(パイルバンカー普及促進委員会会員、サーヴァイン・ヴァーズギルトの委員会の集会での演説) 軍事会社ジェネラル・レンハートのパイルバンカー生産打ち切り報道は我らに対する一大警鐘であった。今もそうである。 合理化の脅威は常よりも大きく、それに対する我らパイルバンカー普及促進委員会は唯一の砦である。もしこれが敗れるならば、もし我らが降伏すれば、世界は屈伏する。敏速な行動が要求され、一分たりとも失うことは出来ない。大陸6666年の文明は危機に瀕している。 今ここで重要なのは、パイルバンカーのなんたるかを知らず重役椅子にふんぞり返る経営者たちを打倒する方法ではなくて、その目的、すなわち危険を除くことである。したがって、問題は我々がとっている方法が良いか悪いかではなくて、その方法で成功するかどうかである。いずれにせよ、今我々は淘汰の波に抗う者として、あらゆることに決意を固めている。我々は、あれこれの異議に構わずに事を始める。浪漫火力に魅了され、訓練された一撃必殺信仰論者は非合理な戦場を堪えることが出来る! パイルバンカー愛好者はパイルバンカーがいかに困難な状況にあるかを知っている。今は全てがどうしてそうなったかを問う時ではない。聖都の民は戦争の苛酷で無慈悲な顔を覗き見た。民は今や偉大なる射突型ブレードと苦楽をともにする決意を固めている。 総力戦は刻下の急務である! 我々は進んで前進し、できるかぎり徹底的かつ速やかに我々の一撃必殺能力を高めようではないか。射突型ブレードが今後何百年もかつてあった珍兵器としてをカタログの隅に僅かにその名を残すような状態を招来するよりは、むしろその大いなる杭で輝かしい未来に向かって発射されることを我々は欲する。総力戦のためにとられるこれらの措置は戦線へさらにパイルバンカーを送り、兵器工場へ杭打ち信仰者を送りこむことになろう。これらの非常手段をとったにもかかわらず、我々が不安な日々を過ごさねぱならないという事実についてはなにも言うつもりはないが、そうすることは戦場の閉塞した空気に杭で穴を開けるに力あるであろう。 我々の側には誠実で信頼の置ける盟友がいる。巷では、レンハートマンホーリーナイトなる武芸者がパイルバンカーにちなんだ必殺技「パイルドライバー」を武器に、我々とともに迷うことなく勝利への歩みを続けるだろう。東の国では勇敢な民が、とっつきで魔族との戦争勢力に打撃また打撃を加えている。我々の勝利の確実さには何の疑いもない。 パイルバンカー普及促進委員会の男女民族同胞諸君、私は真理のために諸君に向かって一連の色々な質問をしてみたいと思う。諸君は最善の知識と良心に従って、私に答えてくれなければならない。 諸君はこの瞬間にパイルバンカーを代表するわけである。私は諸君に向かって十項目の質問を出してみたい。 諸君はパイルバンカーとともに、全世界の前で、とくにわれわれの敵-われわれの言葉を新聞で、或いは魔術で聞いている敵─の前で答えてくれなけれぱならない。 第一に、合理主義者はパイルバンカーは実用性の自信を失ったと言う。私は諸君に問う─諸君は、熱き杭とともに、我々とともに、射突型ブレードの最後の全体的な勝利を信じているか、否か?私は諸君に問う─諸君は困苦をしのぎ、しかも個人的にもきわめて重い負担を担って、勝利を戦いとるためにパイルバンカーを担ごうという決意を固めているか、否か? 『パイルッ』 第二に、合理主義者がパイルバンカーに疲れたと主張している。私は諸君に問う─諸君は勝利を我らの手中に収めるまで、パイルバンカーとともに銃後のファランクスとして、戦う戦士たちの後に控え、激しい決意をもって、また運命の変転に迷うことなくこのパイルバンカーを使い続ける覚悟があるか、否か? 『パイルッ』 第三に、合理主義者は増大する弾薬代に、もはや喜んで応じなくなったと主張している。私は諸君に問う─諸パイルバンカーを愛する者の要請があれば、一日十時間、十二時間いや必要ならば十四時間も十六時間も働き、勝利のため熱き杭を撃ちつくす覚悟があるか、否か? 『パイルッ』 第四に、合理主義者が軍需産業がパイルバンカーの量産に反対しつつあると主張している。冒険者の望んでいるのは浪漫火力でなくて、実用性なのだと。私は諸君に問う─諸君は趙火力を欲しているか、否か?諸君は必要とあれば今日我々が想像する以上の火力、命中率と引き換えに徹底的であること浪漫火力を欲するか、否か? 『パイルッ』 第五に、合理主義者は市民がパイルバンカーを信頼しなくなったと主張している。私は諸君に間う─ほんとうに浪漫武器にたいする諸君の今日の信頼は大きく固く不動のものであるか、否か?諸君の覚悟は射突型ブレードのいかなる道にも従い進み、戦争を勝利に終わらせるために必要とされる全てを行うという覚悟は絶対的で無制限のものであるか、否か? 『パイルッ』 私は諸君に第六の質問をする。諸君は今より後、全力を捧げるだけの覚悟をもち、エビルソードたちに致命的な大打撃をあたえるために必要な人とパイルバンカーを戦場の最前線に担ぐ覚悟をもっているか、否か? 『パイルッ』 私は諸君に第七の質問をする。諸君は銃後の民が士気を燃やして射突型ブレードの後ろに控えていること、勝利を戦いとるために必要なもの全てを捧げることを前線のパイルバンカー使用者に誓えるか、否か? 『パイルッ』 私は諸君に第八の質問をする。諸君、なかでも女性諸君に問う。パイルバンカー普及委員会が女性にもその全力を素晴らしき刺突爆雷に捧げさせ、女性をできるところならどこにでも飛びこませ、昨今の草食系男子のような情けない合理主義者の男どもの手を戦線のために開けさせ、戦線にある男子を助けさせる、という任務を課すことを欲するか、否か? 『パイルッ』 私は諸君に第九の質問をする。諸君は必要なら、「普通に重火器でいいだろ」や「大砲でよくね?」とか─言葉をもてあそび、パイルバンカーを愛する者の苦難を利己的な目的に利用することを欲する連中─にたいして、徹底的な措置をとることに同意するか、否か?諸君はパイルバンカー普及の遂行に違反するものは正気でないということを理解しているか、否か? 『パイルッ』 私は諸君に最後の第十問を出す。諸君はパイルバンカー普及委員会綱領にうたってあるとおり、また戦時においてこそ平等の権利・義務が支配するということ、全ての会員がパイルバンカー射突の重荷を連帯してそれぞれの肩に負うということ、パイルバンカーの超火力こそが銃後の民の平穏を護り、魔王軍の浸食の炎を霧散させると信じ続けることができるか、否か? 『パイルッ』 私は以上の如く質問した。諸君はそれに答えてくれた。諸君は冒険者の一部分であり、したがって諸君の口を通じて、冒険者の態度がここに宣言されたのだ。我らの覚悟はできている。パイルバンカーが求めるならば、我々はそれに従う。もし我々が勝利の信念に揺ぎ無ければ、冒険者は今こそ決意を新たにすぺきである。勝利は目前にある。ただ、それを打てばさえすればよいのだ。我々は次の言葉を合言葉としよう─ぶっぱなせ!風穴を開けろ!