「……あ? どこだここ」  昼白色の照明が煌々と輝く部屋の中で、アロハシャツを着た屈強な熊獣人が目を覚ました。 「な、何だよこれ!?」  身体を動かそうとした熊獣人は目を見開いて驚愕する。何故ならば、彼は枷で手足の自由を奪われた状態で、斜めに傾いた拘束椅子に座らされていたからだ。下半身を覆うものは何も無く、両脚は大きく開いた状態で固定されている。そのため、大柄な身体に不釣り合いな、小さくて皮を被った陰茎が外気に晒された状態になっていた。 『やあ、目を覚ましたみたいだね!』  熊獣人の視線の先には巨大なモニターがあり、そのモニターに突如として血塗れの兎の着ぐるみが映し出された。 「なんだてめえ!?」 『僕はレビット! 見ての通り、可愛いウサギさんさ!』  ボイスチェンジャーを使っているのだろう。レビットから放たれる言葉は、無機質な機械音声だった。 『ていうか、誰かに名前を尋ねる時は自分から名乗るべきじゃない? まあ、僕は君の事を知ってるけどね。松藤 熊蔵(まつふじ くまぞう)くん』 「何でオレの名前を……」 『身長は182cm。体重は89kg。年齢は37で、反社会組織である朝露組に所属する下っ端だって事も知ってるよ! その歳でヤクザの下っ端って情けないね!』  熊蔵は身体を震わせた。得体の知れない不気味な着ぐるみを纏った存在に、個人情報を把握されている事実に恐怖を感じたようだ。 「こ、これはてめえの仕業なのかよ……」  熊蔵は恐怖心を必死で押し殺しながら、レビットにそう問いかけた。 『そうだよ! 依頼されたからね!』 「依頼?」 『うん。君、一週間前に悪い事したでしょ?』  図星をつかれた熊蔵が、再び身体を震わせる。 『暗い夜道でか弱い女の子を強姦するなんて最低だよね〜。しかも朝露組の名前を出して、警察に言ったら殺すぞ〜的な事を言ったみたいだね。ザ・下っ端って感じでみっともないなあ』 「うるせえ! 警戒心が無い女が悪いんだよ!」 『じゃあ、酒場で呷ってた安酒に薬を盛られた挙句に意識を失って今に至る君も、警戒心が無いのが悪かったってことだね。ハハッ』 「……クソッ!」  何も言い返せず、熊蔵はモニターに映るレビットを睨みつけながら歯を食いしばった。 『まあ、アレだよ。目には目を、歯には歯をって言葉があるでしょ? 被害者が加害者に同じ目に遭って欲しいと望むのは当然だよね。ここまで言えば、これから君が何をされるのか分かるんじゃない?』 「……まさか」 『強姦には強姦を。ってなわけで、よろしくお願いしま〜す!』  熊蔵が閉じ込められている部屋の扉が開き、鉄兜で顔を隠した一人の男が入ってきた。 『紹介するよ。彼は、君みたいな強姦魔を強姦して裁きを与える存在──執行人くんで〜す!』  熊蔵よりも大柄な肥満体の豚獣人──執行人は、下衣を身に付けておらず、怒張した肉棒を惜しげもなく晒していた。 「く、来るな……!」  巨大な肉棒を揺らしながら、執行人が熊蔵に歩み寄る。  ただでさえ小さい熊蔵の陰茎は、これから起きる事を予感したせいでさらに縮み上がっていた。 『あっ、そうだ。ちなみにこの部屋にはカメラが設置されていて、とある動画サイトで生中継してるからね』 「ふざけんな……あっ……!」  何者の侵入も許した事がない菊門に、我慢汁で湿った肉棒の先端がぴたりと突き付けられた。 「や、やめろ……!」  熊蔵の制止も虚しく、執行者は腰を前に突き出す。 「がああああっ!! い、いてええぇっ!」  巨大な肉棒が尻穴を強引にこじ開け、熊蔵の中にゆっくりと侵入していく。今まで経験した事の無い激痛に、熊蔵は悲鳴を上げた。 『熊蔵くんのお尻に執行者くんのおちんちんが入っていくのがよ〜く撮れてるよ! でも君、ケツの穴の小さそうな男だと思っていたけど実際その通りだったみたいだね。まだ半分くらいしか入ってないのに裂けちゃってるよ』  慣らしもせずに無理やり拡張したせいで、結合部からは少量の血が滲み出ていた。 「畜生、抜け……抜けよぉっ……!」  羞恥心と屈辱感と恐怖、痛みと圧迫感──様々な感情や感覚を処理できず、熊蔵は涙をぽろぽろと流す。しかし、執行者は熊蔵の懇願を無視し、体重をかけて腰をさらに前に突き出した。 「ぐああああぁっ!!」  メリメリと音を立て、熊蔵の菊門がさらに拡張されていく。そしてついに、執行者の肉棒が全て熊蔵の中に納まった。 「あがっ、あ、あ……」 肛門を限界まで押し広げられた痛みで、熊蔵は白目を剥いて失神した。 『勝手におねんねしちゃダメだよ。ほら、執行者くん! 起こしてあげて!』  執行者はふんふんと鼻を鳴らしながら、腰を前後に動かし始める。 「ひぎっ! ぐ、あっ! がっ! やああっ!!」  肉同士がぶつかり合う音で意識を取り戻した熊蔵は、再び苦痛の声を上げ始めた。 「オレが悪かった……っ! 悪かったから、もう、許してくれえぇっ!!」  恥も外聞もかなぐり捨てて、熊蔵は涙を流しながら許しを乞う。しかし、執行者は無慈悲にも腰を打ち付ける速度をさらに早めた。  幸いにも異物に反応した肛門が腸液を分泌しだしたため、熊蔵の痛みは徐々に和らいでいく。しかし、痛みの代わり今まで味わった事の無い別の感覚が熊蔵を苛む。 「な、何だこれ……あっ、んんっ!!」  未知の感覚の正体が何なのか分からぬまま、熊蔵は執行者の腰使いに合わせて無意識に喘ぎ声を出し始める。 『もしかして感じちゃってるの? うわっ、引くわー』  熊蔵の小さな陰茎が鎌首をもたげる姿をモニター越しに目撃したレビットは、そう吐き捨てた。 「う、嘘だ、こんな……っ! んあ、ああっ……!」  肛門を犯されながら陰茎を勃起させているという現実から目を背けるように、熊蔵は目を瞑り、ただ喘ぎ声を出し続けた。 『予想外の反応だけど、まあ良いか。こんな痴態を全世界に晒してるわけだから、社会的に死ぬのには違いないし』  レビットのその一言で、熊蔵は自分が今置かれている状況を思い出す。  大男に強姦されて感じてしまい、喘ぎ声を漏らす姿が全世界に配信されている。その事実を認識した瞬間、熊蔵の中で何かがプツンと切れた。  そして──。 「うがあああああっ!!」  熊蔵は小さな陰茎をぷるぷると震わせながら大量の精液を放ち、自身の腹や胸を白く染め上げた。同時に彼の肛門が強く収縮し、執行者の肉棒に多大な快感を与える。  執行者は熊蔵の最奥まで肉棒を捩じ込んだ状態で絶頂し、腸内に大量の精液を流し込んだ。結合部から僅かに赤みがある白濁液がごぼりと溢れ出る。 「あがっ……」  射精を終えた執行者がずるりと肉棒を引き抜く。栓を失った熊蔵の肛門はぽっかりと穴を開けたままヒクヒクと痙攣し、大量の子種を垂れ流した。 『とりあえずこれで依頼は完了かな。あとは、報酬を貰わないとね』  精魂尽き果てた熊蔵の意識が闇に飲まれる。    ──次に熊蔵が目を覚ました時、彼は物好きな金持ちの家に居るだろう。  レビットは依頼者からは報酬を受け取らない。報酬は、復讐対象自身が身体で支払う事になるのだ。  生配信を見ていた物好きな金持ちに買われた熊蔵は、これから一生罪を償う事になる。一人の男の欲を満たす性処理道具として──。 【了】