『蒼き三重奏と、蜜色の熱源』——第1部:発端と交錯する視線 【第一章:橘ありすの視点――硝子の靴と、熟れた苺の嫉妬】  事務所の会議室に置かれた長テーブルの上で、配られたばかりの企画書の白いページが空調の風に揺れていました。  私は背筋をぴんと伸ばし、パイプ椅子の背もたれに背中を預けることなく、手元の文字列を睨みつけるようにして見つめていました。足が床にぎりぎり届くか届かないか、なんていう些細なことを気にしているわけではありません。ただ、少しでも気を抜けば、胸の奥でふつふつと湧き上がっている落ち着かない熱が、溜息や焦りとなって唇から漏れてしまいそうだったからです。 『特別企画ユニット・ドラマ&楽曲プロジェクト:蒼き三重奏(トライアド・ノクターン)』  参加メンバー:渋谷凛、鷺沢文香、橘ありす。  そこに並んでいる三人の名前を、私は頭の中で何度も反芻しました。  私のすぐ右隣には、長い黒髪を揺らしながら、少しだけ気怠げに、けれど真剣な眼差しで企画書に目を通している渋谷凛さんが座っています。凛さんは十五歳。私よりも三つ年上で、背も高くて、ステージの上に立つだけで周囲の空気を一瞬で凍りつかせ、同時に熱狂させるような圧倒的な存在感を持っています。  そしてテーブルの向かい側には、鷺沢文香さん。十九歳の大学生であり、物静かな微笑みと、どこか浮世離れした儚げな空気を纏った人です。前髪の奥で揺れる瞳はいつも深い湖のように静かで、それなのに、ふとした瞬間に見せる仕草や体のラインには、同性の私から見ても息を呑むような大人びた色気が漂っていました。  どうして、この二人と私なのでしょうか。  もちろん、お仕事としての理由は理解しています。事務所の中でもクールで知的なイメージを持つ三人を揃え、従来のアイドル像とは一線を画す、シリアスで深みのあるドラマと楽曲を作り上げる。今週末には、その役作りとボーカルの集中レッスンのために、郊外の湖畔にある洋館を借り切って三泊四日の合宿を行うことまで決まっています。  アイドルとして、これ以上ないほどやりがいのある大きなお仕事です。選んでいただいたからには、完璧なパフォーマンスでお応えするのが私の役目ですし、年上の二人に遅れを取るつもりなど毛頭ありません。  けれど。  私の視線が企画書の文字から離れ、ホワイトボードの前で企画の説明をしている「彼」――お兄さんの姿へと吸い寄せられた瞬間、私の胸の奥にある冷たくて硬い仮面が、内側からじんわりと溶かされていくのを感じました。 「――というわけで、今回のドラマは三人の女性がそれぞれの孤独や秘密を抱えながら、ひとつの館で交錯するミステリアスな群像劇になる。表現力が試される難しい役どころだけど、凛、文香、そしてありすなら、絶対に今までにない素晴らしいものが作れると確信しているよ」  お兄さんの低く落ち着いた、それでいて優しさに満ちた声が会議室に響きます。  彼は全員に向かって話しているはずなのに、最後に私の名前を呼んだとき、ほんの一瞬だけ私と目が合いました。優しくて、少しだけ「大丈夫か?」と気遣うような眼差し。  その視線を受け止めた瞬間、私のお腹のずっと奥のほうが、きゅっと音を立てるように疼きました。 (……また、そういう目で見るんですね、お兄さんは)  私は唇の裏側をきゅっと噛み締め、視線を落としてタブレット端末の画面を操作するふりをしました。  私は橘ありす、十二歳。お兄さんの前では、いつだって聡明で、礼儀正しくて、手のかからない「しっかり者のアイドル」でいようと努めています。名前で呼ばれるのだって、本当は他の人たちには「橘さん」と呼ばせているのに、お兄さんに「ありす」と呼ばれるときだけは、胸の奥がくすぐったくて、誇らしくて、どうしても拒むことができませんでした。  私がお兄さんのことを、ただのプロデューサーとしてではなく、一人の男性として――いいえ、私のすべてを捧げたいと思うくらいに大好きでたまらない「お兄さん」として慕っていることを、彼はどこまで気づいているのでしょうか。  気づいているはずがありません。だって彼は、いつだって私を「可愛い妹」か「優秀だけれどまだ小さな女の子」として扱おうとするのですから。  先週だってそうです。レッスンを頑張ったご褒美だと言って、二人きりの事務所で、私の大好きな特選苺のタルトを買ってきてくれました。甘酸っぱくて赤い苺を口に運んで、思わず顔が綻んでしまった私を見て、お兄さんは頭を撫でながら「やっぱりありすも、甘いものを食べているときは年相応で可愛いな」なんて笑ったのです。  あのときの、嬉しさと悔しさが混ざり合ったような、胸が張り裂けそうな気持ちを、お兄さんは知りません。  子ども扱いはしないでください。私はもう、お兄さんが思っているような無垢で何も知らない子どもじゃないんです。  お兄さんが今、ホワイトボードの前から移動して、凛さんの隣に立って企画書の細かなスケジュールを指差しながら説明を始めました。凛さんが「うん、わかった。あんたがそこまで言うなら、本気でやるよ」なんて、ぶっきらぼうなようでいて信頼しきった声で応え、少しだけ肩を寄せて同じ紙面を覗き込んでいます。  その距離の近さ。凛さんの白い首筋と、お兄さんの大きな手のひらが、ほんの数十センチしか離れていないという事実。  それを見た瞬間、私の胸の中で、どろりとした黒い炎のような感情が渦巻きました。  嫉妬、です。  みっともないくらいに、私は嫉妬深い女なのです。  お兄さんが他のアイドルと親しげに話しているのを見るだけで、胸の奥がチリチリと焦げるように痛みます。それが、今回のユニットメンバーである凛さんや文香さんとなれば、なおさらでした。  お兄さんは男のくせに鈍感なところがありますけれど、それでも健康な大人の男性です。凛さんみたいにスラリとした長い脚や、整った綺麗な顔立ちをした女の子に頼られたら、嬉しいに決まっています。文香さんみたいに、ブラウスの上からでもわかるくらい豊かに膨らんだ胸元や、しっとりとした大人の女性の空気を持った人と一緒にいたら、そういう目で見てしまうに決まっています。  私には、まだお二人みたいな大きな胸はありません。背だって低いままです。  けれど、お兄さんを求める気持ちなら、お兄さんのことを毎日毎晩、眠る前までずっと考えている時間の長さなら、絶対に誰にも負けないのに。  私はテーブルの下で、スカートの裾を握りしめました。  お兄さんは知らないのです。私が夜、自分の部屋のベッドの中で、お兄さんの声を思い出しながらどんなことを考えているのか。  大人びた本や、インターネットの海に転がっている知識を、私がどれだけ貪るように調べてきたか。全ては、お兄さんの隣に立つ一人の「女」になりたかったからです。お兄さんが女性にどんなことを求め、どんなふうに愛し合うのかを知りたくて、私は性的なことに対して、自分でも驚くほど興味津々になってしまいました。  最初は大人の専門書や辞書を読むようなつもりで調べていたのに、いつの間にか私は、自分自身の体の変化や、お兄さんのたくましい体のことを想像しては、息を荒くするようになっていたのです。  今だって、お兄さんが文香さんのほうへ歩み寄り、文香さんが控えめに微笑みながらお兄さんを見上げたのを見ているだけで、私の下着の奥――私のおまんこが、じんわりと熱を持って湿り始めているのがわかります。  こんな綺麗な言葉を使わないといけないような上品な会議室で、私は頭の中で臆面もなく、その場所のことを「おまんこ」と呼んで意識していました。婉曲な言い回しなんて必要ありません。だって、そこは間違いなく、私がお兄さんのおちんちんを受け入れるためにある、私だけの大切な器官なのですから。 (……お兄さん。文香さんのどこを見ているんですか? 凛さんとばかり目を合わせないで、私のほうを見てください)  お兄さんのスラックスの奥にあるはずの、大人の男性の象徴――おちんちんのことを考えると、私は怖いくらいに鼓動が早くなるのを感じます。お兄さんのそれは、きっと私が知識として知っているよりもずっと大きくて、熱くて、たくましいのでしょう。もしも合宿の夜、あの人たちが眠りについたあとで、私がお兄さんの部屋をこっそり訪ねて、そのおちんちんに指で触れたら、お兄さんはどんな顔をするでしょうか。「ありす、ダメだ」と叱りながらも、私の小さくて柔らかいおまんこの感触に夢中になって、凛さんや文香さんのことなんて全部忘れてしまうのではないでしょうか。 「――ありす? どうかしたか? 顔が少し赤いみたいだけど」  不意に、すぐ目の前から声が降ってきて、私は弾かれたように顔を上げました。  いつの間にか、お兄さんが私のすぐ前に立って、心配そうに私の顔を覗き込んでいたのです。  近いです。お兄さんの整髪料と、微かなコーヒーの香り、そして何よりも彼自身の男らしい体臭がふわりと鼻腔をくすぐり、私の思考は一瞬で真っ白になりかけました。 「な、なんでもありませんっ! 少し空調が効きすぎているだけです。それより、合宿のスケジュールについては全て把握しました。セリフの暗記も、ボーカルの譜面読みも、当日までに完璧に仕上げていきますから、私の心配なんて無用です」  私は早口でそうまくし立てると、わざとツンと顎を上げてお兄さんを睨み返しました。  ああ、またです。本当は「お兄さんが他の人と話してばかりいるから寂しかったんです」と素直に言えたらどんなにいいか。それなのに、私の口から出てくるのは、いつだってこんな可愛げのない、背伸びした言葉ばかり。  それでもお兄さんは、困ったように、けれどどこか愛おしそうに目を細めて、「そうか。ありすは本当に頼もしいな。でも、無理だけはするなよ」と私の肩にそっと手を置きました。  ジャケット越しに伝わる、お兄さんの大きくて手のひらの温度。  たったそれだけの接触で、私の背筋に甘い電流のようなものが走り、おまんこの奥がきゅうっと切なく収縮しました。  そのとき、私の隣にいた凛さんが、ふっと小さく息を吐く気配がしました。そして向かい側の文香さんが、手にしていた企画書を胸元に抱きしめるようにして、静かに私たちのやり取りを見つめているのにも気づきました。  単なるお仕事のはずの三泊四日。  けれど、この会議室に満ちている空気は、決してビジネスライクなだけのものではありませんでした。三人の視線が、たった一人の男性――私のお兄さんを中心に、目に見えない糸となって絡み合っている。女の直感とでも言うべきものが、私にそう告げていました。 (絶対に、負けませんから。お兄さんに、私が一番素敵な女性だってこと……合宿で、おまんこの奥まで全部使ってでも、教えてあげるんですから)  私は誰にも聞こえない心の声でそう誓いながら、自分の小さな手のひらをぎゅっと握りしめたのでした。 【第二章:渋谷凛の視点――不器用な熱と、譲れない境界線】  ミーティングが終わったあとのレッスンルームには、夕暮れのオレンジ色の光が斜めに差し込んでいた。  私は鏡の前に立ち、首にかけたタオルで汗を拭いながら、鏡越しに部屋の隅をちらりと見やった。そこでは、橘ありすがタブレットを片手に、先ほど配られたばかりの仮歌の音源をイヤホンで聴きながら、真剣な表情でリズムを取っている。  十二歳、だっけ。あの子が事務所に入ってきたばかりの頃から、ずいぶんと大人びた、理屈っぽいことを言う子だなとは思っていたけれど、今日の会議室でのありすは、なんだかそれだけではなかった。 (……あんなにわかりやすい目をしてて、本人は隠してるつもりなのかな)  私は苦笑いを噛み殺し、ペットボトルの水を一口飲んだ。冷たい水が喉を通っていく。  会議室で、プロデューサー――あいつが私や鷺沢さんと話しているとき、ありすの視線はまるで針みたいに鋭く、そして今にも泣き出しそうなほど必死な熱を帯びて、あいつの背中を追い続けていた。ありすがあいつに特別な感情を抱いていることくらい、同じ空間にいれば嫌でも伝わってくる。あいつが「ありす」と呼んで肩に手を置いたときの、あの子の真っ赤になった耳と、震えるような吐息。あれは絶対に、ただの「信頼しているプロデューサー」に向ける反応じゃない。  だけど、人のことは言えない。  鏡の中に映る私自身の顔を見る。切れ長の瞳、少し不機嫌そうに見える唇。周りからは「クールで大人っぽい」「何事にも動じない渋谷凛」なんて言われることが多いけれど、私の中身がどれだけ不器用で、あいつ一人の言動にどれだけ振り回されているか、誰も知りやしないのだ。 「……ふぅ」  誰もいないことを確認するように軽く息を吐き、私はストレッチをしながら、さっきの会議室でのことを思い返していた。  あいつが私の隣に来て、同じ企画書を覗き込んだとき。あいつの肩が私の肩にわずかに触れ、あいつの低い声がすぐ耳元で響いた瞬間、私の心臓がどれだけうるさく跳ねたか。  「あんたがそこまで言うなら、本気でやるよ」なんて、いつもの調子で返してみせたけれど、本当はそのままあいつの腕を掴んで、他の誰のところにも行かないでって引き止めたかった。  いつからだろう、あいつをただの「プロデューサー」として見られなくなったのは。  最初は、しつこく私をスカウトしてくる変わった大人だと思っていた。それが、一緒に夢を追いかけて、ステージの袖でいつも私を一番に迎えてくれて、私が迷ったときには必ず手を差し伸べてくれるうちに――気付けば私の視線は、いつもあいつの姿ばかりを探すようになっていた。  歌うときも、踊るときも、私が本当に見せたい相手は、客席の何万人のファンよりも、ステージの袖で私を見つめているあいつ一人だけになっていたんだ。  だから、今回の『蒼き三重奏』の企画を聞いたとき、私の胸には複雑なぜわめきが生まれていた。  ありすだけじゃない。もう一人のメンバーである鷺沢文香さん。  今日のミーティングのあと、別件の仕事があると言って先に部屋を出て行ったけれど、あの人が醸し出している空気も、私にとっては無視できないものだった。普段は物静かで、本ばかり読んでいるおとなしい人なのに、あいつを見つめるときの鷺沢さんの瞳には、底知れない深さと、どこか濡れたような艶やかさがあった。  何より、あの人の体は、同じ女として見ても反則なくらいに成熟している。十九歳という年齢以上に、あの豊かな胸や、しなやかな腰つき、そして控えめな態度の中に隠された「大人の女」の匂いは、男であるあいつを惹きつけるのに十分すぎる武器に見えた。 「……私だって、子どもじゃないのに」  鏡の中の自分に、ぽつりと呟く。  私は自分の胸元から、引き締まったウエスト、そして長い脚へと視線を滑らせた。スタイルが悪いなんて思ったことはない。モデルの仕事だってこなしているし、自分の魅せ方もわかってきたつもりだ。  けれど、あいつと二人きりになったとき、どうやって「一人の女」としてあいつに踏み込めばいいのか、私にはまだその勇気と方法が足りていなかった。素直に甘えるなんてキャラじゃないし、いざとなると憎まれ口ばかり叩いてしまう。  そのとき、レッスンルームのドアがノックされ、聞き慣れた男の声と共にドアが開いた。 「お、二人ともまだ残ってたのか。お疲れ様、凛、ありす」  あいつだ。手には差し入れらしい紙袋を提げている。  その姿を見た瞬間、部屋の隅にいたありすが、イヤホンを慌てて外して立ち上がった。 「お、お兄さん……っ、いえ、プロデューサー。まだお仕事中ではなかったのですか?」 「ああ、合宿の機材や移動の手配がひと段落したからな。二人が自主練してるって聞いて、差し入れを持ってきたんだ。ほら、ありすには苺のフルーツサンド。凛には甘さ控えめのカフェラテとクロワッサンだ」  あいつは人の好い笑顔を浮かべながら、私たちそれぞれに差し入れを手渡してくる。  ほら、これだ。こういうふうに、私たちの好みを全部把握していて、さりげなく特別扱いしてくれるから、勘違いしたくなるし、もっと欲しくなってしまうんだ。 「……ありがと。ちょうどお腹空いてたところ」  私は少しだけ視線を逸らしながら袋を受け取った。その指先が、あいつの大きな指にわずかに触れる。たったそれだけで、指先からものが血管を通って全身に駆け巡っていく。  隣を見れば、ありすがフルーツサンドの入った袋を大事そうに両手で抱えながら、頬をほんのりと染めてあいつを見上げていた。 「ありがとうございます。……あの、お兄さん。合宿のドラマの脚本ですけれど、私の役は、物語の中盤で『ある人物』に対する秘めた想いを告白するシーンがありますよね。あそこの解釈について、あとで少し、二人きりで相談に乗っていただいてもよろしいでしょうか?」  ありすの声は、いつものように丁寧で落ち着いているように聞こえたけれど、その瞳は潤んでいて、あいつを真っ直ぐに射抜いていた。『二人きりで』という言葉に、明確な力が込められている。  あいつは全く疑う様子もなく、「おう、もちろんいいぞ。ありすはいつも勉強熱心だな」なんて笑って頷いている。 (……ちょっと、ありす。抜け駆けする気?)  私の胸の奥で、チリッとした焦燥感が弾けた。  年下の女の子がそこまで踏み込もうとしているのに、私がいつものように格好つけて一歩引いていたら、本当にあいつを奪われてしまうかもしれない。ありすのあの目は、ただの相談なんかで終わらせるつもりの目じゃなかった。 「――待ってよ、プロデューサー」  気づけば私は、一歩前に出て、あいつのスーツの袖をきゅっと摘まんでいた。  あいつが驚いたように私を振り返る。ありすの視線が、鋭く私の手元へと突き刺さったのがわかった。 「私だって、今回の役作りで相談したいことがあるんだけど。……ありすの後でいいから、私の時間もちゃんと取ってよね。合宿に行く前に、あんたとしっかり話しておきたいから」 「お、おう。凛までどうしたんだ、急に。もちろん凛の相談にも乗るさ。今回の企画、二人とも本当に気合が入ってるんだな」  あいつは嬉しそうに目を細めるけれど、私とありすの間でバチバチと散っている見えない火花にはまるで気づいていない。  ありすが私をちらりと見上げ、小さく唇を尖らせた。 「……凛さん。お兄さんは忙しいのですから、あまり遅くまで引き止めるのはよくないと思いますよ」 「そういうありすこそ、夜遅くになる前に帰らなきゃダメでしょ。小学生なんだから。……あ、ごめん、もう中学生になるんだっけ?」 「なっ……! わ、私はもう子どもじゃありません! 凛さんより少し年下なだけで、精神的には私のほうがずっと大人です!」  ありすが顔を真っ赤にして抗議してくる。その必死な姿は確かに年相応で可愛いけれど、同時に、あいつに向ける執着の深さは決して侮れないものだと、私は肌で感じ取っていた。  そして、ここにはいないもう一人――鷺沢文香を含めた三人で過ごす週末の洋館合宿。  そこが単なるレッスンの場ではなく、私たち三人がそれぞれの「女」としての本音を曝け出す場所になることを、私はこのとき、確信に近い予感として受け止めていたのだった。  あいつが「まあまあ、二人とも仲良く頼むぞ」と苦笑いしながら私の頭を軽く撫でようとしたので、私はわざと逃げずに、その大きな手のひらを自分の黒髪の上で受け止めた。  手のひらの熱が、頭皮から脳の芯まで溶かすように伝わってくる。  ありすが息を呑んでこちらを睨んでいるのを感じながら、私はあいつを見上げ、ほんの少しだけ唇の端を持ち上げて微笑んでみせた。 (……覚悟してよね、プロデューサー。合宿が終わる頃には、あんたのその余裕そうな顔、私のことでいっぱいにさせてやるんだから)  夕暮れの光が落ち、レッスンルームの窓ガラスに、私たち三人の影が濃く映し出されていた。 【第1部・完/第2部へ続く】 『蒼き三重奏と、蜜色の熱源』——第2部:湖畔の洋館と、頁の奥の秘め事 【第三章:鷺沢文香の視点――活字では綴れない、肌の熱と渇望】  車は緩やかな山道を登り、木々の隙間から、秋の陽光を反射してきらめく湖の水面が見え隠れしていました。  私は事務所のワゴン車の助手席に腰掛け、膝の上に置いたハードカバーの詩集に視線を落としていました。けれど、先ほどから同じページを何度も行ったり来たりしているだけで、文字の意味は少しも頭に入ってきません。  理由は、はっきりしています。私のすぐ左隣――運転席でハンドルを握っている、プロデューサーさんの存在があまりにも近すぎるからです。 「……文香、車酔いは大丈夫か? 少し山道で揺れるから、気分が悪くなったらすぐ言ってくれよ」  前方を注視したまま、彼が優しい声で気遣ってくれます。  後部座席では、出発直前まで「どちらが助手席に座るか」で無言の牽制をし合っていた渋谷凛さんと橘ありすちゃんが、長時間の移動と早朝の集合のせいか、今は二人とも規則正しい寝息を立てて眠っていました。結果として、一番年上の私が助手席に座ることになったのですが……それがどれほど私の心臓を追い詰めているか、彼はきっとご存じないのでしょう。 「……ええ、大丈夫です……。ありがとうございます、プロデューサーさん……」  私は前髪の陰から、彼の横顔をそっと盗み見ました。  真剣な眼差し、少し日焼けした逞しい首筋、そしてハンドルを握る大きな手。シャツの袖口から覗く前腕には、男性らしい血管がうっすらと浮き出ていて、ギアを変えるたびにその筋肉がわずかに動くのを、私はまるで禁断の書物を読み解くかのように見つめてしまっていました。  私はこれまで、自分の世界のほとんどを「本」の中で過ごしてきました。  古書店の匂い、紙の手触り、そして先人たちが紡いだ美しい言葉の数々。物語の中には、激しい恋や、身を焦がすような情愛、男女が肌を重ねて一つになる官能的な描写もたくさん登場します。昔の私は、それらをどこか遠い世界の出来事――美しい絵画や幻想を眺めるような気持ちで読んでいました。  けれど、彼にスカウトされ、彼の手でまだ見ぬ世界へと連れ出されてから、私の中の何かが決定的に変わってしまったのです。  今では、恋愛小説のページをめくるたび、そこに描かれる「愛しい男性」の姿はすべて彼の輪郭をとって立ち現れます。  物語の中のヒロインが男性に抱きしめられ、唇を奪われ、衣服を剥ぎ取られて吐息を漏らす場面を読むたび、私の胸は苦しいほどに高鳴り、自分自身の肌がその感触を求めていることに気づかされるのです。 (……私だって、ただの紙の上の登場人物ではありません……。温かい血が流れていて、あなたに触れられたいと願う、一人の女なのです……)  車がカーブを曲がるたび、遠心力で私の体がわずかに揺れ、シートベルトが私の胸元に食い込みます。  自分でも持て余してしまうほど豊かなこの胸は、思春期の頃からずっとコンプレックスでした。他人の視線を集めてしまうのが怖くて、いつもゆったりとした服を着て、背中を丸めるようにして隠してきたのです。  でも、今は違います。信号待ちや休憩の合間に、彼の視線がふと私の胸元や、スカートから伸びる太ももへと吸い寄せられ、そして慌てたように逸らされるのを見るたび――私のお腹の奥には、背徳的で甘い優越感がじんわりと広がっていくのでした。  やがて車は、湖畔の森の中にひっそりと佇む、赤煉瓦と白い漆喰で造られた美しい洋館へと到着しました。  かつて資産家の別荘として使われていたというその建物は、今回のドラマの舞台そのものであり、私たちがこれから三泊四日を過ごす合宿所でもありました。 「着いたぞ。凛、ありす、起きなさい」  プロデューサーさんが車を止め、後部座席の二人を起こします。  「……ん、もう着いたの?」と目を擦りながら起き上がる凛さんと、「わ、私は寝てなどいません! ただ目を閉じてイメージトレーニングをしていただけです!」と慌てて背筋を伸ばすありすちゃん。  微笑ましいやり取りを見守りながら、私たちは荷物を抱えて洋館の中へと足を踏み入れました。  高い天井、アンティーク調の家具、そして壁一面に本棚がしつらえられた広々とした書斎兼リビング。  一階にスタジオ設備とリビング、ダイニングがあり、二階には私たち三人の個室と、少し離れた廊下の奥にプロデューサーさんの部屋が用意されていました。  夕方までの時間は、さっそくドラマの台本の読み合わせと、楽曲のコーラスワークの確認に費やされました。  仕事モードに入ったときの凛さんとありすちゃんの集中力は、本当に見事なものでした。凛さんの凛とした芯のある声、ありすちゃんの透明感がありながらも真っ直ぐに心に突き刺さる声。そこに私の、少し低めで柔らかな声が重なり合うと、洋館の高い天井に美しい三重奏が響き渡りました。  けれど、休憩時間になると、空気は再び甘く、そしてどこか張り詰めたものへと変わります。  夕食のあと、各自の部屋で入浴を済ませ、リラックスした部屋着姿で一階のラウンジに集まったときのことでした。  私は少し薄手のニットのカーディガンに、ロングスカートという装いでしたが、お風呂上がりで火照った肌からは、愛用している白檀と花の香りのボディソープの匂いが立ち上っていました。 「……ふぅ。いいお湯だったね。鷺沢さん、髪の毛まだ少し濡れてるよ。風邪引くんじゃない?」 「あ……ありがとうございます、凛さん。すぐ乾かしますね……」  凛さんは、普段のクールな印象とは少し違う、少し大きめのTシャツにショートパンツというラフな格好で、スラリと伸びた白い生脚が眩しいほどでした。  そしてありすちゃんはといえば、フリルのついた可愛らしいパジャマではなく、どこか大人びたシルク調のネイビーのルームウェアを着て、ソファの真ん中――プロデューサーさんが座るであろう場所のすぐ隣を陣取っていたのです。  そこへ、最後にお風呂から上がったプロデューサーさんが、タオルで濡れた髪を拭きながらラウンジへとやってきました。  普段のスーツ姿とは違う、黒いVネックのカットソーにスウェットパンツという無防備な姿。首筋から鎖骨にかけての逞しいラインと、濡れた前髪の隙間から覗く少し色気のある瞳を見た瞬間、ラウンジにいた私たち三人の呼吸が、同時にぴたりと止まった気がしました。 「お待たせ。いやあ、広くていい風呂だったな。明日の本格的な収録に向けて、今夜はもう少しだけ台本の後半部分のすり合わせをしておこうか」  プロデューサーさんがそう言いながらソファに近づくと、ありすちゃんがすかさず「お兄さん、ここ、空いていますよ」と自分のすぐ隣をぽんぽんと叩きました。  すると凛さんも負けじと、反対側のスペースを詰めて「こっちのほうがテーブルに近いし、台本見やすいよ、プロデューサー」と声をかけます。  二人の間に挟まれる形で座ったプロデューサーさんは、全く危機感のない様子で台本を開きました。私はその向かい側の一人掛けのソファに腰を下ろし、クッションを胸元に抱きしめながら、その光景を見つめていました。  台本の後半――それは、館の主人である男性(プロデューサーさんが仮でセリフを読んでくれています)に対して、三人の女性がそれぞれの秘めた愛と孤独を打ち明ける、最も感情が高ぶるシーンでした。 『――私を、この静かな牢獄から連れ出してください。あなたのその手で、私のすべてを壊してほしいのです』  私の役である「長女」のセリフを、私は台本から目を上げ、正面に座るプロデューサーさんの瞳をじっと見つめながら口にしました。  それは演技のはずでした。けれど、声に出した瞬間、私自身の本音がその言葉に重なり、声の終わりがわずかに甘く震えました。  プロデューサーさんが、ハッとしたように息を呑み、私を見つめ返してきます。 「……すごいな、文香。今のセリフ、すごく真に迫ってたぞ。なんていうか……本当に誘惑されてるみたいにドキッとした」 「……っ、そ、そうですか……。プロデューサーさんが、相手をしてくださっているから……自然と、そういう気持ちになれるのだと思います……」  私は頬が熱くなるのを感じながら、クッションを抱く腕に力を込めました。その拍子に、柔らかいニットの上から自分の豊かな乳房がむぎゅっと押し上げられ、深い谷間が露わになっていることに気づいていましたが、私はあえてそれを隠しませんでした。  プロデューサーさんの視線が、私の唇から、その胸元の谷間へと落ちたのを感じたからです。  その瞬間、私のお腹の奥が、きゅうっと甘く疼きました。  もっと見てほしい。凛さんやありすちゃんではなく、私のこの成熟した体を。  もしも今、二人きりだったら、私はこのカーディガンのボタンを自分の指で外して、彼の目の前にこの胸を晒すことだってできるのに。彼の大きな手で鷲掴みにされ、先端を唇で吸われたら、私はどんな声を出してしまうのでしょうか。  下着の奥にある私の女性器――普段は決して口にすることのない「おまんこ」という淫らな言葉が、頭の中で鮮明に反響し、そこがじんわりと蜜で濡れていくのを、私は太ももをすり合わせることで必死に堪えていたのでした。 【第四章:橘ありすの視点――真夜中の廊下と、背伸びした甘い罠】  許せません。本当に、あの二人はずるいです。  午後十時半を過ぎて読み合わせが終わり、それぞれの部屋へと引き上げたあとも、私の胸の中のイライラと焦りは少しも収まっていませんでした。  二階の自分の部屋のベッドに腰掛けた私は、枕をぎゅっと抱きしめながら、さっきのラウンジでの光景を思い出しては唇を噛んでいました。  まず、凛さんです。  なにがショートパンツですか。あんなに太ももを露出した格好で、お兄さんのすぐ隣に座って、ページをめくるたびに肩や太ももをお兄さんにすり寄せるみたいに近づけて。お兄さんが凛さんのセリフを褒めたとき、「……ふーん、あんたがそう言うなら、悪くないかもね」なんて言いながら、上目遣いでお兄さんを見たあの顔! 普段クールぶっているくせに、お兄さんの前だけで見せるあのメスみたいな顔は、どう見てもお兄さんを誘惑しているとしか思えません。  そして、もっとタチが悪いのが文香さんです!  おとなしくて控えめなふりをしておきながら、あの胸はなんですか! クッションを抱きしめて、わざとみたいに大きなおっぱいの谷間を強調して、しかも『あなたのその手で、私のすべてを壊してほしいのです』なんて、吐息混じりのえっちな声でお兄さんをじっと見つめて!  お兄さんの鼻の下が伸びていたわけではありませんけれど、お兄さんの目が文香さんの胸元に釘付けになっていたのを、私はすぐ隣でしっかり見ていたんですからね! 「……むぅっ。おっぱいばかり見やがって……お兄さんのバカ、スケベ、えっち……」  私は誰もいない部屋の中で、小さな声で悪態をつきました。  自分のパジャマの胸元を見下ろします。シルク調の大人っぽいルームウェアを選んできたというのに、私の胸は、文香さんのような暴力的なまでの膨らみもなければ、凛さんのようなスラリとしたモデル体型のメリハリもまだありません。小ぶりで、やっと少しずつ膨らみ始めたばかりの、発育途中の蕾。  お兄さんはやっぱり、文香さんみたいな大きなおっぱいや、凛さんみたいな長い脚のほうが好きなのでしょうか。私のことなんて、いつまで経っても「可愛い妹分」としか見てくれないのでしょうか。 (……そんなの、絶対に嫌です)  私は枕をベッドに投げ捨てると、すっと立ち上がりました。  じっと部屋で悩んでいるなんて、私の性に合いません。計画を立て、実行し、確実に成果を出す。それが橘ありすのやり方です。  お兄さんが私を子ども扱いするのなら、私が子どもじゃないという証拠を、直接お兄さんの体に突きつけてやればいいのです。  時計の針は、もうすぐ午後十一時半を指そうとしていました。  凛さんと文香さんの部屋は、廊下の手前側にあります。そして私の部屋は真ん中、お兄さんの部屋は一番奥の角部屋です。つまり、私が自分の部屋からこっそり抜け出してお兄さんの部屋へ行けば、二人に気づかれることなく、お兄さんと二人きりの時間を作ることができるのです。  私は鏡の前に立ち、自分の姿をもう一度確認しました。  長い髪を丁寧にブラシで梳かし、ルームウェアの胸元のボタンを――思い切って、上から二つ目まで外しました。華奢な鎖骨と、うっすらと白く盛り上がった小さな胸の膨らみが、隙間から覗いています。さらに、ルームウェアの下に履いていたショーツを……私は顔を真っ赤にしながら、するりと脱ぎ捨てて、ベッドの端に隠しました。  下着を履いていないため、ルームウェアの薄いショートパンツの布地が、直接私のおまんこに吸い付くように触れています。  歩くたびに、柔らかい布の縫い目が、熱を持ってぷっくりと充血し始めている割れ目に擦れて、ぞくぞくするような快感が背筋を駆け上がりました。 (……大丈夫。私は、お兄さんの女になるんです。臆することなんてありません)  私はドアをそっと開け、足音を忍ばせて夜の廊下へと滑り出しました。  古い洋館の木の床は、絨毯が敷かれているおかげで足音を吸収してくれます。凛さんと文香さんの部屋のドアの前を通り過ぎるときは少しだけ緊張しましたが、中からは物音ひとつしません。もう眠っているはずです。  そして私は、廊下の一番奥にある、お兄さんの部屋のドアの前に辿り着きました。  ドアの下の隙間からは、まだ明かりが漏れています。お兄さんはきっと、明日のスケジュールや撮影の段取りを一人で最終確認しているに違いありません。  私は深呼吸をひとつすると、控えめに、コン、コン、とドアをノックしました。 「ん? はい、どなたですか?」  中から、お兄さんの少し驚いたような声が聞こえ、すぐに足音が近づいてきてドアが開きました。  ドアの向こうに立っていたお兄さんは、部屋の明かりを背負って、ドアの前にちょこんと立っている私を見ると、目を丸くしました。 「ありす? どうしたんだ、こんな遅くに。眠れないのか?」 「……お兄さん。少しだけ、お時間をいただけますか。昼間お話ししていた、役作りの相談……まだ、終わっていませんでしたから」  私は手にしていた台本を胸元に抱えながら、少しだけ潤んだ瞳でお兄さんを見上げました。  お兄さんは「あ、そういえばそうだったな。でももう遅いし、明日でも――」と言いかけましたが、私がそのまま一歩前に踏み出し、開いたドアの隙間からすっと部屋の中へ入り込んだので、慌てて言葉を切り、廊下の左右を気にするように見回してからドアを閉めました。 「こら、ありす。いくら合宿中でも、夜中に男の部屋に一人で入ってくるのは不用心だぞ。凛や文香に見られたら誤解されるかもしれないだろ」 「誤解なんてされません。お仕事の話をするだけですから。……それとも、お兄さんは私と二人きりで部屋にいると、何かやましいことでもしたくなってしまうのですか?」  私はくるりと振り返り、お兄さんのすぐ目の前に立って、挑発するように小首を傾げてみせました。  お兄さんが「なっ……!? ば、馬鹿なこと言うな、ありすはまだ小学生だろ!」と狼狽えて一歩後ずさります。  その反応を見た瞬間、私の中で、寂しさと、それを上回る強い独占欲が爆発しました。 「……また、それですか。『小学生だから』『子どもだから』って、お兄さんはいつもそうやって私を遠ざけようとしますよね。凛さんや文香さんのことは、あんなにいやらしい目で見ていたくせに!」 「い、いやらしい目って、俺は別にそんなつもりじゃ……」 「嘘をつかないでください! さっきラウンジで、文香さんのおっぱいの谷間をじっと見ていたのも、凛さんの太ももに目が釘付けになっていたのも、私は全部分かっているんですからね!」  私は台本を近くのサイドテーブルに置くと、後ずさるお兄さんを追い詰めるように一歩ずつ詰め寄りました。  お兄さんの背中が、部屋の奥にあるベッドの端にぶつかり、バランスを崩したお兄さんがそのままベッドの上へと尻餅をつくように腰を下ろします。  私はその隙を逃さず、座り込んだお兄さんの両膝の間に割り込むように立ち、その胸元に小さな両手をついて、上から見下ろすような体勢をとりました。 「あ、ありす……? 近い、近いって……!」 「離れません。お兄さんが私のことを、ちゃんと一人の『女』として見てくれるまでは、絶対に離れてあげないんですから」  私が前屈みになったことで、二つ目まで外していたルームウェアの胸元が大きく開き、お兄さんの目の前に、私の小さな胸の膨らみと、ほんのり桜色に染まった先端が露わになりました。ブラジャーもつけていない、生の私の肌です。  お兄さんが息を呑み、顔を真っ赤にして視線を逸らそうとするのを、私は両手でお兄さんの頬を挟み込むようにして固定し、無理やり私の方を向かせました。 「目を逸らさないでください、お兄さん。……私だって、お兄さんのことが大好きなんです。凛さんや文香さんなんかより、ずっと、ずっと深くお兄さんのことを愛しているのに……どうして私には欲情してくれないんですか?」 「ありす、お前、どこでそんな言葉を……っ」 「言葉だけじゃありません。私、お兄さんのためなら、なんだって知っていますし、なんだってできます」  私は熱に浮かされたような声で囁くと、そのままお兄さんの太ももの上に、自分の片膝を乗せて跨るように体重を預けました。  そして、お兄さんの右手を取り、自分のルームウェアのショートパンツの裾から、その大きな手のひらを強引に中へと導いたのです。 「――っ!? おい、ありす、待て、そこは……っ!」 「待ってあげません。触ってください、お兄さん。……ほら、私、今、下着を履いていないんです。お兄さんのことを考えていたら、私のおまんこ、こんなふうに熱くなって、濡れてしまっているんですよ……?」  私はお兄さんの耳元で、臆面もなく、はっきりとした発音で「おまんこ」と囁きました。  普段の私からは想像もつかないような直接的で淫らな単語を口にした瞬間、私自身の羞恥心と興奮が限界を突破し、お兄さんの指先が触れたばかりの割れ目から、とろりとした愛液が溢れ出しました。  お兄さんの指が、ビクッと大きく震えました。  そこにあるのは、まだ毛も生え揃っていない、つるつるで柔らかな私の秘所です。それなのに、縦に並んだ小さな花びらは大人の女性と同じように熱く充血し、お兄さんの指先をぬるりとした蜜で濡らしていました。 「あ、ありす……お前、本当に履いてないのか……っ。ダメだ、こんなこと、俺はプロデューサーで、お前はまだ……」 「お兄さんです! 今はプロデューサーなんかじゃなくて、私の大好きな、私だけのお兄さんです……っ。ねえ、お兄さんのおちんちんは、私のこのおまんこに触れても、なんとも思わないんですか?」  私は潤んだ瞳でお兄さんをじっと見つめながら、もう片方の自分の手を、お兄さんのスウェットパンツの股間へと伸ばしました。  薄い布地の上から触れたそこには――私がずっと想像していた通り、いいえ、想像していた以上に大きくて、硬く膨れ上がったお兄さんのおちんちんが、脈動を伝えてきていたのです。 「……っ、あ……っ! やっぱり……お兄さんのおちんちん、こんなに硬くて、大きくなっています……っ」  私の声に、歓喜と興奮が混じりました。  お兄さんは必死に理性を保とうと奥歯を噛み締めていましたが、その股間の膨らみは、私の小さな手のひらでは到底収まりきらないほど立派に勃起していました。文香さんや凛さんのせいではなく、今、目の前にいる私の裸の胸を見つめ、私のおまんこの濡れた感触に触れたことで、お兄さんの体が反応してくれたのです。 「嬉しい……お兄さんが、私で興奮してくれているんですね……っ。ねえ、お兄さん。子ども扱いしないで、私に教えてください。お兄さんのおちんちんのこと、もっと私に……んっ、ふぁああっ……!」  お兄さんの理性の糸が、ぷつりと音を立てて緩んだのがわかりました。  お兄さんは低く呻くように息を吐くと、私のおまんこに触れていた指を、わずかに動かしたのです。ごつごつとした男の指先が、私の敏感なクリトリスと、蜜を溢れさせる小さな入り口を、優しく、けれど確実に撫で上げました。  自分一人で触るときとは比べ物にならないほどの強烈な快感に、私は声を殺すために必死でお兄さんの肩に顔を埋め、小さな体をびくびくと震わせたのでした。 【第2部・完/第3部へ続く】 『蒼き三重奏と、蜜色の熱源』——第3部:焦燥のテラスと、深夜の書斎の蜜 【第五章:渋谷凛の視点――甘い残り香と、引き寄せた唇の熱】  合宿二日目の朝、ダイニングに降りてきた橘ありすの顔を見た瞬間、私の胸の奥に「ざわり」と嫌な予感が走った。  いつもなら誰よりも早く起きて、背筋を伸ばして紅茶を飲んでいるはずのあの子が、今朝はどこかトロンとした、熱っぽい瞳をしていたからだ。しかも、少し遅れてダイニングに入ってきたプロデューサーと目が合った瞬間、ありすは耳まで真っ赤にして視線を逸らし、プロデューサーの方も「お、おはよう、ありす……」なんて、妙にぎこちない、後ろめたそうな態度を見せたのである。 (……昨日の夜、何かあったんだ)  私はトーストをかじりながら、二人を交互に睨みつけた。  昨夜、私が自分の部屋に戻ったのは十時半過ぎ。そのあと、すぐ眠りについたわけじゃないけれど、廊下の奥にあるプロデューサーの部屋で何が起きていたのかまでは知らなかった。  けれど、朝食のあとで始まった午前中のボーカルレッスンと、午後の立ち稽古の間中、ありすは明らかに昨日までとは違う「余裕」のようなものを漂わせていた。プロデューサーが私の指導をしていても、昨日みたいに分かりやすくピリピリするのではなく、「お兄さんは私の秘密を知っているんですから」とでも言いたげな、どこか誇らしげで艶っぽい眼差しを彼に向けていたのだ。  落ち着かない。胸の奥が、じりじりと焦げるように。  ありすは十二歳で、あいつは分別のある大人だ。まさか最後の一線を越えるようなことまではしていないはず――そう自分に言い聞かせようとしても、ありすが時折見せる、女の子特有の「愛された直後」のような潤んだ表情が、私の冷静さを容赦なくかき乱していく。  そして、迎えた二日目の夜。  夕食と入浴を済ませたあと、私は一人で一階のラウンジから続く外のウッドテラスへと出ていた。湖から吹いてくる夜風はひんやりとしていて、お風呂上がりの火照った肌を冷ますにはちょうどよかった。  手すりに肘をつき、黒い水面を見つめていると、背後のガラス戸が開く音がした。 「――凛。こんなところにいたのか。湯冷めするぞ」  振り返らなくてもわかる。プロデューサーの声だ。  彼は私の隣まで歩いてくると、持っていた温かいココアのマグカップを差し出してきた。 「……ありがと。別にあんたに心配されるほどヤワじゃないけど」 「そうやってすぐ強がるんだからな、凛は。今日の立ち稽古、すごく良かったぞ。ただ、少し気負いすぎてるっていうか、何か考え事でもしてるんじゃないかと思ってさ」  あいつは私の隣の手すりに背中を預け、横顔を見つめてくる。  鈍感なくせに、こういうときばかり鋭いんだから。私が誰のせいでこんなにイライラして、胸を痛めているのか、少しは考えたらどうなのよ。  私はマグカップを両手で包み込み、立ち上る湯気を見つめたまま、低く口を開いた。 「……ねえ、プロデューサー。昨日の夜、ありすと何してたの?」 「えっ!? な、なんでそれを……いや、別に何って、ありすが役作りの相談があるって部屋に来たから、少し話をしてただけだぞ!」  あいつの声が、わかりやすく裏返った。  やっぱりだ。私の部屋の前を通り過ぎて、夜中にあいつの部屋まで行ってたんだ、あの子。そして、ただ「話をしただけ」で、あんなに動揺するわけがない。 「ふーん、役作りの相談ね。……じゃあさ、私も今から、あんたの部屋に行っていい? 昨日の夕方、私だってあんたに『相談がある』って言ったよね。まだしてもらってないんだけど」 「い、いや、だから夜中に女の子の部屋に行ったり来たりするのはよくないって、ありすにも言ったんだ。相談ならここで――」 「ここは嫌。寒いし、誰かに見られるかもしれないでしょ。……それとも、ありすは部屋に入れて、私はダメなの?」  私はマグカップを近くのガーデンテーブルに置くと、あいつの正面に回り込み、その胸元のシャツを両手でぎゅっと掴んだ。  見上げたあいつの瞳に、夜の闇の中で揺れる私の顔が映っている。  もう、格好つけてなんかいられない。ありすにあれだけ踏み込まれて、このまま「聞き分けのいいクールな渋谷凛」のままでいたら、私は一生、あいつの一番にはなれない気がした。 「凛……?」 「私ね、ずっと我慢してたんだよ。あんたが他のアイドルに優しくしてても、ありすや鷺沢さんを見つめてても、私はプロデューサーの特別なパートナーなんだからって、自分に言い聞かせて……。でも、もう限界。ありすに何されたのか知らないけど、あの子ばっかり特別扱いしないでよ」 「特別扱いなんて、俺はそんなつもりじゃ……」 「じゃあ、私のことも見てよ。子どもじゃなくて、一人の女として、私に触ってよ……っ」  私は掴んでいたシャツを引き寄せ、背伸びをして、あいつの唇に自分の唇を強引に重ねた。  ファーストキスだった。ドラマや映画の知識でしか知らなかった、男の人の唇の感触。少しだけ乾いていて、でも驚くほど熱くて柔らかい。  あいつが「――っ!?」と目を見開いて固まるのを構わず、私は夢中で唇を押し付け、さらに見様見真似で、自分の舌先をちろりと出してあいつの唇の隙間をノックした。 「ん……っ、ちゅ……プロデューサー、口、開けて……っ」  熱っぽい吐息を漏らしながら強請ると、あいつの喉がゴクリと鳴り、その大きな手が私の細い腰をぐっと抱き寄せた。  次の瞬間、あいつの唇が開き、逆に私の口の中へと、あいつの熱くて分厚い舌が侵入してきたのだ。 「んんっ……!? ふ、ぁ……ちゅ、れろ……っ」  頭が沸騰しそうだった。舌と舌が絡み合い、唾液が混ざり合ういやらしい音が、静かな夜のテラスに響く。あいつは一度タガが外れると、私が主導権を握っていたはずのキスを奪い取り、私の舌を吸い上げるようにして深く貪ってきた。  腰に回された手のひらが、私のTシャツの裾からするりと潜り込み、素肌の背中から腰骨のあたりを直接撫で回す。ごつごつとした男の指の感触に、私は膝から力が抜けそうになり、必死であいつの首に抱きついた。 「ぷは……っ、はぁ、はぁ……凛、お前……こんなことしたら、俺だって止まれなくなるぞ……」 「止まらないでって言ってるじゃん……っ。ここで誰かに見られるのが嫌なら、テラスの奥……あそこの物陰なら、ラウンジからは見えないから……っ」  私はすっかり潤みきった瞳であいつを睨みながら、自分であいつの手を引き、テラスの奥の、木々に囲まれたベンチの暗がりへと連れ込んだ。  ベンチに腰を下ろしたあいつの膝の上に、私は横座りになるようにして乗っかる。ショートパンツから剥き出しになった私の長い太ももが、あいつのスラックスの生地と直接擦れ合った。  そして、私の太ももの裏側に――あいつの股間から、すでに硬く熱く膨れ上がった「それ」が、ぐ이っと押し当てられているのを感じた。 「……っ、あ。プロデューサー、ここ……もう、こんなに硬くなってる……」  私は顔を真っ赤にしながらも、あいつから目を逸らさずに、自分の右手をあいつの股間へと滑らせた。  昨日の夜、ありすはここまでしたんだろうか。ううん、ありすが何をしていようと関係ない。今、この人のおちんちんをこんなに大きくさせているのは、私のキスであり、私の体なんだから。  私はスラックスのジッパーに指をかけ、ジジッ、と音を立ててそれを下ろした。  あいつが「おい、凛、外だぞ、ここは……!」と焦った声を漏らすけれど、その腰は逃げるどころか、私の手のひらを求めてわずかに浮き上がっている。私はトランクスのゴムを押し下げ、熱気を放ちながら屹立しているあいつのペニス――おちんちんを、夜の空気の中へと引きずり出した。 「……すごい。これが、あんたのおちんちん……っ」  月の光に照らされて浮かび上がったそれは、私が想像していたよりもずっと太くて、血管が浮き出ていて、先端からはすでに透明な我慢汁がぷっくりと滲み出ていた。  私はゴクリと唾を飲み込むと、自分の白くて長い指を、その熱くて硬い肉棒にそっと絡ませた。じゅわっ、と焼けるような熱さが手のひらに伝わる。 「っ、くぅ……! 凛の手、冷たくて……気持ちいい……っ」 「……あんたが、私でこんなに興奮してるんだって思うと、なんか……すごく、ぞくぞくする。ねえ、私のことも触ってよ。私のおまんこだって、さっきのキスで……もう、下着が濡れちゃってるから……っ」  普段の私なら、絶対に口にしないような恥ずかしい言葉。だけど、あいつの吐息を耳元で浴びながらだと、不思議と自分の中の箍が外れて、もっと淫らな言葉であいつを煽りたくなってしまう。  あいつは低く唸ると、私のTシャツの中に手を差し込み、ブラジャーのカップを乱暴に押し上げて、私の乳房を直接鷲掴みにした。 「ひゃうっ……! あ、あんっ……!」  鷺沢さんみたいに大きくはないけれど、形がよくて張りのある私の胸が、あいつの大きな手のひらの中でむにゅりと形を変える。親指と人差し指で、すでに硬く尖っていた乳首を摘み上げられ、転がされると、背中を反らすほどの鋭い快感が脳天まで突き抜けた。  さらに、あいつのもう片方の手が、私のショートパンツの隙間から潜り込み、しっとり濡れたショーツの上から、私のおまんこの縦筋をぐっと押し撫でてきた。 「あぁっ、んんっ……! そこ、だめ、声、出ちゃう……っ!」 「凛のここ、すごく熱くて、もうぐっしょりだぞ……。ほら、指、中まで入れてやるから……」  あいつがショーツのクロッチを横にずらし、濡れそぼった私の割れ目に、その中指をずぷり、と浅く差し込んできた。  処女の私の入り口は狭くて、指一本でもきゅうきゅうと締め付けてしまう。それでも、溢れ出る愛液が潤滑油となって、あいつの指が私の敏感な粘膜をクチュクチュと掻き回し始めた瞬間、私の頭の中は真っ白な火花で埋め尽くされた。 「ふぁ、あぁっ……! あんたの指、おまんこの中、入ってる……っ! 気持ちいい、プロデューサー、もっと、もっと私をめちゃくちゃにして……っ!」  私はあいつの首筋に顔を埋めて声を殺しながら、右手であいつの熱くて硬いおちんちんを必死に扱き続けた。先走り汁でぬるぬるになったおちんぽを手のひらで包み込み、上下に扱き上げるたび、あいつの腰がビクビクと跳ね、私のおまんこを責める指の動きが激しくなっていく。  やがて、私がクリトリスを強く弾かれて「んんっ――!」と絶頂の痙攣を迎えたのと同時に、あいつのペニスが私の手のひらの中で大きく脈打ち、びゅるるっ、びゅくっ、と濃厚で白濁液を、私の指先と太ももの上へと大量に吐き出したのだった。 【第六章:鷺沢文香の視点――深夜の書斎、暴かれる秘所の頁】  時計の針が深夜一時を回った頃、洋館は深い静寂に包まれていました。  私は眠ることができず、一階の奥にある書斎の革張りのソファに腰掛け、ランプの仄かな明かりの下で一冊の古い本を開いていました。  ……いいえ、正直に告白すれば、私は本を読みにここへ来たのではありません。  二時間ほど前、私がお風呂上がりに自分の部屋の窓からふと外の湖を見下ろしたとき――テラスの奥の暗がりで、重なり合う二つの影が見えてしまったのです。  月明かりに照らされた長い黒髪と、白い太もも。それは紛れもなく渋谷凛さんでした。そして、彼女を膝の上に乗せ、胸を揉みしだきながら激しく唇を奪っていたのは、プロデューサーさんでした。  窓ガラスの向こうで行われていた密やかな情事。凛さんが彼の股間から屹立した男性器を引き出し、その白い手で扱き上げ、最後には太ももを白く汚しながら彼の腕の中でぐったりと果てるまでのすべてを、私はカーテンの隙間から、息を潜めて最後まで見てしまっていたのです。 (……ああ、なんということでしょう……。凛さんまで、あんなふうにプロデューサーさんと……)  それを見ていた間、私の胸を支配していたのは、驚きや軽蔑などではなく、焼け付くような嫉妬と、どうしようもないほどの性的興奮でした。  凛さんの太ももに飛び散った彼の精液を見た瞬間、私のおまんこは、自分の指で触れてもいないのに、ショーツに染みを作るほど蜜を溢れさせてしまったのです。あんなにも凛としてクールな凛さんが、彼のおちんちんを前にして、あんなに乱れた、幸せそうな女の顔になるなんて。  そして、一昨日の夜からのありすちゃんの様子を思い返せば、きっとありすちゃんもまた、彼と秘密の触れ合いを持っていたに違いありません。  私だけが、取り残されている。  一番年上で、一番大人の体を持っているはずの私が、いつものように臆病に本の陰に隠れている間に、年下の二人に彼を奪われてしまう――その恐怖が、私を深夜の書斎へと駆り立てたのでした。  そのとき、書斎の重厚な木の扉が、ギィ、と静かに開きました。 「……あれ、文香? まだ起きてたのか」  顔を上げると、そこには喉が渇いたのか、グラスを片手にしたプロデューサーさんが立っていました。一階に降りてきたついでに、書斎の明かりに気づいて覗き込んだのでしょう。  私の心臓が、ドクン、と大きく跳ねました。今しかありません。このチャンスを逃したら、私はきっと一生後悔します。 「……プロデューサーさん……。ええ、少し……目が冴えてしまって……。あの、もしよろしければ、少しだけ、こちらへいらっしゃいませんか……?」  私は本を閉じ、ソファの隣をそっと撫でました。  プロデューサーさんは「ああ、俺もちょうど目が覚めちゃってさ。どうした、何か悩み事か?」と言いながら書斎の中へ入り、扉を閉めて私の隣に腰を下ろしました。  彼が座った瞬間、先ほどまで凛さんと肌を重ねていたはずの彼から、微かな石鹸の香りと、どこか生々しい男のフェロモンのような匂いが漂ってきて、私の呼吸が浅くなりました。 「……プロデューサーさん。私……今回のドラマの『長女』の役について、ずっと考えていたのです……。彼女は、自分の欲望や情熱をすべて心の奥に閉じ込めて、貞淑な女性を演じていますけれど……本当は、誰よりも激しく、あの館の主人に抱かれたいと願っているのではないでしょうか……」 「文香……? ああ、そうだな。表面上は静かだけど、内面には誰よりも強い情念を秘めている役どころだ」 「……ええ。まるで、私と同じです……」  私はそう呟くと、隣に座る彼の腕に、自分の両腕をそっと絡ませ、その肩に頭を預けました。  そして、私の柔らかくて大きな乳房を、彼の二の腕へとむぎゅっと押し当てたのです。 「ふ、文香……!? おい、どうしたんだ急に……胸が、当たってるぞ……」 「わざと、当てているのです……。プロデューサーさん……私、見てしまいました。さっき、テラスで……あなたが凛さんと、どんなことをなさっていたのか……全部……」  私が静かな、けれど熱く濡れた声でそう告げると、プロデューサーさんの体が石のように硬直しました。  「なっ……!? み、見てたのか、文香……! いや、あれは、その……」と慌てふためく彼の唇に、私は自分の人差し指をそっと当てて、言葉を遮りました。 「……責めているのではありません……。羨ましかったのです。どうしようもないくらいに、凛さんが羨ましくて、妬ましくて……あの場所であなたのおちんちんに触れていたのが、どうして私ではなかったのだろうと……ずっと、胸が苦しかったのです……」  普段の私なら、決して口にすることなどあり得ない「おちんちん」という直接的な言葉。  それを私の唇から聞いた瞬間、プロデューサーさんの瞳が驚きと、そして抗いがたい欲望の色に染まるのがわかりました。  私は彼の腕から手を離すと、ゆっくりと自分の着ているカーディガンを肩から滑り落とし、その下の薄いキャミソールの肩紐に指をかけました。 「見て、ください……。私には、ありすちゃんのような無邪気な可愛らしさも、凛さんのような真っ直ぐな強さもありません……。でも、あなたを包み込んで、あなたのおちんちんを気持ちよくしてあげられる『大人の女の体』なら、誰にも負けないくらいに持っています……」  キャミソールを押し下げ、ブラジャーのホックをを外すと、ランプの琥珀色の光の中に、私の豊満な二つの乳房がぽろりと零れ落ちました。  重たそうに揺れる白い双丘と、その頂で淡いピンク色に勃起している乳首。  プロデューサーさんがゴクリと息を呑む音が、静かな書斎に響きました。 「……っ、文香……お前、こんなすごい胸を隠してたのか……」 「あなたに、暴いてほしかったのです……。本をめくるように、私の体を……私のおまんこの一番奥のページまで、あなたの手で開いてください……」  私は彼の手を取り、自分の裸の乳房の上へと導きました。  彼の大きな手のひらが、私の柔らかい胸にずぶりと沈み込みます。「んっ……あぁっ……」と、堪えきれない甘い吐息が私の唇から漏れました。  さっき凛さんと果てたばかりのはずなのに、プロデューサーさんの股間は、私の裸の胸と淫らな言葉に反応して、再びスラックスを突き破らんばかりに大きく膨れ上がっていました。 「文香……俺、もう我慢できないぞ。お前がそんなふうに誘うから……っ」 「我慢など、なさらないでください……。さあ、あなたのおちんちんを、この胸で挟んであげますから……出してください、プロデューサーさん……」  私はソファから滑り降り、彼の両足の間に膝をついて座り込みました。  そして、震える指で彼のスラックスから、再び熱く怒張した立派な肉棒を取り出し、自分の豊かな二つの乳房の谷間へと、それをたっぷりと沈み込ませたのでした。 【第3部・完/第4部へ続く】 『蒼き三重奏と、蜜色の熱源』——第4部:嵐の夜と、暴かれた三つの秘密 【第七章:鷺沢文香の視点(承前)――乳白の谷間と、蜜に濡れる栞】  ランプの仄暗い光が揺れる深夜の書斎で、私の二つの乳房は、プロデューサーさんの熱くて硬いおちんちんを包み込んでいました。  自分でも持て余していたこの豊満な肉の塊が、今、愛しい人の男性器をこれほど深く埋め込み、喜ばせている――その事実だけで、私の頭の中は甘い陶酔感で満たされていきます。 「……っ、ああ、文香の胸、すごく柔らかくて、温かい……っ! おちんちんが全部隠れちゃうぞ……」 「ええ……もっと、ぎゅっとしますね……。あの、本で読みました。こうして先端に唾液を垂らして、滑りをよくすると、男性はもっと気持ちよくなるのだと……」  私は恥ずかしさに頬を染めながらも、谷間からわずかに顔を覗かせている赤黒いおちんぽに顔を近づけ、自分の舌先をちろりと伸ばしました。  ちゅ、れろ……と、先走り汁の滲む鈴口を舐め取り、さらにたっぷりと自分の唾液をその先端から竿の部分へと垂らしていきます。ほんのりと塩辛くて、むせ返るようなオスの匂い。それを直接舌で味わった瞬間、私の下着の奥にあるおまんこが、ひくひくと淫らに収縮し、太ももの内側を伝うほど大量の愛液を溢れさせました。 「んっ、ちゅる……れろっ……。いかがですか、プロデューサーさん……。私のおっぱいに挟まれながら、先端を舐められるのは……気持ちいいですか……?」 「き、気持ちいいなんてもんじゃない……っ! 文香がこんなにエロいことをしてくれるなんて……っ、腰が勝手に動いちゃう……!」  プロデューサーさんがソファの上で腰をわずかに突き上げ、私の胸の谷間を、まるで女性器を犯すかのようにズプズプと往復し始めました。  私は両手で自分の乳房をぐっと内側に寄せ、柔らかい肉壁で彼のペニスを隙間なく圧迫しながら、上下に大きく胸を揺らしました。ぬちゅ、じゅぷ、と唾液と汗が混ざり合う卑猥な水音が書斎に響き渡ります。  その間も、プロデューサーさんの片方の手は私のロングスカートの中に差し込まれ、ぐっしょりと濡れそぼったショーツを横にずらして、私のおまんこの中へと二本の指を深く突き入れていました。 「あぁっ、んんっ……! ゆ、指が、おまんこの奥まで、当たっています……っ! そんなに激しく掻き回されたら、胸を動かすのが、止まってしまいます……っ、ふぁああっ!」  普段の物静かな自分からは想像もできないような、甘く乱れた嬌声が次々と唇から溢れ出ます。  彼のおちんちんを胸で扱き、おちんぽを唇で吸い上げながら、私自身のおまんこは彼の指によって容赦なく開発されていく。  やがて、彼の指先が私の膣内の、少しザラついた敏感な天井――Gスポットと呼ばれる場所を強く擦り上げた瞬間、私の視界が真っ白に弾け飛びました。 「ひゃうっ、あ、あぁっ――! イク、イッてしまいます……っ! おまんこ、気持ちよすぎて、頭がおかしくなりますぅっ……!」 「文香っ、俺も出るぞ……! 文香の胸の中に、そのまま出すからな……っ!」  私が激しい絶頂に達して背中を弓なりに反らせ、おまんこからぷしゃっと透明な潮を噴き出したのとほぼ同時に、私の胸の谷間で彼のペニスがビクビクと激しく脈打ちました。  びゅるるるっ! びゅくっ、どぷっ!  信じられないほど熱くて濃厚な精液が、私の胸の谷間から鎖骨、さらには顔を近づけていた私の顎や唇の上へと、次々に吐き出されていきました。  白濁した液体に自分の白い肌が汚されていくのを見つめながら、私は荒い息を吐き、指先に付いた彼の精液をちろりと舌で舐め取って、うっとりと微笑んだのでした。 【第八章:橘ありすの視点――嵐の夜、暴かれる三人の秘め事】  合宿三日目の午後から、空模様は急速に悪化し、夜になる頃には、洋館の窓ガラスを激しく叩きつけるような暴風雨となっていました。  ゴロゴロと遠くで雷鳴が轟き、湖畔の森の木々がざわめく音が響く中、私たちは一階のスタジオでのすべてのスケジュールを終え、二階へと上がってきていました。  けれど、私の心の中は、外の嵐以上に荒れ狂っていました。  理由ははっきりしています。今日の昼間のレッスン中、私は気づいてしまったのです。  凛さんと文香さんの態度が、昨日までと決定的に変わっていることに!  一昨日の夜、私がお兄さんの部屋に忍び込んで、お兄さんの指で私のおまんこをたくさん可愛がってもらい、お兄さんのおちんちんを私の小さな手で一生懸命さすってあげたあと――私は、お兄さんとあんなえっちな秘密を共有しているのは自分だけだと信じて疑いませんでした。  それなのに、今日の凛さんは、お兄さんと目が合うたびに、どこか勝ち誇ったような、それでいて熱っぽい視線を送っていたのです。それだけではありません。昼休みに文香さんが台本を落としたとき、屈み込んだ文香さんのブラウスの胸元から、ほんのわずかですが、白い乳房の肌に「赤いキスマーク」のような跡がついているのを、私の目は見逃しませんでした! (……どういうことですか!? まさか、お兄さん……私だけじゃなくて、凛さんや文香さんとも、えっちなことをしたんじゃないでしょうね!?)  許せません。もしそれが本当なら、お兄さんはとんでもない浮気者で、スケベで、最低で最高の悪人です!  夕食のあと、私は絶対に真実を問い詰めてやろうと心に決め、午後九時過ぎ、まだ誰も寝ていない時間帯にもかかわらず、堂々とお兄さんの部屋のドアへと向かいました。  ところが、私がお兄さんの部屋のドアの前に辿り着いた、まさにそのときでした。  反対側の廊下から、バスタオルを肩にかけた凛さんと、なぜか少し着崩れやすい薄手のニットワンピースを着た文香さんが、同時に歩いてきたのです。  お兄さんの部屋のドアの前で、鉢合わせになった私たち三人。  一瞬にして、廊下の空気がピリピリと凍りつきました。 「……ちょっと、ありす。こんな時間にプロデューサーの部屋の前で何してるの?」 「そ、それはこっちのセリフです、凛さん! 文香さんまで……お二人こそ、こんな夜にお兄さんの部屋へ何の用ですか!」 「……私は、その……プロデューサーさんに、少しお返ししたい本がありまして……。ですが、手ぶらに見えますね……ふふ、奇妙な偶然もあるものです……」  文香さんが控えめに微笑みながらも、一歩も引く気配を見せずに立ち止まります。凛さんも腕を組み、鋭い視線で私と文香さんを交互に見つめました。  誰も、ここから立ち去ろうとしません。なぜなら、一人でもここに残せば、その一人がお兄さんの部屋に入って「抜け駆け」をすることが、全員に分かりきっていたからです!  そのとき――ピカッ! と窓の外が真っ白に光り、直後に、洋館全体を揺るがすような凄まじい落雷の音が響き渡りました。  ドォォォンッ!!  同時に、パチンという乾いた音がして、廊下の照明が一斉に消え、あたりは真っ暗な闇に包まれました。 「きゃあっ……!?」  思わず悲鳴を上げてしまったのは、私でした。雷が怖いわけではありません、ただ急な停電に驚いただけです!  すると、目の前のドアが勢いよく開き、スマートフォンのライトを点灯させたお兄さんが部屋から飛び出してきました。 「おい、三人とも大丈夫か!? すごい雷だったな、停電みたいだ……って、なんでお前たち全員、俺の部屋の前に集まってるんだ?」 「お、お兄さんっ……!」  私は反射的にお兄さんの胸元へと飛びつき、そのたくましい腰にぎゅっと抱きつきました。  すると、暗闇に乗じるようにして、凛さんがお兄さんの右腕に、文香さんが左腕に、それぞれピタリと身を寄せてしがみついたのです。左腕には文香さんの大きくて柔らかいおっぱいがむぎゅっと押し当てられ、右腕には凛さんのしなやかな体が密着しているのが、暗がりの中でもはっきりと分かりました。 「ちょ、ちょっと待て三人とも! とりあえず危ないから、復旧するまで俺の部屋に入れ!」  お兄さんに促されるまま、私たちは全員でお兄さんの部屋の中へと雪崩れ込みました。  お兄さんが部屋のデスクの上にあった非常用のランタンに明かりを灯すと、オレンジ色の柔らかい光が部屋を照らし出します。外では相変わらず、激しい雨音が窓を叩いていました。 「ブレーカーが落ちただけか、この一帯の停電か……少し様子を見よう。それにしても、さっきはなんで三人揃って廊下にいたんだ?」  お兄さんが苦笑いしながら尋ねた瞬間、私と凛さん、そして文香さんは、互いに視線を交わしました。  もう、隠し事をしている場合ではありません。この部屋の中で、誰が一番お兄さんに愛されているのか、はっきりと白黒つけなければ気が済みませんでした。 「……お兄さん。私、もう我慢できませんから、はっきり聞きます」  私はお兄さんの正面に立ち、腰に手を当てて、真っ直ぐにお兄さんを睨みつけました。 「一昨日の夜、私のおまんこを指で触って、あんなに気持ちよくしてくれたくせに……昨日の夜は、凛さんや文香さんとも、えっちなことをしたんですね!?」 「ぶふっ――!? な、なな、何を言ってるんだありす、全員の前でそんな……っ!」  お兄さんが顔を真っ赤にしてむせ返ります。  けれど、私の隣にいた凛さんと文香さんは、驚くどころか、やっぱりね、というように目を細めました。 「……へえ。やっぱり一昨日の夜、ありす、プロデューサーの部屋でそんなことしてたんだ。小学生のくせに、ずいぶんませてるじゃない」 「凛さんだって! 今日のお昼、お兄さんを見る目がすごくいやらしかったです! 絶対に昨日の夜、何かしたんですよね!?」 「したよ。テラスで、プロデューサーにキスして、私のおまんこにも指入れてもらったし、プロデューサーのおちんちんだって、私の手でイカせてあげたんだから」  凛さんが、少しの躊躇いもなく、誇らしげにそう宣言しました。  私は「なっ……!? イ、イカせたですって!? 私のお手々では、まだ途中までしかさせてもらえなかったのに……!」とショックで目を見開きました。  すると、今度は文香さんが、頬をほんのりと染めながら、静かに一歩前に出たのです。 「……あの……それを言うのでしたら、私も……昨夜、書斎でプロデューサーさんのおちんちんを、この胸で挟んで……最後まで、出していただきました……。私のおまんこも、プロデューサーさんの指で、何度もイッてしまって……」  文香さんの控えめな、けれどあまりにも生々しい告白に、今度は凛さんが「はぁっ!? 鷺沢さん、私のあとに書斎でそんなことしてたの!?」と声を荒らげました。  三人の視線が、一斉に、ベッドの端で小さくなっているお兄さんへと突き刺さります。 「お、お兄さんっ……! 一日で二人と、しかも私を合わせたら三人全員に手を出していたなんて……どういうつもりですか! 言い訳があるなら聞きますよ!」 「あんた、マジで最低なんだけど……。でも、私とキスしたとき、本気で興奮してたよね? 一番気持ちよかったのは誰なのよ」 「……プロデューサーさん……。私のおっぱいにたくさん出してくださったのも、嘘ではなかったはずですよね……?」  三方向から詰め寄られ、お兄さんは額に汗を浮かべながらも、やがて観念したように深く息を吐きました。  そして、ランタンの光の中で、私たち三人の顔を順番に――驚くほど真剣で、熱を帯びたオスの眼差しで見つめ返してきたのです。 【第九章:渋谷凛&鷺沢文香&橘ありす――交わる三重奏と、ひとつの熱源】 (ここからは渋谷凛の視点)  プロデューサーが顔を上げたとき、その瞳からさっきまでの狼狽えが消えていることに気づいて、私は思わず息を呑んだ。  いつもは優しくて、私たちのわがままを受け止めてくれる余裕のある大人の目。だけど今は違う。三人の女の子に詰め寄られて、逆に心の奥にあった理性の鎖を引きちぎってしまったみたいな、ギラついた男の目をしていた。 「……すまない。言い訳はしないよ。ありすも、凛も、文香も……三人とも、俺にとっては大事で、どうしようもなく魅力的な女だ。誰か一人なんて、今の俺には選べない。三人とも、俺の女にしたいと思ってる」 「なっ……! なにそれ、開き直ってるわけ……っ?」  私が呆れたように言い返そうとした瞬間、プロデューサーの大きな手が伸びてきて、私の手首をぐっと掴み、そのままベッドの上へと引き倒した。  それだけじゃない。もう片方の手でありすの華奢な肩を抱き寄せ、さらに文香さんの腰にも手を回して、私たち三人全員を、広いキングサイズのベッドの上へと一気に押し倒したのだ。 「きゃあっ……!」「あ、あんっ……!」「ふ、ぁ……プロデューサーさん……っ」  柔らかいマットレスの上に、私とありす、そして文香さんの三人が並べて寝かされる。  お互いの肌と肌が触れ合う距離。ありすの小さな体と、文香さんの豊満で甘い匂いのする体が私のすぐ隣にあって、そして私たちの上には、スウェットを脱ぎ捨てて上半身裸になったプロデューサーが覆いかぶさってきていた。 「ずるいなんて言わせないさ。今夜は停電でどこにも行けないんだ。……朝まで、三人まとめて、俺のおちんちんと指と舌で、全員のおかしくなるまで愛してやるよ」 「っ……! や、やってみなさいよ……! 私が一番、あんたを気持ちよくさせてやるんだから……っ!」  私は強がりながらも、自らTシャツとショートパンツを脱ぎ捨て、下着姿になってプロデューサーに脚を開いてみせた。  それを見た隣のありすが、負けじと顔を真っ赤にしてルームウェアを全て脱ぎ捨て、生まれたままの小さな裸体を晒す。 (ここからは橘ありすの視点)  お兄さんの目の前で、凛さんと文香さんと一緒に裸になるなんて、恥ずかしくて死んでしまいそうです!  でも、ここで恥ずかしがって隠れたら、また「ありすは子どもだから」と言われてしまいます。私は震える手で自分の小さな太ももを左右に大きく開き、まだ毛の生えていない、つるつるでピンク色に充血した私のおまんこを、お兄さんの目の前にくっきりと見せつけました。 「ほ、ほら、見てください、お兄さんっ……! 私のおまんこ、お兄さんに犯してほしくて、こんなにぱっくり開いて、おつゆが垂れてきているんです……っ! 凛さんや文香さんばっかりじゃなくて、私を一番最初に見てください……!」 「ああ、見てるぞ、ありす……。ありすのおまんこ、小さくて綺麗で、すごくいやらしく濡れてるな……」  お兄さんがトランクスを下ろすと、そこから、一昨日の夜よりもさらに大きくて、血管がビクビクと浮き出た立派なおちんちんが跳ねるように現れました。  お兄さんはまず、私の大きく開いた股間の間に顔を埋めると、その舌で、私のおまんこの割れ目を下から上へとべろりっ、と舐め上げたのです! 「ひゃあああっ!? お、お兄さんの舌っ、私のおまんこ、舐めてるぅっ……! あ、あぁっ、ちゅるちゅるって吸わないでください、おまんこ、溶けちゃいますぅっ……!」  お兄さんにクンニをされながら、私はあまりの快感にシーツを握りしめて悶絶しました。  しかもお兄さんは、私のおまんこを舌で激しく責め立てながら、右手は隣で寝ている凛さんのおまんこに突き入れ、左手では文香さんの大きなおっぱいの乳首を捏ね回しているのです! (ここからは鷺沢文香の視点) 「んんっ……あぁっ、プロデューサーさん……っ。ありすちゃんのおまんこを舐めている、そのいやらしい音……耳のすぐ横で聞こえて、私まで、おまんこが疼いてしまいます……っ」  私は自分の手でニットワンピースをたくし上げ、すでに愛液でぐっしょりと透けていたレースのショーツを脱ぎ捨てると、自らお兄さんの顔の方へと、自分の濡れそぼった秘所を近づけました。  隣では凛さんが、お兄さんの指で激しく膣内を掻き回されながら、「あっ、あんっ、私も、おちんちん舐めたい……っ!」と吐息を漏らし、四つん這いになってお兄さんの股間へと顔を埋めていきます。  ランタンの揺れる光の中、外の嵐の音を掻き消すように、私たち三人の甘い喘ぎ声と、お兄さんの荒い吐息、そして粘膜と愛液が擦れ合う淫らな水音が、ひとつの三重奏となって部屋中に響き渡っていきました。  凛さんがお兄さんのおちんちんを口いっぱいに頬張って「んっ、じゅぷ、ちゅるっ……」と音を立ててしゃぶり始めると、私も横から顔を寄せ、凛さんと二人でその熱くて硬い肉棒を奪い合うように舌を這わせました。凛さんの舌と私の舌が、お兄さんのおちんぽの上で絡み合い、ありすちゃんも「わ、私も舐めます! 二人だけでずるいです!」と加わって、三人の舌と唇でお兄さんのおちんちんを隅々まで舐め上げていく――それは、どんな官能小説にも描かれていないほど、甘美で、背徳的で、幸福な時間でした。  そして、お兄さんが限界を迎えて唸り声を上げたとき、私たちは三人それぞれが自分の女性器――熱く濡れそぼったおまんこを彼の前へと差し出し、彼が放つ生命の奔流を、全員の肌と秘所で余すところなく受け止めたのでした。 【第4部・完/第5部へ続く】 『蒼き三重奏と、蜜色の熱源』——第5部:本番の輝きと、終わらない蜜月 【第十章:渋谷凛の視点――繋がれた心と体、ステージの向こう側へ】  嵐が過ぎ去った合宿最終日の朝、洋館の窓からは、昨日までの暴風雨が嘘のように澄み渡った青空と、朝日に輝く湖が見渡せた。  プロデューサーの部屋のキングサイズベッドの上で、私は心地よいけだるさの中で目を覚ました。  シーツの下では、私の裸の肌と、隣で眠る橘ありすのすべすべした小さな肩、そして反対側で静かな寝息を立てている鷺沢文香さんの豊満で柔らかな胸が、プロデューサーの逞しい体を囲むようにして重なり合っていた。 (……本当に、一晩中、三人でしちゃったんだ……)  昨夜の記憶が鮮明に蘇り、私の頬から耳の先までがじわっと熱くなる。  三人でプロデューサーのおちんちんを舐め合って、一度目の射精を受け止めたあとも、あいつの絶倫ぶりは止まらなかった。  あいつは順番に――いいえ、ほとんど同時に、私たち三人のおまんこを、その熱くて硬いおちんちんで奥の奥まで貫いたのだ。  最初に繋がったのは、私だった。  「一番最初は私がいい」って、私がわがままを言って、仰向けに寝たプロデューサーの腰の上に跨ったんだ。ありすと文香さんがすぐ横で息を呑んで見つめる中、私のまだ誰も受け入れたことのなかった処女のおまんこに、あいつの反り上がったおちんぽをあてがい、自分の体重をかけてゆっくりと腰を沈めていったときの、あの裂けるような痛みと、お腹の全部が彼の肉棒で埋め尽くされていく圧倒的な充足感。  「っ、あ、あぁっ……! 入った、プロデューサーのおちんちん、私のおまんこの一番奥まで、全部入ってる……っ!」  破瓜の血と愛液でぬるぬるになった結合部を、ありすが「すごい……凛さんのおまんこに、お兄さんのおちんちんが飲み込まれていきます……」と目を輝かせて見つめ、文香さんが私の背中を優しく支えながら、自分の胸をプロデューサーの顔に押し当てて唇を奪っていた。  そのあと、文香さんも正常位で深く貫かれ、あの大きな胸を激しく揺らしながら「あぁっ、おまんこが、あなたのおちんちんの形を覚えてしまいます……っ!」と何度も絶頂し、最後にはありすも、プロデューサーの膝の上に抱きかかえられて、その小さくてきつそうなおまんこで一生懸命にあいつの大きなおちんちんを咥え込み、「お兄さんっ、お兄さんの赤ちゃんできちゃうくらい、奥に出してくださいっ……!」と涙目で喘いでいたのだ。  ふと見ると、私の腰のあたりに絡みついていたプロデューサーの腕がピクリと動き、彼が目を覚ました。 「……ん。おはよう、凛」 「……おはよ、プロデューサー。あんた、昨日はほんとに凄かったね。まだ私のおまんこの奥、あんたのおちんちんの形にジンジンしてるんだけど」  私が少しだけ意地悪く微笑みながら、シーツの下で自分の太ももを彼の股間にすり寄せると、驚くべきことに、彼のペニスがまたしてもむくりと熱を帯びて膨らみ始めた。 「ちょ、ちょっと……朝っぱらから元気すぎでしょ、あんた」 「凛が裸でそんなこと言うからだろ……。ほら、文香とありすも起きる前に、少しだけ……」 「だ、だめよ……っ、んんっ!」  あいつが横向きになった私の後ろから抱きつき、濡れ始めていた私のおまんこの割れ目に、朝立ちの硬いおちんちんを後ろからずぷり、と滑り込ませてきた。  声を殺してシーツを噛み締めながら、ゆっくりと腰を動かされる甘い快感に身を委ねていると、すぐに隣の文香さんとありすも目を覚まし、「あ……凛さんだけ、ずるいです……っ」「わ、私も朝のおちんちん、おまんこに欲しいです!」と結局、朝食の時間ギリギリまで、私たちは四人で朝の睦言を交わし続けたのだった。  そして、合宿から戻った翌週。  都内の大型スタジオでは、特別企画『蒼き三重奏(トライアド・ノクターン)』のドラマ収録と、主題歌のライブパフォーマンス収録が行われていた。  カメラが回り、照明が私たちの姿を照らし出す。  スタジオのモニターのすぐ横には、真剣な眼差しで私たちを見守るプロデューサーの姿があった。  不思議な感覚だった。合宿に行く前は、ありすや文香さんの存在がライバルのようで、彼を奪われるんじゃないかと焦ってばかりいたのに。あの嵐の夜、三人で彼のすべてを受け入れ、お互いの乱れた姿も、蜜も、すべてを共有してしまったあの日から、私たち三人の間には、言葉では言い表せないほど深くて強固な連帯感が生まれていたのだ。 『――たとえ世界が闇に閉ざされても、私たちはもう、孤独じゃない。あの光を、この身の奥に宿しているのだから』  ドラマのクライマックス、私のセリフがスタジオに凛と響き渡る。  その言葉の裏に込められた本当の意味――私の体の中に、今も彼の熱が刻まれているという秘密の記憶が、私の演技にこれまでにないほどの艶と迫力を与えていた。  カットの声が掛かった瞬間、スタジオ中のスタッフから感嘆の溜息と拍手が湧き起こる。プロデューサーが親指を立てて微笑んでくれたのを見て、私は誇らしげに胸を張ったのだった。 【第十一章:鷺沢文香の視点――殻を破った蝶と、蜜色の歌声】  ドラマの収録に続いて行われたのは、主題歌である『蒼き三重奏(トライアド・ノクターン)』のスタジオライブ収録でした。  深い蒼と黒を基調とした、ゴシック調のステージ衣装。私の衣装は、デコルテから胸元のラインが美しく強調されたデザインで、以前の私なら、恥ずかしさで俯いてしまっていたかもしれません。  けれど、今の私は違いました。  イントロの重厚なストリングスが鳴り響く中、私は前髪の奥の瞳を真っ直ぐに上げ、カメラのレンズの向こう――ステージ袖に立つプロデューサーさんをじっと見つめました。 (……見ていてくださいね、プロデューサーさん……。あなたが私のおまんこの奥まで開いて、教えてくださった『熱』を、今、歌に乗せてお届けしますから……)  マイクを握り、私がAメロの歌い出しを紡ぎ始めます。  かつての私の歌声は、どこか儚げで、風に消えてしまいそうな頼りなさがあったと言われます。しかし、今の私の声には、お腹の底――いいえ、子宮の奥から湧き上がるような、しっとりとした艶と、聴く人の心を絡め取るような濃厚な響きが宿っていました。  ステップを踏むたび、衣装に包まれた私の豊かな胸が揺れ、太ももの内側がきゅっと擦れ合います。そのたびに、合宿の夜、プロデューサーさんの太くて硬いおちんちんに膣内を抉られ、ありすちゃんや凛さんと一緒に白い精液を浴びた記憶がフラッシュバックし、私の肌を内側からほんのりと桜色に染め上げていくのです。  サビに入り、凛さんの力強く伸びやかな高音と、ありすちゃんの凛として澄み切った中音、そして私の深く包み込むような低音が、完璧なハーモニーとなって重なり合いました。  間奏のダンスパートで、私たち三人が背中合わせになり、そしてすれ違いざまに視線を交わします。  凛さんの瞳には燃えるような情熱が、ありすちゃんの瞳には背伸びした大人の色気が、そして私の瞳には、すべてを受け入れる慈愛と淫靡な光が宿っていました。三人が同じ一人の男性を愛し、同じおちんちんで貫かれた「共犯者」だからこそ出せる、息の合った奇跡のようなグルーヴ。  最後のロングトーンがスタジオの天井に吸い込まれ、静寂が訪れたあと、ディレクター席から「完璧だ! 最高だよ、三人とも!」という興奮した声が飛びました。  ステージから降りてきた私たちを、プロデューサーさんが誰よりも早く出迎え、タオルを手渡してくれます。 「お疲れ様、文香、凛、ありす。……鳥肌が立ったよ。三人とも、合宿前とは別人のように色っぽくて、圧倒的だった」 「……ふふ、ありがとうございます、プロデューサーさん……。私たちがどうしてこんなに変われたのか……その理由は、プロデューサーさんが一番よくご存じのはずですよ……?」  私はタオルを受け取るふりをして、スタッフの死角になる位置で、彼の指先に自分の指をそっと絡ませました。  そして、彼にだけ聞こえるような小さな吐息で、「……今も、衣装の下のショーツ……あなたの目を見て歌っていたら、おまんこが濡れてしまいました……」と耳打ちしたのです。  プロデューサーさんがドキッとしたように目を見開き、耳を赤くするのを見て、私は満足げに微笑み、次の着替えのために控室へと向かったのでした。 【最終章:橘ありすの視点――苺の甘いご褒美と、私たちだけの秘密】  すべての収録が無事に終わり、簡単な打ち上げが事務所で行われたあと、時刻は午後八時を回っていました。  本来なら、未成年の私はすぐに車で自宅まで送ってもらう時間です。  けれど、今日の私は、帰りの車に乗り込む前に、お兄さんのスーツの裾をきゅっと引っ張って、小さな声でおねだりをしました。 「……お兄さん。収録が成功したら、特選苺のパフェを食べに連れて行ってくれるって約束、覚えていますよね? ……その、お店じゃなくていいですから、お兄さんのマンションで、私と、凛さんと、文香さんの三人に、ご褒美をください」  隣にいた凛さんと文香さんも、待っていましたとばかりに頷きます。  「私も、打ち上げのジュースだけじゃ全然足りないんだけど。プロデューサーの部屋で、二次会しようよ」と凛さんが言えば、「ええ……私も、合宿の続きの『読み合わせ』を、ぜひお願いしたいです……」と文香さんがしっとりと微笑みました。  お兄さんは少しだけ困ったように笑いながらも、結局、私たちの熱意に負けて、全員を自分のマンションへと連れて行ってくれました。  リビングのテーブルの上には、お兄さんが帰りにデパ地下で買ってきてくれた、大粒の真っ赤な苺がたっぷり乗ったショートケーキとタルトが並んでいます。 「わあ……っ! すごく綺麗な苺です……!」  思わず声が弾んでしまった私を見て、凛さんが「ふふ、やっぱりありすは苺の前だと年相応で可愛いね」とからかってきました。  以前の私なら、そこでムッとして「子ども扱いしないでください!」と怒っていたところです。  けれど、今の私は違います。私はフォークで真っ赤な苺をひとつ刺すと、それをお兄さんの口元へと差し出しました。 「お兄さん、はい、あーんしてください。……でも、ただ食べるだけじゃダメですよ? 私たちが本当に欲しい『ご褒美』が何なのか、お兄さんなら分かりますよね?」  私がいたずらっぽく微笑みながら、テーブルの下で素足を伸ばし、お兄さんの股間を足の指先でくいくいっと撫で上げると、苺を口にしたお兄さんが「んぐっ……!」と目を白黒させました。  見れば、もうお兄さんの反対側には凛さんがぴったりと寄り添って座り、お兄さんの首筋にちゅっとキスをしています。そして文香さんに至っては、いつの間にかブラウスのボタンを外して、お兄さんの腕に豊かな生おっぱいを押し当てていたのです! 「あーっ! ちょっと二人とも、まだケーキを食べている途中じゃないですか! 抜け駆けは禁止だって、合宿で決めたはずです!」 「抜け駆けなんかしてないじゃん。ありすも早くこっち来なよ。……ほら、プロデューサーのおちんちん、もうズボンの中でパンパンになってるよ」 「ええ……ありすちゃんの大好きな苺も甘いですけれど、プロデューサーさんのここも、早く舐めてあげないと可哀想です……」  私は慌ててフォークを置くと、お兄さんの膝の上へと飛び乗りました。  そして、自分のスカートをたくし上げ、下着をずらして、すっかり熱く湿っていた私のおまんこを、お兄さんのジッパーから取り出されたばかりの熱くて硬いおちんちんの上へと、むにゅりと押し当てたのです。 「ふぁ、あぁっ……! お兄さんのおちんちん、今日もすごく熱くて、ビクビクしています……っ。ほら、お兄さん、見てください……私の小さなおまんこが、お兄さんのおちんちんに擦れて、もうおつゆでぐっしょりですよ……?」 「ありす……っ、お前、本当にえっちな言葉を言うようになったな……。おまんこ、すごく熱くて柔らかいぞ……」  お兄さんの大きな手が私のお尻を掴み、おちんぽを私のおまんこの入り口にぐりぐりと擦りつけてきます。  そこへ、お兄さんの口元に自分の唇を押し当ててベロチューをしていた凛さんが、少しだけ顔を離して、私のおっぱいと、お兄さんと私が繋がろうとしている結合部へと指を伸ばしてきました。  さらに文香さんが、私の後ろから抱きつくようにして、私の小さな胸とお兄さんの首筋を同時に愛撫し、残った苺をひとつ手に取ると、なんと私のおまんことお兄さんのおちんちんが擦れ合っているすぐ上の、私の敏感なクリトリスに、冷たくて甘い苺の先端をちょんと押し当てたのです! 「ひゃうっ!? ふ、文香さんっ、なにをするんですかっ、おまんこに苺をつけたら、ダメですぅっ……!」 「ふふ……ありすちゃんの赤いクリトリスと、赤い苺が並んでいて、とても可愛らしいですよ……。プロデューサーさん、ありすちゃんのおまんこと一緒に、この苺も舐めてあげてください……」  お兄さんが一度私を抱き上げ、私のおまんこの割れ目に押し当てられた苺を、私のクリトリスごと、その舌でぱくりと咥え込み、ちゅるちゅると激しく吸い上げました!  甘酸っぱい苺の果汁と、私のおまんこから溢れ出る愛液が混ざり合い、お兄さんの舌で同時に味わわれていく倒錯的な快感に、私は「あぁっ、いやぁっ、おまんこ美味しいですか、お兄さんっ! イッちゃいます、お兄さんの舌でイッちゃいますぅっ――!」と甲高い声を上げて、お兄さんの顔の上で潮を吹きながら絶頂してしまいました。  そして、ぐったりと震える私をベッドへと運んだお兄さんは、その後も凛さん、文香さん、そして私を順番に、何度も何度も深く貫き、愛してくれました。  凛さんの引き締まったおまんこも、文香さんのとろけるように柔らかなおまんこも、そして私の小さくてきゅうきゅうと締まるおまんこも、すべてお兄さんのたくましいおちんちんによって満たされ、精液でたっぷりと染め上げられていきます。  もう、子ども扱いなんてさせません。  私は橘ありす。凛さんや文香さんという最強のライバルであり、最高の仲間である二人と一緒に、これからもステージの上で誰よりも美しく輝き――そして夜になれば、大好きな『お兄さん』を三人のおまんこで一晩中奪い合い、愛され続ける、世界一幸せでえっちな女の子なのですから。 【全5部・完結】