1234567890一二三四五六七八九〇12345672890一二三34 人と機械との垣根の消えた時代、科学技術が世界の全てを覆う時代。 もはや魔法とも見紛うような高度な技術が日常のものとなって久しいが、 しかし未だに解明されぬ過去の遺物――主を失った遺跡は数知れず。 それの調査――もとい盗掘で生計を立てるものの絶えないぐらいには。 メカニロイドが半永久的に施設の維持点検を続けているような場所は、 “調査隊”のような異物は真っ先に排除されるべくしてされるもの。 いかに利益が大きくとも、命がけの仕事となれば常人には荷が重い。 すると当然、“護衛”という新たな仕事がそこには生まれるのである。 エール: …よし、この一帯はもう安全ね。 今のうちにどんどん行っちゃって! ガーディアンの使命は人々を守ること。その“人々”の範疇には、 このような――あまり褒められたわけではない――職種も含まれる。 とはいえ、既に主を失って無為に朽ちていくだけの旧時代の遺跡から、 今の人類に必要なものを吸い上げるのは、社会に利することでもある。 調査隊には、どこぞの食いっぱぐれの荒くれ者も混ざっている――が、 そのような者同士が集まりでも、自然に雌雄の交わりは起こる。 そうして生まれたものは、出生に反して――ひどく無垢であった。 エールが己の育ちに照らして、彼らを見捨てられないのも当然だろう。 エール: ふー… これで、全員、かな? 調査隊を先行させて、エールはぐるりと周囲を見渡した。 少人数とはいえ複雑な構造の遺跡では、すぐにはぐれる者が出てしまう。 だからといって、一人一人を常に見守り続けることはできない。 後ろ暗いところのある連中には、護衛を振り切ろうとするさえいるのだ。 エール: …ん? 足音… まだ残ってたのか! 先程通ってきた道の方向から、こつこつと軽い足音が響く。 その周期は不安定で、音の主が動揺していることが容易に読み取れた。 記憶を掘り返してみると、確かに、小さな子供がいたような気がする。 その両親が揃って動いていたせいで、てっきり同行しているものと。 少年: ママぁ… どこぉ…? うわーん! 少年のズボンには転けて付いたであろう汚れが広がっている。 移動の際、大人の歩速に着いていくことができなかったのだろう。 その姿に、エールはかつての自分の姿を重ねざるを得なかった。 助けがなくば、すぐにでも生命を落としてしまうであろうことも―― エール: 大丈夫、すぐ連れてってあげる。 まだ歩ける? …そう、いい子ね。 ぐすぐすと鼻を鳴らしつつ、手を引かれている少年は大人しい。 エールを信用に足る大人と、幼いながらも理解しているのだろう。 あるいは、彼女が自分たちの護衛として戦う姿を陰から見て、 ある種の憧れに似た感情も、そこにあったのかもしれない―― 先行した人々の足音は全く聞こえない。せめて話し声でも聞こえれば、 どこを通るべきかの目星も付けられるのだが――響いてくるのは、 巡回するメカ二ロイドの駆動音、石畳を舐めるキャタピラの音だけ。 エール一人ならまだしも、少年を連れていては無茶もできない。 エール: 近い…! 隠れないと。 ごめんね、少し急ぐよ。 どこかに一旦身を隠さなければ――そう考えたエールはあたりを見渡す。 折悪く直進の通路、左右には卵型の装置がずらりと並んでいるだけ。 子供ごと隠れていられるような場所はどこにもない。 壁に手を付きながら、何かないかと探っているうちに―― エール: 開いた! …よし、ここに入ろう! ほら早く早く…! 偶然蓋が開いた装置の中に、二人は転がるように飛び込む。 少々狭いが、詰めれば入れないことはないだけの広さがあった。 メカニロイドの駆動音は、もうすぐそこまで迫ってきている。 他に選択肢はなかったし――と、エールは静かに呟く。 ――生体反応確認。スキャンを開始します… 男性1名…肉体年齢10代前半、機械化部分小。 女性1名…肉体年齢10代後半、機械化部分中。 健康状態…  男性:異常なし。やや心拍数、体温高し。  女性:異常なし。特筆事項なし。 内臓および機械化部位…  男性:虫歯あり。ほか特筆事項なし。  女性:機械化部位の外装に衝撃による軽微な破損あり。 生殖機能…  男性:精巣に異常なし。精子が活発に動く様子を確認。  女性:卵巣および子宮に異常なし。妊娠経験なし。処女膜あり。 繁殖適性…  男性:B等級、増産の価値あり。  女性:A+等級、最優先の増産を提起。 遺伝子適合率…  86%、安定した生産可能。 スキャンを終了します… ★ エール: … ん? 今、何か言った? 外の気配に意識を集中させていたエールは、傍らの少年に問うた。 だが当然、彼が何をかを言うわけがない。二人の身体は密着状態にあり、 ちょうどエールの胸元に、彼の頭が収まるように抱かれていた体。 黒いタイツ生地を隔てた向こう側から漂う、妙齢の雌の臭い―― 少年: ううん?なんにも… それよりここ、狭いよぉ… エール: ごめんごめん、すぐ離れるから… 外ももう安全そうだね。 早くお母さんたちのところ行こうか。 エール: …ん? あれ、え、あ…? 開かない…? 先ほど入り口を閉める際に触れた箇所には、外側と同じように、 開けるための握り手があるはずだった――しかし、エールの指には、 それらしい出っ張りはおろか、指を掛けられそうな凹凸さえ感じない。 二人がもたれかかっている柔らかな生地と同じ材質で覆われている。 薄暗闇の中、エールは手を伸ばして開けるためのスイッチを探す。 少年をより懐近く抱き寄せてスペースを開け、身を乗り出して―― すると必然的に、彼女の柔らかな身体が、彼の繊細な肉体に纏わりつく。 少年は一層言葉少ないになった――代わりに鼻だけが強く動いている。 *: ――このたびは、人類再生産計画へのご献殖ありがとうございます。 皆様のご子孫が、次代の社会を担っていくのです。 我々一同、精一杯のお手伝いをさせていただきます。 エール: えっ、ちょっ… 今の声、この機械から流れてんの!? 子孫…って、何、何の話? *: プラン内容を確認…情報なし。 終了期限の再設定…■■■■年に設定。 リソース優先配分…設定完了。 *: お待たせ致しました。現在、当施設内で稼働中の繁殖機は当機のみです。 施設内の全リソースをお客様方の肉体年齢保持のために集約いたします。 どうか末永く、お二人の幸福な時間が続きますように… 焦るエールを尻目に、アナウンスを終えた電子音声はすっかり沈黙し、 機内の空気圧が調整される――がたがた、と装置が小刻みに揺れる。 少年はエールの服を掴んで震えている――無理もないだろう。 柔らかな生地がゆっくりと変形し、二人の周囲の空間を埋めていく。 少年: むぐっ! っむ――っ! …! 少年の鼻先はすっかりエールの胸の谷間に挟み込まれてしまった。 当然、エール自身も彼が窒息しないように体を離そうとするのだが、 手で押しても足で押しても全く手応えのないまま――力の抜けた隙に、 どんどんと、身体を動かせる余地がなくなってしまうのだった。 ★ エール: だめだ…このままじゃ… 出ないと…うーん…! ――ん…? 頭の上から、生暖かい液体が薄っすらと吹きかけられている。 液体は彼女の服の繊維に染み込み、肌の上で珠となって少年の服に垂れ、 二人の体同士の隙間を、するすると滑り降りていく。 頭の上から足の指先まで、その液体に濡れていってしまう―― エール: うえぇ…何これぇ…? 気持ち悪ーい! 大丈夫?顔に、掛かって… 少年に気遣う言葉を投げかけたエールは、ずるん、と滑る感覚に黙る。 彼の肌に密着していたタイツの感触が次第に失せて、ぬるぬるしだす。 それは明らかに、素肌同士の触れ合いでしか起こり得ないものであった。 訝しがっていると、ジャケットの襟が自立せずにくにゃり、と倒れる。 エール: えっ…あっ…? 溶け…? ちょ、ちょっと待ってよ! 困惑をよそに、彼女の衣服はどろどろと溶けて足元へと流れていく。 機械化された身体の部位や生身にはなんの影響も与えずに、 ただ衣服だけを、あっという間に溶かして剥ぎ取ってしまうその液体は、 少年の身に纏っていた衣服もまた同様に、すっかり壊しきっていた。 少年: お姉ちゃん、 服、なくなっちゃった… ぼくの… 今や二人は完全に裸の状態で抱き合うような格好になっている。 身体を離せないのは相変わらずで、服の分だけ距離が縮まった。 さらに彼らの体勢は、持ち上がってくる周囲の壁によって、 ゆっくりと、特定の何か――固有の名称のあるそれへと変えられる。 エール: ちょっと、ねぇ、 この体勢は流石に…! ごめん、後ろ、下がれない!? それはいわゆる、正常位の体位に等しい。開かされたエールの股の間に、 少年の下半身が挟み込まれるような状態が自然と作られてしまっていて、 エールの両手は、彼の背中側に回されるようにして抱き寄せる格好、 自ら男の背を抱くような――そんな風にも見える状態である。 少年: あっ、あっ…あっ…! おしり、おされてるっ―― 少年の臀部から腰周りの部位には、さらに強く圧が掛かる。 エールの股間へと、彼の股間を密着させていくための動きだ。 柔らかな乳房にも、少年の顔がぐりぐりと押し込まれて、 彼女の体臭を否応なしに嗅がされる――孕み頃の雌の臭いを。 そして彼の尻に接触した部位からは振動と微細な電流が放たれて、 既にほとんど勃起状態に等しかった少年の性器を完全に奮い立たせる。 エールの弾力ある太ももにぺちぺちと固いものがあたり、 エールもさらに焦りだした――だが、彼女もまた動けないのである。 エール: あぁぁっ…! いれちゃ、だめっ―― …っ、っ…! エールは両脚を可能な限り閉じようと試みたものの、 努力の甲斐なく、少年の性器はにゅるりと彼女の膣内に侵入した。 先程の液体が、服を溶かすだけでなくローションの役割も果たして、 スムーズな挿入を実現したからだ。破瓜の痛みに、エールは呻く。 少年: おねぇちゃっ… ごめ、ごめっ、んっ! ――っぁ、あ! 異性に包まれる初めての感触に、少年の余裕はさらに失われる。 下半身に与えられる刺激によって思考は完全に染め上げられて、 それに流されずにいることは、幼い彼にはとても不可能であった。 密着している、ということが、より一層の興奮を引き起こすのである。 腰を離そうとする意思は、背中側に押し当てられた機器によって、 巧みに、エールの膣内をかき回す三次元的な動きへと変換される。 だからといってじっとしていても、やはり動きを操られているため、 動こうが動くまいが、彼の性器の通過する軌道は変わらなかった。 エール: いった、ぁ…っ…! やめ――うごか、ないっ、 でぇっ… エールの懇願虚しく、少年の腰はもはや彼自身にも止められない。 柔らかな雌の肢体に包まれて、我慢し続けろというだけでも酷なのに、 内にいる雌雄を交配させるために特化した冷徹なる機械は、 彼らをヒトのつがいとして扱い、交尾以外の選択肢をことごとく奪う。 ぬちゅん、ぬちゅん、と二人の間の僅かな隙間が奏でる音は、 酷く淫らなものとして少年の雄としての本能を強く刺激した。 外界から隔離されたこの空間内に、在るのはただ自分とエールだけ… 彼女の肌に包まれていくうちに、安心感と、別の感情が膨れ上がる。 少年: むりっ… うごいちゃう、ごめん…! ごめん、ごめんねっ―― 抗って無理やり動かされるより、自分からエールに腰を振る方が、 遥かに“気持ちいい”ことを、早々に少年は理解してしまった。 エール自身の体勢もまた、彼を受け入れるのに最適化されている。 本来なら、エールも一切の気兼ねなく、腰をうねらせる方が“いい”のに―― エール: とまっ、ちょっ… あっあっあっ、 っ、っ…ん、っ――! エールの性感帯は、膣内の形状に至るまで完全に把握されている。 機械はただ、二人の行動がそこを刺激するのに最適なように促すだけ。 彼らがそこに差し出されている快楽への切符を手に取ったなら、 後はもう、ひたすら、“気持ちいい”ことしか残っていない。 エール: あーっ! ぁ、あ、ぁ――っ、っ! だめぇぇっ…! ほんの少し、エールの身体が精神を裏切って動いた。 せき止められていた快楽が一気に流れ込み、思考を洗い流す。 少年はもう、快楽を貪るだけのものに成り果ててエールに吸い付き、 彼女の乳房を手で弄びながら、顔を谷間に押し付けるのであった。 そして彼の指が、ぷっくりとしたエールの乳首に触れると―― さらにびりびりと、甘やかな電流が脳髄を伝って身体を痺れさせる。 エール自身、いつしか無意識に腰をへこつかせて彼に押し当てていて、 止めなければ、という考えなどとても持てないようにされていた。 少年: おね、おねえちゃっ…! なにか、あっ…! ――ぁ、んっ…で、でるっ…! 少年の下腹部は生まれて始めての快楽にびくびくと打ち震える。 極上の雌の膣内への吐精によって彼の射精経験は始まり、 これから先、つがいへの膣内射精しか知らずに生きていくのである。 その第一発目は、エール自身の脳髄をもぐらぐら揺らすのだった。 未精通だった彼とは違い、エールは人がどう生るかを当然知っている。 膣内に精を受ければ――自分の健康的な卵子がどうなってしまうか? そのことを理解してなお、今の快楽は思考を放棄させるに足りた。 深く息を吸いながら――余韻の中に、心身ともにはまり込んでいく。 エール: っは――っ、はぁ、はぁ、はぁ… だいじょうぶ、君は、わるくない、から… だい、じょう、ぶっ… 少年の身体の震えが収まるにつれて、エールは彼を抱き締めた。 少年を安心させるためでもあり――同時に、彼女自身の胸の中の、 コントロールできないぐらいに膨れ上がった彼への愛着によってだ。 出ないと、逃げないと――そんな考えを、脇に追いやるほどの。 ★ エール: んっ…ふっ、んんっ… んーっ―― 脱出よりも目の前の少年と交わることを優先したエールは、 自分から進んで彼の唇に己の唇を重ね、舌を絡めるようになっていた。 少年の頭に腕を回し、懐の中に掻き抱くようにして撫で回す。 そして彼の側もまた、エールの首にしがみついて、唾液をねだる。 二人の背中からは、この装置と繋がるケーブルが埋め込まれている。 栄養、水分、酸素――生命維持に必要なもの全てを賄うためのもの。 彼らの健康状態は機械によって完璧に管理され、維持されていた。 老廃物もまた発生しないように制御され、機内を清潔に保つのだ。 エール: っ――んんっ、 ふっ――ちゅ、んんっ…! 離れようとする少年の唇を追いかけて、エールは口付けを続行する。 息継ぎも不要になったとはいえ、少年の肉体は本能的に呼吸を求める。 それを一切不要と、ただ、まぐわるという生物の本懐を果たすため、 エールは彼に、自分たちがもはや“そういうもの”になったと教え込む。 二人の口付けは、直近の中断から数えて三時間は継続中であった。 その間、深呼吸の一つも挟まない。それをせずとも充分なだけの酸素が、 彼らの肉体には常に供給され続け、脳を正常に機能させているのだ。 エールは早々にそのことを理解し、彼と認識を分かち合っているのだ。 エール: は――… っふふ、ねぇ、 きもちよかった…▽? 舌先から妖艶に唾液を垂らしながら、エールは少年の顔を見下ろした。 その間もずっと、二人の性器は結合状態にあって、腰をうねらせ、 数え切れない絶頂と、限りなく引き伸ばされた時間感覚の中に、 エールたちは延々と、果てることなく浮かび続けている。 少年: ぁ―― ぷはっ… おねえ、ちゃん…っ…! エール: 違うでしょ▽? お姉ちゃん、じゃなくて、エール、って呼んで。 そっちの方が、おなか、うずうずするのっ…▽ 囁きながら、エールは少年の背に回した腕に力を込めて引き寄せ、 自ら下腹部をぐりんぐりんとうねらせて、彼の射精をねだる。 自分の身体の全てを、少年に射精させるための道具として使い、 幼い身体が快楽に流されて震えると、妖艶な笑みを投げかける―― エールには確信があった――既に彼の子を受胎している、という。 着床して間もなくは、性交を控えるべきだとは彼女も知っている。 そしてそれに拘泥する必要は、ここにいる限りない、と信じている。 何をどうしようが――彼の子を産まされると、もう決まっているのだ。 ならば少しでも自分に素直に、快楽のままに溺れていく方がいい。 外界の何もかもを忘れて、ひたすら、雄と交わり続ける時間は、 エールから人間性を剥ぎ取り、単なる一匹の雌へと還元していく。 少年もまた同じく――もうエールの他に、触れるものなどないのだ。 ★ 少年: おなか、おっきくなったねぇ… いたくない? そうは言いながらも、少年は腰をうねらせるのをやめず、 身重のエールの膣内に、もはや慣れきった様子で精を注いでいく。 エールもまた、ずっしりと重く張った臨月胎を自ら振る。 彼の問いに、エールはにっこり微笑んで応えるのだった。 腹に持ち上げられた両乳房が左右に逃げるように開いて、 ちょうど、少年の頭を置くのに適した三角州をそこに作り出す。 彼の手はその乳房をたぷたぷと弄びながら、絶え間なく垂れる母乳を、 まるで泥遊びでもするかのように、二人の身体中に塗りたくる。 エール: 君にお腹とおっぱい触られてる方が、 ずっと楽だし…気持ちいいの▽ だから…もっと、もっとしてっ…▽ エールの言葉に合わせて、少年は腰をぐいっ、ぐいっと持ち上げて、 彼女の奥の奥――赤子の眠る子宮目掛けて性器を進ませる。 臨月の身をそうして延々と責められるのは苦痛ともなろうが、 エールは全く苦しむ様子も、痛がるような様子も見せなかった。 身体に流し込まれる薬剤によって、陣痛も快楽に変換されており、 彼によって子宮を刺激され――胎児の動き自体もまた、快楽となる。 交わり、孕み、産む――その苦痛だけを取り払われた二人は、 飽くこともなく、ひたすらに、延々と肌と肌とを密着させるのだ。 二人分の体液が常に循環し続け、機械に透析され、また補給され―― 身体に濡れていない箇所はない。特に股間は常にぐちょぐちょと、 精液や愛液の混合物によって淫猥な水音を立てているのだ。 その上に母乳も垂れ、涎も垂れて混ざり――かき回される。 少年: あれ? 何か、当たってる…? ぼくの、先っぽに… エール: あっ…▽ これ、なんだと思う? ゆっくり、抜いてみて―― 腰を使ってエールの膣内をかき混ぜていた少年は、亀頭の感触を訝しむ。 そして彼女の言葉通りに、ゆっくりと腰を離していくと、 その何かの感触は、それを追いかけるように奥から迫ってくる。 ちゅぽん、と引き抜かれた性器のすぐ後ろには、二人の―― エール: さっきからね、赤ちゃんがとんとん、って… ずっと、出よう出ようとしてたの。 だから、今のは…わかった? 排臨の段階にある胎児は、挿入された少年の性器に蓋をされ、 それ以上進めなくなっていた――そして抜かれたことによって、 改めて産道を通り、出てこようとしているのである。 少年はエールの身体に抱きつき、まだ勃起中の性器を腿に擦り付ける。 エール: もう、だめだってば… 産まれるまで我慢して。 おっぱいなら、好きなだけ飲んでいいから。 エールの乳房を舐め回しながら、少年は彼女の腿の上に精を吐く。 挿入できない手持ち無沙汰の解消のために、乳首に歯型を付けもする。 その悪戯を優しく受け止めながら、エールはごく自然にいきみ、 胎の中の子を、外界へと導いてやろうとするのであった。 産まれた赤子は、装置の中からすぐさま保育機に移され―― エールの母乳を成分まで完全に再現した人工母乳で成長し、 一人の人間として、衰退した人類を増やすための礎となっていく。 だが、ここから出られない二人にはもう、関係ないことである。 胎盤も臍帯も分解され、栄養としてまた二人の身体に還元される。 無意味に垂れ流されている母乳もまた、資源として再活用される。 その循環の中、生殖細胞と性器だけを使って二人は存在し続けるのだ。 有性生殖によって人類を復興させんとする、無謀な試みに囚われて。