たぬきの定例会議を始めますし…
今コンビニTANUKIで働いてるたぬきが一同に集結してますし…
会議内容は至ってシンプルで商品の売れ行きチェックと在庫状況だし…
売れないものを仕入れても無駄になるし…

「じゃあ売上を確認してみるし…会計たぬきさんお願いしますし…」
「はいし…今春から今夏は前年比の3割の売上上昇がありますし…」
「悪くないし…でも子たぬき揚げとか新商品の貢献が大きいし…」
「仕入たぬきですし…売上は上がっていますがやや落ちてるのも多いですし…」
「事務たぬきですし…揚げ物や夏のおでんが売れてる一方で菓子類やアイス類が落ち込み気味ですし…原因の一つとしてここ最近のアイス類は家族向けで大型が多いですし…」
「ああし…確かにこの前仕入れた『フローズンたぬき～家族サイズ向け～』が売れ残り気味だったし…」
「仕入たぬきの個人で言えばよく美味(ちいさ)くなって新登場がありますがあれが良いと思いますし…手頃で食べやすいのが結局手の取りやすさになると思いますし…」
「本部に検討するよう打診するし…では次に……」

会議そのものは順調だったし…
ヒトに混ざって働くたぬきは大小あれどもこうした働くことで数字が動くのが楽しい部類だし…
私も売り上げを伸ばしてコンビニを大きくするのは好きだし…
これで勲章も手に入れば言うことはないし…

「チーフたぬき…最後はクレームについての話ですし…」
「……聞きたくないしぃぃ…」ｼﾞﾀ…ﾊﾞﾀ…
「仕事だから聞いてくださいし…」

サービス業につきもののクレーム対応を得意とするたぬきはいないし…
普段は左から右へと受け流すことがあっても会議に出されるクレームは相応のものだから聞かないといけないし…

「クレームとしてはここ最近『飲み物やアイス売り場に子たぬきがよく入っている』『子たぬきを踏んづけて靴が汚れた』ですし…要するにたぬきがコンビニで無差別ポップしてますし…」
「それは…たぬきには割とどうしようもないし…」

たぬきはションボリの気が集まると何処かで産まれるし…
気づいたらヒトの机の上から果実や野菜の中まで様々だし…
ただションボリの種類によってある程度絞れたりするし…
夏の季節からくる鬱憤としたションボリは涼しい場所を求める傾向にあるし…

「大きな氷を店内に置きますし…？」
「それでも確実に防げないし…むしろ密閉された売り場だからこそションボリが集いやすいし…」

あーでもないこーでもないと対策に使うと無駄に時間を使わされるし…
これだからクレーム対応はあまり好きではないし…

「あーチビ…豆たぬきの対策っスか？それなら良い手あるかもっスよ」

そうしてると会議にいつの間にか入ってきたバイトのヒトであるチャラ男くんが妙案を出してきたし…

「これ…うちのダチの親が作ったらしい新商品なんスけどこれで誘い込めば良いんじゃないっスかね」
「これは…今はこんなのもあるのかし…ありがとうし！検討してみるし！」

チャラ男くんがスマホの画面に出してきたのは一般家庭向けの豆たぬきを誘い込む罠だったし…
最近は家に勝手に住み込むことの多い豆たぬきを追い出すための商品が作られるし…
早速紹介してくれた商品を注文して使ってみるし…

後日し…
店内を見回っていると要所要所にコンビニに設置されたミニサイズのテントがあるし…
これが新しいたぬきホイホイだし…
産まれたばかりのたぬきや子たぬきにしか分からない勲章もどきを中に入れて誘い込むらしいし…
アイス売り場や飲み物売り場の密閉空間にもテント用の区画として設置することで誘い込むし…
そして定期的に回収すると中を覗けば…おお大量だし…

「ｷｭｰ…ｷｭｰ…」
「ﾀﾇｰ」
「ｷﾞｭﾎﾞ…ﾎﾞﾎﾞｷﾞｭｷﾞｭｷﾞｭｷﾞｭ」ｼﾞﾀ……ﾊﾞﾀ……
「ｷｭｩｩﾝ…」
「寒いし…なんでたぬきがこんなところにいるし…動けないし…助けてし…」

中のテントは接着シートで見事に動けないチビたちで埋まってるし…
チビの中には言葉も喋れる奴もいるし…こんなところでポップするなんて運のない奴だし…

「夏の季節はこれで解決しそうだし…クレーム処理も楽じゃないし…」

回収したテントは中身だけ捨てればガワのテントは再利用できるのは良心的だし…
中の接着シートを綺麗に剥がして丁寧に畳めばチビの声も聞かずにゴミ箱に捨てて処理完了だし…
うっすらとしたシートからチビたちの口がパクパク言ってるけど何言ってるかわからんし…
商品紹介してくれたチャラ男くんには後で奢るのを考えながら来店してきたお客さんの相手をするし…

「らっしゃせー…」