「クク、フフハハ……」 「なんだ……急に……おまえ……」 自裁の引き金にかかったウルスラの指が止まった。 《*捕*ガ*ま*ッ*え*チ*た*ャ*》 《*我*が*贄*と*な*れ*聖*女*》 「戦って疲れているんだ……楽しんだっていいな」 「……! なんだ、おまえ……! なんで……動け……」 くちびる。軽く味を見てみる。悪くない。 いや上質な逸品だ。圧し殺され声にならぬ悲鳴も良い。 濡れて怯えた従属者の舌使いも含め、婦女子の模範だ。 「う……うぅ……やめ……!」 唇は解放したが次は胸元を開く。女らしい繊細なデザインの下着に白く柔らかいものが包まれている。ずらすと桜色の蕾。吸いたくなってくる。 「ひっ! うあっ、ああ……あ……やら……やめ……」 恐怖と快楽で女は硬直し混乱の沼に沈み込む。 「なぜ動けないかわかるか?」 呆然とする女に問う。呼吸は動揺し弱々しくひきつるが無言。 「《オーバーライド》させてもらったんだよ……おまえの肉体を掌握している。つまるところ生殺与奪を俺が握っているわけだ」 そして今から俺はこの女を連れて脱走兵のひとときだ。 《ヴェイパーブースト》で疾く翔び《シェルタリング》で事象ステルス化すれば少しはしけこんでお楽しみもできるだろう。 《フローレス/接続されたミィル》がその気になれば《世界の裏側》にだって遷移できるだろう。 良いだろう? ミィル? ああ、ミィルは俺のことだったな。 自他境界がやや曖昧になっているが俺はミィルで……ミィルは俺だ。いや……フローレスこそお前じゃないか? 最初からそうだろう? 全く救いがたきお坊っちゃんだ…… 何にせよ欲しくなったのだから仕方がないだろう…… ……俺は誰と会話しているのだ? フローレス……ミィル……フローレス……ミィル…… 俺は本当はもっと別の何かだったような気がしてきたな…… まあ自問自答はこの辺でいいだろう…… 「自ら死のうとしたお前に死ぬ権利はないんだよ……」 さしあたっては突き込んでかき混ぜてやりたくなってきた。 麗しき魔女の可愛い大釜を混ぜるのは楽しかろう…… そもこういった軍人の女なんてものは大方どこぞの令嬢だ。 ふと気付くとより嬉しくなってきた。 いまや怯えたかよわい女が俺を不安げに見る。悪いようにはしないさ。