ラケルナ [露天風呂]
「はふぅ……」
露店風呂で一人、羽を伸ばす。元からあったのか最近出来たのか、詳しくは知らないが客の多い大浴場で人気の少ない風呂というのは貴重だ。
ラケルナ [露天風呂]
「夜の暗闇の下でも、目の事を気にせずにいられるというのは、良いものですねぇ……」
気にしてしまいますからね、普通。人がいると。蛮族を見て良い気分になる人ってありえませんし。
湯船の中で身体をいっぱいに伸ばす。体のいたるところにある傷口に染みる。
ラケルナ [露天風呂]
「い~~~~っ」
こうして変な声を出しても聞かれる心配もないというのも、やはり良い。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「おや」
その視界の端が、蒼く発光する。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「どこか痛まれますか?お嬢さん」
右腕を取り外した輪郭の定かでない強く発光する何者かが声を掛けた。
ラケルナ [露天風呂]
「おや……」
その身体は蒼く光っていた。
「フロウライトの方ですか」
ラケルナ [露天風呂]
「お風呂、入るんですね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「こんばんは!ええ、必要は特にありませんが」
「一度どんなものか試してみようと思っておりましてね」
「それに、湯に浸かることだけが浴場の全てでは無いでしょう?」
ラケルナ [露天風呂]
「なるほど。経験する、ということは大事ですしね」
「そうですねえ」
ラケルナ [露天風呂]
「ああ、最初の質問に答えていませんでしたね」
湯船から左腕を出して見せる。
「生傷の絶えない身体でして。とても沁みます」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「それは……とても心配ですね、ええ!何故そのような状態で入浴を?」
ラケルナ [露天風呂]
「薬湯というものがありまして……傷に効く湯です」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「成程!つまり、お嬢さんは」
「痛みと共に前に進むことを選択されたのですね」
ラケルナ [露天風呂]
「ん……?まあ……そういうことですかねぇ」
「そうですね。止まることは、進まないことは、受け入れられなかったので」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「傷を治すことを優先し、その過程として痛みを覚えることを了承した」
「何故傷を治すのか?と言えば」
「それは勿論、先に進む為。その過程で命を落とさぬ為」
「そう言ったことであるとワタクシは理解致しました」
ラケルナ [露天風呂]
「────」
「ええ、相違ないかと」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「過酷な道に御座いますね、お嬢さん」
ガブリエル [露天風呂]
すすすと音を立てずに失礼
ラケルナ [露天風呂]
「自分の選んだ道ですから……おや」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「人の身でありながら、貴方は石のように己を研磨していらっしゃ……」
「おや」
ガブリエル [露天風呂]
「こんばんは」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「やあやあ、これはどうも!良き夜に御座いますね!」
ラケルナ [露天風呂]
「こんばんわ」
目を閉じる。あまり見せるものではない、この瞳の光は。
ガブリエル [露天風呂]
「いい……」
「そうですね、よい夜、というのですかね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ええ、何と言っても」
「空が良く見えるのが素晴らしい!」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「露天風呂、と言うのでしたか?始めはどうして、奇妙な試みだと思ったものです」
「普段は秘する入浴と言う行為を、敢えて仮初の開かれた空間で行う……何故?と」
「こちらを訪れたのも、それが気になったからですが……」
見上げる。
ガブリエル [露天風呂]
共に空を見上げる
ラケルナ [露天風呂]
「外の外気は気持ちいいですからね、湯で火照った身体に」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ええ。中々、不思議な感覚です」
「これはワタクシの推論ですが……」
「己の中の熱を確かめる為に、ヒトは空に身を晒すのではないでしょうか」
ラケルナ [露天風呂]
「詩人ですねえ……」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ははは、ワタクシの憧れた冒険者はバードでしたからね!」
「真似をしております内についついと」
ラケルナ [露天風呂]
「いいですねえ、そういうのも」
「憧れか……」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
尚、その割には本人は全くバードではなかった。
ガブリエル [露天風呂]
「そう、ですか」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
フロウライトは適正が高い筈だが、全く、1レベルたりとも取っていなかった。
ラケルナ [露天風呂]
音痴なのだろうか……
ガブリエル [露天風呂]
「片腕で……ですか?」
夜は正直、苦手だった
己の不出来さを痛感する時間だからだ
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ああ、これですか?」とんとん、と左腕で右肩の断面を叩く。
「いえ、こちらは……」
「今の腕を買う際に、資金を確保する為に切り落として売り払ったのですよ」
ラケルナ [露天風呂]
「魔晶の身体とは聞きますが……無茶をしますね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「無茶?ふむ……果たして、本当にそうでしょうか?」
ラケルナ [露天風呂]
「ほう、新説ですね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ええ。ワタクシたちの感覚は、皆様のそれとは少々乖離しておりますし」
ガブリエル [露天風呂]
「ひつようなら」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ワタクシは、実に素晴らしい買い物をしたものだと思っております故」
「おや」ガブリエルへ視線……視線どこ向いてるこれ……?光り方がうっとうしくて読みづらい……を向ける。
ガブリエル [露天風呂]
「なにかを犠牲にしてなにかを手にいれることもあります」
ラケルナ [露天風呂]
「まあ、そうですねえ」
「私自身、そういう手合いですが」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ふむ。異説にございますね」
「ワタクシは余り、犠牲と言うつもりは無いのですよ」
「ああ、とても……残念です。実に残念だ」大仰に悶える。
「一度あの腕を見ていただければ、きっと話が早いと言うのに!」
ラケルナ [露天風呂]
「それは、”差し出した”側の意見でしょうねえ」
「必要があったから、価値があったから皆それをして」
「後から、一部を見聞きしたものが犠牲と思う。よくあることです」
「それゆえに、悪意があるわけでもない」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
おかしいな……もうちょっと軽い筈だったんだけどな……
ラケルナ [露天風呂]
「不理解ではありますが、致し方のないものでしょう」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ふむ?」
「身に覚えのあるような口ぶりでいらっしゃいますね、お嬢さん」
ラケルナ [露天風呂]
「ええ、まあ。この齢で冒険者をやっていること自体、近しいものがありますから」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
おかしいな……
ワタクシそんな低年齢で冒険者やるのと同じようなリスク冒してたつもりないんだけどな……
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「この齢……」
「ああ、少々お待ちくださいませ。当てて見せましょう」
「……」熟考。
ラケルナ [露天風呂]
「どうぞどうぞ」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「成人年齢より一つか二つ程度であればさほど大きく反対を受けることは無い筈……」
「外見が可憐な少女であり、尚且つ生傷を当然のものとして受け入れていることが心配を掻き立てたとしても、それ程に慣れる程に心配を受けるとは……ううむ」
前提情報を整理し、ガン見して思考を回し。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「……12!」
ラケルナ [露天風呂]
「14です」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「くっ……!」
ガブリエル [露天風呂]
「はずれましたね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
露天風呂の岩盤に肘をついて
ラケルナ [露天風呂]
「推理自体は間違ってもいませんが……」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ああ、空よ、大いなる空よ!ワタクシの不勉強をどうかお許しください!」
ラケルナ [露天風呂]
「志し、修練を積み始めたのはもっと以前ですからね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「成程」起き上がった。
「差し支えなければ、お聞きしても?」
ラケルナ [露天風呂]
「何をです?」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「それは勿論、『何故?』を」
ラケルナ [露天風呂]
「ふむ……」
少年の方を見る。
ラケルナ [露天風呂]
「少々、ショッキングな内容になってしまいますが、よろしいでしょうか」
望んだわけではない者に聞かせるには、些か躊躇う内容でもある。
ガブリエル [露天風呂]
「どうぞ」
首肯する
ラケルナ [露天風呂]
「そうですか」
「私はこれこの通り、ラルヴァなのですが」
空の暗闇を目の赤が一筋、染める。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ああ……」
「それで先程は、目を伏せていらしたのですね」
ラケルナ [露天風呂]
「ええ、見せびらかすものでは決してありませんし」
ガブリエル [露天風呂]
「そうなのですね」
ラケルナ [露天風呂]
「さて、多くのラルヴァというのは、人族の女性がノスフェラトゥにより孕ませられ、そして産み落とした子というのが大半です」
「御多分に漏れず、私と私の母も」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
清聴。頷いて耳を澄ませている。
ラケルナ [露天風呂]
「されども幸運なことに、私の母は私を産んだ直後に助け出されました」
「……が、心の方は手遅れだったようでして」
「返事も、応答も出来ませんし、寝たきりのような。そんな状態になってしまったんですよ」
「口の中に食事を入れれば、かろうじて咀嚼はしてくれるんですけどね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「生きようとする肉体の働き、でしょうか」続きを促す。
ラケルナ [露天風呂]
「恐らくは」
ガブリエル [露天風呂]
「今は、だれかが、お世話を?」
ラケルナ [露天風呂]
「母を救助してくれた方の父母、ですね」
「あとは、私のように生まれ落ちてしまって、まだその家────お城だったんですけど。そこで生活している義兄弟たちが」
「ですが、寝たきりの母は年々衰えていきます」
ラケルナ [露天風呂]
「私────1度も母と話したことがないんですよ」
「どうすれば。どうすれば母の心を取り戻し、私と話してくれるのかなって考えました」
ラケルナ [露天風呂]
「母の心を砕いたのは、ノスフェラトゥです」
「ですから私がそれを狩るヴァンパイアハンターとして、ノスフェラトゥを狩れば」
「母も安心してくれるのかなあ……と」
「急いでいるのは母自身のタイムリミットのためですね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「成程」
元の年齢にも左右されるが、精神に高い負荷が掛かれば当然それだけ寿命は縮む。
況してや寝たきりに近い状態で、自発的に生存の為の行動を起こさないと言うのなら猶更だ。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「それで、成人を待たずして」
「冒険者を志した……と」
ラケルナ [露天風呂]
「はい」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「お話しいただきありがとうございます、お嬢さん」
「愛していらっしゃるのですね。お母様を」
ラケルナ [露天風呂]
「…………きっと」
ガブリエル [露天風呂]
ノスフェラトゥは呪いをつかうのか、と勘違いをしている
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ワタクシは貴方のそれを、とても美しいと思います」
「貴方を心配召される他の冒険者の皆様の心情も理解は出来ますがね!」
はっはっは、と陽気に笑う。
ラケルナ [露天風呂]
「あははー……」
苦笑い。事実だ。何故やら、いつのまにやら周囲にそんな人たちが集まっている。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「急いでおられる、と言うことですから」
「ワタクシの知る限り、冒険者の多くは自らの夢を追う者です」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ですから、お嬢さんの歩みを止めようとはしない。止めようとはしないけれども」
「もしも貴方が立ち止まりそうになった時、或いは石ころにつまずきそうになった時」
「それを支える手でありたいと、きっとそう願っておいでなのでしょう」
ガブリエル [露天風呂]
「あなたの目的がはたされることを、おれも祈ります」
ラケルナ [露天風呂]
「────ありがとうございます」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ん」
「おれ『も』、と仰いましたか?」少年の方へ。
ガブリエル [露天風呂]
「……使命をおう時、誓いをたてる時、神にいのるものでは?」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ああ、成程!これはこれは失礼を」
「お嬢さんご自身がその目的が果たされることを祈っていらっしゃるように」
「貴方もそれを祈っていらっしゃる、と言うことだったのですね」
ガブリエル [露天風呂]
「それに目的は、おのれの手ではたさなければ」
ラケルナ [露天風呂]
「私よりも幼いように見受けられますが……」
「しっかりとしていますねえ」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「なんと!」一般的な人族の年齢に疎いことはさっきの不正解で知れた通りだ。
「そうだったのですか?」
ガブリエル [露天風呂]
「…おれは」若干照れつつ
「その時、その時に。あなたに力をかせるとは、軽々しくはいえませんし」
「だから、いのります。貨幣と契約の神に。あなたがおのれの立てた契約をみごと果たされんことを」
ラケルナ [露天風呂]
「ふふ、お気遣いありがとうございます」
「でも大丈夫です。幸いなことに、私と旅路をともにしてくれる仲間は、いますから」
「力を貸してくれると宣言してくれた英雄も」
ガブリエル [露天風呂]
「おれは、11です」陽気なフロウライトへ
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「11……」
「11と13……」
ラケルナ [露天風呂]
「なんと、お若い」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ううむ、将来有望ですねえ」
「しかし、そうですか」
「実を言いますとね、お嬢さん」
「ワタクシ少々気にかかっていたのですよ、細かいところが気になって仕方のない性質でして」
ラケルナ [露天風呂]
「はあ、なんでしょう」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ええ、犠牲の時の話です。悪意では無いのだろう、と言ったような調子だったでしょう?」
ラケルナ [露天風呂]
「そうですね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「少なくとも疎ましくは思っておられないご様子でしたが……それ以上については、ワタクシの理解が及ぶところではありませんでした」
「ですが、これは突くのも野暮と言うものでしたね」
ラケルナ [露天風呂]
「いえ、構いませんよ」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「いえいえ、こちらの気分の為です。どうか謝罪することをお許し下さい」
「貴方は、貴方の持っているものの価値を正しく理解しておいででした」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ワタクシはですね、お嬢さん」
「勿論、貴方がお母様とお話する機会を得ることが望ましいことだと思っておりますし」
「そうなるのであれば、それが最も良いことだとも思っております」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ですが、同時にこう思ってもいる」
「それが叶わずとも、それが全てではない」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「お嬢さん。失礼ですが、ランクは?」
ラケルナ [露天風呂]
「ありませんね。蛮族はどうしても、人族同士では不要な肩書が必要でして」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「成程。相殺のような仕組みでしょうか」
ラケルナ [露天風呂]
「近いかもしれませんねえ」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「まあ、ランクの数値は重要ではありません。重要であるのは」
「貴方が行って来たことは、きちんと積み立てられている、と言うことです」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「貴方の周りで、貴方を助ける英雄や仲間も」
「貴方が冒険者として活動する中で助けられて来た人々も」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「貴方が最強のヴァンパイアハンターになったとして、お母様が声を、言葉を取り戻すとは限らないことは」
「貴方も当然、ご理解の上かと思います」
ラケルナ [露天風呂]
「────ええ」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ですが、どのような結末に至ったとしても」
「貴方の積み立てて来た価値は、貴方の行いと在り方に惹かれて集まった人々は」
「決して消えることのない、星の輝きであることでしょう」
「ははは!ワタクシの祈りなど、今更貴方には必要ありますまい!」
ラケルナ [露天風呂]
「いえ、いえ。そんなことはありませんよ」
「励みになります。ありがとうございます」
湯船から立ち上がり深く、深く。頭を下げた。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「どう致しまして。こちらこそありがとうございます、失礼を申しました」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「あら、いい景色じゃない♪」がらーっと扉が開く。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
被っていない帽子を外すような動作と共に、頭を下げ……
「おや、こんばんは!」
元気に発光した。
ガブリエル [露天風呂]
「こんばんは」
ラケルナ [露天風呂]
面をあげて
「こんばんは」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「こんばん……うわっまぶし」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
しゅるしゅると光度を下げる。
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「フロウライトもお風呂に入るのねー初めて知ったわ」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「はっはっは、お嬢さん!」
「これはワタクシが変わっているやもしれませんので、他の同胞についても同じことが言えるかは」
「そう、真偽不明。闇の中にございます」
口と思われるあたりの前で指を振った。
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「そうなのね。変わってる自覚がある変わり者って珍しいわね!」
ラケルナ [露天風呂]
「私はフロウライト自体、初めてみましたねえ」
「タビットも」
ガブリエル [露天風呂]
「たしかに」
「めずらしいですね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「はっはっは、変わり者の中の変わり者であると捉えるか、実は変わり者ではないのかはお嬢さんの解釈にお任せ致しますが!」
「タビット……の皆様とは、時折お会い致しますね」
「しかしお嬢さんやワタクシがこれまでにお会いしたタビットの方がタビットの中では変り種である可能性は否定できず」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「まあ確かにそんなに多くはないかも」
「わたしはいたって普通のタビットだと思うわ」
男の趣味は変わってるかもしれない。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「オーソドックスなザ・タビット……と言うことですか」
ラケルナ [露天風呂]
「魔法使いあたりですか」
オーソドックスというと
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「そうそう。わたしは魔術師なの。タビットだと普通でしょ?」
ラケルナ [露天風呂]
「一般的ですねぇ」
「それがタビットの冒険者において、最も強い形であるということでもあります」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ええ。良く耳に致しますね」
「攻撃魔法ならタビットに任せよ、支援魔法ならフロウライトに任せよ」
「魔法剣士ならナイトメアに任せよ、も良く聞く部類でしょうか」
ラケルナ [露天風呂]
「ですねぇ」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
尤も、フロウライトに関しては個体数の問題で任せられない場合も多そうですが!
「まあ定石なんぞ各々のやりたいことの前では風前の灯、ドラゴンの前の魔剣の迷宮のようなものですが……」
「やりたいことと適正が一致していると言うのもまた、強さに御座いますね!」
ガブリエル [露天風呂]
「できることを、するだけです」
やりたいことなど、出来る事の範囲に含まれなければ、ないも同じなのだ
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「そうねえ」
ラケルナ [露天風呂]
「最大効率を求めるのは良いことですからね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「目的にやり方が含まれないのであれば、それが最も良いことでしょう」
尚、ロマン・アズールライトは「カッコいいから!!!!」と言う理由で前衛戦士を志向し、その為に腕を取り換えている。内緒ですよ。
憧れは止められないのだ。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「いずれ、お会いしてみたいものですね」
「タビットの前衛戦士……」
「シャドウの魔法使い……」
ラケルナ [露天風呂]
「いやあ……難しいと思いますよ……」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「そ、そうねー! 会ってみたいねー あはは……」
ガブリエル [露天風呂]
「……才能をのばすほうがよいとおもいます」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「おや、ですが」
「難しいことであっても、難しいことであると理解していても」
「それを為すことを強く望む方は、いらっしゃるものでしょう?」
ははははは!と陽気に笑う。
ラケルナ [露天風呂]
「ですねぇ……」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「きっとどこかにはいることでしょう」
「ワタクシの憧れた冒険者もハイマンのお方でしたが、バトルダンサーでしたからね!」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「へえ……ハイマンで!? それは珍しいね」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ワタクシに降りかかる瓦礫をちぎっては投げちぎっては投げ」
「発光してはいたので魔法も使ってはいたのかもしれませんが」
さっきは吟遊詩人だと言っていた。憧れの冒険者は複数存在する……のだろうか。
ラケルナ [露天風呂]
「また修羅の道を歩む人がいるもので……」
ガブリエル [露天風呂]
「……できるのであれば、もちろんそれはいいことです」
夜の眼を持たず生まれた身としては、思うところがあるが
ロマン・アズールライト [露天風呂]
ぺっかぺっか発光。
「しかし……」
「加減が分かりませぬな!」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
何せ鉱石なので、のぼせると言うことが無かった。
理論上は無限に入浴し続けることが可能である。
ラケルナ [露天風呂]
「満足するまで、でよろしいのでは」
「この夜空に」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「それは困りますね……」
「夜が明けるまでここにいてしまいそうだ」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ワタクシは困りませんが!」
「空は自由で、そして冷たい」
「故に我らは空に身を投げて、己の中の熱と不自由を顧みる」
「その不自由は不幸でしょうか?不幸から解放されるから、空は美しいのでしょうか?」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「ワタクシはそうは思いません」
「その複雑さこそが美しく」
「実に飽きない、面白さを生むのでしょう」
ざばり、と湯舟から上がる。
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「在るお方の言では」
「冒険者と言うのはスタンプラリーのようなもの、だそうです」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「スタンプラリー?」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
「所々で巡り合い、また巡り合っては新たな面を知る」
「そうやって少しずつ、お互いを発見して行くのだと」
「また、いつの日か」
「皆様のスタンプを押すことが出来る日を、ワタクシは祈りましょう」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「じゃあねー、会うことがあったらよろしくね」
ラケルナ [露天風呂]
「では、またいつか」
「お互いが無事でありましたなら、お会いしましょう」
ガブリエル [露天風呂]
「そうですね」
「おつかれさまでした」
ロマン・アズールライト [露天風呂]
前衛戦士にしては細身の左腕を振って、建物の中へ入って行った。
ラケルナ [露天風呂]
「では、私もそろそろ」
「あのフロウライトの方ではありませんが、いつかまた、お会いすることがあればまたお話しましょう」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「お疲れ様~またね~」
ラケルナ [露天風呂]
タオルで身体を拭きつつ露天風呂を退場
ガブリエル [露天風呂]
「おつかれさまでした」
ラケルナ [露天風呂]
そうしつつ、思う。
ラケルナ [露天風呂]
────
>貴方も当然、ご理解の上かと思います
そうですね。理解しています。そしてその上で|目を伏せている《・・・・・・・》。
何故って?不都合だからです。私の途上は薄氷の上でしかなく、そしてそれに耐えきれるほど私の精神は強く出来ていない。
だから、目を伏せているんです。
理解していることを心で認めたくないから、伏せているんです。

ああ、だから。だから。

縺薙s縺ェ逕溘?縺ッ繧?¥邨ゅo繧翫↓縺励↑縺代l縺ー縲?
ガブリエル [露天風呂]
「……タビットの人は」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「んー?」
ガブリエル [露天風呂]
「才能は、いかすべきだとおもいますよね」ロマンの発言をゆっくりと咀嚼しながら
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「そうねえ。生かした方がいいと思うわ」
「でもね、種族的に向いてないのに、自分のやりたいことできることを実現するために頑張ってるやつのことを知ってるから」
「必ずしもそうすべきとは、思わないかなー」
「本人が後悔しなければ、それが正解なんじゃない?」
ガブリエル [露天風呂]
「後悔のない」
「……しかし」
「向いていない、うまくいかない方がおおいことをして」
「後悔をしない、というのは…むずかしいとおもいます」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「そうよねー。わたしもそう思う」
「現にわたしも自分に向いてることをやってるわけだしね」
「向いてないことをして後悔しないのも一種の才能なのかもね」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「あるいは……目的のために向いてないことをするしか方法がないか」
「それともただ単におばかさんなだけか」
「もしかしてあなたは向いてないことをして後悔をした経験があるのかしら?」
ガブリエル [露天風呂]
「後悔……は」
「いいえ、していないです」はずだ
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「ふーん。じゃあいいんじゃない?」
ガブリエル [露天風呂]
する、しないの問題ではなく。しなければならなかったのだから
「ええ、そうですね」
「ただ、きになっただけです」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「……まぁ、偉そうに言ったけど向いてることだけやってても後悔することはあるよねー。人生ってままならないね」
ガブリエル [露天風呂]
「おれとは、ぜんぜん違うひとだったので」煌々と燃える炎のようなフロウライトのことをもう一度思い出す
「そうなのですか?」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「うん。ちょっと前に暮らしてる街が蛮族の襲撃にあってねー」
ガブリエル [露天風呂]
適性を活かし、任務を果たす。それが一番尊いことなのだと思ってきた
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「救出を頑張ったんだけど、わたし治療の技術もないから死にかけてる人に声を掛けることしかできなかったの」
「わたしの得意なことは攻撃魔法だけど、それでも何かしら向いてなくても覚えていれば違ったんじゃないかなー、って」
ガブリエル [露天風呂]
「……そうですね」
「それは……仕方のない、ことですが」
「気持ちは、わかります」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「まあ…色々あるよねー」
ガブリエル [露天風呂]
「『手は広く、長い方が良い』ということですね」
「……おれも落ちこぼれの身ですが」
「それでも、父と村から教わったことには、なんども救われました」
ガブリエル [露天風呂]
「……うん。混乱を、していたようです」頬を掻きながら
「向いていないことを、あんなに楽しそうにはなすひとを見たことがなかったので……」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「世の中には色んな人がいるね」
ガブリエル [露天風呂]
「ええ、おどろいています。まいにち」
「では、おれはこれで」立ち上がる
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「お疲れ様~またね~」
ガブリエル [露天風呂]
「ありがとうございました。あなたに良き仕事と、良き報いがあるように」
ミネット・スコロライト [露天風呂]
「ありがとう。あなたにもね」
「……さてと、わたしもそろそろ出ようかなー」
湯船から上がり、身体を震わせ水を払う。