[クロウ&オーナー学パロの一幕] 「ぐおおおおお!」 「ぬえええええ!」 「はひぃいいい!」 「そらどうした、みんなひっくり返っちまったぜ。後はオマエだけだ…もうすでに腰砕けみてーだが?」 「くっ…まだだ、まだ負けるわけにはいかんのだ!俺はこのチームのヘッドなのだから!」 「やれ、ホットギリードゥモン」 「アイヨー麻婆マシマシ、タントメシアガレ」 「な、何を……ヒィッ麻婆!ただでさえ美味いチャーハンに麻婆を!?」 「食ってみな、トブぜ」 「ーーーッ!ほざけえええガブカブカブうんめえええええええーーーー!!ガシャーン」 「ぎゃああああッ廊下に【料理ヤンキー】がふっ飛んできた!?」 「おっ奇遇だな鉄塚のボウズ、ルドモン」 「よっオーナー、チャーハンのいい匂いがすんぞ!」 「唐木田センパイ、アンタまた家庭科室で【食撃】やってたんスか…毎回思うが旨さで人が吹っ飛ぶ料理対決ってなんなんだよ」 「アイヤー、オーナー今日モ全戦全勝負ケ無シヨ。ブイブイ」 「オマエもやるかボウズ?何せオレん家のバイトで食らいついてけてるオマエだ、良いセン行くと思うぜ?」 「そのボウズってのヤメロよ、俺ら歳1っこしか違わねえんだからさ。ああこれ借りてたレシピ本返しにきたんすよ」 「オオすまんすまん何か知らねえがそういう呼び方がしっくりくんだよ。ってか、そういやオマエらこんなトコで油売ってていいのか」 「「えっ??」」 「こないだ言ってたろ、今日水球部の試合があるって。そろそろ始まるんじゃねーのか」 「……ゲェッ!マジだ未読36件!!」 「うおーっいそげクロー、部長にゲンコツくらうぞ!あっ後でチャーハンオレたちにも食わせてーっ!!」 「オウ、祝勝会ならココで待ってるぜ頑張れよー」 (───水球。それはプールの中で人とデジモンが共に一つのボールを奪い合い、ゴール目指し点を取り合う水中の総合格闘技と呼ばれるスポーツ。 鉄塚クロウはその新入りながらも、恵まれたフィジカルと類まれなる身のこなしで頭角を現してきていた……※ナレーション) 「すんませぇええん遅れました!!」 「遅いぞ鉄塚、だがプールサイドは走るな馬鹿者!」 「サーセン!!」 「相手校はもう来てるよ。昨年のIH出場校だ、心してかかるよーに」 「おう任せてくれ副部長!」 「オレとクローなら準備万端だぜ。ちょーっと遅刻しちまったけどな…」 「さぁ張り切っていこう。ごらんよ、今日はなんと我が校の初等部中等部高等部の女子水泳部の皆さんが応援してくれてるぞー」 「「「がんばれーっ!」」」 「うおおっ可愛い子がよりどりみどり!」 「マジかアレ見ろ、女子水泳部のホープ魚澄真菜ちゃんまで来てるぞ!」 「真菜ちゃーんオレがんばるよーっ!!」 「バーカ、オマエの事なんて応援してねーよ彼女」 「ほ、他の連中の熱量がヤベェな今日は……」 「あ、キミ同じクラスの鉄塚くんじゃん」 「「「!?」」」 「うわぁ全員一斉にコッチみんな」 「キミ水球部だったんだ。せっかくだし応援したげよっか、がんばれー遅刻バンダナ頭くん」 「「「おいみんな鉄塚を吊るせェ!」」」 「バカモノ後だ後。準備運動は済ませてるな鉄塚、いくぞ」 「オウ!ザパーン…チャプチャプ」 「「「「泳ぐの遅っっっっそ!!!??」」」」 「ンフフフフ」「かわい〜」「泳ぎおしえよっかー」 「部長ォ!アイツ話題かっさらってるから後でシメていいっすか!」 「単独でかかるなよ。アイツのフィジカル知ってるだろモブ彦」 (-そして試合が始まる-) 「よぉ素人俺は【チャラ峰】ってんだ。このチームのエースさ。こっちはアウェイだがオマエらとはレベルが違うんだ。せいぜい女の子らの前で恥かくんだなぁ!」 「相手のエースがくるぞ、フージャモンとサンゴモンのチャージ(吶喊)だ止めろ鉄塚!」 「あいよォルドモン!!」 「「ギオオオッ!?」」 「な、二体がかりのチャージを弾き返すだと!?」 「貰うぜボール。そぉら!!」 「バカめ、オマエの泳ぎの遅さで何ができる───ボールが消えた…いや違う…パスだと!?」 「ボールをあの速度で投げたァ!?」 水球のボールはおよそ水に足が取られた状態の人間が投げてまともに速度を出せる代物ではない。基本的に短距離パスとデジモンとのツーマンセルでボールを運ぶ形が殆ど。 元野球部のオレすら持て余す。 故に水球に駆り出されるデジモンの多くは水棲系……だがヤツは、よりにもよって頑固なクロンデジゾイドの塊のレジェンドアームズを相棒にこんなトコに立っている。しかも泳ぎが下手ときた。運ぶ手段は投擲に絞られる。 それをこの長距離をこの速度で!どんな肩してやがるんだ! 「モノローグおつかれさんチャラ峰、センパイ決めちまってください!」 「おう!」 『ゴーール!!先制したのはアカデミアチーム!』 「まただ、すぐに奪い返してやるよ。速攻!」 「チャラ峰、奴のルドモンが消えた注意しろ!」 「なにっ…何故アイツのルドモンか敵陣にいやがる!まさか!!」 「オウ、ぶん投げたのよ」 「正気かコイツ、デジモンをあの一瞬でこの位置までぶん投げた……そうかオマエの強肩のヒミツはこれかバカじゃねーの!」 「ボールカットだ!」 「オウ、カウンター決めんぞクロー!」 「おうルドモン!チャプチャプ」 「「「「やっぱ遅えー!!!」」」」 (-試合終盤-) 「さて、試合は一点の奪い合いが重なってほぼ膠着か。最後まで気が抜けないぞ」 「いいーねぇ!盛り上がってんじゃん釣られてきてよかったぜ、そぅら鳴弦サマのギターでBGMも追加だぁ!」 「ちょっ鳴弦くん、すみません騒がしくして」 「ああいえ、本番の大会でもこういう若者向けの派手な演出やBGMは用いられますから苫澤さん。むしろいい刺激になると思いますよ」 「さて、1試合につき進化は全メンバー内で2回まで。しかも成熟期で固定できるのは50秒のみ…だがその間に戦況をこじ開けひっくり返すだけの圧倒的な切り札になりうるものだ。今はもうお互いのチームが1回ずつ消費……残り時間も2分僅か。勝負が決まるのはおそらく、次の進化だ───くるぞ!」 「ん、なんか相手チームが騒がしいような」 「───…チャラ峰落ち着け。オマエのeパルスは感情が乱れると影響を受けやすい。このまま進化させることはできない」 「うるせえオレにやらせろ!ケッ、素人と木端水球部が舐めやがって。特にそこのバンダナ頭…さっきからチョロチョロ目障りなんだよ。オラァフージャモン俺のeパルスをたらふく吸って奴らをぶっとばせ!!」 「ッ!? いかんチャラ峰この反応は…出力を落とせチャラ峰eパルスを強めすぎだ、制限を超えたら退場だぞ!」 「やっちまえー!!」 「フージャモン進化……ワルシードラモン!ダークストローーム!!」 「いかん、攻撃が暴発して客席に!」 「きゃああーーー!!」 「部長すんません進化枠もらいます!ルドモン進化だ!!」 「うおおおお!!!」 「投げるぞ!いって……こぉおおおい!!!」 「ルドモン進化───」 「うわぁっ暴走してんぞあいつのワルシードラモン!」 「はやく避難を!」 「あっ…ダメ、あそこに初等部の子が!」 「真菜ちゃんダメ、逃げて!」 「あっ……ベタモン!」 「真菜あぶない!」 「───ティアルドモン!!水よ、凍れえええ!!!」 「ッ!……あれっ、ワルシードラモンの水砲が、凍ってる!」 「大丈夫か2人とも、防御ならこのティアルドモンにおまかせさ」 「「あ、ありがとう」」 「クロウ、ナイススローイングだ!」 「おう、ボールもちゃっかり頂いたぜ。さぁてアイツを倒して残り一点決めんぞティアルドモン!」 「止まれチャラ峰、これでは試合は!」 「まだだ、アイツを止めりゃオレらの勝ちなんだよーーっ!!」 「鉄塚、これ以上は!」 「どうせ練習試合なんだろ、こうなりゃ好きに最後までやらせてもらうぜ部長ォ!」 「ダークストローーム!」 「クロウ、やつの水砲の波に乗るぞ!」 「おう。水面にアサルトクローで回避、そしてシールドモードだ!」 「何ッ!?」 「こ、これは…ワルシードラモンのダークストロームの攻撃で発した水柱に」 「ティアルドモンの盾で波乗りしながら…天井まで飛んだ!?」 「回れティアルドモン、そのままヤツの横を…かっとべ!!」 「フリスビッカー、シュート!!」 「速い!水面をまるで水切りのようにティアルドモンの盾が走ってる!」 「止めろワルシードラモン!」 「その図体じゃ追いつけねえよ──ここだぁぁぁ!!シュート!!」 『ゴーーーーール!!』 「うんめええええええ!!」 「オーナー先輩のチャーハンうますぎんだろ反省しろ!!」 「いやーやっぱり試合の後は家庭科室で唐木田センパイの料理に限るねえ。まさか完全体が出てきた時はどうなるかと思ったが、泳ぎのてんでダメな新入りがフィジカルで出し抜くとは。ああ苫澤さんや鳴弦くんたちも事後処理ありがとうございました。お礼と言ってはなんですがたんと食べてってください」 「ありがとうございます」 「わーこれとっても美味しい…!」 「うっひょーたまんねえ!」 「ヘヘッ、こりゃ俺がMVPだなぁ」 「アホタレ」 「痛えーーゲンコツ!?」 「U-20部門の水球では完全体デジモンが出るアクシデントは即時中止なんだよ。それを練習試合だからとか抜かして危険な真似しおってバカ塚め」 「仕方ないっすよ、ああでもして相手の燃料切れさせねーと止まんなかったっしょ」 「ああ、結局チャラ峰くんはガス欠で気絶。相手校もめちゃくちゃ謝ってくれたから今回はまぁ無理矢理不問に処すところだ。それに女子水泳部を守った功績もある」 「こんばんわーお邪魔しますー!」 「今日がんばった水球部のみなさんに女子水泳部からの差し入れですよー!」 「さぁさあコップを拝借、ドリンク注いであげちゃうねー」 「女神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」 「すまんな今日は騒ぎに巻き込んで」 「ううんいいのよ部長くん、面白い試合だったわー素敵な新入りくんねえ」 「なぁモブ彦、あの水泳部の部長とうちの部長って」 「恋人だよ知らねーのか鉄塚!くっそおおお羨ましいぞ、やっぱ青春は部活と恋愛が揃ってこそだよなーーー!!」 「ハァー…妬けるねぇー」 「おうそうだ鉄塚テメー今日はさんざん女子どもから黄色い声援もらいやがって鼻の下伸ばしてんじゃのーぞ!」 「ありゃ嘲笑だったろォーが!」 「声かけられただけありがたく思いやがれッこのヤロー!あーあオレもモテてーよ!」 「ふーん、なーに恋バナ?」 「「うおおっ魚澄真菜いつの間に!?」」 「なーにそんな驚くことないじゃん。ウチの水泳部可愛い子いっぱいいるしー、目移りしちゃうのも仕方ないかなって。聞かせてよどんな子がタイプなの?」 「オレ真菜ちゃんみたいなコ!!」 「ふふっ照れるねーありがと」 「完全に脈なしのあしらい方だろコレ……まぁモブ彦は喜んでるからいいか」 「鉄塚くんは?」 「俺!?」 「聞いてくれよコイツ上級生の大神露穂先輩見ていいなぁーーって、こないだぼやいてましたよ!」 「おまっ何言い出してんだ!」 「おおー大神センパイか。なるほどなるほど…おっぱい大きい子が好きなんだねー?」 「ブッフォッ、ダイレクトに言うかよフツー!」 「あははっそんな照れなくてもいいんじゃない男の子なんだしー。……でもそれならそこにいる同じクラスの苫澤さんのご姉妹の生旅ちゃんとかースゴイ子いるじゃん?コソコソ」 「あのなぁ…確かにちったあ彼女とか憧れちゃいる2人ともクソ可愛いけどよ……その……なんだ、そーゆーのは俺には無縁っつーか、声かけるとか無理っつーか」 「声ちっちゃ」 「クローのやつ昔、乱暴そうな人は嫌いヨッ!って好きな子にめちゃくちゃひどく振られたんだ。傷心ってヤツだぜーチャーハンうめえ」 「ルドモンんんんんんん!!!」 「あはははっかわいそっ!まぁー良いことあるって、今日みたいに頑張ってる姿って案外みんな見てるかもよー?」 「マジか。あーでも確かにそんなモンかね」 「お?」 「俺も水球始めてからアンタの泳ぎとかは見ててすげー憧れるよ。全国取るレベルの泳ぎって俺のひっでえ泳ぎとは比べ物になんねーくらい見てて惚れ惚れするモンだなって思った。だから今日はマジで怪我なくて良かったぞ」 「……」 「これから頑張ってかねーと皆にメーワクかけちまうしな、アンタを見習って努力するよ」 「……フフッちょっとポカンとしちゃった、キミって結構見た目によらず真面目さんじゃん」 「見た目によらずってのは余計な世話だろ!?」 「とりあえず私に敬意を持ってくれてるならー……アンタって呼び方は好きじゃないなー、魚澄真菜って名前があるじゃん。ちゃんと魚澄さんーって呼んでくれないと」 「あ…ワリィ」 「それとも真菜ちゃんとかでもいーよ?なんちゃって」 「ンンッ、一旦魚澄……にするわ」 「ありがと。あっそうそうさっき私が庇った初等部の……ハルコちゃん?もお礼言いたがってたよー今度会ったげてよ。あっでもベタモンはなんだかキミに会うのすごく嫌がってたな……助けられてムカつくーって」 「「「「オレらもムカつくー!鉄塚を吊るせぇえええーーー!!」」」」 「やかましいぞ水球部!オラっ春巻き追加だ冷めねーうちに食え!!」 「「「「いただきゃーす!!うめええええドガシャーン」」」」」 「また家庭科室から人が吹っ飛んだ!!」