ウマ娘とは適切な距離感を保つ事が大事だと先輩に教わった。
何を当たり前のことを、と思ったがどうやら彼女達との距離感を誤り寿退職するトレーナーはそこそこいるらしい。
何でも思春期のウマ娘達に理解を示し、最適なケアを施し続けることで彼女達が距離感を誤り、またトレーナー側も入れ込み過ぎて気が付いたら両想いになっていた、という事だとか。
両想いならまあいいのでは、とは思うものの確かに人生経験の浅い女の子の男性観を壊してしまうのは良くない事だ。
だが私はどうすればよかったのだろうか。
額に金と書かれて苦笑いする私と、愛バとが映る写真データを網膜ディスプレイに再表示し嘆息する。
「おーう！懐かしいもん見てんなぁ！あのあと食べたサンマうまかったよなー！」
船外活動用スーツの気密確認を行いながら、ゴールドシップが朗らかに言い放つ。
電脳内で次の活動予定を再確認し、必要なマニュアルを呼び出しながら私も同様に確認用プログラムを走らせる。
「もうすぐ100年かぁ…思ったよりあっという間だったよな」
彼女はヘルメット越しに通信音声でそう言うと、減圧室の扉のロックを掛ける。警報が鳴り響き、減圧の後、船外扉が開放された。
「さぁ…今日こそ見つけてやるぜ！冥王星人！行くぞトレピッピ！」