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> 未曽有のウイルスに対する不安が社会を覆うなかで、鶴の一声は飛び出した。 > 「未使用の雨がっぱを持っている方はご協力いただきたい」。新型コロナウイルスの感染が国内で広がって間もない2020年4月、大阪市の松井一郎市長は突然、記者団を通じてこう呼び掛けた。感染を防ぐ防護服が医療現場で不足していると知り、代替品として雨がっぱの提供を求めたのだ。 > 反響は予想以上だった。4日間で全国から約36万3000着が集まり、市は急きょ募集を停止。大量の雨がっぱが入った段ボール箱が市役所玄関ホールに並べられ、職員は仕分け作業に追われた。この保管方法が消防当局に無届けだったため、市火災予防条例に違反すると指摘される騒動も起きた。 > 防護服はその後、増産されるなどして夏ごろには供給が回復した。では、「善意」の雨がっぱはどうなったのか――。