とある学校の体育館 天井に挟まったバレーボールの回収をバレー部が行うことになったのだが… 「ダメだ。ボールで落とそうとしたら更に挟まってしまった」 ミイラ取りがミイラになってしまった 「これ以上失敗も出来ないし…そうだ!」 「なんなんだし…私たちは大人しく住んでただけですし…」 「キュー…ママ…コワイシ…」 学校内に勝手に隠れ住んでいる野良たぬきを大量に捕まえてきた ボールの代わりにこいつらを投げて落としてしまおうという作戦だ そこそこの重量があり数も多く価値は使い古したボール以下だからミスして落として死なせても問題はない 仮に投げたたぬきが挟まっても自分で落ちてきてくれるしなんならそのまま天井を伝わせてボールを落としてもらえるのだ 「キュッキュッキュッダヌー!!!!!」 ビチュアッ 「…あーあ最後のたぬきが」 残念ながら作戦は失敗に終わった 手に収まり投げやすいちびたぬきや豆たぬきはボールに当てられたがボールを落とすには聊か重量が足りなかった 数匹は天井に掴まり鉄骨を伝ったりボールに引っ付いてゆらゆらとボールをゆすってはいたが力及ばず 「もう…ダメだしぃ…ダヌー!!」 ボールから手を放しては体育館の床に汚らしい花を咲かせていた 最初は落ちてきたたぬきをキャッチし再利用する予定だったが落下の恐怖で失禁するので受け止める気にはなれなかった 「たぬきってすぐ漏らすな…」 成体たぬきは重量があるものの重すぎたせいか狙いが定まらずボールにあてられなかった 鉄骨に掴まろうとする者もいたが高所による恐怖で足が震えてしまい落下していった 頭が鉄骨に挟まりジタバタしているミイラ取りたぬきもいたが…あっジタバタてたら頭が外れて 「あっあっあっやだしやだしやだしおちたくないやだしぃー!!!!!」 グシャア!! 「豆やちびより使えないじゃん…」 死んだたぬきは数分するとリポップ先へ旅立ち消えていく 失禁した汚物も消えていくので掃除の心配はないがたぬきを集めたり投げた徒労は消えてはくれない ションボリと肩を落としていると タヌン♪と天井から力の抜ける音がした 音のした方を見上げてみると天井に挟まったボールを媒体にたぬきがリポップしていた ボールサイズのたぬきは悲鳴を上げながら落下してきたが…潰れずにバイン!と跳ねた ボールを媒体に生まれたのか丈夫さはあり死にはしなかった 「ギュ…グエ…」 「やった!落ちてきた…っていやボール消えちゃ意味ないだろ!」 ただ弾力のあるたぬきだったので練習用バレーボールの代わりに使ってやった スパイクやレシーブする度にダヌーダヌー!悲鳴を上げるのが難点だけどストレス解消にも使える しかも天井に挟まっても自分から落ちてこられるので無駄がない 今日も体育館にボールたぬきの悲鳴が響く スパァン! 「ダ…ダヌー!!!!!」 「や、やべべじ!」 「もうなぐらないでじぃ!」 「はやぐごろじでじ!」 「たぬきがなにしたんだしぃー!!!!!」