男がひゅんひゅんと音を立てながら何を振るっている
風を切って音を鳴らすのはハエを叩き潰すためのハエたたきだ
ならば男はハエを追って振るっているのかと思えばそうではない
男は「おーい、たぬき」と呼びかける
呼びかけられた声の先には一匹のたぬきが気づくように男のほうに顔を向けた

このたぬき、偶然男の家にポップしてきたただのたぬきである
いつまでも居座るわけでもなく、すぐに出ていくことも男に告げている
そんな何処にでもいるたぬきだからこそ男はふと思いついてハエたたきを取り出した
大きさは標準的で精々スイカより少し大きい程度のたぬき
ションボリとした顔で呑気に男のほうに顔を向けた瞬間に、男の全力で振るわれたハエたたきが顔の横から襲い掛かった


スローモーションで撮影されていればモッチリとした頬っぺたにハエたたきが沈んでいるような映像が撮れただろう
しかし沈み切らずに反発されたエネルギーは衝撃となり、思いっきり振るわれた力はたぬきはそのまま宙を浮かせて飛ばしていく
バシィィィインと気持ちよい音と共にドベシャと壁に何かが叩きつけられた音が同時に響く
男は思った以上の感触の気持ちよさに震えており、肝心のたぬきは壁に叩きつけられずるずると地面に落ちていく

頬っぺたの片方だけではなく叩きつけられた事で顔全体は腫れている
その顔はションボリとしたままで微動だにしないがあまりの衝撃に情報が更新されていないだけだ
10秒20秒と経つごとに体をジタバタ動かし始め、ついに大きな声を出し始める
痛い痛いと叫んでいる。ジタバタも止まらない
しかしジタバタすればするほど顔全体の痛みは更に酷くなるのだから悪循環の極みだろう


男はそんなジタバタするたぬきを一回蹴飛ばしてうつ伏せの態勢にさせる
頬っぺたを思いっきり叩きつけて物凄く気持ちよかったのだ
ならば、たぬきの柔らかく感触が良いとされる頬っぺたを凌駕すると言われるケツならば…？
無理やり勝負服を引き剥がされて見事に下半身を晒すたぬきだがそれに気づかずジタバタしているのだから変に恥ずかしがられるより幸いだった

ぷりんと擬音が付きそうなたぬケツに標準を合わせて男はハエたたきで叩きつけるように振るう
今度は頬っぺたの横薙ぎではなくケツを叩き潰す勢いだ
スパァァアンと気持ちよい音は例え干した布団を思い切り叩いても出せないものであり、男の背筋はゾクゾクと感じてしまう
もっと、もっと、もっと叩きたい
男はその気持ちよさを更に求めるためにたぬケツをひたすら叩き始める
時にはリズミカルに、時に叩いた感触だけに求めるように、時に音の高さを出すように
たぬきのモッチリとした体はそんな簡単に崩れない。崩れないのだがさすがにやりすぎれば元には戻らない


何十分もたぬケツを叩き続ければもはや赤を通り越してグズグズとなったケツとなってしまう
たぬき本人はジタバタすることすらできずにもはや声を出すこともできない
どのみちここまでケツが破壊されてはもはや日常生活も不可能だろう。そもそも勝負服をダメにされてるのだから野良生活すら怪しい

使えなくなったたぬきに感謝の印としてケツ叩き勲章をケツの穴にねじ込んでそのまま窓からリリースした
ありがとうたぬき、お前のお陰で俺は新しい性癖に目覚めてしまった
すっかりケツ叩きに目覚めた男はこの後たぬケツ叩きのやりすぎで自分もケツに叩かれる喜びに目覚めてしまうのは別の話である


たぬき余談話

この後ケツを叩かれ死したたぬきはリポップ後に奇妙なまでのケツのうづきを生まれながらに持ち合わせていた
後のSMたぬきの始まりである