ギデオンは、ピラとふたりで、宴会場にきていました。
きょうは教主に頼まれて、試食のお手伝いをするのです。
「変なモン食わされるんやろか…」ピラはむずかしそうな顔をしながら、器用にイスをこいでいました。
すこしたってから、教主がやってきて、こえをかけます。
「ふたりとも、今日はありがとう。 試食をおねがいするね。」
そう言って、ふたりの前に大きなお皿をおきました。
そのまんなかには、ポツンと置かれた、小さな板が一枚。
「これは…ガムやな…」ピラがそういって、銀色の包みをはがします。真っ黒な板ガムが、その姿をあらわしました。
ピラはしげしげと眺めてから、パクッと口に放り込んで、味をたしかめると「ブルーベリー味やん、悪うないな」と言って、ガムをふくらませます。
ギデオンも同じように包みをはがすと、中から、黄色の板ガムが、顔を覗かせました。
静かにガムを味わうギデオンの横で、ピラが教主に話しかけます。
「いや～、こないなことで、バイト代 貰えるんやったら、いつでも歓迎やわ」
楽しそうにしているピラを、微笑みながら眺めている教主を見て
ギデオンは、こんな時間がずっと続いてほしいな、と思いました。


そこには、永遠が在った。
海と融け合う太陽よりも深く、静かな永遠が。
教主は、ギデオン達が吐き捨てたガムを前にして、己の魂が震えているのが理解できた。
初めは、欲望のままに、彼女達の残滓を混ぜ合わせ、むしゃぶり尽くすのだと、そう決意していた。
しかし、美しい紫紺と金光を前にした時、心の内に巣食う獣は、嘆息するだけだったのだ。
獣であるが故に、無為の美を知っていた。
この包みの中で、ふたつ、寄り添いあうように吐き出されたガムを、ただ、じっと見つめたいた。
だから、そこには永遠があった。
天涯を彩る、あまねく綺羅星の如き永遠が、そこには在った。
トリッカル・もちもちほっペ大作戦
アニバーサリーおめでとうございます。