GM
[大浴場]
星が輝く夜
ここはとある町にある大浴場
近場に似たような施設もなく、癒しを求めるならここ一択
多人数で入ると落ち着かないという客層向けに個室風呂まで完備
夜景を楽しめる露天風呂もあります
美容や傷病に効く薬湯を揃えていることで近頃人気です
湯女
[大浴場]
"そういう"サービスも質が高い
GM
[大浴場]
君たちはいずれかを求めてここにやってきたのでしょう
また、君たちは当然お分かりでしょうが混浴です
入り口の混浴を示す看板は湯気かなにかで見えづらくなっていますが
混浴は常識ですし特に問題はないはずです!
トモエ・ライトニング
[大浴場]
ガララッ
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「あいむ さきゅばすはんたぁ~ ふぉ~りべんじ~」
「ぜいとっくふぁみり~ぜいとっくまいらいふ~」
変な歌を歌いつつ体を洗う
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「誰もいない…遊ぶなら今のうち」
ざぶんっと湯船に背面ダイブしてプカプカ浮かぶ
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「ゆーいんせくつぅ、ざっと とぃ うぃず ひゅぅまん かぃんどぉ〜…」
バーニャ
[大浴場]
ぺちゃぺちゃと水音を立ててタイルを歩いてくる女がいた
目を閉じながらそれを気にせぬように
バーニャ
[大浴場]
「おや」
「浮かび歌う人間だ、珍しい」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「I'll exterminate them all!」
「へーい」
バーニャ
[大浴場]
「すまない、エルフ語はさっぱりなんだ」
「へーい」
バーニャ
[大浴場]
「隣いいかい、めーん」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「魔動機文明語だぜえ」
「おーけー」
バーニャ
[大浴場]
「魔動機文明語だったのか、これは失礼」
「では遠慮なく」
足先から湯に入っていく
バーニャ
[大浴場]
「この時期は外の暑さで熱いお湯は嫌になるかなと思ったけど」
「やっぱり落ち着くねぇ」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「ごくらくごくらくヘブン状態」
バーニャ
[大浴場]
「すっかりご機嫌だ」
バーニャ
[大浴場]
「そうだ、知っていたかい?ここの薬湯は疲労回復に効果があってね」
バーニャ
[大浴場]
「運動の後に浸かるとすぐに筋肉がつくんだ」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「わっつはっぷん?」
バーニャ
[大浴場]
「こんな風に」
ムキキッ
細腕がマッスルとなる
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「むっ…」
「本物の筋肉」
「しかして何かのトリックが…」
バーニャ
[大浴場]
「ただ、薬湯で得た筋肉はしょせんは仮のもの…」
「すぐにしぼんでしまうのさ」
スンッと元の腕に戻る
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「だがいいマッスル」
「グッドマッスル」
バーニャ
[大浴場]
「筋肉が”褒められて嬉しい”と言っている」
「ありがとう…筋肉も喜んでいるよ」
また復活
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「疲れない?」
バーニャ
[大浴場]
「それほどでもない」
膨らんだり戻ったり
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「やはり何かのからくり」
バーニャ
[大浴場]
「ふふふ…見抜けるかな?このからくりが」
奇妙なポーズを取りながら
バーニャ
[大浴場]
「当てられたら特別ボーナスとして冷えた牛乳を奢ろう」
バーニャ
[大浴場]
「ふんっ」
マッスルと細腕を交互に入れ替えて遊んでいる
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「んー…」じーーーー
「ところで一ついい?」
バーニャ
[大浴場]
「なにかな?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「どうして僕がキミを見てから一度も目を開いてないの?」
バーニャ
[大浴場]
「キミの肉体美がまぶしくて目を開けていられないんだ」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「盲目にしてはあまりにも体捌きに淀みがない」
バーニャ
[大浴場]
「盲目の達人剣士…いいと思わないかい?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「その細腕で?」
バーニャ
[大浴場]
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「はいはいポージング固定して頑張ってー」
バーニャ
[大浴場]
「頑張る」
あんまり頑張っているようには見えない
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「やっぱり戦士じゃなさそう」
バーニャ
[大浴場]
「人はみな人生という戦いを続ける戦士なのさ…」
「だからボクも戦士ということで」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「今まで何と戦ったんだいまっするがーる_?」
バーニャ
[大浴場]
「…ゴブリン?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「ゴブリン殺すべし慈悲はない」
バーニャ
[大浴場]
「そうだね。ロクに話もできないしね」
ここで言う話とは交渉を指す
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「そういえば名乗ってなかった」
「トモエ・ライトニング」
バーニャ
[大浴場]
「これは失礼」
「バーニャだ」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「我々のおつきのコボルトもゴブリンにいじめられたと言っていた」
バーニャ
[大浴場]
「コボルトは最下級の蛮族だから珍しくはないだろうさ」
「非常食にされるのも多いと聞くよ」
バーニャ
[大浴場]
「さて、ところで…お互い名乗ったところで、そろそろ答え合わせといこうか」
「さぁ…このからくりはいかに!」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「君はバジリスクで何らかの能力でチートしてる」
バーニャ
[大浴場]
「なんだって…!?」
「そんな…ただずっと目を閉じてて筋肉がムキムキになるだけなのに…」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「あからさまにバジリスクである!」
バーニャ
[大浴場]
「グワーッ!」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「イヤーーーッ!」
バーニャ
[大浴場]
「まさか見抜かれるとは…このバジリスクのバーニャの目を持ってしても…」
バーニャ
[大浴場]
「正解だよ。牛乳奢るのはお風呂出てからでいいかな?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「ふっ…ゴチになります」
バーニャ
[大浴場]
「ゴチにしよう」
「ふっ…敗北したのに心が清々しい…、これが真剣勝負か…」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「僕は有効的な蛮族的には割とフレンドリーな人族」
バーニャ
[大浴場]
「ボクは友好的な人族にはフレンドリーな蛮族」
バーニャ
[大浴場]
「似ている…そっくりだ」
手を差し出します
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「これも教育の賜物」そう言いつつ握手
バーニャ
[大浴場]
「良い教育を受けられたんだね」
特に意味もなく握手した腕をムキムキ化
トモエ・ライトニング
[大浴場]
ぐっぐっ
「僕はフルシル神殿騎士団の生まれ」
バーニャ
[大浴場]
「おや。騎士団の方がバジリスクと仲良くなっていいのかい?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「成人前の高等教育時に人族に帰順して再教育されたコボルトが班のお付きになる」
バーニャ
[大浴場]
「へえ。教育の一環、かな?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「コボルトは班のお付として班員に忠誠を尽くしてお世話する」
「班員達も可愛く働き者のコボルトを殊更に気に入って可愛がる」
「そして卒業試験が近づく頃に気づく。コボルトの寿命が僅かなことに」
バーニャ
[大浴場]
「なるほど…?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「班員達は聞く。授業でコボルトはもっと長生きって聞いたのになんでそんなヨボヨボなの?と」
「コボルトは答える。候補生様…わしらは蛮族でも最下級の存在だから虐められまくって寿命を削られたんですよ…と」
「候補生達は廃兵院に行くコボルトに選別の山を持たせて見送りコボルト以外の蛮族に憎しみの炎を燃やし死の悲しみを知るのだ」
バーニャ
[大浴場]
「なるほどね…良い教育を受けたものだ」
バーニャ
[大浴場]
「ん?これだとボクが憎くならない?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「だから友好的な蛮族に対しては好意的」
「少なくともバーニャ。君はコボルトを足蹴にしたりしない」
バーニャ
[大浴場]
「どうだろう…しててもおかしくなさそうじゃないか?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「え?」スッ
腰が深く沈み込む
バーニャ
[大浴場]
「なんだいその動きは」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「蹴りモーションの準備」
バーニャ
[大浴場]
「そんなものを食らったら死んでしまうよ」
バーニャ
[大浴場]
「しかし実際のところ、興味はあるね」
「どうしてバジリスクであるボクが最下級であるコボルトを足蹴にしないと思ったのかな?」
バーニャ
[大浴場]
「いかにもしていそうだろう?バジリスクなら」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「弱者の軽視が見えない」
バーニャ
[大浴場]
「ほう」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「こういう態度はどこか視線や動きに顯れる」
「王者とは見下すもの」
「そういう気配が僕はバーニャに感じられなかった」
バーニャ
[大浴場]
「面白い視点からの看破だ」
「そうだね。したことはないよ、コボルトを無駄に虐げるなんて」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「ここに来るバジリスクは大抵レアだけど」
「珍しいね」
バーニャ
[大浴場]
「あぁ、2度ほどここで見た事があるね。同族」
「珍しいだろうさ」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「いや虐げたことがないのが」
バーニャ
[大浴場]
「わざわざこの浴場に来て入れるくらいの同族なんだから」
「自分の地位に悪影響が出るような話や仕草を見せることはないだけだろう」
バーニャ
[大浴場]
「それに…”無駄に虐げる”ことはしないだけだよ」
「鉄に変えるのに躊躇はないかな」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「おお、こわいこわい」
バーニャ
[大浴場]
「おおっと。怖がらせてしまったかな?」
「牛乳…無しにする?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「別に僕も蹴りでバーニャの首折れるし」
「さして変わんない」
バーニャ
[大浴場]
「おお、こわいこわい」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「フッ」
「だから怖くない」
バーニャ
[大浴場]
「こわいのに怖くないとはこれいかに」
「しかし残念だ。牛乳奢りがチャラにならなかった」
バーニャ
[大浴場]
「…牛乳の話をしていたら喉が渇いてきたね」
「ボク、そろそろ上がろうと思うけど。キミはどうする?」
トモエ・ライトニング
[大浴場]
「僕も上がろう」
バーニャ
[大浴場]
「よし。じゃ、さっさと着替えて飲みにいこう」
「ここのオススメはフルーツ牛乳でね…」
などと言いつつ、水滴を肌から滑らせながら外に出て以上!
GM
[大浴場]
そうして大浴場は健全も不健全も飲み込んで、閉館時間まで稼働したのだった…