「たぬきちゃん…5年間ありがとうね！寂しくなるなぁ」
「店長…今までお世話になったし…」

どんなに働いてもヒトもたぬきもいずれ退職の日は来るし…
私がコンビニで働いてから5年目を終えた今がその時だし…
本当ならもっと働いて増える数字にニヤニヤして減っていく数字にジタバタしたかったし…
でもたぬきのリポップ期間が近づいてるし…コンビニや仲間たちに迷惑はかけられないし…

「チーフ…勲章の数はどうなったし…？」
「フフ…聞いて驚けし…なんと13冠になったし…」
「13…冠…！？す、凄いし…！生きる伝説だし…！」
「いつも思うんスけど勲章ってなんなんっスかね」
「たぬきちゃんが喜んでるからいいんじゃないかい？僕もよくわからないけど」

7冠のたぬきですらたぬき界に名を残すのに13冠はもはや伝説だし…
特にこの都売上トップ勲章はコンビニTANUKI一丸になっての証だし…
働くことへの誇りと言っていいかもしれないし…

「たぬきちゃんはこの後どうするんだい？」
「フフ…知り合いが寺をやってるからそこにお世話になるし…たぬ尼になるし…」
「セカンドキャリアがお坊さんかし…！？そこまで勲章があればのんびりしてもいいし…」

コンビニを辞めた後はもう決まってるし…
近くにあるお寺でたぬ尼になるし…
リポップ間近でもたぬきを受け入れてくれる施設は早々ないし…
何よりリポップ前だからこそやっておきたいし…

「のんびりはできないし…これからのたぬきの幸せを祈って出来る限りションボリを清めていくし…」
「たぬきちゃん…！なんて良い子なの…！！」
「ギュブゥ…！て、店長…！苦しいし…！」

チーフの座の引継ぎも完了して晴れて何でもない一たぬきになったし…
その後お世話になるお寺にやってくると今までの勝負服はお寺のお袈裟に着替えたし…
そして長い髪もバッサリとして丸坊主だし…ツルツルもちもちの頭にちょっと自分でも笑ったし…

「いらっしゃいだし…尾狸寺院でリポップまでの余生を過ごしてほしいし…」
「お世話になりますし…」

お寺で過ごすと言っても新人にできることは少ないし…
お寺を掃除したり、ションボリ儀式に使う道具を綺麗にするぐらいだし…
ただそれだけでもそんな離れていないはずの都会からの喧騒さが無い静かな空間は自分の中のションボリが段々と薄れてくる気持ちがあるし…
そんな生活を続けて段々と自分の体が言う事を効かなくなったし…
寝たきりの毎日が続くと意識が消えてくるし…リポップの時間がやってきたし…

「…次のポップに幸せがあることを祈るし…また遊ぼうし…」
「ま…た……あそ…ぶ…し…」

少しだけお世話になった先輩たぬ尼に最後の挨拶だけ済ませて意識がふっと消えたし…
今度はどんなたぬ生になるのか…少しだけの楽しみとションボリを抱えて次のポップ先に行くし…



………………⌚………………



たぬきの意識が目覚めるし…最初に思ったのが眩しいと感じたことだし…
次になぜ自分がここにいるんだろうと…あとお腹も空いたし…
とりあえず目の前にある何かをかじるし…

「ｷｭ……ﾌﾟﾌ…ｸﾁｭ…」

きっとこれは美味しいという感情だし…
気づけば目の前の何かを半分以上食べてて…お腹いっぱいだし…

「ｹﾌ…」
「今日もたぬ木のチビはいっぱいだし…おや…まだいたのかし…」

ぬるっと突然デカい何かが現れたし…
デカい何かと大きな音…震える感情はわからない事に対しての体を突き動かすし…
ジタバタ…そう…ジタバタだし…

「おお…こいつは元気いっぱいだし…シシ…こいつは良い子たぬき揚げになりそうだし…」

目の前の何かは優しくたぬきを抱き上げるし…
こいつは…もしかして自分の親か何かなのだろうかし…
よく見たらもちもち肌に勲章もあるし…これは…大人のたぬきだし…！

「ｷｭ…ｷｭｰ♪」
「元気そうで何よりだし…！今日も頑張ってチーフに少しでも近づくし…」

ちーふ…その言葉に何か知ってるような気がして…やっぱわからなかったし…
今はただもちもちで温かいたぬきに抱かれる幸せを受け入れるし…