ジャック [露天風呂]
ひっそりと音もなく、小柄な影が歩を進めている。
山中なら水浴びで済ませるのも悪くはない、が……
街中では水桶に汲んだ水に布を浸して拭う、という手間を経る必要があるのが煩わしい。
これまでなら多少身嗜みに関しては気にしない、ということもできたが。
流石に今、そうした振る舞いをすることは憚られた。
ジャック [露天風呂]
簡易に掛け湯を済ませる。汗の纏わり付いた身体が湯で流される感覚が心地よい。
そっと、足から身を浴す。
ジャック [露天風呂]
「……ふぅ」
じわじわと熱が肌から身体の芯へと伝わっていく感覚に、声を漏らした。
岩肌に背を預け、天を仰ぎ見る。
何一つ遮るもののない空には、散りばめるように星屑が浮かんでいる。
ジャック [露天風呂]
脚を湯の中でゆっくりと揉み解す。
疲れは無視できる……が、貯まっていない訳ではない。
身体とて、時には労わってやらねば音を上げる。
脚が終われば、そのままゆっくりと上体をねじって背や腕の筋肉を。
ジャック [露天風呂]
「……悪くないな」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
ヒタヒタと水音を鳴らしながら露天風呂に近づいてくる背の低い人間がいた
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「…ん」
おっと、先客がいる
見た感じグラスランナー…あれ
ジャック [露天風呂]
音を聞き取ってちら、とそちらに目を遣る。
今は眼鏡を掛けてはいないが、背丈くらいは見取れる。自分より高い程度のようだ。
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「ジャック…か?」
山で別れた後は会っていなかったが
ジャック [露天風呂]
「む。……たしか、ヴェニイか」その声を聞いて記憶を探り、名前を思い出す
「こんばんは。思わぬ再会だな」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「おう、こんばんは」
「会うとはな。まさかここで」
ジャック [露天風呂]
「ヴェニイは、ここをよく利用するのか」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「そこそこ通ってる。効くからな、ここの薬湯は」
「…っと。入ってもいいか?」
ジャック [露天風呂]
「なるほど、湯治か。僕も似たようなものだ」
「構わない。立ち話をさせて悪かった」と少しスペースを空ける、が体躯が小さいので元々だいぶ空いてた
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「ありがてぇ」
では気軽に湯に入りましょう
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「………ふう」
傷に湯が染みる。だがそれが心地よい
夜風もちょうど良い感じに体温を冷やしてくれる
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「そうだ、すまなかったな。この前は」
「あのシスターを任せちまって」
ジャック [露天風呂]
「ああ、いや。構わない」
「……というより、むしろ感謝している」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「感謝…?」
「何があったんだ、あの後」
ジャック [露天風呂]
「更生プログラムの完了まで見届ける役を負った訳だが……まあ、手持無沙汰になっていくつか言葉を交わしてな」
「最初のうちこそ、表面上の言動で戸惑うことはあった……が」
「ひたむきに努力するその姿勢は本物だ、と思えた」
「……まあ、有り体に言ってしまえば」
「そんな彼女に、惹かれるようになった」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「惹かれた」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「…惹かれた?って、その、つまり…」
ジャック [露天風呂]
「……今は、恋仲だな」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「お…おおう…!?」
…なんで!?あの出会いから恋人…って向こうも受け入れてんのかよ!?
ジャック [露天風呂]
「まあ、そういう訳で。謝られる謂れはない。むしろ、きっかけをくれたことには感謝している」
「バーミストにも会ったらそう伝えておいてくれれば助かる。無論、僕の方でも会えば伝えるが」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「そ…そうか…」
世の中、よくわからん…
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「だがまあ、了解だ」
「しかしそうか……恋仲にねぇ、あれから」
ジャック [露天風呂]
「ああ。……充足しているよ」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「ウソになるな、そこまでの流れが気にならねぇというと」
「聞いてもいいか?惚気ってやつを」
ジャック [露天風呂]
「惚気か。そうだな……」
「……強く願うと夢の中で想い人に会える、という話は聞いたことはあるか?」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「似たような話ならいくつか」
よくある都市伝説というか噂話の類だ
ジャック [露天風呂]
「ああ。僕も、然程信じていた訳ではなかったが」
「少し前に、似たことを経験してな。……聞いた話と違ったのは」
「単なる夢の中の存在、という話だったのに。出会えた彼女も、眠っている本人のようだったことか」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「同じ夢を見た、って感じか?眠っている当人同士が」
ジャック [露天風呂]
「そういうことになるな。実際、目覚めてから確認してみればどちらにも同じ記憶があった」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「ほーん」
「んでその夢の中で…仲良くなった?」
あの山の時点ではそうじゃなかったなら、そうなるのか?
ジャック [露天風呂]
「ある程度、その前にも交流は重ねていたが。明確に……その、気持ちを伝えたのはそこになるな」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「夢で告白…か」
「あれだな、なんか。小説みたいだな」
その手の本はあまり読まないけど
ジャック [露天風呂]
「そういうものか。……僕も、詳しい訳ではないが」
「類型が存在するのなら、然程的外れのやり方という訳でもなかったようで、安心した」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「告白の後は現実で付き合うようになったと」
「たしかアイドルなんだったか?あのシスター」
問題とか無かったの?
ジャック [露天風呂]
「そうだな。改めて、目覚めた後に……告げ直した」
「今のところは。……ただ、そうだな」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
うんうんと頷いている
ちゃんと現実でも告白するのは偉い!
ジャック [露天風呂]
「ふたりの時は、独り占めしてもいい、と許可を貰っている。……だから、まあ」
「問題ない、と思う」ちょっと視線を明後日にやりつつ
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「聞いておいてなんだが、俺から」
「すごい惚気だ」
笑いながら
ジャック [露天風呂]
「聞かせてほしい、と言ったのはそちらだからな。文句は受け付けん」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「なに、あるさ。まだまだ余裕は」
ジャック [露天風呂]
「それなら何よりだ。……ふむ、そうだな」
「ヴェニイには、そういった話はないのか」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「俺か?ねぇな」
「そっちには縁がなくてね」
ジャック [露天風呂]
「そうか。なら仕方あるまい」
「相変わらず鍛錬か?」普段やっていることについての質問に移行
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「終わっちまったか、惚気が」
「だな。山行が効いたか、素手で岩を壊せるまでにはいった」
それでも全盛期に戻せた、程度
ジャック [露天風呂]
「なに、言おうとすればまだ言えるが。こちらだけ喋るのでは疲れる」
「ほう。素手でか」流石に少し感嘆の色が見える
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「ま、拳で岩を砕けりゃ強敵が倒せるかっていや別なんだがな…話が」
実体験
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「言おうと思えばまだいける…って何してんだよ、普段」
ジャック [露天風呂]
「そういうものか。だが、限定された条件下でどこまで己を高められるか、というのも武の道のひとつだからな」
「素手で岩を砕ける、というのは立派にひとつの到達点だろう」
ジャック [露天風呂]
「普段か……そうだな」
「アステリア神殿の孤児院などで彼女が子供の世話をしているようでな。そちらに様子を共に見に行ったり……」
「後は、この間は共に花畑を見に行くなどした」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「花畑」
おお…なんか…いかにもデートって感じだ!
ジャック [露天風呂]
「元より、彼方此方に出向いては山に潜っているような身なのでな。そうした場所の奥地で、あまり知られていない絶景を見つけることがある」
「そうした場所を共に分かち合いたい、と思っている」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「…正直今でもできてねぇが。イメージ」
「ジャックとあのシスター…ルミナだったか?」
「2人が幸せそうなのはよく分かったよ」
ジャック [露天風呂]
「ああ」名前は合っている、と肯定
「それが伝わったのなら何よりだ。……ここに来たのも、元を辿ればそれが原因だしな」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「あん?」
首をかしげる
ジャック [露天風呂]
「あまり、街のこうした場所に来ることもなかったが」
「恋仲の相手ができた以上は、あまり身嗜みをおろそかにする訳にも行くまい」
「ある程度清潔を保つのも大事だ、と思ってな。……しかし、そのために来た場所で、思わぬ再会を果たし、話に華を咲かせることもできた」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「なるほど、そういう事か」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「ああ。俺も話せてよかった」
ジャック [露天風呂]
「君にもそう言ってもらえれば何よりだ。……縁とは、どう転ぶかわからんものだが」
「少なくとも、僕にとってはいい方向であることは確かだ」
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「そうかい」
「…さって。惚気も十分聞かせてもらったし、俺もちょっと上がるか」
ジャック [露天風呂]
「そうか。僕も上がるとしよう」
長く浸かって、芯まで温もった。
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「おっと、そうだ」
ジャック [露天風呂]
「ふむ?」とそちらの方を向いて
ヴェニイ・リージュ [露天風呂]
「お幸せにな!」
大した付き合いでもないが、恋人には祝福が必要だ
最後にそれだけ告げて上がりましょう
ジャック [露天風呂]
「……ふ」
「言われずとも。……だが、そうだな」
「ありがとう」
と返して、こちらも上がっていきました
リオン・クロフォード [露天風呂]
リオン・クロフォード [露天風呂]
「……ふぅ。屋内の方は先客がいるから避けてきたが」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「なるほど。露天も中々悪くない。風が心地良い」
リオン・クロフォード [露天風呂]
露天風呂に腰まで浸かりながら肘をついてくつろいでいる
シア [露天風呂]
「ふーんふーふふーん。お風呂―お風呂~」と能天気な声が聞こえてくる……
リオン・クロフォード [露天風呂]
「誰もいないし髪でもほどいてゆっくり……」ポニーテールの髪留めを解いて下ろそうと……
シア [露天風呂]
「ん、誰かいるー?こんばんはー!」と湯けむりの向こうににっこり挨拶を……
リオン・クロフォード [露天風呂]
「あ。こ、こんばんは」ちょうど髪を下ろしてロングヘアにしたところで振り向く
(完全に一人のつもりでくつろいでいたので他の人が来てちょっと気まずい)
シア [露天風呂]
「こんばんはー。ごめんね、一人でのんびりしてたところだったー?ちょっとお邪魔しまーす」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「ああ……いや、こちらこそ悪い。自由にしてくれ」
リオン・クロフォード [露天風呂]
(湯けむりで良く見えないが……女性か?なんか聞いたことがあるような……)
シア [露天風呂]
「ありがとー!じゃあじゃあ」と言って掛け湯をして対角線の辺りに浸かる。
「はふぅー……」とくったりとした声を上げる。
湯けむりでシルエットくらいしか見えていないが、長髪なのをかろうじて見てとって女性かな?と思っているようだ
シア [露天風呂]
「ね、ね!ここのお風呂、初めて来たんだけど、そっちの人はよく来るのー?」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「いや、初めてだ。友人からおすすめされて……」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「いい湯だとは聞いていたが……個人的には期待以上だったかな」
シア [露天風呂]
「そうなんだー?じゃあ初めて同士だねー!」にっこり笑って
「まだ浸かったばっかりだけど、凄く気持ちいいねー……体の奥の疲れまで蕩けちゃいそうな感じー」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「同感だ。ほどよく冷える風が火照った体に気持ちいい」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「普段は星が見えるそうだが……今日は厳しそうだな」湯けむりで
シア [露天風呂]
「そうだねー。風がいい感じに吹いてくれたら夜空も見えるかもしれないんだけどー……」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「のぼせないうちに晴れてくれるといいん……」
リオン・クロフォード [露天風呂]
晴れると今会話してる女性と鉢合わせしてちょっとまずいのでは?
リオン・クロフォード [露天風呂]
「うん、まあ……晴れるといいな……?」
シア [露天風呂]
「うん!……せっかくお話してるのに顔が見えないのもちょっと寂しいしねー?」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「あ、うん、そうだな」
混浴なのはわかっているがそれはそれ
シア [露天風呂]
「……あ、そういえばお名前聞いてなかったねー?聞かせてもらって大丈夫ー?」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「ん、ああ。リオンだ、よろしく。
 そっちは?」
シア [露天風呂]
「シアはシアだよー!よろしくー!」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「シアか……うん?」
シア [露天風呂]
「……ん?リオン……?」
そんな名前の知り合いに心当たりはある、が……
え あれ? リオンって リオン君って
リオン・クロフォード [露天風呂]
聞いた名に心当たりを感じた瞬間、突然強く風が吹いて湯けむりが少し薄くなる
リオン・クロフォード [露天風呂]
薄れた湯けむりで見えるようになった顔は苦虫を噛み潰したような顔をしていた
シア [露天風呂]
視界が晴れていき、見えてくる顔は……記憶の同じもので。
リオン・クロフォード [露天風呂]
「いや、声に聞き覚えがあるな……とは思っていた……が……」
シア [露天風呂]
つまり……男の子で。
視線を下にやれば、湯船の中で少し緩んだタオルが……
シア [露天風呂]
「わーっっっっ!?!!!?」
リオン・クロフォード [露天風呂]
一瞬視線をやるけど直ぐに冷や汗をかいて目をつむるよ
こっちは腰から下にタオルは巻いているのでセーフ
シア [露天風呂]
「え、え、なんでー!?えっと、え、あれー!?」凄い戸惑いつつ、思考を巡らせて
「ひょっとして……ここ、混浴ー!?」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「いや、すまない。いや……こんなところで知り合いに会うとは……」ゆっくり下ろしていた髪を結び直す
リオン・クロフォード [露天風呂]
「えっそうだが。書いてたろ!?」
シア [露天風呂]
「見てなかった―……そ、そうだったんだー……!?」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「それに入れば……いや、大浴場女性しかいなかったな」
「そもそもだから俺もこっち来たんだった……」
シア [露天風呂]
「そうなんだよー……リオンくんも髪の毛長いから、女の人かな?って思ってー……」タオル戻し戻ししつつ
リオン・クロフォード [露天風呂]
「あ。あ~……悪い。それは本当に……勘違いさせてすまない」
シア [露天風呂]
「い、いやいやー。元を辿れば、シアが書いてたの見てなかったのが悪いんだもんねー……」
「……こ、こっちこそごめんねー?」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「シアが謝ることでは……っと。延々と続きそうだな……」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「よし、ここはお互い落ち度があったことにしておこう。それで許してくれるか」
シア [露天風呂]
「そ、そうだねー!一旦、切り上げてー……」
「……あ、そうだー!ほら、風が吹いたからー!」と言って赤さの残る顔で上を見上げて
リオン・クロフォード [露天風呂]
「……!ああ……確かにすごい星空だ……」続くように上を見上げる
シア [露天風呂]
「わぁー……凄い、綺麗だねー……!」話をそらすための口実に過ぎなかったが、見上げたとたんに本当にそちらに目を取られる
シア [露天風呂]
ちゃぷ、と水面から片手を上げ、天へと伸ばす
ぐっ、と握ったところで星が掴めるわけでもない……が
シア [露天風呂]
「……えへへ」なんだか楽しくなって、笑みを零してしまう
リオン・クロフォード [露天風呂]
「…………」シアが水面から手を上げたときの水音に気を取られて、思わずそっちを見る
リオン・クロフォード [露天風呂]
「ふふ、楽しそうだな?」
シア [露天風呂]
「ん……あ、見られちゃってたー?」と、そこで視線に気づいて、腕を引っ込める
リオン・クロフォード [露天風呂]
「ああ、いい笑顔だった」
シア [露天風呂]
「えへへ。……そう言ってもらえるのは嬉しいなー」にこり、とそちらに笑みを返す。
「何だかさ、この景色見てるのって今、シアとリオン君だけなんだなーって思うとさー」
「ひとりじめ……ふたりじめ?できたような気持ちで、ちょっと楽しくなっちゃったんだー」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「なるほど。すこし贅沢すぎる気もするが……」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「まあ、英雄を目指すならそれくらいの心持ちの方がらしいか」
シア [露天風呂]
「ふふん。星を掴みに行く冒険、なんてしたら凄い冒険譚になっちゃいそうじゃないかなー?なんて」8割は冗談、それでも2割は本気で憧れている。そんな色をした、楽しそうな言葉。
リオン・クロフォード [露天風呂]
「悪くないな。そのときは俺も連れて行ってくれ」
シア [露天風呂]
「もっちろん!頼りにしてるからねー?後で『そんな約束したかな……』なんて言っちゃいやだよー?」ちょっとジト目気味に、口元は笑みを形作りながら
リオン・クロフォード [露天風呂]
「だ、大丈夫だ……たぶん……」
シア [露天風呂]
「女の子との約束をたぶん、なんて言っちゃ駄目だよー?リオン君」くすくす、と楽しそうに笑う
リオン・クロフォード [露天風呂]
「す、すまない……ちゃんと覚えておこう」
リオン・クロフォード [露天風呂]
その時まで冒険者として生きていられれば……とは思ったが
リオン・クロフォード [露天風呂]
「まあ、それはお互い様か」
シア [露天風呂]
「んー?お互い様ってー?」そんな内心は露知らず。
シア [露天風呂]
「……はっ!まさかシア、何か約束忘れちゃってるー!?」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「いやいや。そういうことじゃない。安心してくれ、こっちの話だ」
シア [露天風呂]
「よかった~……忘れちゃってたらどうしよう、って思っちゃったよー」不安げな慌てた表情から一転、安堵の表情に。ころころと切り替わる。
リオン・クロフォード [露天風呂]
「まあ、何だ。これからもまたこうして(お互い無事に生きて)会えるといいな」
シア [露天風呂]
「えっ!?」こうして(お風呂で)会えると……!?
リオン・クロフォード [露天風呂]
「え? うん」
シア [露天風呂]
「……うー……そ、そうだねー」実際、今までの時間は楽しかった訳だし。
「リオン君が、そう言うならー……?」もじもじ、としつつ。少し俯きながら、上目遣いに。控えめな返事を返す。
リオン・クロフォード [露天風呂]
「え?あ、はい。よろしく頼む(?)」
シア [露天風呂]
「よ、よろしくねー……」
リオン・クロフォード [露天風呂]
そんな驚くようなこと……!?いやもしかしてあんまり会いたい相手ではない……!?と心のなかで思っている
「うむ……」
シア [露天風呂]
「……も、もう上がるねー!」頭が茹ってきた。ざぱ、と立ち上がる。
リオン・クロフォード [露天風呂]
「あ、ああ。またな……」
リオン・クロフォード [露天風呂]
ちら、っと上がる瞬間にシアに目が行ってすぐ目を閉じる
シア [露天風呂]
「えっとー……た、楽しかったからー!またねー!」それだけは、きちんと伝えておかないといけない、と思って。
捨て台詞のように投げかけて、右手と右足を同時に出しながら足早に去って行った。
リオン・クロフォード [露天風呂]
「ううむ……」
リオン・クロフォード [露天風呂]
「なんかやり取りが変だったような……まあいいか。俺もしばらくしたら上がろ」
そうして癒されたような逆に疲れたような良くわからない気持ちで露天風呂を後にした……