配信27回目  カタカタとキーボードを打ち帰る先輩達の言葉にお疲れさまでしたと返事をする、そこで少し集中が途切れて窓から外を見る、ふぅと息を吐きデスクの上の缶コーヒーを一口……うわっと。  「よっ後輩、まだ終わらなそうか?」  「いえ、あと少しですよ、先輩は終わったんですか?」  「たった今終わった」  横でにししと笑うは鮫先輩だ、俺の事を可愛がってくれる気が利く先輩で大分スケベな頼りがいのある鮫さん、俺のすぐ横まで椅子を転がすと片手で太腿をすりすりしてくるからぺしっと叩く。  「先輩、会社でそういうのダメって言いましたよね」  「だってよぉ最近忙しくて時間合わなくてよ、お前の配信アーカイブで見るばかりでさぁ」  周りをきょろきょろ見ながら小さく話す、確かにここのところ残業とか予定があったりとかで先輩とは中々遊ぶ時間が取れないのは確かだ、はぁとため息をつくとじろっと先輩を見る。  「俺としたいだけでしょ」  「そ、それだけじゃねぇって!それもあるけどどっか遊び行ったり一緒に飯食ったり一緒にエッチし――ぬぉ!」  「直接的な単語禁止!禁止ったら禁止!」  「んー!」  両手を掴まれてそっと外される、ぜぇぜぇ息をする鮫先輩は殺す気かって。  「呼吸くらいはさせろっての!はぁ、まぁあれだ、今日は残業か?」  「ん~言うほど残業ってわけじゃないですかねぇ本当あと少しなので。え、なに待ってるつもりですか?」  「俺が一緒じゃ嫌か?」  「そんなわけないですけど、迷惑かけちゃうかなって。っていうか何で今日はそんなに?」  すると手を頭の後ろのヒレの下で組みながら椅子の背もたれに寄り掛かる。  「いやさぁ、最近ちょっと疲れが溜まってるしさっきも言ったようにお前との交流が減ってるし、可愛い後輩をもっと可愛がりたいんだよ。配信で見たって色んな奴と楽しいことしてるじゃないか、いやそのあれだぞ?そういうこと以外でもだぞ?だからさ、折角こんな近くで仲良くしてるんだから俺もお前ともっと時間を作りたいと思ってな」  恥ずかしそうにへへへと笑うと指で頬を掻く、こうやって隠さず好意を伝えてくるのが鮫先輩の魅力的な部分だよなぁ、そうかそんな風に思ってくれてるのかぁ。  「まぁじゃぁちょっと急ぎますよ」  「おいおい、そんな焦ってやるなって、ミスったら大変だろ?大丈夫、俺は他に予定ないからいつも通りな」  「はい」  鮫先輩は自分のデスクに戻ると帰り支度先にしとくーって、だから俺も残りの作業を片付けることにしたんだ。    カタカタッ    「ふー終わりー」  仕事をやっつけるとぐっと背筋を伸ばす、デスクから顔を起こした鮫先輩は少し眠そうな顔で俺を見て終わったか~?って。ははは、ちょっとからかっちゃおうかな。  「眠いなら帰ってもよかったんですよ、あ、もうお眠なら今日はやっぱり――」  「待て!待て待て、俺が何でここでうとうとしてたと思ってるんだ!今日という今日は少しでもいいから一緒にいるぞ、言っただろ?俺はお前の配信のファン……いだぁ!」  「俺も言いましたよね?もう一度言いましょうか?」  「い、いや覚えてる覚えてる」  チョップされた額を擦りながら苦笑する鮫先輩、油断しているとすぐ危ないことを口走りそうになるんだからまったく。  作業を保存して電源を落とすと帰り支度を始めながら鮫先輩と話す、でももう暗くなってるし俺と何がしたいんだろう?  「ん~、ははは、一緒に飯食うだけだって俺にとっちゃお前と一緒に居られる貴重な時間だ、腹減っただろ?俺も減った、飯食いに行こうぜ」  ぽんぽんと肩を叩くとそうだ!と鮫先輩は俺の横で指を差す、そっちには象獣人、部長が座っていた。  「配信見たぞ……?やっぱりむっつりだったな」  うぅむ、以前象部長とは成り行きでエッチな配信のゲストとして出てもらったことがある、それをしっかりと見ていたらしい。  「部長も呼ぼうぜ、俺も部長もお前の事色々知ってるし」  「で、でも」  「いいからいいから、ちょっと聞いてくるから用意してろよ」  立ち上がった鮫先輩は尻尾を揺らしながら部長に近づいていった、少し緊張気味のようだ。俺みたいに軽い感じにはさすがにできないようで背筋伸ばしてお辞儀したり身振り手振りで話している。あ、象部長こっち見た、苦笑しながら一緒にどうですかと意思表示、すると頷いた象部長は何か話している、お、鮫先輩戻ってきた。表情が明るいってことは。  「一緒に飯食いに行ってくれるって!いやぁ断られるかと思ってちょっとドキドキしてたから嬉しいな!」  そう言いながらすぐさま自分のデスクに戻ると鞄を持って椅子をしまう、本当夜でも元気だなぁ鮫先輩は。    「ふむ、仕事は終わったのかね?」  「はい大丈夫です、今日はもう帰れます」  「よし、では食べに行こうか、しかしどこに行くつもりだ?」  ん~そうだなぁ、いきなりでぱっと思いつくとしたらやっぱ前行った焼き鳥屋かなぁ、美味しかったし象部長も辛いタレ気に入ってたみたいだし。鮫先輩はどうだろう?  「お、焼き鳥屋か!いいねぇ~最近全然食べてなかったなそういや、うん食べたくなってきた!行こうぜ!」  ということでそこへ行くことになった。    外に出ると道中並んで会話をする、俺を挟んで左右に象部長と鮫先輩だ。最初こそ鮫先輩は様子を見たり顔色伺ったりしてたけどそのうちそんなぎこちなさも減っていった。  「それで鮫君は普段どんな生活を?」  「ん~そうっすねぇいや、正直仕事終わって帰ったら特にやることもないからぐうたらしちゃってますね、何かやることあればいいんすけどね~」  ちらっと俺を見る、その目をじとっとした目で返す、部長も俺達のやり取りを見て頬を少し赤くした。  「その、そういう反応をするってことはやっぱり……?」  「へへへ!この際だから言っちゃいますけど、俺、部長とこいつとの配信しっかり見ましたからね」  「っっ!」  大げさに驚く象部長は軽く咳き込み長い鼻がぶるんと回るように動くとちらちらと俺を見た。  「大丈夫ですよ、っていうか部長は俺の他の配信アーカイブ見たりしたんですか?まぁ二人とも俺の事もう知ってると思うので内容はほぼそういうことばかりなんですけど」  「い、いやそのだなぁ、恥ずかしくてまだ見れていないというかなんというかだ」  あ~象部長そもそも経験が全然ないからやっぱり鮫先輩みたいにこんなにオープンになったりぐいぐい自分から見に行ったりみたいなのはちょっと勇気いるのかな。  「興味がないわけではないのだが、やっぱりすぐ横にいる君の知らない部分というか、君の友人だろう人と君がそういう行為をしていると思うと」  「興奮して勃起しちゃいますっすか?」  「……鮫君」  「いだっ!」  ぺしっと長鼻で叩かれてる、便利だなぁその鼻。へへへと笑う鮫先輩は反省の色なしだ、でも前よりもずっと部長に対しても距離が縮まったと思う、雰囲気は悪くない。  「鮫君に聞きたいがその、み、見たのだろう?」  「え?あぁ配信なら見ましたよ、凄かったっすね」  「それでその、わ、私の裸というか……け、毛の事なのだが」  象部長の方からその話題を出してきて驚いた、部長は小さい頃から毛深くてそのことで色々と揶揄われたり悩んだりしたみたいだ、一種のコンプレックスでそのせいで結構辛い人生を歩んできた。部長はとても剛毛だからそれを人に見られることに対して凄く怖がったり視線に敏感になる、配信を見た鮫先輩が自分のその毛を見てどう思うか、気になったんだろうな。  「毛?部長の体毛ですか?いやぁ正直ビックリするぐらい多かったっすね」  「ぅ、き、君は――」  「めっちゃエロかったですね~部長あんな毛深いなら早く言ってくださいよ、俺毛深い人割と好みなんすよね、ほら俺鮫でしょ?つるつるだから毛深い奴はついつい触りたくなるし」  いやなんで俺の頬ぷにぷにするの。っとと、ちょっと!毛が生えてるからってそんなあちこち触らないでくださいよ!耳くすぐったい!  「本当か?その、気持ち悪いとかなんかないか?」  「え?いや全然むしろ好感触なんですけど、なんでですか?俺実際あれ見たら普通にチンコ立つんですけど」  「な……」  ははは、部長の顔面白いなぁ、頬を真っ赤にして呆然と口を開けていた。そのうち片手を頭に当てて俺をちらっと見ると、君以外にも確かにいたな……凄いのがって。だから言ったでしょう部長の毛深いのがいいって人はもっといるって。まぁまさかこんな身近にいるとはさすがに思ってなかったけど。  「んん?」  分かってない鮫先輩は頭にハテナを浮かべている、部長は少し嬉しそうに笑うとありがとうなって。  「ぶ、部長の笑い顔って俺初めてかも。部長いつもむっつり……じゃないむすっとした顔ばかりしてるんで」  「悪かったな、そういう性格なんだ」  「いたた!何もそれが悪いとは言ってないじゃないっすか!いやー止めてくれ~!」  また叩かれてる、ははは、この二人もかなり打ち解けてきたみたいだ。でも良かった、部長もこうしてふざけているけど楽しそうだ、あの硬い表情が少し柔らかくなってるのが分かる。まぁそれでもまだまだ俺達みたいな顔をするのは時間かかりそうだけどね。    ガララ    お店に到着すると中に入り今回は三人ということでテーブルが置いてある座敷の方へ行くことにした、奥の隅の方が空いていたからそこにしよう。  さっそく店員がおしぼりやお水を持ってきてくれる、一言お礼を言うと鮫先輩はネクタイを緩めスーツを脱いで横に放り投げる、部長も同じようにして少し楽にすると綺麗に畳んで横に置いた。性格出るなぁ、俺も勿論ちゃんと畳むぞ。  「それじゃぁさっそく頼みましょうか」  「よぉし俺はそうだなぁ、やっぱねぎまとかわと、軟骨も美味そうだし」  「そうがっつかずゆっくり頼みなさい、後で追加してもいいのだから」  「えへへ」  さすが部長というだけあって部下の面倒はしっかり見てくれる、赤くなって照れる鮫先輩は頭を掻くととりあえずビール行こうぜって。仕事終わりにはやっぱりこれだよな~。  店員さんを呼んでビールと軽く今食べたい物をそれぞれ何個か頼んだ、それが到着するとビールのジョッキを持つ。  「それじゃぁ仕事終わりに!かんぱ~い!」  「「乾杯」」    カコン    「んぐっんぐっ!ぷは~っ、やっぱり美味しいなぁ」  「がはは!後輩おっさん臭え~な~」  「む!いいじゃないですか今くらい、むしろこうやって気を抜いたほうが美味しくなるんですよー分かりましたかジジイ!」  「俺はまだそんな歳取ってないっての!」  「やれやれ、子供のようだな君達は」  ちょっとしたふざけ合いが心地良い、鮫先輩も象部長も気の許せる人だから自然体で接することができるのが嬉しかった。さぁて焼き鳥を……あっ!  「先輩そっちのは!す、少しにした方がいいですよぉねぇ部長、うわ」  「ん?あぁそうだな」  まぁたこの象さんは~、っていうかつくね好きなのかな、丸いおっきなつくねにあの辛辛タレを余すことなく全体に塗りたくってる。一度その辛さを味わったから今見ても正気の沙汰とは思えない。  「え~そんなにか?部長あんなに付けてるぞ」  「あれは部長がおかしいんです、人じゃないんです」  「こらこら、私は普通の獣人だ、ちょっと辛いのが好きなだけのな」  「ちょっとじゃないから言ってるんですよ」  「そんなになのか?へへ、興味出てきたな、まぁじゃあ半分くらい」  ねぎまの肉とねぎに一つずつべたっと。  「それじゃぁいただきまーす」    ハグッ    あ~あ知らないぞ~。  「んー美味い!なんだそんなに……ん?んっ!んんん!」  途端に片手をばたばたして涙目になってるから目の前にジョッキを見せて手に持たせる、それを持つと一気に飲みこんだようだ。  「んぐっぐっんっっっぷはぁ!はぁはぁ、な、なんだよこれ、食い物じゃないだろ」  「だからいわんこっちゃない」  「やれやれ大げさだな、虎君も似たような反応してたがちょっと辛いくらいじゃないか」  「……なぁ後輩、部長って人じゃないのかな」  「この人は何か違う生命体だと思います」  「私のことを何だと思ってるんだ」  いやいや何で普通の顔して今もモグモグしてるんですか、俺と鮫先輩はそれを若干引いた顔で見ていたが象部長は美味しいなと言ってご満悦のようだ。  「俺達は普通のしようぜ、普通の獣人だからな」  「そうですねぇあんなタレ置くべきじゃないんです」  「君達あんまり私の事を馬鹿にすると後が怖いぞ」  「あー冗談ですって!部長権限使わないでくださいよ!でもほんとこんな辛すぎるタレ食えるのかなり少数だと思うっすけどねぇ」  「う~ん、本当にそんな辛すぎるものか?」  ははは、まぁ美味しいって本人が満足して食べられてるんだからいいんじゃないかな、その人なりの楽しみ方で。    その後焼き鳥以外のつまめる物も頼みながら会話に花を咲かせる、段々と酔ってきて気持ち良くなってきた。  「そうだ、部長俺が配信見たって時なんかおどおどしてなかったっすか?何かあったんですかい?」  「んっ!ゲホ、そ、それを聞くか」  ちらっと俺を見るからへへへと笑って頷く。  「鮫先輩は良い人ですし他の人に言いふらしたりはしないですよ」  「二人だけの秘密持ってたのかよ~ずるいなぁ俺も加えてくれって」  すっかり出来上がった鮫先輩はへらへら笑いっぱなしだ、部長は少し悩んだみたいだが俺が前に聞いた話をしだした。    「象部長が毛の事で笑われてたって?あんな立派で雄々しくでエロいのに?」  「え、エロっ……いかは分からんが、やはり子供の頃には、象獣人でこんなに毛深いのが面白可笑しくみえるのだろう、それに何か見つけた場合子供というのは誰かに教えたがったりするものだ、集団で行動することも多い、だからやはりどうしても私が毛深いということが広まり、それを楽しむネタの一つとしてやってくることが多かった」  「まぁガキンちょってそういうもんっすもんねぇ」  テーブルに頬杖を突きながら焼き鳥を食べている鮫先輩、天井を見上げながら馬鹿な連中だなぁって。  「まぁそういうことがあってだな、大きくなってからもやはり人の目を気にしてしまうのだよ、その……配信をだな?した時に虎君と一緒にいたのだけど、彼は私の体を見ても馬鹿にしたりしなかった、彼と一緒にいて彼の言葉を聞いて配信に出て、私の中で少しずつ、もう少し自分を好きになれるんじゃないかって思えてきたんだ」  するとばっと両手をテーブルにつけてこっちを向いた、口に串を咥えながら。  「そうっすよ、後輩が何言ったか知らないけどそんな奴ら放っておきましょうぜ!俺達は部長の優しい所頑張ってる所楽しい所全部見てきて知ってるんですから、部長の何も知らない奴らに何か言われたり見られたりしたってへんって顔してればいいんすよ」  「鮫君、ははは……ありがとうな」  嬉しそうに笑うとジョッキを持って鮫先輩とまたカコンって。あぁ良かった、やっぱり鮫先輩は良い人だしその通りだ、こうやって象部長の事をどんどん分かってくれて話せる人が増えていけばいいなぁ。    ガララ    「ふ~食った食った~」  「おいおい大丈夫か?足元ふらついてるぞ」  あれから恐らく2時間くらいかな、食べて飲んでお喋りして、凄く楽しい時間を過ごした、鮫先輩はどんどん止まらず飲みまくってもう頭ふわふわ状態だ。  「虎君、彼はどうしようか」  「あ~一旦俺の部屋に運びましょうかね?」  「お?それって誘い?」  「……違います」  「ははは、彼は体大きくて重たいだろう?どれ、私も手伝おう」  「部長も誘ってきたぁ」  「……違うぞ」  やれやれ、だらしない大人だなぁ、両腕をそれぞれ肩にまわしながらここから少し近いからとりあえずアパートに連れていくことにした、階段を慎重に背中を押しながら上らせて扉を開けると中に入る。    ガチャン    「ささ、遠慮せずどうぞ」  へべれけになった鮫先輩はずるずる象先輩に運ばれると居間の方へ行って床に寝かされたようだ、いい大人がだらしないんだから~。コップに水を入れると持っていきテーブルに置く。  「有難う虎君、ほら少し落ち着きなさい」  「んあ~」  大きくため息をつきながら寝ながら口を開ける鮫先輩に象部長は水を流し込む、その状態でよく普通に飲めるな……。  起き上がりとろんとした目でん~と体を伸ばすと脱ぎ始める、暑い暑いって。  「虎君彼どうするつもりだね?」  「う~んそうですねぇここまで酔っぱらったらもうちゃんと帰るの難しい気もするんで、まぁ今日はここでお泊りさせてもいいかもしれませんね。これで一人帰って事故起こしたら大変なので」  「俺に何をするきだ~?スケベ!」  「あのねぇ」  苦笑する象部長は少し休ませたら連れて帰ってもいいぞって。さすがにそこまで象部長に迷惑をかけられないし大丈夫ですよって伝えるとふむ分かったと。象部長も酔ってはいるが良い悪いの判別がちゃんとできるくらいにはまだしっかりしてるからそれじゃぁ私は帰るぞって言ったんだ。  「ダメっすよ!」  「ぬぉっ!な、なんだね鮫君」  足に絡みつくともっと一緒にいてください、せっかく良い気分なんだからもっと仲良くなりましょうよ~とか変なことを言い出した。  「……彼は悪酔いするタイプだな」  「はは、そうですね、こうなったらもう部長も諦めるしかないですよ、ほらほら部下の面倒見なきゃ」  「はぁ、部長というのも大変だ、虎君すまないが私にも水を一杯」  「はーい」  立ち上がると台所へ行く、そこで水をコップに入れて戻ると象部長は脱ぎ始めていた、ネクタイにスーツにワイシャツ、下着まで……?そんなに?  「さ、鮫君が私の裸を見たいっていうから」  「うおー!本当に毛深い!これが動画で見た部長の生体」  「生って言うんじゃない」  上半身裸の部長を目をキラキラさせて舌を出す、何を言う前に触りだして象部長は少し声を出す。  「有難う、ん」  水を飲む象部長に構わず胸やお腹をさすさすと。  「やば、興奮してきた」  急に立ち上がったと思ったら服を脱ぎだした、さっさと上半身をさらけ出すと今度は躊躇なく下半身も。当然象部長は頬を赤くして驚き顔を逸らす、チラチラ見てるけど。  「俺の体気になります?触ってもいいっすよ、ほらほら。後輩お前も脱げ!」  えぇこっちに飛び火してきたし。言っても聞かないもんなぁやれやれ。俺も上半身を脱ぐと鮫先輩は満足そうだ。  「う、うむ……お、本当につるつるなんだな」  「がはは!毛の一本も生えてないっすから部長とは真逆っすね~、中々楽しいでしょ?」  「これは少し新鮮だな」  俺達以外誰もいないから象部長も片手で遠慮なく触っていた、結構楽しんでるみたい、酔いがそれを加速させているのかもしれないけど。  「そうだ!後輩配信しないか?」  「え?こんな状態で?」  「むしろこんだけ酔ってなきゃできないこともあるだろ、まぁ後輩とは酔ってなくてもセックス配信できるけど」  「……虎君、彼ってここまで大っぴらに言う性格なのか?」  「ははは、酔ってるから饒舌になってますけど、部長が言ってほしくないとかそういう約束とかはちゃんと守りますから」  いや、でも俺会社で言うなってこと何度も口走ってるし怪しいか?大丈夫だよな多分。  「部長も出てくれますっすよね?」  「配信することは決定事項なんですか」  「むぅ、まぁ一度出て雰囲気は分かったからまぁ、どうしてもと言うなら」  「どうしても!」  「はぁ、言われてしまった」  嫌ならいいんですよ?って、でも象部長は苦笑すると顔を横に振って、私もまったく興味がないわけじゃないと。あの時貰ったコメントで嬉しかった、私の事を好きだって、馬鹿にしない君達のような人が見て喜んでくれるならと。  「まぁ、直接見られてるわけじゃないがこれは練習も兼ねてだな。いつかは実際の視線も気にならなくなるように」  「分かりました~そういうことなら!じゃぁ準備しますんで、あ、どういう配信――」  「エロい配信!」  途中で予想付いたけどやっぱりというかなんというか。俺の周りにはこういう人ばっかりか。いや俺もか。    少し悩んだが象部長も鮫先輩も体大きいからパソコンをテーブルの上に移すことにした、椅子でもいいけど狭いしこんなに酔ってて危ないからね。地面に並んで座るとウェブカメラを配置し、ヘッドセットを装着すると準備をする。  「それじゃぁ行きますよ~」    カチッ    『あ~っと、いつもながら音量調整中……お、こんばんはーはいはいお疲れさん、今日は少し遅めだな』  〔わーい起きてて良かった〕  〔今日は鮫さんと象さんがゲストなんですね~〕  〔鮫さん凄いご機嫌?〕  『あぁ外でちょっと飲んできてな、皆酔ってるんだが、うおっと!』  『へへへ、こんばんは皆、酔い鮫だぞ~ほらほら部長も』  『う、うむ、こんばんは』  俺の肩に腕を回すと頭を撫でられる、そのまま頬をくっつけてすりすりされた、お前は本当にふわふわだなぁって。  『まぁこんな感じで完全に出来上がっちゃってるんだけどさ、今日はどんな配信にするかって思ってたんだが先輩がねぇ、あっちょ!』  「へへへ……」  〔エロい顔してる鮫さんエロい〕  〔内容決まりましたね、こっちも全裸になりました〕  〔うおーセックス配信来たー!抜いたら寝る!〕  いきなり股間を触られ揉まれ、ちらっと視線が合うとキスをしてくる、それは短くすぐ離れると押し倒されてしまった、そのまま強引にベルトを外されズボンを取られてパンツを脱がされ、なんか手慣れてない?  「ほらほら……えぇっと象先輩も、男三人全裸にならないと。配信はそれを望んでますっすよ」  「あのねぇ鮫君、私は君みたいになんでも潔くとはいかんのだよ」  ちょっと焦ったがぎりぎり部長の事を言い換えるくらいには頭を働かせてくれたようだ、呆れながらも象部長はゆっくり恥じらいながら全裸になると鮫先輩はおぉー!と目を輝かせる。標的が俺から変わり近づくと横にくっ付いて片手で胸や腹など体毛を撫でまわしている。  「やべぇすっげぇ毛の量、はぁ~いい匂い」  「こ、こら鮫君待ちなさい!止めっおぉ!」    ドテン    勢いのままに倒されると横から覆いかぶさるようにして胸や腹の体毛にスリスリしている、俺は起き上がるとウェブカメラを調整してそれが映るようにした。  〔これはかなり酔っぱらってるな……〕  〔いい歳したおっさん同士の絡みいいぞー!〕  〔正直この構図だけでもめっちゃ興奮する、虎さんも混じって!〕  『俺もか?ははは、まぁそうだな、今更遠慮もないか』  そう言いながら鮫先輩とは反対側に行くとゆっくり横になり下から象部長を見上げる。  「君もかね虎君」  「はい、俺だって象先輩の体凄くエロいと思ってるんですから、いいですよね?」  「まぁ……どうせ何言っても止まらないだろ君達は」  それを承諾として片手を伸ばすと胸や腹を撫でる、あぁこうしてみると本当に良い体してるなぁ、この剛毛もめっちゃ興奮する。片足を象部長の太腿に巻き付けるように乗せると顔を寄せて乳首に吸い付いた。  「んっ!」  「じゃぁ俺も」  「んはぁ!き、君達ちょっとは加減をっくぅぅ!」  俺と鮫先輩で二つの乳首をぱくりと咥える、舐めまわし吸い付きながら二つの手で胸を腹を撫でて毛を指に絡ませたり梳かしたりした、途端に体を震わせると象先輩は長鼻が持ち上がり恥ずかしそうに横を向く、必死で声を我慢しようとしているようだ。  「はぁ、ヤバイ止まらない、めっちゃ先輩の体美味いっす」  分厚く広い舌を出すとベロンと腹の毛を毛繕いする、そのまま下へ流れていくと少し硬くなっている象部長の黒くてデカいチンコを口に含んだようだ、途端に甲高い声が象部長から飛び出る、相変わらずあの強面の顔から出る声とは思えないし普段の部長の姿を知っているから表情も相まってなおさら興奮してしまう。  「先輩、キスしたいです」  「虎くっんん!」  よじ登るとやや強引にキスをし舌を入れる、困惑気味ではあるが何とか頑張って協力してくれようとしてるのが分かった、それに象部長も案外まんざらでもないと思う。  「んっんん」    ジュブッジュブッ    「んぐぅっはぁ、でっけぇチンコ、すげぇエロい……美味ぃ……んん」  〔大きくて毛深い象が群がられてるのめっちゃそそる〕  〔右手が止まらない、こんなのすぐイっちゃうわ〕  〔俺も混じりたい、俺も食われたい!〕  「っぷは、さ、鮫君そろそろ私は……んん!?」  限界が近づいてきてるのだろうそれを伝えようとするが俺はそれをさせない、片手で顔を向かせると口を奪う、空いている手で象部長のヌメる乳首を指で弄くりまさに食らいつくようにがっついてキスをする。  「んっんんぅっんんんんんぅぅぅ!!!」    ドプッドプッドプッ    「んぐっんぐっ」  体を強張らせて射精すると鮫先輩はそれを零すことなくごくごくと飲み込んでいった、その間も口は離さず、数秒して収まるとゆっくり離れる。あ、鮫先輩カメラに口開いて見せつけてる。  「はぁはぁ、あのなぁ」  「ははは、すみません先輩、興奮して止まりませんでした」  「んぐっはぁ、先輩の精液濃くてうめー」  一瞬目を広げるとはぁと溜息、象部長を起こすと鮫先輩は横に座って部長の片手を掴むと自分の股間に当てていた。  「ほらほら、鮫獣人の股間触ったことあります?」  「あ、あるわけないだろう、こ、この中に?」  「そうっすそうっす、そんなびくびくしなくても指入れていいですっすよ」  「う、うむ」  ゆっくりと太い指が入るとびくびくって震える鮫先輩、口を開きどんどん口角が上がり裂けてはぁ~って満足そうな笑みに変わっていく。部長も、こんな風になっているのか……って独り言を呟いて動かしてるし興味あるのかもしれない。  「あぅっはぁ!そ、そこ……それ、お、俺のチンコっあぁぁ!」  「これかね?本当に入っているのだな、ん?押し出される」  「や、ヤバイチンコ勃っちゃう、我慢できない!」    ヌプン    スリットから鮫先輩の真っ赤なチンコがずるりと飛び出てくる、その瞬間を見て部長はおぉと驚きの声を上げた。まぁ魚人系獣人の勃起するシーンなんてそら見ることないよな。  「で、デカいな、気持ちいいかね?」  「あっあぁぁ!いいっす、すご、ひぁ!」  ヌルヌルのチンコを手で掴むとぐちゅぐちゅと擦りだす、象部長手が大きいから擦れる部分も多くて鮫先輩さっきからがくがく震えっぱなしだ。  「こ、後輩!キス!キスしたい!」  「はいはい、なんか俺キス係みたいになっちゃってるなぁ」  近づくと両手で顔を押さえてキスをしてくる、鮫先輩の舌は広いから口の中がいっぱいになる、唾液も凄い量を分泌してて直接蛇口から水を飲んでるみたいだ、喉に引っかかって軽く咳き込んでしまう。  「す、少し失礼するぞ」  「んぁっ!ひあぁぁ!」  どうやら象部長はチンコをしゃぶりだしたようだ、甲高い嬌声を上げると力が抜けたのか横になった、それを見て今がチャンスと俺は胸を揉んだり腹を舐めたりする。う~ん魚肉味。  〔象さんその長い鼻使ってー〕  『んっ?そ、そうか、ではこんな感じでど、どうだ?』  口を離すと舌をスリットやその下の会陰部分に沿わせ舐めている、その間鼻を動かすとチンコにぐるりと巻き付けたようだ、見ているとぎゅっぎゅっと軽く締めつけたり鼻の先端を亀頭部分に当ててぐりぐりしていた。うわぁ、これ気持ち良さそう。  「ぐぉおおお!せ、せんぱそれ、ヤバッなにこれ凄すぎる!こんなの初めてっあぁぁ!気持ち良すぎるぅぅ!」  「……虎君彼はこんなにいつも煩いのかね」  「まぁ、そうですねぇ結構声は大きい方かも」  「迷惑にならなければいいのだが」  呆れながらも象部長は口や鼻を止めない、完全に目をハートにした鮫先輩はがくがく震えすぐにでもその時が来たようだ。  「イクッイクイクイクぅぅ!だめだ止められない!あぁぁぁぁ!」    ドプッドプッドプッ    チンコが膨らむと巻き付かれたまま射精したようだ、ビュルビュル長い一本の線を引くように何度も吐き出しては自分の体を汚していく、相当気持ち良かったのだろう量も回数も多いし頭を取り越して地面を汚していた。  〔いいなぁ触手攻め〕  〔あんなの二次元の世界だけかと思った……〕  〔めっちゃ体験したいんだけど!フリー触手!〕  『ゲホ、少し鼻に入って、ん?い、いや私はそんなしないからな?み、見るだけで勘弁してくれ』  ははは、象部長もちょっとずつコメントとのやり取りに慣れてきたかな、未だに痙攣している鮫先輩を起こすとはぁはぁ言いながら俺を見てくる。  「は~良かった、でもまだ終わりじゃないぜ、後輩お前が残ってるだろ、ほら横になれよ」  「まぁその、お手柔らかにお願いします」  「めっちゃ食ってやる」  お手柔らかにって言ってるだろ!本当話し聞かないんだからこの鮫は~。  場所をちょっと移動して横になるとさっそく股間に顔を寄せてくる、舌を伸ばしてチンコやキンタマ舐められるとうっと短く声が出た。  「象先輩もほらほら」  「う、うむ、ここまで来たらもうどうとでもなれだ」  言い訳っぽく言うと反対側から顔を寄せて舌を伸ばす、あぁヤバイ……これ気持ちいい。二つの舌が俺のキンタマを舐めまわす、そして二人はそれぞれ片手で俺のチンコや会陰、肛門周りを指でマッサージするように弄ってくる、象部長の鼻の乳首弄り付きだ。上も下もいっぺんに感じる所を刺激され俺はすぐにでも容量を超える快感が体中に押し寄せる、この少しの時間だけで理性が溶けるのを感じた。  〔この構図もエロいな~〕  〔全部が抜きどころ過ぎてどこで抜けばいいか分からん〕  〔虎さんはやっぱり襲われるのが似合うね~〕  「んっはぁ、後輩の体は美味いなぁ、象先輩もそう思いますよね?」  「はぁ、な、なんといえばいいか、興奮してしまう、どうにも止められない」  体中を弄られチンコを二人の手で埋め尽くされ穴には指を入れられ、こんなの耐えろって方が無理だ、頭の中ではイキたいイキたいって、ぞわぞわとした体を這うような快感が外から中から襲ってきてじっとしてられない、悶え喘ぎ、牙を見せつけながら咆哮する。  「あぁぁイクッ!い、イキますぅぅぅぁぁあああああっっっ!!!」    ビュルッビュルッビュルッ    背を逸らすと耐えられず盛大に射精する、二人は溢れ出る精液を舌を伸ばして舐めたり飲んだりしていた、嬉々として受け入れる鮫先輩に目がトロンとしてきている象部長、射精中でも手や鼻で体を弄るのを止めない。  数秒して収まると呼吸を整えながら天井を見る、あぁなんか凄い……夢心地。  「いい顔してるぞ後輩」  「こんなの誰だってこうなっちゃいますよ」  へへへと笑う鮫先輩はほら起きろって、まだ続きあるのか?  「象先輩こいつとセックスしてたでしょ」  「い、いきなり切り込んでくるんだな君は」  「がはは!先輩俺にも入れてほしいっす!俺とセックスしましょう!」  「しかし――ぐお!」  思い切り押し倒すと鮫先輩はその上に反対を向いて跨る、俺を弄っていた象部長のチンコは完全に復活していたみたいだ、うぅむと唸っていたが象部長は鮫先輩の太い尻尾を退かして穴を弄り解しているみたいだ。  「うぉっぁ!はぁ!」  〔うおー魚肉食い放題きたー!〕  〔鮫さんも受け体質なんだな~〕  〔虎さんも入れてぺちゃんこにしよう!〕  『俺も?え、スリットに?あ~そういうのもありかぁ』  こういう状況だ、エロイことは何でも試そう考えようという感じだった、聞こえてない震えながら喜ぶ鮫先輩は口から舌を出して今か今かと待っている。  「い、入れるぞ鮫君」  「はいっす!はやく、俺の鮫穴にぶち込んでほしい!」    ズブブ    「あぁぁぁぁぁっっ!」  うるさっ。大きく喘ぎ悶えると体をびくびく痙攣させる、俺の時もそうだったが象部長のチンコ太いしでっかいしで穴がめっちゃ広がるんだよなぁ、奥まで届くし。何となく鮫先輩の下っ腹がポコッと膨れたような気がした。  「それじゃぁ鮫先輩、失礼します」  「ふぇ?え?ちょ、こ、後輩お前も!?いや今入っててこれ以上は――」  「気持ちいいの好きでしょ、ほら入れますよ」  「ま、待って……」    ズブッ    「ぐああぁぁぁぁぁぁっっ!!!」  うっさっっ!チンコを無理矢理押し込んで俺のチンコをスリットに入れていく、すると鮫先輩は口を大きく開けて涎を垂らしながら咆哮した。スリットの中は相変わらずぬるぬるで柔らかくて気持ち良く、今は象部長のチンコも入ってるからか中で少し盛り上がってる気がした。  「う、動くぞ鮫君!我慢できん!」  「俺も行きますよ、ほらほら!」  「あっぁぁあっんはぁぁぁ!」  もはやまともに喋る余裕すらないようだ、力が抜けて象部長の上に倒れると俺は両手で胸やお腹を撫でまわし、象部長は後ろからしっかり体を掴んで固定しながら長い鼻で鮫先輩の鼻先を撫でまわしている。    ジュブッジュブッ   パンパンパン    〔さすがにエロ過ぎる……〕  〔上から下から串刺しで潰れてるのヤバイな〕  〔貴重な虎さんの攻めシーンだから保存しなきゃ!〕  「あっんがぁ!ああぁぁ!」  欲求に飲まれ性欲に支配され腰を止められない、激しく速く擦ると中で鮫先輩のチンコや押し上げてくる象部長のチンコの盛り上がりにゴリゴリと擦れて凄く気持ちが良い、頭が真っ白になりその中でただ一つだけ黒い文字で浮かんでくる。もっと犯せ、鮫先輩を犯せと。  「はぁはぁ、鮫君、き、君大丈夫か?苦しくないかね?」  「あっんあぁぁ!ひあぁぁ!」  答える余裕すらないみたいだが、鮫先輩は象部長の手を掴みながら離れないように指を組んでいるようだ、口角も上がってるし舌をだらんと出して目も何だか飛んでそうで……大丈夫か?本当に。  「くぅ、せ、先輩俺もうイキそうです!このまま出しますよ!」  「私も、はぁはぁ!私もイキそうだ!」  「だし、あぁぁ!出してくれぇぇ!俺を溺れさせてくれぇぇぇ!」  涙目で叫ぶ鮫先輩、すると途端に体がビクンと大きく震えた。  「漏れるッモレル!ヒグウウウウウウウ!!!!」    ゴポッゴポッゴポッ    スリット内が急に満たされていく、中で射精をしたんだろうどんどん溜まっていくとすぐにいっぱいになり腰を打ち付けるとびちゃっぬちゃっと糸を引きながら周りに飛び散る。狭い柔らかい肉の中、精液の溜った中を激しく擦る、これがどれほど気持ち良いか……。  「あぁぁイクッ!俺もイキますうぅぅ!」  「私も!あぁそんなに締め付けられては!イクッイクぞっぐおおおお!」    ゴプッゴプッゴプッ    ずんと突き入れると三人固まって射精をする、粘着質な、まるでマグマの中で空気が破裂するようなぼこっぼこっという音がしてスリットの出入り口が少し捲れ上がる、二人分の精液は当然収まることもなく、スリットからどろどろと溢れ出ては股間を幅広く汚して流れていく。  「はぁ……はぁ……」  息も絶え絶え、俺はそのまま鮫先輩の上に倒れた。  〔うわぁ凄い、どろっどろ」  〔精液風呂に入った後みたいになってるな〕  〔鮫さん死んでない?〕  「はぁ、鮫君大丈夫か?」  「ぁぁぁ……死ぬぅ……イキ死ぬ、気持ち良く死ぬぅ」  「なんですかそれ、でも確かに、気持ち良すぎて飛びそうでした」  苦笑すると目が合った象部長もやりすぎたなって笑ってくれた、鮫先輩はまぁ……うわごとのように今も快楽死~とか言ってる、本当に頭壊れちゃってないか?      『よっと、ようし映像は大丈夫か?今回はここまでだなぁ』  あの後少し休憩してから鮫先輩を退かして横に寝かせたまま終わりを迎える、起き上がれそうもないから俺と象部長を横にカメラの前で座った。  『いやぁ凄かったな、ちょっと新感覚というか新しい世界だった、三人でやるにしてもあんな感じもあるんだなぁ。鮫先輩?あ~、まぁ大丈夫だろう、凄い満足そうな顔で震えてるし。っというわけで、さすがに俺もこれ以上は仕事に支障が出そうだからこの辺で切り上げる、どうだ楽しかったか?ははは、そうか。それじゃぁまた後日な!今日のゲストは壊れた鮫先輩と象先輩でした!またな~!』  『さようなら』  〔ありがとーお疲れ様ー!〕  〔過去一気に入った!永久にシコる!〕  〔また鮫さん犯してね~〕    ポチッ    「は~い終わりです、お疲れさまでした」  「あぁお疲れさん」  終わると少し気が抜けてふぅと息を吐く、冷静になると何やってんだかとも思うけどこれが妙に心地良かったりした。象部長もこの行為に関しては嫌がる様子もないし、目が合えばほら、鼻で頭をかきながら笑っている。  「さすがにあちこち酷い汚れですね、すみません部長手伝ってもらっていいですか?」  「あぁ勿論だ、こちらからさせてくれ、その、凄く気持ち良く楽しい体験をさせてもらったからな」  立ち上がると二人でタオルを出して後始末を始めた、鮫先輩はまだ動けそうにないなぁちょっとやりすぎちゃったかな。    掃除が終わると二人で風呂に入って体を綺麗にする、戻っても鮫先輩動かないから少し心配したが……。  「寝ちゃってますね」  「ははは、相当疲れたんだろうね、それに一番酔っていたし。でも顔を見れば彼の気持ちがよく分かるな」  満面の笑みで穏やかに一定のリズムで呼吸しながら寝ている、うん大丈夫そうだ。まぁ最初から決めてはいたがこれはもう完全に帰れないな、後で無理やり服着せて布団の上に乗せなきゃ。  「それじゃぁ私は帰らせてもらう、その、ありがとな」  言いながら玄関へ行く象部長、靴を履くと振り返る。  「いや、改めて言わせてもらう、本当にありがとう」  「いやいや俺も気持ち良かったし」  「勿論そういう意味でもそうだが、それ以外でもだ」  それ以外でも?  「今日は鮫君に言った時凄く怖かったんだ、そう見えなくてもな?でも彼は私を全然嫌がらない、それどころか凄く格好良かったって。こうして私の秘密を知ってる人が増え、私に好意的に接してくれる人が増えるのは君のおかげだ」  「そんな、元々部長の人柄ですよ、それに先輩も性格良いし。俺が何もしなくてもきっとそうなってたと思いますよ?」  「どうだかな、でも……この瞬間この時は君のおかげだと思いたい、それにきっかけをくれたのは君だ」  片手を取られ、象部長は両手でそれを包んでくる。  「君がいて、君が私と仲良くしてくれた、そしてこうやって仲間が増えていくきっかけを与えてくれた、君がいたからこそ全部が上手く進んでいるんだよ。だから私は君に凄く感謝しているんだ」  軽く腕を引っ張られると足を一歩踏み出す。    ボフッ    「あ……」  「本当にありがとう、君が傍にいてくれて。君が君らしくいてくれて」  抱きしめられると顔の横でそう囁かれる、ゆっくり抱きしめると長い鼻が首に巻かれて鼻先で頬を撫でられた。  少しして離れると見つめあう。  「……私は君が……」  「え?」  「き、君が良ければまた配信に出させてほしい、私もその、た、楽しんでいるから」  視線を逸らすと耳まで赤くしてそう言った。部長……。  「へへ、勿論ですよ!」  「ぬお!」  今度は俺が部長の手を取り握る、力強く!  「また絶対出てください!二人きりでもそれ以外でも、俺も部長と一緒にいるの楽しいですから!絶対、約束ですよ!」  「虎君、あぁ……約束だ」  小指を絡めると笑いあう。  「それじゃぁまたな、明日仕事遅れないように」  「はい!それじゃぁおやすみなさい!」  「お休み」  そう言って手を振って帰っていった、象部長凄く嬉しそうだった、本当の意味で笑顔だって思える顔をしていた。そう思うと俺も心が温かくなる気がしたんだ。  「後輩~……もっとぉ」  「ははは、やれやれ」  さて、俺も寝なくちゃな、鮫先輩重いんだよなぁ……こりゃぁ寝る時まで苦労しそうだ、そう苦笑しながら俺は寝ている鮫先輩の元へと戻っていったんだ……。       完