「ほら、ナナリー。ちゃんと王子に見てもらわないと」
「そ、そんなこと言われても、恥ずかしいです…」
「なにを今更。私も貴女も、王子には体の隅々まで見せてるでしょう」
「あうぅ…」

青い浴衣に身を包んだシビラは、ナナリーが身に纏うピンクの浴衣をはだけさせている。
シビラの可憐な指先で薄い衣服を剥がされるナナリーは羞恥に身を染め、くねくねとその身をよじらせていた。
白い肌がその浴衣のような淡い桜色に染まっている。
一応は抵抗の意思…のようなものを見せてはいるが、それはあまりにも弱々しく、彼女の素肌を晒そうとする指先にはまったくの無力だ。
互いに自分の体を知る女同士が見せるその様はあんまりにも背徳的で。
そもそも単純に二人の美少女があられもない姿も見せるのは、どうしようもなく刺激的だ。
眼前に広がる極楽の如き光景を前に、王子はなぜこんな事になったのかぼんやりと思いを馳せていた。



事の発端は日中。
ちょうど王国へ来ていたシビラと共に、東の国の某所に視察に来ていた時の事である。
通行中の林の中で、王子たちはまとまった数の獣型の魔物に襲われたのだ。
もちろん、精鋭中の精鋭を擁する王国軍にとって、野良の魔物など本来大した相手ではない。
だが林は魔獣たちのテリトリーである。
また視察と言っても小規模単位の遠征下で限られた人数しか帯同していなかった王国軍とホームにいる魔獣たちとでは、単純な頭数が違いすぎた。
敗色濃厚とは言わないが、戦闘は軽い泥沼の様相を呈した。
だが確実に魔獣たちの数を減らし、戦闘も終わり間近という所で、逆転の一手を狙ったのかゆっくりと王子に這い寄り、奇襲を仕掛けようとした獣がいたのだ。
周囲の戦闘に気を取られた王子はそれに気付くのが遅れ…。

「王子、危ない！」

凛と通る声に、自分の命が助けられたことを知った。
敵手を射程範囲内に捕らえた獣が飛びかかろうとした瞬間、その間に白い影が走り込む。
身軽に割り入ったナナリーは、敵が目の前にいるとは思えないほどに落ち着いた、しかし素早い動作で弓矢を射放った。

「ギャアッ！」

的確に皮膚の薄い喉を矢に貫かれた獣が倒れ伏すのと、王子が振り返るのとは同時だった。
完全に敗北を悟った魔獣たちが当初の一割にも満たない数を散らしながら逃げていくのを尻目に、ナナリーはいっそ優雅に微笑み、無事ですか、と声をかけてみせたのである。



―――改めて、さっきはありがとう、ナナリー。
「いえ、そんな…王子の身を守るのは護衛の兵として当然ですし。それにもしあのまま襲われていても、王子ならすぐに姿勢を戻して撃退できました」

その日の宿に辿り着いた際に王子に頭を下げられたナナリーは、恐縮しながら謙遜の言葉を口にした。

「でももしかしたらその奇襲の初手で王子は死んでいたかもしれないわ。お礼の言葉はちゃんと受け取った方がいいわよ」

今回の旅において王子と同等のVIPとして帯同していたシビラがそう口を挟んできた。
いかに魔物復活の頃から共に長く戦い抜いてきた仲間ではあれ、一国の姫であるシビラに対してもナナリーは畏敬の念を崩さない。

「シビラ殿下…とは言ってもやっぱり、私は当然の事をしただけです」
「…だって、謙虚なものね。ねえ王子、臣下に労に見合った報酬を与えるのも為政者の役目じゃない？」

悪戯げに微笑むシビラを見ると、王子は先程二人の時に交わした少々下世話な話を思い返した。
二人の間に漂う空気に不穏な物を感じたのか、ナナリーはわずかに緊張の生唾を飲み込んだ。

「ね、ナナリー。今日は貴女も部屋を取っていたわよね」
「あ、あのう…はい」
「それ、他の兵に回すことにして…今晩は私と王子と同じ部屋に泊まらない？」
「え」

たっぷり三秒。
言われた言葉を飲み込むまでに時間をかけて、ナナリーはぽかんと口を開けてしまった。



「ちょうどよかったのよね。出先の宿に例の魔法陣を敷くわけにもいかないし、せっかく王子と一緒の夜なのに、本番をする訳にもいかなかったの」
「ひゃう…」

はだけさせたナナリーの裸の肩。
それを手持無沙汰に揉みながら、誰に言うでもなくシビラは独白した。
その話は王子も覚えていた。
しきたりを守った上でいずれ一緒になる、と決意を固めているシビラ。
彼女は、かの魔法陣がない場所ではセックスを通して愛し合う事はできない。
別にそれだけが二人の繋がりではなく、それならそれでイチャイチャだけすればいい。
そんな事を話していた二人、ではあったのだが。

「やっぱり、王子に我慢させるのも可愛そうだし？」
「それは、分かりますけど…」
「言わなかったけれど、誰か女の子を呼んで一緒にイチャイチャしようかな、とも思ってたの。少しね」

そこへ来て、今日のナナリーの働きだ。
元々古参の兵として彼女をよく知り、深い信用を置いていたシビラはそこでピンときた。
ナナリーとてハーレムの一員として王子と幾度も愛し合い、体を重ねている。
王子と睦み合う日はいくらあっても足りるものではないのは承知の上。
であれば自分がセックスの相手を出来ない分彼女にその機会を与え、王子にも満足をさせるのはどうか、とシビラは考えた訳である。
まぁ、断るのが苦手なナナリーに夜伽の相手を申し付けたのでは？という見方もできるが、それはひとまず置いておこう。

「でも、いいでしょう？この宿一番の広くて快適な部屋よ。ゆっくりしていって頂戴」
「あう、その…恐縮です。ベランダに備え付けのお風呂も、気持ち良かったですし…」
「ふふ。それに…ほら見て？」

くすりと笑うと、シビラはナナリーの肩を掴む力を軽く強めた。
それはまるで、逃がしはしないぞと言外に伝えているようでもあり。

「王子が、貴女に見惚れてるわよ」
「っう…」

恥ずかしながら、まったくその通りである。
憎からず想っている二人の女が、あられもない姿を晒している。
うち一人は自分のために女体を用意する献身性を、もう一人はそれを承知しつつも拒まないほどの恋慕を。
それぞれ自分に向けてくれている事を深く実感した王子のペニスは、ギンギンにそそり立っていた。

「さ、用意はもう万端よね？」
「そ、その…はい。さっきお風呂で、シビラ殿下に…」
「ダメよ、ナナリー」

文句ありげに軽く口を尖らせたシビラがナナリーに顔を寄せた。

「殿下なんて、そんな余所余所しい。今はこうして王冠もマントも脱ぎ捨ててるし、そもそもずっと前からの仲じゃない、私達」
「ふえ…？」
「私、ナナリーにはもっと親しくしてほしいなあ」
「っ…うっ、うう。その…シビ、ラ…さん。シビラ…さんに、お風呂に入っている時に、ご用意して頂いたので…」

シビラからの一種の無茶振りと、王子だけでなく他の女の前でセックスのために肌を晒すこと。
しどろもどろになりながら喋るナナリーの浴衣の裾を、ついと伸ばされたシビラの手が開く。

「その…王子。お召し上がりください…」

頬を赤く染めたナナリーの服が開かれ、彼女の女性器が王子の目の前に現れた。
温泉の柔らかいお湯ととシビラの手によって丹念にほぐされ、想い人の前に晒された秘裂は、とろとろになっているのが一目で分かる。

「ナナリーのおまんこ。準備ばっちりだって」
「ひゃ…」

シビラの悪戯っぽい声に構っていられぬとばかりに、伸ばされた王子の手がナナリーの腰を捉えた。
あぐらをかいた王子の腰の上に迎えられるナナリーは、状況に微妙に着いていけていないような声をあげ…。

「っ…あ、あああああーっ！」

ずぶりと、勃起しきった王子の剛直に貫かれた。
対面座位の形でナナリーに突き込まれたペニスは、彼女自身の体重も相まってずぶずぶと膣内に迎え入れられていく。
こつんと最奥を叩かれ、ぱくぱくするナナリーと同様に、王子も深い幸福感と快楽を得ていた。

―――久しぶりだが、相変わらず気持ちいいぞ、ナナリー。
「あ…っ、あん、あん、ああっ…♡」

耳元でそう囁かれたナナリーは、どんどん絶頂に導かれていく。
腰を抱き寄せるたくましいオスの腕で、興奮は否が応にも高まっていく。
王子は夢中で腰を動かし、ナナリーを突き上げて降ろしての動作を繰り返す。

「ふふっ、二人とも仲良しで羨ましい」

蕩けた声でそう言って、王子の体にしなだれかかってくるのはもちろんシビラだ。
性交の真っ最中のナナリーほどではないにせよ、彼女もまたこの背徳的な状況に興奮を隠せない事が、声から伝わってくる。

―――シビラ。
「ふふ、分かったわ」

低い声で名前を一呼びされただけで、シビラは我が意を得たりというように王子に顔を寄せていく。

「んっ、ちゅ…♡」

二人は言葉少なにキスを交わした。
シビラの小さな舌もまた、熱く蕩けるような熱を帯びている。
背徳の雰囲気に焦がされたシビラの体もまた、ぞくぞくと震えていた。

「れろ、れろ…んっ、ちゅっ、ちゅ」

王子もその肩を掴み、夢中になって未来の王妃の舌を貪っていく。
自分のモノが気持ちよくさせられ、裸の体には二つの異なる柔らかさが押し当てられ、口ではいやらしいキス。
こんな事をされて、昂らない訳があるまい。
ただ、三人のうち二人だけががキスに耽っていれば、当然面白くないものも出てくる。

「あう…王子、王子ぃ…」

軽く涙ぐむような声を聞かされ、目線だけを正面に戻した王子に、荒い息のナナリーが訴えた。

「シビラさんっ、だけじゃ、いやです…わたしのことっ、んんッ！ほ、っとかないでぇ…」

ぱちゅん、と音がするほどに突き上げられながらも、ナナリーは懸命に王子に縋ってくる。
シビラとのキスの間も腰は突き上げ続けており、断じて彼女に与える快楽をサボっていたわけではない。
それ自体は彼女の蕩けた顔や、腕から伝わる熱が証明している。
だがそれでもナナリーは、やはりキスが好みで、そして放っておかれる構図にされる事の方が嫌なのだ。

―――。
「んっ…ちゅぱっ。あら…」

シビラの口から舌を引き抜くと、王子はナナリーの頭を引き寄せてそちらの唇も奪う。
銀髪の王女のわずか残念そうな声も意に介さず、ナナリーの口の中をかき回す。
満足げに蕩けた熱い息と、細くも確かな弾力のある舌。
そんな少女の可憐な口内を蹂躙するのは、最高の征服感だ。

「やぁ、だ。ほっておかれるのは、私だって嫌だもの…」

そんなシビラの声が聞こえてくると、王子とナナリーの顔のちょうど真ん中に、もうひとつの顔が寄せられてくる。

「んっ、ちゅう、っ♡」
―――まったく、仕方がないな。

ナナリーの唇から顔を離した王子はそう溢した。
そして苦笑しながらシビラの頭の後ろに手をやり、掴む。

「ん…あああっ♡れろぉ…」
「ひゃん、ちゅぱっ、れろ…」

掟破りの、二人同時のキスだ。
流石にそれぞれの口をぴったりと塞ぐわけにはいかないが、各々が舌を突き出すようにして、ほんのわずかなスペースで濃厚に絡み合わせる。
口からだらだらと垂れる唾液は混ざり合い、どれが誰の物か判然出来なくなる。
三人の唾液が混ざり合い各々の体に零れ落ちていくのは、あまりにもいやらしかった。
やんごとなき血を受け継ぐ、正真正銘の高潔な姫君。
気品にも似た清廉な空気を纏う、純白の可憐な弓兵。
そんな二人の体を、唇を、こんな倒錯的なキスで消費していくのは、あまりにも突き抜けた最高の満足感だ。

「んんっ、あっ、ちゅ、あっ、あ！」
「れろれろっ、んんっ！？ああうっ」

キスだけではない、彼女たちを支配しているのは俺だと言わんばかりの体の動かし方。
ナナリーに対しては突き上げを激しくし、シビラにはその秘裂に指を突っ込み、ぐちゅぐちゅとかき回した。
直接的なセックスの相手をしているナナリーはもちろん、昂ったシビラに対してもその責めは効果抜群だ。
その上で、二人の舌を率先して嬲っていく。
だが当然、そうしていると王子自身の絶頂もどんどん近付いてくる。
二人の美貌の少女の唇と体を暴き続ける時間は、当然永遠に続けられるものではない。
そして―――。

―――！！！！！
「「あっ、れろぉっ、あっ、あっ、あああああーーーっっっ！！！！！」」

奇しくも、全身を貫くような絶頂は三人に同時に訪れた。
ナナリーの子宮にはこれでもかと言わんばかりに精液が注ぎ込まれ。
純潔の証は傷つけないよう浅めの攻めをキープしていた王子の指は、それでも痛いほどに締め付けられた。
悲鳴と熱情の残滓が残る中、三人は思わずぺしゃりと布団に倒れ込んでしまった。

「き…もち、よかったぁ…♡」

絞り出されるような快感の声。
ふらふらと震えながらも体を起こしたのは、まずはやはりシビラであった。
剛直でヴァギナを貫かれて直接体中を突き回されていないだけ、ナナリーに比べれば負担は幾分マシなのだろう。

「…ふふっ。王子、だいじょうぶ…？」
―――ああ、もちろん。

息を整えながら返事する王子。
そんな様を見やりながら優しく伸ばされるシビラの手の先には、王子の体の上に横たわるナナリーの姿があった。

「ほら王子、見て。ナナリーったら、疲れて気絶しちゃってる」
―――やりすぎたな？
「そうね、やりすぎだわ。けしかけた私がいう事じゃないけど」

魅惑の肢体を惜しげもなく男の体の上に押し付けるように投げ出し、ナナリーは荒い息をついている。
シビラの言う通り、一時的にその意識を失っているようだ。

「…ね。お風呂、行かない？」

彼女の提案は、実に魅力的だった。
諸々の体液と疲れに塗れた身体をお湯に浸せば、それはとてつもなく気持ちいいだろう。
だが、しかし。

―――ナナリーはどうする。
「変なこと聞くのね。一緒に連れて行ったらいいじゃない」
―――しかし、気絶していて…。
「よく言うわね。それ以上に自分が離す気ないくせに」

からかうように投げかけられた言葉を受け、王子は黙る以外になかった。
ちらと目線を下にやる。
儚げな絶世の美貌、透き通るような金糸の髪、悩まし気に上気した肌、ペニスに直接伝わる膣肉の蕩けた感触。
我が手で気をやるほどに絶頂させた極上の体が、こうして自分の腕の中で無防備でいること。
…言われずとも分かっていたが。
なるほど、手放すにはあんまり惜しい。

「ん…あっ」

意識を失ったナナリーの口から軽いうめき声が漏れる。
ナナリーの足を固定し、繋がったままでその身を起こされたからだ。
彼女の無防備な様を見るだけでペニスは既に甘勃起したため、運ぶ程度には支障がない。
その強欲な様を見てくすりと笑ったシビラもまた、王子の横についてベランダへと向かった。

「ほぉらナナリー、ごめんね。服、脱がすから」

備え付けの脱衣所で、申し訳程度にナナリーの体に纏わり付いたピンクの浴衣を剥がすシビラ。
王子はナナリーを抱き上げているために手が空かないので、その白い体を全裸にさせるのは彼女が行う外ない。

「よしよし、いい子ね。じっとできました」

蕩けた笑顔のシビラに服を剥がされ、気を失ったまま髪飾りも外されるナナリー。
そんな彼女の乱れた吐息を自分の肌で感じていると、まるでナナリーを人形のように扱っているかのような背徳感で身震いがする。
浴衣と髪飾りを一緒くたに脱衣かごに入れたシビラは、申し訳なさげに微笑んだ。

「すぐに畳まないのは、お行儀が悪いけど…まぁ、今は仕方ないわね」

そう言いながら、自分の浴衣も脱いでいく。
育ちのいい王女として、普段は細かな所作においても美しくこなすのがシビラだ。
が、クタクタになった状況ではそうも言っていられないようだ。
髪の飾り紐を外し、ツインテールにまとめた髪を本来の長髪へと降ろしていく。
共に全裸になり、夜空の下のベランダに出る。
寒い寒いと言葉を交わしながら、王子とシビラは共に急ぎ足で湯船に向かった。
当然、抱え上げたナナリーを万が一にでも落としたり倒れこんだりしないように注意しながらではあるが。

「ッ…ああ、効くー…」
―――おぉ…。

湯船に浸かると、ちょうどよい温度に保たれたお湯がじっくりと一行の体を包み込んでいく。
シビラと王子は、二人して温泉の心地よさに舌を巻きながら腰を下ろした。
心なしか、王子の腕の中のナナリーの吐息も快感を堪能するかのような柔らかみを帯びた。
…すぐにペニスで貫かれたままに体勢を変えられ、「あっ、んんっ」というような悩ましい声を漏らさせられたが。
意識を失ったナナリーを自分の胸板に寄りかかるようにさせる王子。
ナナリーがずり落ちないよう片腕で彼女を支える王子の小脇に、シビラがいそいそと寄り添ってくる。
王子はシビラの肩に腕を回し、すっと抱き寄せた。
子猫のように満足げな溜息をもらす姫君に苦笑と愛おしさ、双方が混ざったかのような声が王子の唇から零れた。
そのまま、舞ったりとした時間が流れる。
先程までの激しいセックスが夢であるかのような、穏やかな静謐と緩い快感に満ちた時間。

「…あん♡」
「ん…」

だが、まあ、これほどの美少女を両脇に抱きかかえているのだ。
何もしないというのもそれはそれで味気がなさすぎる。
半ば自動的に王子の両手は、シビラとナナリーそれぞれの柔らかな胸をゆるゆると揉みしだいていた。
糾弾半分、甘え半分で見上げてくるシビラの視線に笑顔で応える王子。

「…ふふ。付き合わせたナナリーには悪いけど、珍しいことしちゃった」

片手を動かすと、お湯の中に滑り落ちたナナリーの長い金髪を手に取り、体の前で弄ぶシビラ。
その手つきは、ただひたすらに穏やかだ。

「ねえ、王子。私がセックスしてもらえなかったのは残念だったけど、たまにはいいものね」
―――というと？
「ふふ、ちょっとヘンタイさんみたいだけど…」

湯の中を泳ぐシビラの片手が、今度はナナリーの下腹の上に移動した。
優しく撫でるそこは、王子のペニスが突き込まれている事で本来よりも軽く膨れ上がっているようで。

「いつもはめちゃくちゃにやられちゃってクタクタだけど。主役を人に譲った時は、あなたがどれほど頑張ったのかをきちんと見られて、楽しいもの」
―――確かに、あまり健全な性癖とは言い難いな。
「ナナリーほどに気心が知れてる相手だから、というのもあるけどね。…私、そのケはないはずなんだけど…この子、ちょっと可愛すぎない？正直クラッと来ちゃったわ」
―――ナナリーに懸想をするのも、俺以外にそういう目を向けるのも勘弁してもらいたいが…。

ころころと鈴が揺れるように笑うシビラは、愛おしげにナナリーの下腹を撫でた。
その穏やかさはナナリーに対してのものか、その奥の王子に対してのものか―――もしくは、その胎に宿ったかもしれない誰かに対してのものか。

―――もし先に誰かとの間に出来てしまっても、シビラは大丈夫か？
「正妃が私であれば、いいんじゃない？あなたのハーレムの子たちを散り散りにさせるなんて、私にはとても」

ナナリーだけじゃない。
私の愛する人にとっての、同じような大切な人々であるのだから、と。
そう嘯くシビラの横顔は、まるで慈母のようだった。

「例えばナナリーがこのままおなかを大きくしちゃったとして…私はいいわよ。その子には、私達の連合王国の、栄えある最初の後継者の大切な家族になってもらわないとね」
―――きっと、幸せな家族になるだろう。
「そうね。ううん、そうしなくちゃいけない。普通の家族とは違う、ヘンな私達の元に来てくれる子供達だものね」

夜の風に冷やされ、湯の熱に暖められ。
情事の相手を務め、情事を傍らから眺め。
どっちがどっちだか判然としないそんな夜だからこそ、シビラもまた普段とは違う、突飛な未来予想図を口にしているのかもしれない。
そんな彼女を愛しく思い、王子は片腕にナナリーを抱きしめながらも、シビラの銀糸の髪に手を通し、梳くのだった。



「…あ、ぴくってした」
―――。
「王子。今またナナリーの膣内で出したでしょ」
―――気持ち良くて、つい。