GM [導入]
ブルライト地方
ハーヴェス──ユーシズ間の街道
GM [導入]
隊商が街道沿いにある村に逗留、休憩を兼ねて商売をしている
君たちは隊商の護衛や付き添い
あるいは村になにかしらの用事があってそこにいたのだろう
近場の林で採取の依頼などをしている事もあるかもしれない
GM [導入]
ともあれ、しばしの自由時間だ
ハイン・マクター [隊商]
「ふぅ……」いくつかの作業を終え、荷物の傍に腰を落ち着かせる
ハイン・マクター [隊商]
「移動が長いと皆さんの健康を維持するのも苦労しますが、ここまで何事も起きず幸いでした」恐らく医師として隊商に付き添っているのだろう。と言っても、ラクシアに置いては医者としてより、プリーストとしての腕前を買われてだろうが
ハイン・マクター [隊商]
「……村が近い間に薬品の在庫も改めて確認しておかないと」
「清潔な布があれば幾つか融通して貰った方がいいでしょうか……今のところは足りていますが、いざとなれば包帯にも使えますし……」
ラヴズフォーユー(グリフォン) [隊商]
白いグリフォンから誰かが降りてくる……
ガレン・キーガン [隊商]
「……と、お疲れ様です、ラヴズ」
ハイン・マクター [隊商]
「!」突然のグリフォンに少し身構える。が、すぐにそれが見覚えのある物だと気づき
「!?」一層身構えた
ガレン・キーガン [隊商]
「そして……ええ。ハインさんもご休憩でしたか。お疲れ様です」にこり、といつも通り挨拶する
ハイン・マクター [隊商]
「あっ、ガ……えっと、お、お疲れ様です……!」言葉につかえながらもギリギリで挨拶だけは交わす
ハイン・マクター [隊商]
「はぁ……ふぅ……」少し、呼吸を整える
「……」周囲を少し見渡す。他に人影がいない事を確認してから、もう一度、グリフォンとナイトメアへと向き合う
ガレン・キーガン [隊商]
「どうでしょう、珈琲でもお淹れしましょうか。息も切れているようですし、ゆっくりリラックスした方が良いかと……」こちらはいつも通り
ハイン・マクター [隊商]
「うぇっ!?えっ、あっと……お、お気遣いなく!」折角気を落ち着けたというのに、声をかけられただけで気が動転してしまう
ハイン・マクター [隊商]
「……」そんな風に対応してしまうのが、少し申し訳なく感じ、僅かに間を開け
ハイン・マクター [隊商]
「あの……こうして、落ち着いてお話するのは……えっと……凄く久しぶりですかね」必死に言葉を振り絞りながら、会話をしようと試みた
ハイン・マクター [隊商]
「その、いつもガレンさん、お忙しそうでしたから……」
ガレン・キーガン [隊商]
「? 忙しそう……そうでしょうか。ああ、もちろん冒険者のお仕事に追われる日々ではありましたが……」
ガレン・キーガン [隊商]
「ええ、そういえばハインさんとゆっくりお話する機会はあまりありませんでした。お久しぶりですね?」
ハイン・マクター [隊商]
「ガレンさんはその……お仕事もお忙しいですし……あっちの方もありますし……」
(あれからずっと声をかけにくくて、まるでこちらが避けてるようになってしまっていたとは言えませんね……)
ガレン・キーガン [隊商]
「あっちの方。副業はしていなかったと思いますが……どれのことでしょう」ラヴズに背を預けて楽そうにしている
ハイン・マクター [隊商]
「えっ!?えっと……そ、それは……ガレンさんのお相手探しといいますか……」
ガレン・キーガン [隊商]
「ああ、そちらでしたか!確かに、忙しいと言えば忙しいですが……最近はお休みしてお仕事に専念しているので。今回もユーシズへ向かう途中ですし……」
ハイン・マクター [隊商]
「お、お休み……!?」
(やっぱりあの日のデートが上手く行ったのでしょうか……)
ガレン・キーガン [隊商]
「ええ、お休みです。暫く縁のある場所を巡る必要が出てきたので……」
ハイン・マクター [隊商]
「そ、そう、ですか……」
ハイン・マクター [隊商]
「……」
(でしたら私も……そろそろ踏ん切りをつけないと、ですね)
ハイン・マクター [隊商]
「ガレンさん」
ガレン・キーガン [隊商]
「はい。……ああ、そうだ。ハインさんともお話したいんでした」
ハイン・マクター [隊商]
「あの、以前……うぇっ!?」意を決して切り出そうとした瞬間、不意を突かれて出鼻を挫かれる
「あ、わ、私とですか!?」
ガレン・キーガン [隊商]
「ええ。お仕事での縁もありますし、その後も会うことがある貴重な友人ですから。……友人、でいいですよね?ボクはその辺りあまり自信がなく……」
ハイン・マクター [隊商]
「えっ、あっ……はい、友達で何も問題はないとは……思います」
ガレン・キーガン [隊商]
「良かった。それで……どうでしょう」
ハイン・マクター [隊商]
「えっ!?どど、ど、どうとは!?」
ガレン・キーガン [隊商]
「ボクの……いや、普段の行動は問題のあることかもしれませんが。それ以外に……例えば、仕事仲間として。何か思ったことなどは」
ハイン・マクター [隊商]
「あ、あぁ……ガレンさんの事ですか……」
「……」改めて少し考える
ハイン・マクター [隊商]
「ガレンさんは……優しい方ですよね」
「確かに突然求婚をしますし、怪しい人にも見えますけど、気遣いが出来て、いつも誰かの事を考えて行動してくださいますし……」
「今日も私の事を真っ先に心配してくださいましたから、そういう所はよく思っています」自分でも驚くくらい、素直な言葉が落ち着いて出てくる
ガレン・キーガン [隊商]
にこにこと、笑顔で……しかし、いつもより何か考え込んでそうな顔で聞いている。
ガレン・キーガン [隊商]
「そう……でしょうか。あまり自分でそう思ったことはありませんが……」
ハイン・マクター [隊商]
「良いところ、というのは自分では気づかない事もありますから」
「だからこそ、ガレンさんも私に聞いてくださったんでしょう?」
ハイン・マクター [隊商]
「ただ……そうですね、偶に分からない事もあります」
ガレン・キーガン [隊商]
「なんでしょう?答えられることでしたらお答えしますが」
ハイン・マクター [隊商]
「……あまり、こういう事を尋ねてしまっていいのかどうか分かりませんが……その、言いにくかったら答えてくれなくても、嘘でもいいですからね?」
「ガレンさんはどうして急いでいるのだろう……と、考えることがあるんです」
ガレン・キーガン [隊商]
「急いでいる……ですか。確かに、早急にケッコンしたいなぁ、とは思っていますが……」
ハイン・マクター [隊商]
「はい、まさにそこなんです」
「ガレンさんは先程も言いましたが、とても気遣いも出来ますし、優しい方です」
「確かにナイトメアではありますが、時間をかければきっと愛してもらうことも出来る方だと思っています」
ハイン・マクター [隊商]
「そして……私よりもずっとずっと、長い時間がある」
「それなのに、急いで結婚をしようとするのは何故なのでしょう……と」
ガレン・キーガン [隊商]
「……ふむ。普段なら早く幸福になりたいから、と答えるのですが……どうでしょう、ハインさんはそれで誤魔化せるでしょうか?」
ハイン・マクター [隊商]
「幸福に……ですか」
「ガレンさんは今、幸せではないのでしょうか」
ガレン・キーガン [隊商]
「ええ。仕事もお金もある。きっと長い時間をこうやって過ごすことができる……できるでしょうけれど。ボクは全く幸せではありません」
「朝起きたときも、働いているときも、ご飯を食べているときも、お風呂に入っているときも、眠るときも。不思議ですよね、飢餓もなく家もある。多くの人より満たされているであろう自覚はあるのですが」
ハイン・マクター [隊商]
「っ……」その返答に胸が痛む。そんな事を考えていたことなど、今まで思いもしていなかった。あの笑顔の裏にどれだけの苦悩があるかなど、理解もしていなかった。そして何より、そんな領域に無遠慮に踏み込んでしまったことに申し訳なさを感じざる得なかった
ハイン・マクター [隊商]
「……」思案する。これ以上踏み込まなければ、ガレンさんの心を傷つけずに済むかもしれない。生半可な覚悟で彼の傷に触れることなど許されないかもしれない
「……」けれど、神官としてのサガか、いやそんな言い訳を使うわけにはいかない。自分自身が目の前で傷ついている彼を、放って置いてしまいたくないと、強く思ってしまう
ハイン・マクター [隊商]
「……もし」
「もし、よろしければ……」
ハイン・マクター [隊商]
「ガレンさんのお悩みを、聞かせていただけませんか?」
「私に力になれるかは分かりませんが、私は……」
「私はガレンさんの力になりたいと……思っていますので」
ガレン・キーガン [隊商]
笑顔で沈黙する。悩んでいる。普段からは考えられない以上に思案している。
ガレン・キーガン [隊商]
「……そうですねぇ……」珍しく重くなった口を開いた
ハイン・マクター [隊商]
「……」黙って、その言葉の続きを聞こうとする
ガレン・キーガン [隊商]
「困りました。話さないように、思い出さないように……と決めていましたが。少しだけ打ち明けたくなってしまいました。聞いていて気持ちの良い話ではないかもしれないので……いつでも待ったをかけてくださいね?」困り眉の笑顔で語りかける
ハイン・マクター [隊商]
「はい、分かりました」その言葉に頷く。もっとも覚悟の上ではあるが
ガレン・キーガン [隊商]
「……子供の頃、大切にされる……ということは。まぁ、珍しくない経験だと思います」
「知ったのは生まれてから暫くしたときですが……ナイトメアは多くの場合迫害されるそうですね?ボクはまぁ、諸事情あって生まれた村落で生を祝福されまして。みんなに愛されて育っていました」
「食べ物にも困らなかったし、農作業も、他のお仕事も手伝ったり。屋根のある頑丈な家もありました。……そう考えると今とあまり変わりませんね?」
ハイン・マクター [隊商]
「……」黙って言葉を聞く。自分もまた恵まれて愛されて育った記憶しかない。だからこそ、彼の言葉には頷く事しか出来ない
ガレン・キーガン [隊商]
「しかし……うーん、どうしましょう。ここが一番話しにくい場所なのですが。……すぅ……」目を閉じて深呼吸し、しばらく
「……ええ。ハインさんになら、大丈夫かなぁと。あまり勘は信じないタイプなのですが、お話ししますね」
ハイン・マクター [隊商]
「はい」ただ、ただ彼のペースで話すべきことを話してくれれば良い。促すこともしなければ、止めることもない
ガレン・キーガン [隊商]
「まぁ……産まれた集落というのが、どうやらとても悪い人たちの集まりだったようで。ボクが産まれてからそんな様子はなかったんですが、街に出てからは指名手配書を見つけることも多く。驚きましたねぇ……」
「それでまぁ、因果応報と言いますか。召喚して好きに操っていた魔神やらアンデッドやらが制御を外れてしまったらしくてですね。ちょっと、一晩で人が住めなくなってしまったんです。みんなも散り散りになって……」
ハイン・マクター [隊商]
「……」その言葉に顔を顰めることすらせず、清聴する
ガレン・キーガン [隊商]
「……ううーん。ここで止めないとは……少々ハインさんを見くびっていた……のでしょうか。申し訳ありません」
ガレン・キーガン [隊商]
「……まぁ、そんなことは重要じゃないんです。ボクを育てた人が悪い人だったとか、魔神やらなんやらが出てきたとか」
「最初から持っているものは、欲しがることはあっても不足することはないじゃないですか。それが生きるのに必須でないなら尚更」
「ボクはね……愛されて育ってしまったんです。ずっと。産まれてから、毎日」
ハイン・マクター [隊商]
「……」その言葉をただただ、重く受け止める。動じることなく、ただ受け止め続ける
ガレン・キーガン [隊商]
「だったら、足りないと思ってしまうでしょう。食べ物も、寝る場所も、お仕事もある。でも愛だけはない、となったら……過去と比べてしまうものでしょう?」
「父と母が共に歩いてくれたなぁ、とか。近所のおじさんが内緒でお菓子をくれたなぁ、とか。みんなと食べるご飯は美味しかったなぁ、とか。十余年の経験ですが、いくらでも思いついて……ずっと脳裏をかすめる」
「そんなの、つらいじゃないですか。早く忘れたい。あるいは上書きしたい。そう思うのは自然なことでしょう」
「だから、ボクには愛が必要なんです。早急に。過去に追いつかれる前に」
ハイン・マクター [隊商]
「……」ようやく、彼の気持ちが伝わった。彼の傷が理解できた、痛みが、苦しみが
ガレン・キーガン [隊商]
「昔話はこれでおしまいです。忘れるなり、捨て置くなり……どうぞ、お好きに」
ハイン・マクター [隊商]
だからそのまま黙って、彼の横まで歩いた。愛を愛しているからこそ、愛でそれから逃げようとしてしまう。そんな矛盾をはらんだ彼の元まで
「ガレンさん」
ガレン・キーガン [隊商]
「はい、ガレンです。なんでしょう?」
ハイン・マクター [隊商]
「衣というのは不思議ですよね」突拍子もない話を始める
「身を包み、寄り添い、暖かく様々なものから私達を守ってくれる」
「でも、そういった事を続けていくうちに、汚れ受け止め、穢れてしまって……いずれは身に付けている相手を傷つけてしまう」
「そうならないように、取り替えたり、清めたりしなくてはなりません」
ガレン・キーガン [隊商]
「ええ、その通りですね。できるだけ早く取り替えた方がいい」
ハイン・マクター [隊商]
「そうですね。それもきっと、間違いじゃないと思います」
「ガレンさん、貴方は幸せでしたか?」
ガレン・キーガン [隊商]
「幸せでした。とても。たとえあの場にいたみんなに罪があろうと」
ハイン・マクター [隊商]
「そうですか」その言葉に優しく微笑む
ハイン・マクター [隊商]
「ですけどね、使い終わった衣も役目が終わったわけではないんですよ」
「確かにガレンさんの思い出は……辛く悲しい終わりを迎えたのかもしれません」
「向き合うだけでも、ただそれがあるだけでも、辛いものかもしれません」
ハイン・マクター [隊商]
「でも……ガレンさんにとって、その時間は幸福で、その時間があるからこそ、幸福を、幸福と感じられる」
「きっと貴方にとって大事な物です」彼の手へとそっと手を伸ばす
ガレン・キーガン [隊商]
びくり、と反応するが手は動かさない。そのままに任せる。
ガレン・キーガン [隊商]
「……困ったなぁ。その時間があるせいで、|日常《いま》を不幸と感じるかもしれないのに?」
ハイン・マクター [隊商]
「はい、辛いことかもしれません」彼の手を握り、両の手で包む
「でもきっと、それを捨ててしまうのはもっと辛いんじゃないでしょうか」
ガレン・キーガン [隊商]
「…………どう、でしょうか。捨てられるなら、いつでもといった感じで。その後のことまでは考えたことがありませんでしたから」
ハイン・マクター [隊商]
「ガレンさんのお気持ちは私も少し……ほんの少しだけ分かります」
「私にも母がいましたから、短い記憶にしか残ってないですけど、優しい母です」
「あの人はすぐに亡くなって……そうですね、私にとっては重荷にもなりました」
「私も母のようになってしまう。そう思い悩んだ時期も多くあります。いえ、今もそうですかね」
ハイン・マクター [隊商]
「でも、もう着ることも叶わなくなったその思い出が、今の私を作ってくれています」
「形を変えてしまった思い出が、今の私を守ってくれています」
ハイン・マクター [隊商]
「ガレンさん」
「もし貴方が空いてしまった穴を埋めたいというのであれば……」
ハイン・マクター [隊商]
「私も貴方の力になります。愛が必要ならば、私が愛を与えることも出来ます」
ガレン・キーガン [隊商]
「……それは……」愛する相手には隠しきるつもりだった。話した以上、その相手には疎まれるだろう、と。
ハイン・マクター [隊商]
「だから、どうか貴方には……貴方にとって大切な愛の形を忘れないで欲しいんです」
「勿論、勝手なことを言っていることは分かっています」
ハイン・マクター [隊商]
「だから、貴方はこの手を振りほどいてくれてもいい。でも、少しでも貴方の思い出に心残りがあるなら……」
「それに従って欲しいんです」
ガレン・キーガン [隊商]
「…………」目を閉じ、ハインの手を握る。
「……あるに……決まってるじゃないですか、心残り」
ハイン・マクター [隊商]
「はい」優しく、そして少しだけ強く握り返す
「でしたら……時間をかけてでもいいです。ゆっくりでもいいです」
「少しずつ、思い出を新しい形にして、大切にしてください」
ハイン・マクター [隊商]
「その間に貴方が汚れてしまわないよう、濡れてしまわないよう、凍えてしまわないよう」
「私は貴方の衣となって寄り添います」
ガレン・キーガン [隊商]
頬を紅潮させて俯く。空いた手で眉間を抑える。
ガレン・キーガン [隊商]
「……いやぁ、その……まさか、人からそう言われることがあると、思ってもみなかったものでして……少し待ってくださいね、言葉が思いつきません」
ハイン・マクター [隊商]
「はい、ゆっくりでいいですよ。時間はまだありますから」
ガレン・キーガン [隊商]
「……ええと、その。男性の方から言うことではないかもしれませんが」
ガレン・キーガン [隊商]
「不束者ですが、末永くよろしくお願いします?」
ハイン・マクター [隊商]
「はい、こちらこそ末永……く……?」
ハイン・マクター [隊商]
「…………」妙な間が開く
ガレン・キーガン [隊商]
「…………」笑顔。
ハイン・マクター [隊商]
「…………………」穏やかに優しく微笑んでいた顔が一気に紅く染まっていく
ハイン・マクター [隊商]
「うえっ!?へぇぁっ!?」その末に変な声を出した
ハイン・マクター [隊商]
「えっ!?あっ!?いや、そ、その!?」自分の言った言葉がそう捉えられても仕方ないことに気づき、ようやく事態を理解する
「わ、わた、私、そんなつもりがあったわけじゃ……いえ!そんなつもりでもよくない訳ではないと言うか、なんというか、えっと……その、ですね……!」
ガレン・キーガン [隊商]
「え。そんなつもり、なかったんですか……?」少し寂しそうな目をしている
ハイン・マクター [隊商]
「あっ!いえ!その……ガレンさんはそのあの、色々あるんじゃないですか!?」
「で……デートも、上手く行ったみたい……ですし……?」
ガレン・キーガン [隊商]
「え?あの後失敗しましたよ。……あれ、ご存じかと思いましたが……」
ハイン・マクター [隊商]
「うぇっ!?だから縁がある場所を回っていたとか……」
ガレン・キーガン [隊商]
「自分と他者の関係を見つめ直せ、と言われまして。試しにユーシズと、ドーデンと……と回るつもりでして」
ハイン・マクター [隊商]
「そ、そう、だったんですね……」
ガレン・キーガン [隊商]
「……どうです。お手を取りたくなくなったなら、今のうちに。このまま、であれば……ボクの方からも、言わせていただいた方がいいでしょうか?」
ハイン・マクター [隊商]
「うぇっ!?あっ……でも、その……」
ハイン・マクター [隊商]
「い……いいんでしょうか……私は、その……ハイマンです」
「貴方の長い時間にずっと付き添うことは出来ません……貴方の新しい傷になってしまうかもしれません」
ガレン・キーガン [隊商]
いつでも抜けられる程度に手を握ったまま、跪き。ハインを見上げる。
ハイン・マクター [隊商]
「っ」それに対して目を背けられなくなる
ガレン・キーガン [隊商]
「あなたが……ハインさんが、教えてくれるのでしょう?身につけなくなってしまった衣を、大切にする方法を」
「ええ、ですから。お話ししたとおり、あるいはもうお分かりの通り……こんなボクですが」
ガレン・キーガン [隊商]
「どうでしょう。結婚を前提として、お付き合いなど」
ハイン・マクター [隊商]
「────」初めて言われた時と同じ言葉。あの時、跳ね除けてしまった言葉が、今、もう一度自分の前に帰ってくる。あの時と同じ意味、だが今は少し違う。ぐるぐると頭の中で色々な思考が巡る
ハイン・マクター [隊商]
「は……はい……ふ、不束者ですが……す、末永く……よろしくお願いします……」顔を背けてしまいたくなるくらい、顔を紅く染め上げながらも、しっかりとその言葉を見つめ返し、たどたどしくもハッキリと、答えを出した
ガレン・キーガン [隊商]
それを聞いて青年は。ガレン・キーガンは。街に出てから初めて、心の底からの笑顔を浮かべた。
ハイン・マクター [隊商]
その笑顔に照れながらも微笑み返すことが、彼女にとっての彼への報いだった