 雅史 :それじゃ今日は何処行こーか? 田沢 :あ、雅史くんに任せる。 雅史 :僕に任せるととんでもない所につれて行っちゃうぞ〜。 田沢 :やだ〜、雅史く〜ん。
 琴音 :…やっぱりこういう事だったんですね。 セリオ:田沢さん…、愚かです。 琴音 :最近わたしがねこねこクラブに行ってる間の佐藤さんの行動が怪し いと思ってたんです。 サッカー部にはろくに出てないようでしたし。 セリオ:ところで琴音さん、私の制服はいつ返してくれるんですか? 私そろそろ研究所に帰りたいですけど…。
 琴音 :え!? まだ追跡は始まったばかりですよ! もう少し貸してください。 セリオ:もう浮気の現場はバッチリ押さえたじゃないですか? さっさといつも通り半殺しにしてしまいしょう。 琴音 :駄目です! 今日は最後まで見届けるんです!! セリオ:最後と言うと? 琴音 :最後よ!!
マルチ:セリオさん、そろそろヒーローマンエクセレントが始まってしまいます 〜? セリオ:え! もうそんな時間ですか!? は、早く帰らないと!! 琴音さん〜。制服を〜。 琴音 :わ、わかりました! 制服はあとで研究所に届けにいきますから、 まだ貸しててくれません? セリオ:約束ですよ? 琴音 :約束します! セリオ:それなら帰ります。 その次にやる、釣り曜日も見なくてはいけませんので!!
琴音 :セリオさんの特撮好きと釣り好きにも困ったものです。
雅史 :それじゃ、行こうか!! 田沢 :うん!
琴音 :あ! 移動する!
〜今日の姉さん〜
 姉さん:……。 志保 :あかりさんどうしたんですか? 姉さん:浩之見失った。 志保 :それはご愁傷様です。 ドガ!! 志保 :ぎゃッ!! 姉さん:ご愁傷様じゃね〜よ!! 何処に居るか聞いてんだよ!! 志保 :えーーッ!! さ、さすがに志保ちゃん情報でもそこまでは…。 姉さん:使えね〜な〜。 琴音は? 志保 :琴音ちゃんは今日は、雅史の浮気調査だそうです。 姉さん:使えね〜。 セリオは? 志保 :今日は見たい番組があるそうで、早引きです。 姉さん:使えね〜。 志保 :どうしますか? 姉さん:……帰って寝る。
以上!!
〜映画館前〜
琴音 :…。 喫茶店に入ったあと映画ですか…。 今の所は、普通のデートですね…。 でもあの佐藤さんの事、この後は絶対…。
雅史 :それじゃ、またね!! 田沢 :うん! じゃあまた!!
琴音 :えぇ!? もう別れるの? あの佐藤さんが、女の子に何もしないで別れるなんて!? …なんだかんだ言っても、やっぱりわたしの事を一番に考えてくれて るのかな…。 あ、移動する!!
琴音 :たしかこの辺に来たはずですけど…。 家の方角でもないし何処に行くのかしら? あ、建物に入っていく。 え〜っと、ここは…。
 琴音 :えぇ!? 塾? あの佐藤さんが!? どういう事!?
と、とりあえず覗いてみよう…。
 智子 :まったく、佐藤君も懲りん奴やな? 雅史 :僕は智子一筋だからね〜。
琴音 :…………。
智子 :姫川さんは? 雅史 :何を言っとるのかね、君は? 智子 :…まあええわ…。 雅史 :それはそうと今度の模試で100点取ったらデートの約束忘れないで よ〜!! 智子 :ええよ〜。 取れるんなら取ってみい。 まあ、東大の法学に入れる位の頭がないと無理やけどな〜。
琴音 :取る! ヤツなら絶対取る!!
雅史 :ふっふっふ、当日はメガネをはずしてニットを着るって約束も忘れな いでよ!! 智子 :ああ〜、ニットやろうがスクール水着やろうが何だって着てあげるわ 〜。
琴音 :智子さん…、終わった…。
琴音 :なんかもう疲れた…。 帰ろう…。
スタッ 浩之 :うわぁ!! 琴音 :え!?

浩之 :アイタタ…。なんだ空から…? おっと、大丈夫か? あんた。 琴音 :あ、ああああ!! す、すみません!! すみません!! 体だけは堪忍してください! わたしには付き合ってる方がいるんです。 他の事ならなんでもしますから!!
 浩之 :はぁ? ちょっと何言ってだよ? 琴音 :駄目ですか!? やっぱり体ですか!? 浩之 :あ、あのな〜。 琴音 :体でも駄目なんですかーッ!! それではわたしは一体!? 浩之 :んな事言ってね〜って! 何にもしね〜よ。 琴音 :え! な、何もしないんですか…? 浩之 :あ、ああ…。 普通何もしないだろ? 琴音 :えぇ!? 男の方に迷惑をかけたら体で返すのが常識じゃあないん ですかーッ!! 浩之 :それ誰に聞いたんだよ…。 琴音 :あの…、佐藤さんに…。 浩之 :佐藤? あんたの彼氏か? なに考えてんだ? そいつ…。 琴音 :え? (あっ、そうか浩之さんは、わたしが琴音だって解らないんだ…) (どうしよう……少し、黙ってようかな…) 浩之 :ん? どうした? 足でも挫いたか? 琴音 :あ、いえ…。 浩之 :ホラ。
 琴音 :えっ…。 浩之 :? ホラ捕まれよ? 琴音 :あっ、は、ハイ…。
浩之 :大丈夫か? 琴音 :あ、あの…、わたし男の方にこんなに優しくされたの初めてで…。 浩之 :そ、そうか? 別にたいした事してね〜よ。 その彼氏は優しくねーのか? 琴音 :いえ…、そんな事はないのですが…。 でも…根本的な何かが違います…浩之さんとは…。 浩之 :え? 今浩之って、なんでオレの名前しってんだ? 琴音 :あっ! …えっと…。 お、同じクラスのセリオから話を聞いた事があって…。 浩之 :へ〜、セリオと同じクラスなのか? そういや寺女だもんな? 琴音 :は、はい…。 浩之 :ま、そう言う事でオレは藤田浩之、君は? 琴音 :え!? えっと。 琴…。 《ど、どうしよう…》 浩之 :琴? …なんだ? 言いにくい名前なのか? 琴音 :いえ…。 こ、琴川…ねここです
浩之 :ね、ねここ? 琴音 :は、はい…。 へ、変ですよね? 浩之 :ねここちゃんか…、いや個性的だけど可愛い名前じゃね〜か。 恥ずかしがる事ね〜よ。 琴音 :そ、そうですか…、よかった…。
浩之 :あっ、やべ。もうこんな時間か。 琴音 :え? あっ、すみません。なんか引き留めてしまったみたいで…。 浩之 :いや別にねここちゃんのせいじゃね〜よ。 琴音 :いえ、もとはと言えばわたしが、浩之さんにぶつかってしまったせい で…。 浩之 :でもそのおかげで、ねここちゃんと知り合いになれたんだから、オレ はラッキーだな。 琴音 :え!! ラッキーですか? 浩之 :ああ。 そんな事言われちゃ、ねここちゃんは迷惑か? 琴音 :い、いえ…。 あの…、う、嬉しいです。
浩之 :学校終わったらだいたいゲーセンあたりでぶらついてるからよ。 見かけたら声かけてくれよ? 琴音 :は、はい。 あの…、じゃあまたお会いしましょう。 浩之 :ああ、じゃあな!
ドキドキドキドキドキドキ…。 琴音 :…藤田…浩之さん……。
 嫌な予感がします…。
プルルル…。 琴音 :あ、携帯…。 …もしもし。 雅史 :あ、琴音ちゃん? 今何処〜? 琴音 :さ、佐藤さん…。 あ、あの、えっと〜、…家です。 雅史 :あっそ〜。 後で遊びに行くね〜。 琴音 :い、今からですか? 雅史 :うん! 2時間位したら行く〜。 琴音 :佐藤さんは、…今何処に居るんですか? 雅史 :あ〜、今部活が終わった所〜。 みんなとご飯食べてから行くから〜。 琴音 :……。 そうですか…。 雅史 :んじゃ〜、またね〜。
プッ 琴音 :佐藤さん…。 あッ!!
 田沢 :何処に電話してたの? 雅史 :垣本と明日のミーティング―。 ぞく…。 田沢 :雅史くん、どうしたの?
琴音 :穏やかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた伝説の戦士。 雅史 :え?

オレも殴っていいっすか? つづく!! |