パナナン
[露天風呂]
更衣室から露天風呂へと、2人の小さな人影が歩いてくる。絵では全裸だけど実際はタオルを巻いているということで
ミミメナ
[露天風呂]
どちらも褐色肌で豊満な肢体。ドワーフに見えるかもしれないが実際はグラスランナーである。似た容姿であるが、2人は姉妹ではなく母娘である
パナナン
[露天風呂]
「はぁ~……ミミは私の仕事の跡をついで、ソレイユの集落に残ってくれてるもんだと思ってたけど。アンタまで冒険者やってたとはね」
ミミメナ
[露天風呂]
「えー? 見識を広めるには冒険者やるしかないっしょ? 大丈夫いつかは里に戻るからさぁ~!」
パナナン
[露天風呂]
「……ま、私もアンタの生き方にそこまで深く介入するつもりはないわ。成人なんだしね」
「で、どんな冒険してきたのよ」 ともに露天風呂の湯に入りつつ。その際はきちんとタオルを取る
ミミメナ
[露天風呂]
「舌にロッセリーニ描いてもらった! あと舌でポーションボールをキャッチしたりー…」
パナナン
[露天風呂]
「……………………………」
「なんでこう……うちの子ってみんな……アレなの………」 はぁぁぁ…と深いため息
ペネト・レイト
[露天風呂]
がらがらー
「あ、パナナンさんこんばー」
パナナン
[露天風呂]
「あら、ペネト君。お風呂ではお久しぶりね!」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「だねー」
ざぶんと湯船に
ミミメナ
[露天風呂]
「こんばんわ! ふーん、ペネト君っていうんだ?」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「ペネト・レイトだよー」
ミミメナ
[露天風呂]
「私はミミメナ・ホル・アターリ、そこのパナナンの娘よ」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「わかいねー」
ミミメナ
[露天風呂]
「ちゃんと成人してるわよ。具体的には19歳」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「僕の5つうえだー」
ミミメナ
[露天風呂]
「そっちこそ若いじゃないの! の割になかなか鍛えてるねー」 男子の肉付きを緋色の目でじろじろ眺めつつ
ペネト・レイト
[露天風呂]
「プロだからねー」しっかりと磨き上げられて鍛えられた体を見られてる
パナナン
[露天風呂]
「ペネト君も弓使いなんだったっけ?」 前のお風呂で話題に出たかどうかは忘れた
ペネト・レイト
[露天風呂]
「狙撃屋だよー」
ミミメナ
[露天風呂]
「ママと一緒だね。私はクロスボウでシューターやってるけどねー」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「グラランの人はクロスボウ多いよねー」
ミミメナ
[露天風呂]
「らしいね! 無理して弓使ってるママのほうがいろいろおかしいというかー…」
パナナン
[露天風呂]
「悪かったわね。……まあ実際ここの3人で模擬戦とかしたら私が一番に負けるだろうけどさ」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「模擬戦?」
パナナン
[露天風呂]
「仮定の話よ。ま、私は戦闘以外で冒険に貢献することを重視してるっていうかー」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「それやると疲れちゃうよー」
ミミメナ
[露天風呂]
「まあそもそも、手加減のできない射撃武器じゃ模擬戦なんてできないしー…」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「スコア勝負とかー?」
「腕力で勝負だーとかしたら僕の一人勝ちだけどねー」
ミミメナ
[露天風呂]
「どれだけ痛そうな射撃を繰り出せたか? とかかなー。私のボルツスウォームはすごいよー?」
ミミメナ
[露天風呂]
「うん……腕力じゃ絶対勝てないわね。いまアンタに襲われたら2人して為すすべもなくなっちゃうね」
パナナン
[露天風呂]
「そんな野蛮な人じゃないわよねー、ペネト君?」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「がおーーー」
と手お上げて襲う真似したあとに
ミミメナ
[露天風呂]
「きゃー♪」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「そもそもこんなとこで襲ったら爆乳で首の骨折られちゃうー」けらけら
ミミメナ
[露天風呂]
「さすがにそこまで強いおっぱいじゃないよー? 窒息はしちゃうかもだけどね♪」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「そうなんだー」
パナナン
[露天風呂]
「……長女がガチで村の男を酸欠寸前まで追い込んだ記憶が蘇ったわ」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「露天風呂でそんな顔しちゃだめだよー」
「というか犯罪行為はお店の人に怒られちゃうよー」
ミミメナ
[露天風呂]
「そうそう。あんな出来損ないのお姉ちゃんのことなんて忘れちゃお♪」
パナナン
[露天風呂]
「………んまあ、そうね。せっかくのリラックスの場なんだし苦い顔や思い出話はそこそこにしとくわ」 ふぅ、とひとつため息をつきつつ
ミミメナ
[露天風呂]
「さすがに夏といえど夜になればあったかいお風呂は気持ちいいね~」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「だねーー」
「楽しい話をしよーー」
パナナン
[露天風呂]
「最近はペネト君はどんな冒険者仕事してんの?」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「えーと…えーと…」
「ちょっと…変態かつえっちな冒険だったからちょっと…」
ミミメナ
[露天風呂]
「えっなになに!? 変態でえっちな冒険!? 聞きたい聞きたい!!」 ざばっと湯をかき分けてペネト君に身をせり出す
ペネト・レイト
[露天風呂]
「ふわわわっ!」
「ドン引きするぼうけんだよ???」
ミミメナ
[露天風呂]
「私たちエッチなこと大好きだもんね。ねー、ママ♪」
パナナン
[露天風呂]
「否定はしないけどさー……でもペネト君困ってるじゃないの」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「そういうこと話したりしていいの?」
ミミメナ
[露天風呂]
「ママも私も姉も妹も、今はみんなバラバラに冒険者やってるけどさ」
「こうして出会った時はいろんな思い出話をしてるよ。その半分以上はエッチな話♪」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「パナナンさんもおばさんモードって言ってたのに…すぐお姉さんになってるんだねー…」
ミミメナ
[露天風呂]
「……ママ、おばさんモードなんての使ってんの? こすーい」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「話してもいいけどー」
「さすがに良識疑われるから個室でいいー?」
ミミメナ
[露天風呂]
「うん。聞きたいー♪」
ペネト・レイト
[露天風呂]
「移動だー」
パナナン
[露天風呂]
そういうことになった。3人とも個室へ…
イレーナ
[露天風呂]
そういえば、金髪の少年が向かっていっていった気がするが、別所に移動するか出るかしたらしい。無人であった。
やはり縁に座り、ごつごつとした岩に身体に預け、足を湯船に着ける。
イレーナ
[露天風呂]
「ひんやりしてますね……」
一度。故郷の外に出てしまうとあの環境がどれだけ生きにくかったかが分かってしまう。けれど。どうにも身体は寒さは求めるものらしい。
しかし────社交辞令だからと言ってこの傷痕を見て醜くない。とは。これでも外の常識の知識は勉強している方だとは思っていたがまだまだ抜けがあるようだ。精進せねば。
イレーナ
[露天風呂]
「分からないことばかりです……」
不安は募るばかりだ。
イレーナ
[露天風呂]
生活のこともそうだし、こんなことで心が持つかというのもはなはだ疑問だ。
エルマお姉さまもエレノアおねえちゃんも死んでしまった。殺されてしまった。一人で生きなければならないことのなんと心細きことか。
イレーナ
[露天風呂]
一人で生きていくってどうすればいいんでしょうね。
仕事はしてるし、それでお金は稼げている。だからしばらく金欠を理由に死ぬことはない。
イレーナ
[露天風呂]
でも、それで? 故郷にいる時はもっと笑っていたはずだ。
イレーナ
[露天風呂]
…………少しずつその記憶も失われようとしている。
笑い方もともに忘れてしまう。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
ヒタヒタと水気のある足音が響く
背の低い人間の男性が物珍しそうに周囲を見ながらやってきた
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
ここに通ってそこそこ経つが、今まで利用したことのなかった露天風呂に
チャレンジしてみようという好奇心である
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「ん」
人がいない…わけじゃなかったか
誰か1人いるな
イレーナ
[露天風呂]
ふと、足音がしたため振り向く。
イレーナ
[露天風呂]
「あら……」
夜の闇でも暗視の目はよく見える。
イレーナ
[露天風呂]
「ヴェニイさん。お久しぶりです」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「お?」
なんかこっちに反応した。耳からしてエルフ…おっと
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「イレーナか。久しぶりだな」
知った顔だった
イレーナ
[露天風呂]
「半年振り……くらいですか」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「そんくらいか。長いな、思ったより」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「と。いいか?入っても」
邪魔にならんのなら
イレーナ
[露天風呂]
「もちろん、どうぞ」
まだ足湯状態。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「んじゃ失礼して」
横切って雑に湯に浸かる
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「ふう……」
傷と疲れに薬湯が染みわたっていく…
イレーナ
[露天風呂]
(当たり前のように……いえ、実際当たり前なんでしょうね)
その様子を眺めながら。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
それに夜空の天井が得も言われぬ解放感を与えてくれる
今まで試さなかったのは失敗だったな
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
何の気なしにイレーナを視界に入れる
…あの依頼の時は目立つのは顔だけだったが、身体全体に火傷が広がっていた
イレーナ
[露天風呂]
視線には目ざとい。
「普段は、隠せているんですけどね」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「ん、あ。すまん」
バツが悪そうに謝罪。裸なのを置いてもまあ見られたくはないわな…
イレーナ
[露天風呂]
「いえ、いえ。気にはなるでしょう」
「こういう場に来ているのも私ですから」
見られるのも、当然分かったうえだ。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「そうか」
これ以上はこの件に触れないことにしよう
気まずい…
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「最近どうよ、そっちは」
話題と空気を変えていく!
イレーナ
[露天風呂]
「あの時と、あまり変わりはありませんね。依頼を熟して、お賃金を得て、それで生活して……」
「目的というものも特にないので、それの繰り返しです」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「そんなもんか」
冒険者やる理由はそれぞれ
イレーナの場合は生きる為とかそんな感じなのだろう
イレーナ
[露天風呂]
「そんなもんです」
あえて砕けた口調をまねる。
「ヴェニイさんは如何ですか」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「なんだそりゃ」
「俺は…そうだな、そういえば」
「この前ここで会ったぜ、シユウに」
真似にクスリと笑って
自分の事を話す前に
イレーナ
[露天風呂]
「シユウさんもこのあたりで活動しているんですか」
「懐かしいですね……お世話になりました、彼にも」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「アイツ、奈落の壁で仕事とかしてたみたいだが」
「元気そうだった」
イレーナ
[露天風呂]
「……随分北方へと行っていたんですね」
出会うことがなかったのも納得だ。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「だな」
「そんで俺だが…列車の護衛くらいかね。最近やったデカい仕事は」
イレーナ
[露天風呂]
「列車……ドーデンのキングスフォールですか」
「こっちに来るとき、乗ったのは覚えています」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「知ってたか。絶えないみてーでな、いろいろトラブルが」
「冒険者への需要も消えないってわけよ」
イレーナ
[露天風呂]
「大きい街でしたしね……」
見たことない魔動機が怖くなってブルライトに流れることになった。ミスリアはスルーに迷うことはなかった。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「相応に危険だったがね。噂に違わず」
「あの時のカメほどじゃなかったが」
早い鳥にデカい熊に…
イレーナ
[露天風呂]
「とんでもない巨躯だしたからねあのカメは……」
「討伐に成功して良かったです本当に……」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「だなぁ…」
しみじみ
イレーナ
[露天風呂]
「しばらく類似事件も起きていませんし、あの流れは止められたと思いたいですね」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「おう。勘弁だ、またあんな目に合うのは…」
思いだしてげんなり顔
イレーナ
[露天風呂]
……あの時は子宮にダメージを送られるとか散々でしたね
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「ま。行ってみてもいいかもな、カネに困ったら」
「イレーナの実力ならなんとでもなりそうだ」
キングスフォールの話
イレーナ
[露天風呂]
「そう、ですねえ……」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
散々だったねぇ…口にはしない
イレーナ
[露天風呂]
「考えておきます。少しは都会の街並みにも慣れて来ましたし」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「来たんだったか、田舎の方から」
そんな話をしていたような…今初めて聞いたような…
イレーナ
[露天風呂]
「故郷はハールーンの方でして」
「それも、うんと山奥の辺境です」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「ならびっくりしたろ、初めて見たとき」
田舎の農村出身!
イレーナ
[露天風呂]
「それはもう」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「わかる」
ぐっと同意
イレーナ
[露天風呂]
と言うが半々である。大きな心傷があったためだ。
「お家って……こんなに並べて建てるものなんですね……」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「建てないんだ、スペースを開けて」
土地が余りまくっている田舎では考えられない…!
イレーナ
[露天風呂]
「建物も背が随分と高いですし……」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「あとアレよ。品揃えが全然違う…雑貨屋の…」
イレーナ
[露天風呂]
「ああ……」
「いえ、私はそもそも雑貨屋という概念を外で初めて知りましたね……」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「あー……あるわな、村によっちゃ……」
田舎者トーク
イレーナ
[露天風呂]
「ありました……」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
郷愁と当時はわからなかった田舎の不便さが同時に襲ってくる
夜空を仰いだ
イレーナ
[露天風呂]
「懐かしいと思いこそすれ……戻ることはもうありませんが……」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
前の依頼の時の端々の会話から、おそらく血縁か姉妹を無くしているのには気付いていた
たぶん酷い火傷もその時のものだろう
家も…関係してんだろうなぁ…
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「……だな」
流石にそこに触れるのはマズい
なので当たり障りのない同意
イレーナ
[露天風呂]
ほぅ。と息を突く。
……気遣わせてしまっていることくらいは分かる。
この開放的で気持ちのいい場所には、似つかわしくない。
湯から足を引き抜く。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「上がるのか」
イレーナ
[露天風呂]
「私は、そろそろ行こうと思います。もう結構、長い時間いますから」
湯から引き抜いたら立ち上がる。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「おう」
イレーナ
[露天風呂]
「では、また」
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
「んじゃ、また」
「縁があったら」
軽く手を振って見送りましょう
イレーナ
[露天風呂]
軽くお辞儀をして大浴場をあとにします。
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
気付かれ…ちまってたよなぁ…
悪いことをしちまった
ヴェニイ・リージュ
[露天風呂]
ま、やっちまった事は仕方ない
一人になった露天風呂でしばらく温まるのだった