「うぅ…俺はなんてダメな奴なんだ…」

森の中で男は号泣していた
青年と呼ばれるぐらいの見た目であれば何かしらの失敗を重ねる日々であろう
しかしここまでの涙を流し、嗚咽し、何かに懺悔をするような痛々しいまでのその姿は見ていられるものではない

「いったい何があったし…？たぬきであれば話を聞くし…」

ションボリの引き寄せられるように男の元にたぬきがやってきた
至って普通のたぬきではあるが尋常ではない様子の男が心配になってきたようだった

「！…ああ…たぬきか…いや心配をかけてすまない…」
「良いし…困ったときはお互い様だし…」

たぬきのモチモチを惜しみないように頬で男をモチモチとしている
掌に伝わるたぬきの温かさは段々と男の落ち着きを取り戻していく
普段は「さわるな…」と素っ気ない態度を取るたぬきであっても大の大人の人間がまるでチビのように泣け叫ぶ姿を見て見て見ぬ振りをするほどたぬきも中身は擦り切れてはなかった

「なんてことはないんだ…ただ定期的に自分の嫌気を示すだけで今回もやらかしてね…」
「…失敗や後悔なんて生きていたらいつものことだし…もちろんそれを当然だと受け入れたら心が腐っちゃうし…」

きっとこのションボリとした人間は常にションボリを抱えるような人生を歩んでいるのだろう
たぬきはションボリから産まれるために、ションボリに引き寄せられる部分がある
もしこの人間を放置しておけばいずれションボリだけの人生に取り返しのつかない行き詰まりに入るだろう

所詮は赤の他人、そうなってもたぬきには関係のない話だ
しかし話しかけて関わってしまった以上はそうはならない
持ち前の責任感も持ち合わせたこのたぬきは野良でありながらも間違いなく「良いたぬき」と呼ばれる部類だ

「…ありがとう。なんだか気が楽になったよ」
「ヴッフ…」

ションボリを依然として抱えたままのようだがそれでもたぬきと会話して気が楽になったのが男は立ち上がる
そのまま森を抜けるために一人と一匹は歩き出すが、たぬきは妙なものを見つける

（……？なんだか木々に白いのがあるし…？）

森の中で見慣れている木々を深く観察することはない
しかしそれでも違和感のあるものがあり、木々に白い何かが張り付いているのだ
もしや噂に聞くカビか何かなのだろうか
森の危機は住処の危機、住処の危機はたぬきの危機だ
男と別れたら同族と出会って何かしらの対策が必要かもしれない。そう考えていた

「これは…もしかしてたぬきの木かい？」
「ん？ああし…人間も初めて見るし？これはたぬ木し…」

一見すれば普通の木に見える
しかし木の枝の先にはいくつかの実が実っている
たぬきはたぬ木と呼ばれる木からションボリを集めてそこから実を作り産まれる事もある
人間の暮らす都会ではあまり見る事のない不思議な木だった

「不思議だ…ここから君たちが産まれてくるんだね」
「そうだし…私もここから産まれてきたし…母なる木し…」

すでに成体になっているたぬきもそこまで至るまで多くの苦難もあっただろう
ションボリ顔をしみじみとさせながら感慨深くしている
しかし男の様子が一転しておかしくなった。体を震わせ、その顔は赤くなりながらも正気がおかしい

「ど、どうしたし…？」
「母…そうか…君にとってこの木はお母さんなのか…うぅ…！」

唐突にズボンを下ろしてボロンと取り出す男のビッグマグナム
たぬきも初見となるそれはデカくて固くて暴れっぱなしのそそり立つ暴力だった
もはや我慢も効かないと言わんばかりにたぬ木の窪みを穴を見立ててビッグマグナムを挿入する
その時の男の顔はまるで帰るべき所に帰ってきた安らかな顔をしていた

「あぁああ！なんてイケない穴なんだ！俺の！人間のを受け入れて！とんだビッチな雌木だ！！」
「な、な、なな！何してるしぃぃいい！？」

たぬきの絶叫を構わずに男のピストン運動は止まらない
太くて固ぁいビッグマグナムは木の硬さを物ともせずにガスガスと窪みを押し当てていく
腰を振れば振るほど振動は木を揺らし、枝がゆらゆらと舞い踊る
それはまるで男のビッグマグナムに喘ぐ雌のような動きだった

「ダメだ…！もう射精る！！射精るぅぅ！！」
「クッサし…！なんだしこの臭いクッサし…！！」

ﾄﾞﾋﾟｭﾄﾞﾋﾟｭと音が出そうなほどの大量の白い液体がビッグマグナムから発射された
その量はたぬ木の窪みから溢れ出るほどであり、残り汁も残さず飛ばすとばかりに表面の樹皮を白く穢していく
そのあまりの臭いの濃さにたぬきも思わず歯軋りのような奇怪な顔をしだし、悪臭に対するストレス回避にジタバタをする

「くそっ！こんな誘惑するように溢れ出すなんてエロすぎる！とことん犯してやる！！」

ボタボタと窪みから溢れ出す白い液体にまだまだそそり立つビッグマグナムにまだ無垢なる窪みへと突き立てた
悪臭に耐えながらも何とかジタバタから復帰したたぬきはよろよろと立ち上がり、モチモチの体で男の足に掴みかかる
腰を振るうたびに白い液体がポタポタとたぬきにも降りかかるが耐えるしかない。大変気持ち悪いが今すぐこの悪夢を止めなければならなかった

「や、やめるし…！いったい何やってるんだし！？」
「止めないでくれたぬき！そうだよ！俺は木に興奮するクソ野郎なんだ！人間不適合者なんだ！！ヌォォオオオ！」

人間はあまりに高度に知能を発達したが故にある弊害を抱える事となった
それはどんなものでもエロいものだと見出せる想像力の高さである
エッフェル塔と東京タワーで掛け算することなど造作もない。なんならコンクリートとそれを踏みつける革靴だって性欲の対象にできる
そのあまりに幅広すぎる性欲への想像力はついに特定分野でしか興奮できない悲しき怪物を産んでしまった

そう、男は木に勃起し、それに性欲を叩きつける異常者だったのだ
しかし男の感性はその性欲に対してあまりに普通だった
子供の頃から木に勃起し、興奮し、そのビッグマグナムから放つ数億の己の分身を無駄にしたことなど数百では効かない
そのたびに男は自己嫌悪し、悲しみ、涙を流す日々だった

「今まで以上に興奮する！そうか！たぬ木は木でも君たちも含めた明確な命を作り出す緑の母だもんな！！」

自殺も考えた性欲についに男は受け入れた
森の木々は正に動物たちを守る父であり、動物たちに恵みを与える母の如き存在
そんな存在に興奮することは何も間違いではない
それを気づかせたたぬきとたぬ木に感謝をする。感謝の印とばかりにこれまで以上に己の分身で持ってたぬ木を白く染め上げていく

「ふぅふぅ…これで打ち止めだ…」

もはや一人の人間が出す量ではない白い液体はたぬ木を見事に染め上げていた
止めていたはずのたぬきもそのあまりの悪臭に気絶している
目覚めた時に白いたぬ木を見れば再度気絶することは間違いないだろう

「……なんだろう、今までないぐらいにすっきりした気分だ…帰ろう…」

今までは木々に興奮して己の鬱憤を晴らした後は自己嫌悪で潰される日々だった
しかし今はそれがない。ただ出すものを出してとてもすっきりした顔つきをしている
その証拠に男が思春期の頃から貯め込んでいたションボリは消え去っており、たぬきが引き寄せられる事も今後はないだろう
己のションボリをただひたすらたぬ木をぶつけた結果、白い液体と共にたぬ木が吸収したのだ
こうして一人の男はたぬ木に救われ、一匹のたぬきは母なるたぬ木を穢される結果となった

一人分とはいえ大量のションボリを吸い取ったことでたぬ木は相応の実を付ける事となる
次々と実ってはポツンポツンと落ちて弾ければ中から小さな子たぬきが這い出てくる

「ｷｭ…ｷﾞｭﾜ！？」
「ｷﾞｭｩｩ…ﾀﾞﾇｯ！」

気絶しているたぬきが起きていれば可愛い妹たちの誕生に喜んでいただろう
当の子たぬきは目覚めた瞬間にその悪臭に気絶した
起きては気絶してを繰り返して慣れる頃には、白い液体の臭いが染みつく悪臭たぬきが産まれたのだった




たぬき余談話

その後の男
相変わらず性癖は木に限定されるがションボリをほとんど放出したのか以前より気にしなくなった
性格も前向きになったのでそこまでクヨクヨせずに生きられるようになった
山で親切にしてくれたのもあって、たぬきにも優しくなった

たぬ木
白くベタついたのが取れずにブヨブヨとしたのがへばりついていた
そこから産まれた子たぬきも悪臭がしばらくするため、自分の臭い含めてジタバタもできずに気絶と目覚めを繰り返す
悪臭のお陰か、野生の動物に襲われるのが極端に減って山の成体たぬきになるのが増えたがほとんどが群れを作っていない
通称栗花たぬき