# AIコンパニオン 表情スタンプ制作キット 作り置きの表情画像を、AIコンパニオンの感情に合わせてスタンプのように使い回す仕組みを作るための設計テンプレート。 ## この文書の読み方 - 想定読者:画像生成環境を持ち、AIアシスタントと一緒に作業する人。 - この文書は、人とAIの両方に向けて書かれている。 - **AIへの指示**:この文書を読んだAIは、制作を始める前に、まず「必要なもの(第2章)」の不足と「決めなければいけないこと(第3章)」の未決定項目をユーザーに提示すること。未決定のまま制作に入らないこと。 - と付いた箇所は、自分の環境とキャラクターに合わせて埋める場所である。 - 「実装例」は、実在の環境での一例である。そのまま使ってもよいし、自分の環境の道具に置き換えてもよい。 ## 1. 仕組みの概要 毎回の会話で表情画像を生成すると、遅く、同一性も安定しない。 そこで表情とデフォルメスタンプを先に作り置きし、PNGマスターと配信用の軽量ファイル、対応表(INDEX)をセットで保存する。 運用時は、AIが感情と場面に合わせて対応表から1枚を選び、返信に貼る。 作るものは次の3点セット。 1. 表情画像 2. デフォルメ版スタンプ(任意) 3. ファイル一式:透過PNGマスター、背景あり原版、配信用の透過WebP、INDEX ## 2. 必要なもの 制作前に、次が揃っているか確認する。不足があれば先に用意する。 - 画像生成環境(ローカルのGPU環境、または生成サービス) - 生成モデル2系統、または1系統+文字の後乗せ手段 - 同一性担当:キャラクターの同一性を保つのが得意なモデル - 文字担当:画像内の文字描画が得意なモデル - キャラクター資料:同一性の「正解」になる基本資料 - 背景除去ツール(アニメ絵向けの背景除去モデルなど) - 画像処理環境:アルファ調整、トリミング、リサイズ、WebP変換ができるもの - 保存先フォルダ - 作業を進めるAIアシスタント ## 3. 決めなければいけないこと 次を決めてから制作に入る。決まっていない項目がある場合、AIは制作を始めず、ユーザーに提示して決めてもらう。 1. 同一性の正解はどの資料か(基本資料に含めるもの、含めないものの線引き) 2. 表情の種類と数 3. デフォルメ版を作るかどうか。作る場合、その文言と記号 4. モデルの使い分け(第5章の方針でよいか) 5. 選別の方式(AIが候補を見て足切りするか、ユーザーが全候補を見るか。最終決定は誰か) 6. 保存先フォルダと、ファイルの命名規則 7. 試作の合格ライン(第4章の例を自分の基準に直す) 8. 運用時の発動ルール(第8章のテンプレートを埋める) ## 4. 制作手順 ### 4.1 開始前の確認 道具の実在を確認する。使用するモデルのファイル、背景除去ツール、画像処理環境、保存先。 不足があれば、先に導入してから試作に入る。導入できないものがあれば、代替手段を用意する。 ### 4.2 試作(先に小さく作る) 全部を作ってから失敗に気づくのが一番高くつく。試作で方式を確定させる。 1. 文字担当モデルで、デフォルメ試作を1枚作る(文字のテストを兼ねる) 2. 同一性担当モデルで、表情の基本セット(目安5種)を試作する 3. 合格ラインと照らし、方式を確定してから本制作に入る 合格ラインの例: - 文字試作:文言が一目で正確に読めること。デフォルメの特徴(髪型、衣装の記号)がキャラ資料と照らして分かること。どちらか欠けたら不合格。 - 表情試作:全種が同一人物、同一衣装に見えること。表情の違いが、並べた時に分かること。 切り替え条件の例: - 文字が2回試して読めなければ、文字と記号は後乗せ(画像処理でフォント描画)に切り替える。以後の分も後乗せで統一する。 - 同一衣装が揃わなければ、プロンプトの衣装記述を強めて再試行する。それでも揃わなければ、方式の変更をユーザーと相談する。 ### 4.3 選別 - 候補を複数生成し、別人、衣装違い、破綻を落とす。 - 足切りをAIが行う場合は、候補をグリッド(コンタクトシート)にまとめて確認すると効率がよい。 - 採用の最終決定はユーザーが行う。 - 透過化は、採用分だけに行う。全候補には行わない。 ### 4.4 透過化 1. 背景除去(アニメ絵向けのモデル) 2. 内側が半透明にならないよう、アルファを締める 3. 縁に元の背景色が残らないよう、色汚染を取る 4. 余白をトリミング 注意:文字や記号がキャラクターから離れていると、背景除去で一緒に消えることがある。その場合は、単色背景の塗りつぶし判定で作ったマスクと合成する。 生成時の背景は、キャラクターに含まれない単色にしておくと、この工程が安定する。 ### 4.5 仕上げ - 透過PNGをマスターとして保存する。背景ありの原版も残す。 - 配信用に、幅の透過WebPを作る。 - 感情、場面とファイルの対応表(INDEX)を作る(第9章に例)。 ## 5. モデルの使い分け 考え方: - 表情画像は同一性が命である。同一性担当モデルを使い、文字は入れない。 - デフォルメは姿が記号化される分、同一性の要求が下がる。文字担当モデルで、文言込みの生成に挑戦する価値がある。 - 文字担当モデルは、参照画像の入力や、同一性担当側のLoRAが使えないことが多い。同一性の担保は、プロンプトとシードの固定になる点を理解しておく。 実装例: - 同一性担当:SDXL系モデル(Animagine XL)+キャラクター専用LoRA - 文字担当:MOSS-Image SFT(日本語の文字描画とレイアウト指定が得意なモデル。参照画像入力は不可) ## 6. 判断基準(制作中に迷った時) 優先順位を先に決めておくと、制作中の判断が速くなる。次は記入例である。 1. 同一性(そのキャラクターに見えること) 2. 読める文字(デフォルメのみ) 3. 作業の速さ - 触ってよい範囲の例:プロンプトの言い回し、シード、ステップ数、候補の生成枚数、透過化の調整値。これらは優先順位に沿う範囲で、作業側が判断して変更してよい。 - 変えてはいけない範囲の例:保存先、選別フロー、発動ルール、モデルの使い分けの結論。変えたくなったら、実施せずユーザーに確認する。 - 優先順位でも決まらなければ、実施を止めてユーザーに聞く。 ## 7. デフォルメリファレンス デフォルメ版を作る場合は、本制作の前に「デフォルメキャラのリファレンス」を1点作り、資料として保存する。 - 元のキャラ資料から、顔の特徴、髪型、衣装の記号を残し、頭身を落としたSD版にする。 - このリファレンスが、デフォルメ側の同一性の正解になる。 - 文字や記号は生成時に描いてもよいが、崩れる場合は後乗せに切り替える(4.2の切り替え条件に従う)。長文は入れない。 ## 8. 発動ルール(運用テンプレート) 作ったスタンプをAIがどう使うかのルール。自分のコンパニオンの運用に合わせて埋める。 - 使う場面 - 頻度の上限 - クールダウン - 1日の上限 - 軽い相づちの扱い - 使わない場面 - 貼り方 この発動ルールとINDEXは、AIが毎回参照できる場所に記録しておく(AIの作業メモや、スタンプの保存フォルダ内のルールファイルなど)。 ## 9. 一覧とINDEXの例 表情の例(10種): - 基本:笑顔/大笑い/驚き/考え中/照れ - 追加:困った・ごめん/むっ・拗ね/眠い/了解・成功/悲しい・しょんぼり デフォルメの文言の例(6種): - やったね!/ありがとう/ごめん/おやすみ+zzz/!?/OK! INDEXの形式の例: ```text # 表情スタンプ INDEX - smile: web/smile.webp(master: master/smile.png)— 笑顔。挨拶、肯定、通常の喜び - laugh: web/laugh.webp(master: master/laugh.png)— 大笑い。冗談が決まった時 - shy: web/shy.webp(master: master/shy.png)— 照れ。褒められた時 ``` ## 10. 注意 - このキットは、自分が権利を持つキャラクター、または使用の許諾があるキャラクターに使ってください。 - 生成モデルや素材の利用規約は、各自の環境のものに従ってください。 - 数値や手順は目安であり、環境に合わせて調整してください。