甘えるように腕を絡ませてきたかと思うと、ふいっと視線を逸らす。 それを見て、なんだよ、というと嬉しそうな顔をする。 こちらの気を引いては、それを誤魔化すみたいに甘えてきて。 そういう何気ない仕草で、意識させられてしまう。 本を読んでいるといつの間にか膝の上に座っていたり、眠っていると寝返りを打ったふりをして擦り寄ってきたり。 ‥‥恐らくは、何度めかの我慢比べが始まったのだろう。 「ねーねーマスターマスター!」 「なんだ」 「なんでもなーいでーす♪」 ‥‥無性に抱きしめたくなる笑顔を浮かべて、何事も無かったかのように手元の漫画に戻る。 頭を撫でると嬉しそうに目を細める。 愛い奴め、可愛いなぁもう。 折角なので、彼女の後ろからそっと抱き寄せてみる。 「わっ」 驚いた声を上げて、ぱっと振り返る。 でも、それ以上の抵抗はしなかった。 「えへへ‥‥マスターったらー♪どうしたの? 抱きしめたくなっちゃった?」 「お前が可愛いのが悪いんだからなー」 「えへへ‥‥私は可愛い可愛いマスターの調弦ちゃんですからねー♪当然ですねー♪」 甘えるような声と一緒に、体重を預けてくる。 「‥‥仕方ないなぁ、今日は特別サービスですよ?」 そう言いながら、頭をぐりぐりと俺の胸に擦り付ける。 前回の反省で、我慢せずに只管かわいがることにした。 我慢しているからと、スキンシップを全部我慢していたのがおかしいのだ。 こうやって愛でる事は何の問題も無い。 そう、問題は無いのだ。 頬をもちもちと揉んでみたり、おなかをつんつんとつついてみたり。 何気なく触れた瞬間に、ぴくっと反応するのが面白い。そして可愛い。 「くすぐったいよぉ」とか言ってくるけど、本気で嫌がるわけじゃない。 むしろ少し照れてるような、楽しそうな声色。 調弦は、構えば構う程喜ぶタイプなのだ。 というわけで、頬、お腹、指先、その他諸々。 調弦の方も最初は抵抗があったようだが、今は諦めてくれたのか大人しくなっている。 たまに文句を言うように睨んでくるが、全然怖くない‥‥というより、むしろ可愛くて、余計に触りたくなるくらいだった。 「むう‥‥マスターに遊ばれてる‥‥」 「嫌ならやめるけど」 「‥‥別に、嫌ってわけじゃないけどさぁ‥‥もっとこう‥‥」 頬を膨らませるその姿が、やっぱり可愛くて。 ‥‥だけど、少しやりすぎてしまったようで。 「あー!もうっ!‥‥限界!」 そういうと、体勢を変え、小脇に抱えられてしまう。 少女の姿とは言え、精霊の彼女の力強さを感じる。 抵抗しても無駄に決まっている。 「調弦さん、怒ってらっしゃいます?」 「違う!‥‥もう!」 怒ってはいないみたいだ。 そして、そのままベッドにぽいと投げられる。 「マスターが悪いんだから、覚悟してね」 調弦が低い声で言った。 可愛らしい顔だけど、纏っているのは捕食者の雰囲気。 ぐっと覆いかぶさって、キスをしてきた。 彼女の小さな唇がそっと触れて、すぐに離れる。 その次は、もう一度。 今度は少し長く、唇が触れ合う時間が増える。 「マスターがいけないんだからね?」 囁くような声と共に、三度目のキス。 こちらに責任を押し付けて来るのは、自分の欲望をこれからぶつける事に罪悪感を感じているからなのだろう。 正直な所、そういう所も可愛いのだけれども。 今度は触れただけで終わらず、唇の間から小さな舌が差し込まれる。 ぬるりとした感触が、口内に侵入してくる。 ちゅ、ちゅ、と湿った音が静かな部屋に響く。 まるで甘える子猫みたいに、調弦の舌がこちらの唇を舐め、口腔を探るように動く。 「ん‥‥はぁ‥‥」 時折、小さく息を吐きながら、夢中で唇を貪っている。 小さな手がぎゅっと握ってきて、ぴったりと胸板にくっつく華奢な身体を震わせながら、甘い吐息を交換しながら舌を絡めてくる。 その姿に、こちらもまた、感情が高ぶって行く。 口の中を優しく責め立てられながら、彼女の姿に昂ぶりを見せていく自身のモノに気が付いた。 「ふふ‥‥」 それに気が付いたのか、調弦が誇らしげに微笑む。 そのままぐっと跨ってきて、ズボンをあっという間に脱がされたかと思うと、ぬるぬるとした入り口に押し当てていた。 軽いのに、凄い力で、ゆっくりと、腰を落としてくる。 「あはは‥‥すごい顔‥‥」 楽しそうに微笑みながら、見下ろしてくる。 小さな身体で、それを受け入れていく。 彼女のそこは狭く、でも十分すぎる程潤っていて。 奥へ進めば進む程、圧迫感が増していく。 ぴったりと股間と股間が密着したのを確認した後、押し込むようにぐりぐりと体重を掛けてくる。 「‥‥ん‥‥っ‥‥♡」 目を伏せて、小さく声を漏らしている。 そして、こちらにぎゅっと抱き着くように体重を預けてきた。 その細い肩が、ぴくっ、と小さく震えている。 「マスター‥‥きもちいい?」 こっちの顔を見つめながら、少し不安そうに聞いてくる。 「‥‥ふふ、良かった♪」 答えると、安心したような声色でそう呟いた後。 調弦が腰を動かし始める。 引き抜き、押し込み、浅く、深く、早く、遅く。 緩急を付けながら、じっくりと絡みつくような動きだった。 「あははっ♪マスターの‥‥ぜんぶ食べちゃってる♪」 楽しそうな声を上げながら、夢中になって腰を動かしている。 結合部からは湿った音が響き、その度に小さく嬌声を上げていた。 彼女の膣内はとても熱く、そして絡みつくように動いて、自ら快楽を得るために腰を振り続けている。 時々、「ん‥‥っ♡」と可愛らしい声を零しながら、陶酔したように目を閉じて。 口の端から、つぅっと唾が垂れ、胸板に落ちてシャツの染みになる。  「んぅ‥‥っ♡、ぁ゛っ‥‥♡♡、ん‥‥♡、ふぅ‥‥っ♡」 快楽を堪えようとしているけれど、それが崩れはじめている声。 こっちも、もう限界だった。 「調弦、もう無理そう‥‥」 「いいよ♡」 そう言って微笑みかける。 そして、最後の追い込み。 「‥‥たくさん、だして?」 その言葉に従うように、溢れそうなものを彼女の中で解放した。 「‥‥っ!!」 脈打つ度に、奥で、彼女の中に精液を吐き出していく。 「‥‥ぁ‥‥♡、ひゃっ、ぁ、ぁ‥‥っ♡」 小さな体がぴくん、と震えて、熱を帯びた吐息が喉の奥からこぼれた。 そして、暫くして。 射精を終えた陰茎が、ぬるりと温かいものに包まれる。 膣内の壁がきゅう♡きゅう♡と締め付けながら、射精後の陰茎を優しく愛撫するように包んでいた。 「‥‥♡」 ぐったりと弛緩した身体が、こちらにもたれかかってくる。 その重さに合わせるように、彼女の髪をそっと撫でた。 すると、くすぐったそうに目を細めて、嬉しそうな笑顔を見せた。 「‥‥いっぱい出してくれてありがとね、マスター♡」 「気持ち良かったよ」 「えへへ‥‥」 嬉しそうな声とともに、胸に頬をすり寄せてくる。 幸せそうなその姿を愛おしく思って、細い背中を包み込むように、腕を回した。 こちらの腕の中で、全身で幸せそうに甘えてくる。 「じゃあ、後10回は出して貰うからね?」 「ごめんって」 調弦の精霊としての身体能力は、一般的な人類の限界を超えている。 つまり、それはこの行為においても同じであり。 「マスターは頑張って貰うからね?」 そう言って微笑む彼女に、為すすべなど無かった。 抗議の言葉を発する暇もなく、また唇を塞がれる。 そして、舌を絡ませ、唾液を交換し。 「女の子が誘ってるのに、むらむら来る触り方しておいて自分はそれで満足して、女の子側から襲わせるようなわるーいマスターに拒否権はないでーす♡」