さえ、進路を変える。
標的を逃したウマ娘イーターは正面の男に狙いを変え、数多の触手を一斉に走らせた。
「キミは…なんて名前なんだい？」
その全てを受け止め、押さえ、撫でるように無力化しながら本体に接近する。
あらゆる攻撃を全て正面から抑えられ、ウマ娘イーターは悟った。相手を間違えたのだ。
「ウマ娘イーターだなんて可愛そうだ。キミにはもっと相応しい名前がある。そうだろう？」
戦意を喪失し怯えるように縮んだウマ娘イーターと同じ目線にしゃがみ、その枝葉をそっと撫でる。
「ほら、いい子いい子。よしよし…そうだな…キミの名前は…。」
ウマ娘イーターは再度悟った。もう自分は戦わなくて良いのだと。彼に全てを委ねれば良いのだと。

バイクのエンジン音が近づいて来る。最速で現れたのはウオッカのトレーナーだった。
「クリークトレーナー！大丈夫か！？…あれ？」
「あぁ、大丈夫だよ。援軍ありがとう。ところでエアグルーヴのトレーナーはいるだろうか？」
「多分もうすぐ来ると思うが…何か問題でもあったのか？」
「いや…植木鉢を一つ貰えたらと思ってね。」
そう言って微笑むクリークトレーナーの後ろには小さな花が咲いていた。

俺は闇のトレーナー
出店で瓶詰めの金平糖を見かけてクリークとか貰ったらどんな反応するか妄想してたら出来たものをここに記す
買ったらお店のおばちゃんがプレゼント用にカワイイ梱包してくれちゃって開けるに開けられないので失礼する