 矢島 :俺は矢島! バスケ部のエース矢島!! 名前は秘密だ!! 自慢じゃないが、この学校では俺は結構女子に人気がある。 背も高いし、スポーツ万能…。まぁモテるのも当然って感じか。 だが俺は、そんな奴らに興味はねぇ!! 俺は一年の時からずっと一人の女性に恋をしている!! 彼女の名は  まい えんじぇる!!
一年の終わりにイメチェンしてから、彼女のFANは急激に増えたが 俺はそんな姿形だけに惑わされる新参者とは違う!! 俺は彼女がまだおさげをしていた頃、一年の、始めて会ったあの時 からずっと、慕っていたんだ! 神岸さん、彼女の魅力は容姿じゃねぇ!! もちろん顔も抜群にカワイイが真の魅力は、あの安らぎを与えてくれ る微笑み! そしてもう一つ…。 彼女には秘密がある。何かは解らないが秘密があるんだ!! そんなミステリアスなところも俺の心を刺激する!! そしてその秘密は、彼女が密かに思いを寄せている、俺の宿敵 『藤田浩之』でさえ知らない!! 俺はその秘密が知りたい!!

俺は普段はこんなストーカーみたいなことは絶対にしないが、この欲 望に俺は勝てなかった…。 藤田も知らない秘密を俺は知りたい!!
彼女はいつもHRが終わるとある場所へ行く。 そして一分もしないうちに戻ってくる。 始めはお料理クラブに顔を出してると思っていたがそうじゃないよう だ。もちろんトイレでもない。 じゃあ何処へ? たった一分の間にいったい何をしてるのか!?
あ! 神岸さん、何処かの教室に入って行くぞ!!
 矢島 :こ、ここは!? 精神と時の部屋!? あの神様の宮殿にあると言うあの場所なのかぁぁぁぁ!! って、言うか俺いつの間にカリン塔、登ったんだ!? あ、いやそんな事はどうでもいい!! 神岸さんあなたはここでいったい何を!? よし!!
ガラガラガラ…。
 矢島 :な、なんだとぉぉぉぉぉぉ!!

矢島 :………………。 な、なんだよこれ…。 こ、コレが神岸さんの秘密!? こ、これが……。 どうしてだよ…、どうして…。 な、なんてこった…。 ち、ちくしょう!!。
次の日の放課後…。
雅史 :なに? 矢島、こんな所に呼び出して?
 矢島 :…佐藤。 雅史 :どうしたの? 深刻な顔して…。 矢島 :俺、見ちまったんだよ。 雅史 :え? 何を? 矢島 :昨日の放課後、お前神岸さんと一緒に居ただろ。 雅史 :あかりちゃん? そりゃぁ友達だからね。 矢島 :とぼけんじゃねぇよ!! あの真っ白な教室の事だよ!! 雅史 :ッ!! まさか、矢島…、見たのか? 矢島 :見たよ…。 雅史 :(ね、姉さんの正体を矢島に見られたってかぁぁぁぁぁ!!) や、矢島、この事はあまり人には…。 矢島 :佐藤、アレは何時からなんだ…? 雅史 :い、何時って…、産まれた時からかな…。 矢島 :産まれた時ぃぃ? そ、そんな前からかよ……。 雅史 :あの…、矢島? この事は秘密にしてほしいんだ! 絶対!! 矢島 :ひ、秘密だと? 佐藤テメーーーーッ!!

雅史 :……はい?
…で?
 姉さん:どう言う事なんだ? 雅史 :あの、ですから矢島が姉さんの靴をぜひ舐めたいと…。 矢島 :か、神岸さん! よろしくお願いします!! 志保 :…物好きも居たもんねぇ。 姉さん:志保、口慎めや!!! ドガッ!! 志保 :ぎゃ!! 矢島 :ああ!!
みんな:……。 姉さん:? なんで志保が殴られて、お前が声を上げんだ? 矢島 :い、いえなんでもいっス!! あの、それで神岸さん、俺も佐藤みたいに靴舐めをさせてください! 姉さん:ヤダ。 矢島 :ええ!? な、何でですか!? 雅史 :姉さんいいじゃないですか! 矢島にやらせましょうよ〜。 姉さん:テメーは自分がやりたくねえだけだろ!! ドガッ!! 雅史 :ぐはぁ!! 矢島 :ああぁ!!
みんな:……。 姉さん:だからなんで声上げんだよ!! 矢島 :い、いえ…。 あの、なんで俺じゃ駄目なんですか!? 姉さん:靴舐めは雅史の仕事だから。 矢島 :な!? 俺より佐藤の方が靴舐めが上手いって言うんですか!! 俺は佐藤よりピカピカに舐めあげる自信がある!! 佐藤より俺の方が絶対優秀です!! 今試しに俺に舐めさせてください よ!! そうすりゃ一目瞭然で す!
志保 :(まともじゃないわねぇ、コイツも…) 姉さん:お前うざい、もう帰れや…。 琴音〜、さっさとコイツの記憶消しちゃってくれ〜。
し〜〜ん
志保 :あかりさん、琴音ちゃんは今日はお休みです。 姉さん:またか!? 最近多くないかい? 志保 :なんか家の事情らしいですよ? 姉さん:なんだかな〜。 とにかく今必要なんだから呼び戻せ! セリオ! 琴音は今何処に居る!
セリオ:琴音さんは今何処に居るかさっぱり解りません。 はぁ〜、さっぱりさっぱり。

姉さん:いや、そんな事よりなんでお前そんな格好してんだ? セリオ:そんな年頃なんです。
姉さん:……。 それで、そのすっげ〜高級そうな新品の釣り竿はなに? セリオ:今日こそは釣れる気がしたんです。 姉さん:何が?

矢島 :か、神岸さん!! 無視しないでくれよ!! 姉さん:あぁ? まだ居たのか、コイツ。 矢島 :居ますよ!! あなたの下で働けるまで何時までも居ます!! お願いです! 神岸さん!! 俺もあなたのそばに居させてください!! 何でもやります!! こき使ってくれて結構です!! 絶対役に立ちますから!! 姉さん:あぁぁぁぁ!! うぜぇな!! 琴音居ないんじゃ、記憶なくなるまでぶん殴るしかねぇか!! 矢島 :神岸さん! そ、そんな!! 姉さん:ドラァァァッ!! ドガッ!! 矢島 :あふん!!!
みんな:………あ、あふん? 姉さん:オラァ!! オララララララララララララァァァッ ラララララララララララララァァァッ 矢島 :あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッあん!!!
姉さん:ふう…、ちょっとやりすぎたかぁ?
矢島 :……も、もっとぉぉぉぉ〜。 姉さん:………。 まさか…。

そんな頃、琴音…いやねここちゃんは?
琴音 :あの牛丼並つゆだくでお願いします。
 浩之 :お! ねここちゃんつゆだく知ってるんだ? 琴音 :あの…、前ラジオで言ってたんですよ。 それからハマっちゃって…。 浩之 :あぁ、オレもそう! ひょっとしてそれ『Heart To Heart』か? 琴音 :あ、ハイ! そうです!! 浩之さん知ってるんですか!? 浩之 :土曜の夜は毎週欠かさず聞いてるぜ!! ヒンズースクワットなんてやってる奴はアホだ!! 琴音 :ですよね〜!! あの、それじゃ…、ねこっちゃって言うリスナーの事は知っています か? 浩之 :おう! 知ってる、知ってる!! あの、『こんばんにゃー』の人だろ? 常連じゃん! 琴音 :あのそれ、…わたしなんです。 浩之 :な、マジか!? 琴音 :ハイ…。 浩之 :すげーじゃん!! ねここちゃん!! 有名人じゃなか!! 琴音 :そ、そんな…、ただの1リスナーですよ…。 浩之 :いやすげ〜よ! オレも何枚か手紙出した事あるけどよ、選ばれ た事ね〜もんな〜。 琴音 :浩之さんそうなんですか? 浩之 :あっ、やべ、これ秘密な? 琴音 :え〜、どうしようかな〜。 浩之 :おいおい。頼む…、オレのイメージが…。 琴音 :くすくす…冗談です。 誰にも言いません。 浩之 :笑うなよ。 琴音 :はい…。 それじゃこの事は、二人だけの秘密ですね? ゲンマンします? 浩之 :ゲンマンって、それオレのセリフだろ? まぁいいか、ゲンマンだぜ!! 嘘ついたら針千本だ。 琴音 :はい…。くすくす。 浩之 :笑うなって。
琴音 :あの…、浩之さん。 浩之 :ん? なんだ? 琴音 :今度の日曜日、『Heart To Heart』の公開録音があるの、知ってま すか? 浩之 :ああ、そういやそんな事言ってたな…。 琴音 :い、一緒に行きませんか? 浩之 :ああ、別にいいぜ! 琴音 :え!? いいんですか? 浩之 :なんだぁ? OKしちゃ悪いのか? 琴音 :そ、そんな事ないです! あの…、ありがとうございます。 浩之 :礼なんて言うなよ。 琴音 :は、ハイ。日曜日楽しみにしています。

その頃マゾは?

幸せって意外なところに落ちてるものね〜。
つづく!! |