シラルカ
[露天風呂]
賑わう大浴場を横目に露天風呂へと足を向ける。赤毛の上にはツンと耳が立っていた。リカントだ。
騒がしいのが嫌いだという訳ではない。耳に障らなければ好ましくもある。だが……時には静かな時間を欲するものだ。
シラルカ
[露天風呂]
「露天風呂があるとは聞いていたが……足を運んで正解だったな」
かけ湯で汗を流し、緩やかに足先を水面につける。外気温と湯の温度差が何とも言えない心地よさだ。何より……
シラルカ
[露天風呂]
「星を見ながら湯につかるのは……思いのほか楽しいかもしれない」
ゆっくりと体を湯に沈め、お湯に包まれほぅ……と息を吐く。言葉にするのは難しいが……悪くない気分だった。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
ひとりきりの満喫を邪魔するように、濡れた足音がひたひたと近づいてくる。
シラルカ
[露天風呂]
シラルカは一人が苦手ではなかった。苦にしたこともない。他者と関わるのは相応に労を要する。それが嫌という訳ではないが、一人でいる方が楽でもあった。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
湯船へそっと身体を沈み込ませたのは細身のエルフだった。肩まで浸かってふうとため息を漏らしている。
シラルカ
[露天風呂]
何より……孤独は己の感覚を研ぎ澄ます。神経の隅々まで意識が行き渡り、己の輪郭を確かめられる。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
若いエルフ──といってもエルフなので数十歳だろうが──だったが、みずみずしさの中にどことなく色気を帯びている。
シラルカ
[露天風呂]
空の色。夜の闇は色濃いが、星の光が滲めばかすかに青く見える。風の流れ、虫の声。肌を撫でる空気の温度。湯と木と草の匂い。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
近くにリカントが浸かっているが、エルフの方から話しかけてこようという気配はなく静謐は保たれていた。
まるでひとりきりであるかのように静かだ。月の無い昏い夜である。星明かりだけがおぼろげに地上へ光を投げかけていた。
シラルカ
[露天風呂]
特別……意図があるわけではない。ただ今日はそういう気分にならなかったというだけだ。誰かが近くにいることは認識しているが、それに意識を割こうとは思わない。挨拶でもされれば別だが、そうではないのなら格別に行動を起こす必要もない。
水面に広がる波紋が一つではないことだけが、それを示している。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「…………………………。…………………………? あら…………?」
不意に顔を上げた。きょろきょろとリカントのいるあたりを見ている………ようだが、その焦点ははっきりとしない。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「ひょっとして………………どなたかいらっしゃいますか…………………………?」
シラルカ
[露天風呂]
身を隠しているわけでもない。自分のことではないだろう……と思うのだが。
こちらを見ているように思われるな……
シラルカ
[露天風呂]
「……いるが」 一応の返答
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「ああ………こんなに湯気が立ち上っていると分かりづらくていけませんね」
「おひとりで満喫されていたところ、失礼しました」
シラルカ
[露天風呂]
「構わない。元より公衆浴場だ、それを主張する権利は誰にもない」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「お心遣いありがとうございます。では遠慮なく……」
奇妙な物言い。湯気は確かに立ち上っているし、月がないから暗くはあるけれども、暗視のできるエルフが誰かいるのを見落とすというのも不思議な話。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
エルフはシラルカの言葉に安堵したように微かに微笑み、立ち上がりかけた身体を湯船の中に戻して露天風呂を満喫している。
シラルカ
[露天風呂]
「あぁ、気にせずにそうするといい」
エルフの言葉は奇妙だったが、それを深く追求することもない。多少の想像は及ばないでもないが、事実だとしてどうということもないのだし。それこそ彼女が……それを理由に溺れかけでもすれば別だが。問題なく過ごせているのなら、何も徒に言及する必要はないだろう。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
────こうして露天風呂では静かに時間が過ぎるのだった。
スフェイン
[露天風呂]
「ふむ、こちらは随分と静かだ」扉を開けて
トト・ピュセリア
[露天風呂]
もうもうと湯気のあがる露天風呂。空には星だけが瞬き、既に湯船にはリカントがひとり、エルフがひとり。
スフェイン
[露天風呂]
「失礼する」断り入れてから入る
シラルカ
[露天風呂]
横目に視線を送り、了承の意を示す。特に許可など必要ないといえばない。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「どうぞ」
男性の声にも特に動じること無くそう応じた。特に怯んだ様子もなく、愛想も悪くはない。
スフェイン
[露天風呂]
「やはり外は良いな、室内はどうにも慣れない」
シラルカ
[露天風呂]
「今日は星が綺麗だ。気持ちがいいな」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「………ああ、そうなんですね」
「今夜は星が綺麗なんですね。結構なことです」
宙を見上げること無く、どこか嬉しそうに言う。
スフェイン
[露天風呂]
「ふむ、君はもしや…」トトの言葉に
「いや、気のせいだな」あまり首を突っ込む事でもないなと思いやめる
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「………どうかなさいましたか?」
途中までかけられた声の方へ向けて顔を向けながら尋ねた。視線こそそちらに向いているが、微妙にその焦点はあっていない。
スフェイン
[露天風呂]
「ああ、すまない。少し気になってしまってな、大変不躾な事ではあるが」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「…………? ………ああ」
「そうですね。拙には空を見上げても真っ暗闇にしか見えません」
湯船に浸かったまま、エルフが空を見上げる。
スフェイン
[露天風呂]
「やはり、そうだったか」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「星というものがどのように美しいかも拙は知りません。美しいと感じるものであるならそれは幸いだと、かつてより思っています」
スフェイン
[露天風呂]
「すまない事を聞いた、申し訳ない」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「すまないこと………ああ、いいえ、いいえ。どうかお気になさらず」
謝られたほうが慌てたように言う。身動ぎしたことでぱしゃりと湯船のあぶくが弾ける音がした。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「拙にとっては生まれた時からのもの。別段気に病んでいるようなものではありません」
スフェイン
[露天風呂]
「そういってもらえると助かる」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「………それに、全く見えないというわけでもありません。こうしていても御身がどこにいらっしゃるか、どのくらい離れているかは分かります」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「いえ、お構いなく」
エルフからすれば『相手の顔と思われる場所』へ向けて微笑み、再び湯船に浸かり直す。
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「お晩でーす。おっシラルカさんじゃん!久しぶり!」なんとも言えない雰囲気の露天風呂に新客が入ってきた
スフェイン
[露天風呂]
「おや、こんばんは」
シラルカ
[露天風呂]
「……む」名前を呼ばれて目を動かし。はて、誰だったか。
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「あ、現実で会うのは初めてだったっけ…?ほら夢のカジノで…」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
元気な気配がやってきた。気配のはっきりしている方は虚ろな視覚以上に分かりやすくていい。
小さく会釈をしてそれとなく隅へと移り、スペースを広く開ける。
シラルカ
[露天風呂]
「……」しぱしぱと瞬き。しぱしぱ
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「…会ったよね?うーむ、夢だからな…!あたしも自信なくなってきた…!」
スフェイン
[露天風呂]
「夢の中で会った、とは?」
シラルカ
[露天風呂]
「いや、確かにそんな記憶がある。まさか現実に記憶を同じくする相手が現れるとは思っていなかったから驚いたが」
「間違いでなければ……カスターニャだったか?」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「そうそう!あらためて久しぶり!」
「夢の中にカジノがあってねー。そこで会った人は現実で会っても同じ記憶を持ってるみたいなんだよね」一応経験はある
シラルカ
[露天風呂]
「ああ、久しぶり……というのもなんだか奇妙な気分だな。あれが現実にあったと言うのも手応えがない……し」
スフェイン
[露天風呂]
「なるほど?実に奇妙な事だ」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
くすくす。
「夢の中で出会ったなんて。面白い方……」
シラルカ
[露天風呂]
「……」 妙なタガの外し方をしていたしな……
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「最近その夢は見ないんだけどね。夢だからなんでもありで面白いよ」
シラルカ
[露天風呂]
ただの夢と思っていた……思いたかったのだがそうもいかなくなってきたな……
スフェイン
[露天風呂]
「私はこの辺で失礼しよう」風呂を出る
シラルカ
[露天風呂]
「……まあ夢の話だ、うん。話しても詮無いことだな」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
出てゆく方に小さく頭を下げて礼を送る。はて、人間のような気配だったがそれとも少し違ったような。
どのみちぼんやりとした物の輪郭くらいまでは分かってもはっきりとした緻密な造形まではこの目は読み取れない。
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「ま、話のとっかかりくらいにはなるっしょ!それはそれとしてじゃあね先客さん!」
シラルカ
[露天風呂]
視線で立ち去る男を見送る
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「さらにそれはそうと静かにお風呂入りたい人いたらごめんね?」トトの方を見て
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「いいえ、お気になさらず。あなたがたが快くお過ごしなのであれば拙も満足です」
シラルカ
[露天風呂]
「私も気にはしない。他者に沈黙を強要できる道理もないしな」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
お世辞やうわべだけ繕った言葉というふうでもなく、穏やかな声音は発言に裏がないことを示している。
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「ヨシ!いやーここの空は綺麗だね!キングスフォールの空はきったないからなー!」
シラルカ
[露天風呂]
気にしないとはいったものの本当に風情がぶち壊しになった。少々愉快なほどだ
「元気がいいな、カスターニャ」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「はっはっは!元気がとりえだからね!」今日はそんなテンションのようです
トト・ピュセリア
[露天風呂]
空に綺麗や汚いがあるのだという。形状や色合いによる美醜というのは自分には分かりづらいものだが、綺麗なのはきっと良いことで汚いのはきっと良くないことだろう。
シラルカ
[露天風呂]
「なにかいいことでもあったのかと思ったが……違うようだな。それこそジャックポットでも当てたのかと」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「当ててたらよかったんだけどね!夢の知り合いに再会した。空が綺麗だった。楽しい気持ちになるなんてそれで十分じゃない?」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
2人の客が歓談するのを前にして、にこにこと薄く微笑みながらぽつねんとお風呂に浸かっている。
シラルカ
[露天風呂]
「なるほど、道理だ」
彼女はきっと自分よりも素直に、そして敏感に世界を捉えているのかもしれない。となると、ふむ。そうか。
シラルカ
[露天風呂]
「知り合いが増えたら楽しいか?」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「んー?そうだね!友達が増えたら楽しいよ!」
シラルカ
[露天風呂]
「なるほど……ではそこにいるエルフにもそうなってもらおう」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「……………え?」
急に話を振られるなんて思ってもみなかったか、きょとんと小首を傾げる。その仕草がこの暗闇の中で暗視の加護を持たない者に伝わったかは分からないが。
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「んー?そこの人と知り合いなの?シラルカさん」
シラルカ
[露天風呂]
「いや、知らない。たまたま居合わせた」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「はい。つい先程」
シラルカ
[露天風呂]
「だが知り合いとは最初から知っているものでもない。そうなる前は皆他人だ。問題ないだろう」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「わっはっは。シラルカさんもたいがい行き当たりばったりだねえ。じゃあ自己紹介からいこうか!」
「あたしはカスターニャ・ワリフリード!キングスレイで魔動技師をしてるんだ!エルフさんのお名前は?」トトさんに
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「拙、ですか? 拙は………トト。トト・ピュセリアと申します。糸紡ぎの女神、エルピュセ様の神官の末席に加えさせていただいております」
少し戸惑った様子だったが、いざ名乗り始めるとすらすらと口にする。神官として名乗り慣れている風情がある。
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「トトさんね!よろしく!」と握手の形で手を差し出してみます
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「……………? ああ…………」
少し違和感のある挙動をした。差し伸べられた手へ正確に触れはする。しかしそこから手探りで相手の手のひらのカタチを確かめ、そっと握りしめた。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「はい。よろしくお願いいたします」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「ふむ…?うん、よろしくね!」
ちょっと反応にいぶかしげになるが、握りしめられた時点でしっかりと握り返して握手!そして少しして離しました
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「………………………………」
手を握っていた間、ふと表情が少し変わった。まっすぐ向いていながらなにか別のものに見入っていたような。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「カスターニャ様。宿はもうお決まりなのですね。でもまっすぐお帰りにならないほうがよいでしょう」
「まっすぐお帰りになると、きっと宿でこれから起きる客同士の喧嘩に巻き込まれます」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「んー?なんだろ、占いかそれとも予測とかかな?」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「そのようなものです。切っ掛け次第で少しだけ……先のことが視えるのです」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「そちらの……ルサルカ様、でしたか。風呂を出てお腹を満たすのに、献立で一番最初に目についたものは避けたほうがよろしいでしょう」
「材料が足りずにしばらく待ちぼうけを食らうことになります。きっと、ですけれども」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「シラルカね!っていうかそっちも自己紹介してもいいんだぜシラルカさん!」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「む。すみません、お名前を違えてしまいました」
「シラルカ様ですね。かしこまりました」
シラルカ
[露天風呂]
「ああ……あとに続こうと思っていたのだが、予言が始まってな」
「遅れたがシラルカだ。忠告は胸にとどめておこう」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「そうですね。それがよろしいかと」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「ふむ、エルピュセ、エルピュセ…古代神なのはいいとしてぇ…時間と未来、希望の神様…だったかなぁ?」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「未来はその者の行い次第で変じるものですから。必ずしも拙の見たものが正しいとは限りません……」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「なんか占いが関係する奇跡をくれたような気がするね」セージなので古代神くらい知っているがうろ覚え
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「はい。アルフレイム大陸ではあまり信ずる方の少ない女神ですが、ライフォス様やティダン様に連なるれっきとした古代神です」
シラルカ
[露天風呂]
「それで……今のような加護があるのか」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「どう………でしょうね」
少し困ったような素振りで手持ち無沙汰に手のひらでお湯をかき混ぜた。ちゃぷんと湯面の撥ねる音。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「これ自体は拙が生まれ持って得ていたものです。それがエルピュセ様より賜りし加護かどうかは、なんとも恐れ多いと申しますか……」
「この先のことを視る目がエルピュセ様の神殿と拙を引き合わせたことは間違いのないことですが……」
シラルカ
[露天風呂]
神の話は今一つ理解が及ばない。特別な才能があったが、それが神によるものかは分からない、しかし神官ではある、と。
シラルカ
[露天風呂]
「……神官には神の声を聞いたものがいるそうだが、トトは異なるのか」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「はい。エルピュセ様からなにか託宣をいただいたという記憶はありません」
「姉弟子によれば、覚えていないのはあなたが赤子か、もしくは母の胎の中にいる時に既に授かっていたものだからだ、とおっしゃっていました」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「まあ直接占いをする奇跡をくれるわけじゃなかったはずだし、元々占いができる人と相性がいいのかもねえ」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「よくご存知ですね」
あまりエルピュセ神のことについてはぴんとこない者がアルフレイム大陸には多い。そのためか、カスターニャの反応に対して微笑む。
シラルカ
[露天風呂]
「カスターニャは物知りだな」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「教義はよく知らないけど『希望を無くした時に、人は老人となる』って格言だけはカッコイイからなんとなく覚えてるわ」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「その通りです。エルピュセ様は直接未来を授けてくださるわけではありません。未来と希望へどのように向き合うべきかの実践をお説きになります」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「そうねえ。たとえばあたしは喧嘩に巻き込まれると聞いてちょっと面白そうだなと思ってるし」
「シラルカさんも献立で一番最初に目についたものを、本気で食べたくなったならあえて待つのもアリ」
「そういうことじゃない?」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「それは……その、なんといいますか………そうですね」
「それもまた解なりや、とエルピュセ様は仰るかもしれませんね」
シラルカ
[露天風呂]
「……そうだな。ものにもよるだろうが、そうすることも少なくはないだろう」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
虚を突かれたのか、少し驚いたような雰囲気を言葉尻に滲ませていた。そういう答えが帰ってくるとは思わなかった、というような。
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「致命的なやつならともかく。ちょっと悪い未来を聞いたって、そこに希望がありそうならあえてその未来を選択するのもアリだよね!」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「………………。そうですね」
シラルカ
[露天風呂]
「うん……?」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「あなたの捉え方は快く、伸びやかで、美しいと思います」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「といっても、拙のこのがらくたの目では美しいということが何なのか、はっきりとは分からないのですが……」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「ふふふ!トトさんが美しいと思ったならそれが美しさ!つまりあたしは美しいよ!」断言!
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「待ち受ける|運命《もの》とどう向き合うか、という点ではその答えは正しい。解なりや、です」
シラルカ
[露天風呂]
「カスターニャは自身に満ち溢れているな……」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「ふふーん!あたしは希望がたっぷり詰まった若者だからね!」
シラルカ
[露天風呂]
「若者……年を聞いた記憶はなかったが、幾つだ?」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「…そろそろハタチになるからそろそろお相手とか探したいけど」
シラルカ
[露天風呂]
「年は近いな」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
薄く微笑んだまま話を聞いていた。なんせ長命種である。
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「シラルカさんが夢の時みたいなカッコイイ男子だったらアリなんだけどなー」
シラルカ
[露天風呂]
「褒め言葉として受け取っておく。が……カスターニャならそう苦労せずとも相手が見つかるだろう」
「なにせ君は美人だ」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「…その通り!がんばるね、シラルカさん!」
シラルカ
[露天風呂]
「その上明るく前向きで気さくだ。教養もある。品性に欠けるということもない。よほどの不運に見舞われない限りそう遠からず相手を見つけるだろう」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「おおう…そこまで言われるとさすがに照れるな…。男だったら結婚を検討するよ?」
シラルカ
[露天風呂]
「ここは夢の中ではない。私は女だ。それに」
「素直な感想を述べただけだ。他意はないよ」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
くすり。唇の端に笑みを浮かべた後、身体を湯船から抜き出すようにそっと立ち上がった。
星明かりの微かな光源に青白く照らされた裸身はすらりと細長く、濡れた白い肌がどことなく艶めかしい。
トト・ピュセリア
[露天風呂]
「────では、拙はお先に失礼致します」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「…ふふ、ありがとね!あたしもいい気分のうちにそろそろ上がるよ!」
シラルカ
[露天風呂]
「あぁ、ではまた……ふむ。私もそろそろ上がるかな」
トト・ピュセリア
[露天風呂]
ふたりにぺこりと頭を下げ、ひとり先んじてひたひたと静かに露天風呂から立ち去っていく。
シラルカ
[露天風呂]
「……」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
「とりあえずまっすぐ帰ってみて客の様子をうかがうところからかなー。いやーワクワクしてきたなあ」
シラルカ
[露天風呂]
「あれほどの美人が『美しいものが分からない』というのは……皮肉が効いているな」
カスターニャ・ワリフリード
[露天風呂]
ではおのおのそんなことを話しつつ。別れていったのでした!
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
深夜、人気のない大浴場……その露天風呂。満点に輝く星空を見上げながら、長身の男が入ってくる。
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「こんな天気のいい日は露天風呂が人気だと思ったが、意外と人がいないものだな。もう皆、帰ってしまったのかな?」
身体は既に洗い終えたので、掛け湯をしてから腰に巻いていたタオルを外して畳み、ザブン────
「はぁ……いい気分だ。酒でも持ち込めばよかったな」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
ぐぐっと両手を持ち上げて身体を伸ばす。仕事を終え、こっそりと抜け出して来たかいがあった。
……バレたらまた爺に怒られるな。
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
……ちゃぷ、ちゃぷ、と。
足音が近付く
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「……ふ、ふ、ふ……奇縁ありとの啓は、このことでしてー……」
「…………」周囲を確認
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「ジュリウス殿。お久しぶりでしてー」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「いや俺はジュリオ……おお!」
突然正体を見抜かれたかと思ったが、そこにいたのはともに視線をくぐり抜け、それ以降も幾度かであった友人の姿だった。
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「こんなところでまた会えるとは、久しぶりだなエリズマ」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「ええ。カグツ神の啓は必ず当たる……でしてー」ちゃぱ、と湯に入る
「お隣、失礼致すー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「あ、うん……どうぞ」
別に特別な意図などないとは理解しているが、自然と近くに寄られるとちょっとドキドキしてしまうジュリウス19歳なのであった。
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「…………」そんな様子を見てわざわざ肩が触れ合うくらいまで近付く
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「うん……うん? あの、エルズマ、エルズマ殿? 近くないか」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「ふ……ふ、ふ……」妖しい笑み
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「……」
それを見て、どうしたものかと困った表情であっちを見たりこっちを見たり……
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「あのなエリズマ、自覚があるのかないのかわからんが、お主は世間から見ても俺の目から見ても相当な美人なのでな」
「あまり……その、なんだ。気軽に男に近づくと、妙な気を起こされるかもしれんぞ」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「ええ……理解かった上で近付いてる……としたら……いかがでしてー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「え゛……」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
自分からは絶対に触れない。でもすぐ触れられる。そんな距離感
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
思わず上擦った変な声が漏れ出た。まさか、そんな、エリズマが……!
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「……じょーくにてー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「……だよな。はぁ、びっくりした」
「お主はカグツにその身をささげたと言っていたからな。ちゃんと俺は覚えていたぞ」
(危ないところだった……一瞬あれ?って思ってしまった。不覚……!)
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「まぁ、求められれば英雄に拙の身体を貸すぐらいは……カグツ神への祈りとなりましてー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
(……これもジョークなのか、それとも誘われているのか? 相手が相手だけに判断がつかないぞ!?)
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「ふ、ふ、ふ……本命はー……こちらにてー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
ジュリウスのガイスターは思わぬアプローチに大変なことになろうとしている。精神抵抗力判定です。
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「ほ、本命とは……?」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
2d+15+7+1 ちなみに誘惑判定だとこれくらい出る
[露天風呂]
SwordWorld2.5 : (2D6+15+7+1) → 5[3,2]+15+7+1 → 28
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
マントはないけど指輪はしていていいだろう
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
|閑話休題《データの話はさておき》
木桶から取り出したるは御猪口2つと穀物を醸造したお酒……有り体に言えば日本酒
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「SwordWorld2.5 : (2D6+20+3-1>=28) → 8[2,6]+20+3-1 → 30 → 成功」
「おお、そんなものを持ち込んでいたとは」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「ふ……カグツ神の啓にてー……」
高級娼婦15の「作法判定」で丁寧に酌ををする
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
貴族12の作法で丁重に頂こう
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「身分を隠さず月見酒……おつなものにてー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「ありがとう。そちらも」と代わって酌をしよう
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「おおー……ありがたき幸せー……」恭しく受け取る
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「では乾杯だ」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「今日という日にー……乾杯ー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「乾杯。……おお、美味いな。さすが、エリズマが選んだだけはある」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「おおー……カグツ神の見立ては間違いなく、にてー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「カグツ神にも感謝だな」
そうして嬉しそうにお猪口を傾ける
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「うむ……うむ。しかし……」
す、と目を伏せる
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「うむ……どうしたのだ?」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「拙のような稚拙な娼婦の手管に動揺するのはー……いささかいただけなくー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「っ!? げほっごふ!!」
酒が気管支に入りかけた……
「な、ナンノコトカナ……?」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「拙のような若輩の身なれどー……|それ《・・》は誤魔化せずー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「い、いや……若輩どころじゃないだろうお主の実力は!」
そういって誤魔化そうとするが、高級娼婦15相手の誘惑に思わず反応してしまったのは誤魔化しようもない
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「拙の技など明日の才覚から見れば児戯の手慰みにてー……」本気で言ってるかどうかは分からない言い方
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
(例のシーンの兄上みたいな表情)
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「たしか……以前ー……良い娘に|仕込んで《いろいろおぼえさせて》妾の一人にでも、とお話したことがあったがー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「ああ、あったなそんな話も」
ころころと話題が変わる。こんな状態でなければ、もっと会話を楽しむのだが
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「強大な戦士として……上に立つ者として……英雄の器として……慣れるための練習相手の提供も……考えておりましてー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「れ、練習って……」
この状況でそういうことを言われてしまうと、またよからぬ想像が頭に浮かぶ。冷静になれ、COOLになるんだ
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「|御胤《おんたね》は稀少で正当なものー……簡単に御情けを与えることはー……許されずー……」
「……………………」月を見上げる
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「ふ、ふ、ふ……」噛み殺すように笑っている
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「そ、そうかもね……」何回か、そういうことをしちゃっているのだが、ここでそれを伝える必要もないだろう
「笑い方が怖いぞエルズマ」
「つまり、何をどうしたいのだ?」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「……えいぎょうとーく……にてー……」じょーくと言ったときと同じポーズ
「若輩の身なれど……超英雄の役に立ちたいのはー……事実ー」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
(なんだ、冗談だったのか……)
安心したような、少し残念なような、複雑な気分だ
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「俺を英雄英雄と持ち上げてくれるが、お主も相当なものだろうに」
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「拙はー……カグツ神に見初められただけにてー……」
「もし安全な練習相手を望むならー……夢枕にて願えばー……拙の元に届くー……たぶんー……」
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「カグツ神はそういう願いを届けていいのか……」
「というか、お主の元に届いたらどうする。まさか、お主が来てくれるのか?」
そう、冗談半分で
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「無論ー……」
じ、と目を見据える
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「……え」
ここでまたじょーくと返してくれるのを期待していたが、まさかである
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「何を求むー……?拙の手……脚……胸……胎……髪の一束……」
次々と並べ立て、御猪口を呷る
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「…………」
緊張した面持ちで、こちらもお猪口を呷る。ごくりと喉が鳴った。
エリズマ・オーロラル
[露天風呂]
「……友人とのひととき、というのもー……求むればー……応えるものにてー……」
再び酌をする。超英雄たちを見る者は月の他にない……
ジュリオ・リーベルト
[露天風呂]
「……そこまで言わせてしまうとは、俺の甲斐性がなさすぎたな。許してくれ」
「エルズマ、俺は、俺が求めるものは────」
月見酒に揺れるまなざしが、エリズマを見つめる。静かにその手を彼女へと伸ばし────