
「じゃあな…今度うちに来たら命の保証はないからな」
ブォン！！ｷﾞｭｰｰｰﾝ
「ｷｭｷｭｰﾝ!!」
飼い主はちびたぬきに警告しながら遠くへ放り投げた
「あ…私のちび…」

最近ウチのたぬきは勝手に野良のちびたぬきを拾ってくる
タチの悪いことに何度叱っても拾ってくるのだ
「なんでちび捨てちゃうし…？たぬきの事嫌いになったし？」
「違う。お前は好きだけど野良の知らないたぬきなんて好きになれるわけないだろ…」
「キュウし…」
反省したフリをしているようでもない…反省したことを忘れる頭たぬきなのだ
「いいか、次野良ちびを拾ってきたら本気で怒るからな」
「分かりましたし…私は良いたぬきなのでもう拾わないですし…」
これを聞くのも6回目だ
「おやすみですし…今日はちびが居なくなったので食欲がないですし…」
「イヤミか貴様…まぁいいやおやすみー」


「っと言ってもまた拾われても困るしな…そうだ！」
以前までウチのたぬきが夢中になっていたちびたぬきぬいぐるみを取り出す
これは成長したたぬきがちびたぬきを育てたいという欲求を満たす代替品だ
大抵のたぬきは動かない喋らないちびぐるみに興味を示さなくなり2週間ほどで見向きもしなくなる
私はそんな可哀そうなちびぐるみに輝ける【命】を吹き込んだ
「これで良し…あとはこれを家の近くに…」


次の日
「はぁ…ひとりで散歩は寂しいし…ちびが居たら散歩も楽しくなるんだろうし…」
一匹でションボリトボトボと歩いているとちびたぬきが座り込んでいるのを見つけた
「あ…ちびたぬきだし！」
「ｷｭ-」
「よしよし…お前一人ぼっちかし…今日からうちの子になるし…それが良いし」
「ｷｭ-」
「でも飼い主に見つかると捨てられちゃうからママの服の中に隠れてるし」
「ｷｭ-」
服をペロンと捲りお腹の所に拾ったちびたぬきをしまい込んだ
「窮屈かもしれないけど我慢するし…」
「ｷｭ-」

「たぬきおかえりー…ん？なんか太った？」
「太ってないしぃいい！！ちょっと…その…膨らんだんだし…」
「ふぅん」
「ｷｭ-」
「ん？今の鳴き声は…」
「！？わ、私の声だし！たまにｷｭｰって鳴きたくなるんだし…ホラ！きゅーきゅー」
「はぁ…わかったわかった」
「じゃあたぬきは寝床に行きますし…(何とかバレなかったし…今日の飼い主は鈍感だし…)」

その夜…
「ししし…ちびと一緒に寝るし…ギュッてしてあげるんだし…ぎゅー♥」
「ｷｭ-」
夜こっそり寝床に来ると案の定たぬきがちびたぬきをぎゅうっと抱きしめながら寝ていた
まぁあれは私が作ったちびぐるみなんだが
まぁ朝になればちびぐるみに仕込んだ【命】の機能でいやでも反省するだろう…と思いそのまま私も眠りについた


次の日の朝
「ぐぅぐぅし…」
「ｷｭ-」　ｶﾁｯ

バリバリバリバリバリズガガガガガガガガガガ！！！！！
「ﾀﾞﾇﾇﾇﾇﾇﾇﾇｯ!?ｷﾞｮｷﾞｭｷﾞｪｹﾞｹﾞｹﾞｹﾞｹﾞｹﾞｹﾞｹﾞ!!!!」

ちびぐるみの【命】であるバッテリー兼仕込み強化スタンガンのスイッチが入った
あれには温度センサーを付けていて半日たぬきの体温に近い状態になるとスイッチが入る様に改造していた
後は機械音でキューキュー鳴く機能を付けていたが簡単に騙されてくれたようだ

汚い悲鳴に目を覚ましたぬきの元に行くと感電のショックから白目を剥いて失禁しているたぬきが居た
ちびぐるみはバッテリー切れで動作を停止している
たぬきを起そうと往復びんたをするも全く反応がない
抱きしめているちびぐるみを引きはがし胸に耳を当てると…心臓が止まっていた
「聞こえていないと思うけど…病院に行くぞ」
2分でたぬきを丸洗いにした後急いで病院へ向かった


病院での診察の結果
「あーこれは心臓が壊れていますし…なんででしょうかし…まあいいや、ナースさん！たぬ工心臓用意してー！！」
「ええ…この状態から生き返るんですか？」
「たぬきは心停止から6時間以内なら組成が可能ですし…」
「便利な体だなぁ…」

手術後
「手術完了ですし…たぬ工心臓の電源を入れれば生き返りますし…」
「ありがとうございます」
「バッテリーは単三電池4本で24時間しか持たないし…ゲームボーイよりは動きますし。
　尻尾の先端がプラグになっているから家庭内ではコンセントに刺している間は電池切れの心配はありませんし」
「ぷぷっ…エヴァたぬき」
「ではスイッチオンだし」
ｶﾁｯ
「…ダヌッ！！！！！…死ぬかと思ったしぃ…」
「どうもでしたー」


帰り道で野良のちびたぬき玉を見たたぬきが
「ちびはビリビリするから嫌だしぃいいいい！！！」
と発狂しながら逃げちゃった

次の日
近所のゴミ捨て場の中に電池切れで死んでいるたぬきを見つけた…


おしまい