〜神岸家〜
ぴんぽ〜ん
綾香 :お〜い! あっかり〜!! あっそび〜ましょ〜!! あかり〜!! あかりちゃ〜ん! あかり姉さ〜ん!!
バンッ!!
姉さん:うるせぇ! なんだよおめ〜はッ!! 綾香 :ふう…、やっと出て来た…。
 綾香 :寝てたぁ? 姉さん:起きてたよ! っで、なんだよ!! 綾香 :ん〜? せっかくの冬休みだから一緒に遊ぼうと思って来たのよ。 姉さん:はぁ? なに言ってんだ綾香…、正月ボケかましてんじゃねぇよ! 綾香 :まあ、いいからいいから! 降りて来なさいよ! 悪いようにはしないって! 姉さん:…。
ガチャ…。
綾香 :お、来たわね! んじゃ行きましょ! 姉さん:ドコにッ!! お前一応立場わかってる? ウチら敵同士だって…。 綾香 :さあ! スケートにしゅっぱーつ!! 姉さん:話を聞けッ!! 綾香 :まったく以外と細かいのね、あかり。 姉さん:細かいじゃなくて、どう考えても不自然だろコレ!! 綾香 :まぁね。 姉さん:一体どういうつもりだ? 綾香 :ん、なんて言うの、倒さなくては行けない共通の敵が出来たとでも 言うのかしら? 姉さん:共通の敵? 綾香 :まぁ、ウチの芹香姉さんなんだけどね。 今浩之とデートしてるのよ。 ホラこの前のパーティーの埋め合わせ とかで。 姉さん:何ッ! そんな情報こっちに流れて来てないぞ!! 綾香 :まぁ、知ってるのも私と姉さんだけだし…。 それに長岡さんが死んじゃったんじゃ、あなたの所で調べようがない しね…。 姉さん:…まったく志保ヤツ、勝手に自殺なんかしやがって…。 綾香 :お葬式はもう終わったんでしょ? 姉さん:ああ、先週な…。 ったくよ…。

姉さん :……。 綾香 :ふ〜ん、あんたでも感慨深くなるもんなのね? 姉さん:はぁ? んなんじゃね〜よ! まぁ不便だからな。 綾香 :まぁ、そう言う事にしとくわ。 それでさっきの話なんだけど。 姉さん:おう。 綾香 :今浩之と姉さんはスケート場でラブラブなわけよ! それで邪魔しに行くにもなにか理由が欲しいじゃない? それであなたを誘ったわけ! 姉さん:…お前も見かけによらずセコイな…。 綾香 :あなたに言われたくないわね。 姉さん:まぁいいか、とりあえず邪魔はしないとな…。 芹香はある意味厄介だからな…。 綾香 :強敵だわ。 姉さん:(まぁ、お前らは姉妹で殺しあってな〜、最後においしい汁を吸うの はこの私さ〜、ふっふっふっふ〜)
 芹香 :きゃッ…。 浩之 :オット、大丈夫か? 先輩。 芹香 :ハイ、すみません…。 浩之 :いいって、しっかしスケート初めてって言うのも珍しいな? 芹香 :あまりお外には出ませんでしたから…。 浩之 :まぁ、箱入り娘だったんだからしょうがないか…。 芹香 :すみません…。 浩之 :別に謝るような事じゃないさ! それに今までの分これから楽しめ ばいいんだろ? 芹香 :ハイ…。 浩之 :いいなぁ。先輩のコレからの人生楽しいことだらけじゃないか! うらやましいぜ。 芹香 :浩之さん…、浩之さんが一緒ならもっと楽しいです。 浩之 :せ、先輩…。 芹香 :だから…ずっと一緒にいてください…。 浩之 :…いいぜ、一緒に楽しいこといっぱいしような! 芹香 :ハイ…。 浩之 :とりあえず今日中に一人で滑れる位にはなろうぜ! 芹香 :ハイ、浩之さんに全てお任せすます…。 浩之 :オッシ! 任された!!
…んで?
 浩之 :おわッ!? あ、あかり、なんでここに!? 綾香 :ハロー! 浩之。 浩之 :あ、綾香まで…。 あかり…、最近お前の交友関係がわからんな…。どう言う組み合わ せだ? あかりん:え!? 実はねクリスマスパーティーの時にスケートを教えてくれ るって綾香さんと約束してたんだよ。 綾香 :うん、まぁそういう事。 芹香 :そんな話聞いてない…。 綾香 :うん神岸さんがね、今日がいいっていうから突然決まったのよ! 私ホントは姉さんの邪魔したくないから嫌だったんだけど…、頼まれ ちゃうと断れないのよねぇ。 姉さん:(よく言うな…) あかりん:浩之ちゃん、来栖川先輩と一緒だったんだぁ。 浩之 :ま、まあな! あかりん:綾香さんあんまり邪魔しちゃ悪いから向こうで練習しましょ。 綾香 :え!? あかりん:行こう! 綾香 :ちょ、ちょっとあかり!?
芹香 :あかりさん怒ってるんじゃ…。 浩之 :まさか…、アイツなりに気を使ってくれたんだろ? 芹香 :……。
綾香 :ちょっと、ちょっと! なんで二人から離れちゃうのよ!! 姉さん:お前もまだまだ、アマちゃんだな? いいか? ああ言うのはあんまりベったりくっついてると返って警戒 されてコッチにとってマイナスにしかならん! 重点だけ押さえて邪魔すればいいんだよ! 綾香 :そ、そうなの? 姉さん:まぁ、この事に関しちゃこっちはプロフェッショナルだからな! 任せときな…。 綾香 :…今更思うけど、あなたって嫌な女ね。 姉さん:お前が邪魔するって言ったんだろ。人聞き悪いこと言うな!!
〜ラブラブ〜
浩之 :ホラ、先輩あんまりこわがんないでちゃんと足を動かして…。 芹香 :…ハイがんばります…。 浩之 :転んだってオレがしっかり受け止めてやるからさ、思いっきりやろう ぜ!! 芹香 :…受け止め…て…。 浩之 :ん? 芹香 :い、いえ…………。 …キャッ! 浩之 :おっとっ!!
 芹香 :あっ…。 …ぽ〜っ…。
姉さん:あのヤロッ! わざとだッ!! 綾香 :え!? 何が! 姉さん:いいから! 綾香私を思いっきり浩之の方につき飛ばせ!! 綾香 :え!? 何で? えッ? 姉さん:いいから早くッ!! 綾香 :もう、解ったわよ!!
とりゃッ!!
 綾香 :あ、ゴメ〜ン。
浩之 :先輩大丈夫だったか? 芹香 :…はい…。
:きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 浩之 :ん?
あかりん:きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ひろゆきちゃ〜んッ!! 浩之 :何ぃぃッ!? あ、あかりぃ!!
綾香 :…そういう事か…。よくやるわねぇ…。
 浩之 :おわっとッ!! あかりん:あう!
ゴンッ!! 浩之 :ゲフッ!!
あかりん:アイタタタ…あ、ありがとう浩之ちゃん。 浩之 :……。 あかりん:…ゴメンネ、私また浩之ちゃんに迷惑かけちゃて…。 浩之ちゃんは怪我はない? …………。
 姉さん:死んでるし…

みんな:えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
ピッキーン!
 雅史 :どうしたの〜ん。 何か来たぁ? 琴音 :聞いてください佐藤さん! 正月そうそう悪い予感来まくりやがって ます! 雅史 :コイツは正月から縁起がいいや!! ふたり:あははははははははははッ!!!

姉さん:そ、そんな馬鹿なぁぁぁぁぁぁぁ!! 綾香 :ちょっと〜ッ! 浩之!! 浩之ぃぃ!! 芹香 :……………。 ………浩之さん。 楽しいこといっぱいするって約束したのに…、一緒に…。
姉さん:浩之ぃッ!! 綾香 :そんな…。 姉さん:綾香! お前突き飛ばすにしても、もうちょっと手加減しろよッ!! 綾香 :何!? 私のせい!! あかりあなたが変な作戦立てるからでしょ う!! 姉さん :何いってやがる! アレはアレでパーフェクトな作戦なんだよ! 力加減って奴をもう少し考えろ! この力馬鹿!! 綾香 :わ、私は悪くないって!! だいたい…。
 綾香 :えッ!? ね、姉さん…。 姉さん:…芹香。 芹香 :今はそういう事を言い合う時ではありません。 綾香 :姉さん…、でも…浩之死んじゃって…。 芹香 …綾香…大丈夫よ…。 ……浩之さんを…。 ……生き返らせます。 姉さん:なに!? 綾香 :ね、姉さん出来るの!? 芹香 :ハイ。冥界の王を召喚して交渉出来ればなんとか…。 姉さん:冥界の王って…、そんなん呼び出して大丈夫なのかよ!? 芹香 :彼とは昔スペインで闘牛に跳ねられて死んだ、綾香を生き返らせ た時にお近づきになり大変親しくして頂きました…。大丈夫です。 綾香 :へ〜、そんな事があったんだぁ…。 って、私一度死んでるのぉぉ!? ショック!!
姉さん:まぁ、それなら話は早い! さっさとやっちゃってくれ!! 芹香 :でもそれには生贄が必要です。 綾香 :生贄って、また猫とか? 芹香 :いえ…、人間を復活させるのですから、それ同等の命が…。 綾香 :つまり人間って事!? それはさすがにマズいでしょ姉さん…。 芹香 :でも浩之さんを生き返らせないと…。 姉さん:……芹香。

ここから、別ワールド分岐で〜す。
で…?
浩之 :アレ? なんかオレ生き返ったような気分だな…。 綾香 :え〜ん! ひろゆき〜よかった〜!!
芹香 :ふぅ…。 姉さん:オイ芹香ぁ! 今何に変身したぁ!! あの鎌はなんだぁ!!

浩之 :まぁ、なんだかしんねぇ〜けど先輩に助けられちまったみたいだな …。アリガトな先輩。 芹香 :イエ…、楽しいこと一緒にいっぱいしたかったから…。 浩之 :芹香先輩…。
綾香 :でもどうすんの? 生贄一人でいいのに二人も殺っちゃたわよ? 姉さん:う〜ん。もったいないな! ついでだから後で志保でも生き返らせ てやるか…。 綾香 :…まさかそのつもりで二人を!? 姉さん:偶然だよ。…大体とどめは芹香がやっただろ? 綾香 :いや、一人はあなたがやってたような…。
〜その後〜
芹香 :え!? 長岡さんをですか…。 姉さん:まぁ、さくさくっと頼むわ! 芹香 :…あの…その…。 姉さん:なんだ? 無理なのか? 生贄が足りないならもう一匹いるから殺 ろうか? 綾香 :あかり…、違うのよ…。 姉さん言うには長岡さんの体ってもう焼却しちゃったでしょ? 体が無くなっちゃったから復活させる事は出来ないんだって…。 芹香 :…すみません… 姉さん:あぁ? 体なんてなんだっていいだろ? どっかの都合の良さそうな体とか使って復活させてくれ! 綾香 :あんたとんでもない事言うわね…。 芹香 :…解りました…。 綾香 :解っちゃったのッ!? 姉さん:OK! グッ!!
〜その日とある病院で一つの奇跡が起きた…〜

…みずぴー、思いが通じたね!!
つづく!! |