「さてじゃあ何処へ行くかの」 腹ごしらえとミコと名乗った女の案内で入った店で適当なものを注文した後にミコはそう言った。 「どことは言われても…」 「何があるのかも分からないので…。」 「なんじゃお前ら欲が無いのぅ…なんかはあるじゃろ、ほれ行ったことのない所に来たなら食いたい飯とかなにかは。」 「うーん、ご飯はお城で色々頂いたので特には…。」 華歩が困っているのを見る、まあそうだろ今日はもうこのまま帰るはずだった、町で何かをするイメージ等無くて当然だ。 「えっとミコさんのおすすめの景色とかはないんでしょうか…。」 「ワシの勧めと言ってものう…雪が解けた後なら結構あるがこの雪の中ではあまり勧める場所もないのう…」 「えっと、というか…あなたは一体…?」 ミコが黙り込み会話が止まったのを見計らってミコに聞いてみた、結局自己紹介も微妙だった、信用は出来る…はず、ではあるがやはり情報が無い事には信用も敵対もない。 「それはこっちの台詞じゃ誰じゃお前は。」 「え…今更ですか!?」 相手も知らないとは思っていなかった、こちらを監視していてもう知っているものだと。 「えっとそうですね…こちらはミコさんです私の恩人でちょっと色々あって一緒に行動することになって。」 「そう言うことじゃ、ワシは少し人間と違うがまあ気にせんでいいぞ、何かあったら頼ってもいい、めんどくさい範囲でなければの。」 「ああ、は、はい…よろしくお願いします。」 ミコは少し胸を張りながら答えた。 「それでこの人は江鹿さんでガーディアンで私を迎えに来てくれた人です。」 「えっと江鹿ですガーディアンではまあ色々なところに飛び回っていますよろしくおねがいします、この街には今さっき来たばかりで何もわからないので。」 非常に簡素な紹介に会釈した、華歩ともそれほど会話をしていないのだから彼女もこちらの知識はなくて当然か。 「ほーん…宝石付き、それになんか変なことに成っとるの。」 「?」 「何かわかるんですか?」 「いや全く、なんか変なことくらいしかわからんの。」 なにか自分に気付いたのかことがあるのかとミコに聞いたが、カラッと切り捨てた、ここにも情報はないのか。 「いったいなんの話ですか?。」 「ああいやこっちの話です。」 「それに迎えをわざわざ寄越す…まあいいか。」 なにかつぶやいた後勝手に納得したミコに2人ともいぶかしんだが。 「それであいつは」 話題強引に戻したミコがどこかを指さす、おそらくは 「ラヴォアジエさんですね、ガーディアンの上の人です、私もこの任務で初めて会ったのでよくは。」 「初めて会ったのがここか、変な縁じゃの」 「ははは」 アンタがそんなこと言うのか…、そう思いながら苦笑いをした。 「それで江鹿は行きたいところはないのか?」 食事をしながらの自己紹介も終わり店に居づらくなったので外に出ながら話題が戻った。 「いや正直この町もよくわからないので何が何だか、」 そう言って再び同じことを言う、本当に知識は無いのだが資料にあった危険な場所というのも気になった、調べたい気持ちもあるがあまり知識なしで出歩くのも危険だ、 そう考えると現地の調査として現地人の案内込みで回れるのはありがたい話でもあるのだが。 「ミコさんのおすすめを案内してほしいなって。」 「むむむ…またおすすめか城は戻るのは気まずいし飯はここで食っとるしのう…。」 「他には。」 「ほかにか………女用の娼館か?」 とんでもないことを言い出した 「そんなところに行きません!」 「そんな所もあるんですかココ…。」 顔を赤くした華歩の否定に同意した、前世では色々の理由でそう言う場所に行ったことはあるが流石に女の身体で行く気はない。 「まあそう言う奴らが仕切っとるからのぅ。」 「そう言う奴…。」 「あー。」 仕切ってるやつと言われデラーシュの人物像を思い出して苦笑いしか出来なかったあの異様な雰囲気の男が主ならまあおかしくはないのか。 「それにしても何か服だったり装飾品が多いですねココ。」 変な空気の沈黙にこらえられずに江鹿がそう言った。 「そっちかぁ…まあ欲しいなら見てもいいが。」 「「?」」 さっきまで案内していたミコの言葉が急に歯切れが悪くなったのに疑問に感じながら近くの服屋に入ってみると。 「これはちょっと…。」 「なんで往来でこんなの売ってるんですか…。」 ほぼ紐の下着だったり局部が完全に露出している衣装が数多く売られていた。 「まあさっきのそれと同じじゃの、おぬしらが欲しいと言うのなら止めんが…。」 今までと少しだけ引きながらミコが効いて来たのを 「「結構です。」」 そう言ってきっぱりと断った。 「へえ姉ちゃん宝石持ちか、それになかなかに混沌とした宝石だ。」 店の品に引いていたら急に店員に声をかけられた。 「えっとこれがわかるんですか?」 「まあ雰囲気くらいはな、デラーシュ様の影響でここの奴はそう言うのにちょっと強いぜ。」 「デラーシュ様の関係…。」 そう言えば個々の関係者はこの宝石や自分の身体を見て似たような反応をしていた。 今の自分はあまり感じないがこの町では何かを感じられるのだろうか。 「もしかしてそのデラーシュ様ならこの宝石の中の記憶とかも…」 「ああそうだな宝石の中身を知りたいならデラーシュ様と懇意になれば案外教えてくれるかもしれないぜ?」 「本当ですか!?」 まさかこんなところでそんな情報にあり付けるとは思わなかった、声を少し荒げて返事するが。 「これこれ待て待て、あまり変なことを吹き込むでない。」 「え?」 「お前もだ、あってわかるじゃろあいつに何もなしで聞くのは危険じゃと」 「あ、えっとすみません…。」 止めるミコに謝罪した、入れてみればそうだデラーシュとは一度会っただけだが異様な雰囲気があった男だ、 そんな男に近づくなんて危険もいい所だ、宝石に関して解き明かせると感じて冷静じゃなくなっていた。 「まあどうしても聞きたかったらデラーシュ様に会いに行けよ。」 そう言って店員が去っていった。 「アレは本当なんでしょうか…。」 「んーまあわからんがまあ出来ると思うのアイツかアイツの知り合いの内には間違いなく。」 顎を撫でながらミコに聞いた返事を聞きながら。 (デラーシュたちについてもう少し調べた方がいいな。) そう思った。