SSRサポカ『伝説の体現者』架空ランダムイベント 開拓者のプレリュード 別題:スピードシンボリとモントブッカーと汚い讃歌 「♪~♪~」 『Dream Fest』へ向けた会議のため早めに会議室に向かうと、既にスピードシンボリが来て鼻歌混じりで資料を読んでいた。 【この歌は……】 「♪~……おっ、◯◯トレーナー君!もう来てたのか?早いね! となると、さっきのも聞かれてしまったかな」 【す、すみません!早く着きすぎたので……】 「何、謝ることはないさ。聞かれても構わないよ 私が私の作った曲を聞かれるくらい、なんとも思わないさ むしろ若い頃はよく生徒会に入り浸ってはギター片手に自作の曲を聞かせてたくらいだからね」 スピードシンボリの言葉にふと引っかかる。 先ほどの歌は『私の作った歌』と言っていた。だがその発言はスピード"シンボリ"の発言としては違和感があるのだ。 だってその曲は、あまりにも有名な―― 【さっきの曲って、確かモントの……】 「ああ、そうだよ。この曲は知らぬ者のない、モントの讃歌だ ふふふっ、実はね……あの曲を最初に作ったのは、私なんだ」 【そうなんですか!?】 ~~~~~ ~~~ ~ 「スーさん わたちしゃまにおうたうたって」 モントの家にも足を運ぶ機会は多くてね。 あの時のブーちゃん……ブッカーはまだおしめも取れてないくらい小さくて、言葉も辿々しくてワガママさえも随分愛らしかったよ。 「いいとも、どんな歌を歌ってほしいんだい?」 「かいがいのやつらをぶっころすおうた」 「……ブーちゃん……せめて『ぶっつぶす』とか『ぶっとばす』とかにしておきなさい」 まぁ……根っこの部分は今も昔も変わってないんだが……。 「だめなの?ならわたちしゃまのおうたにして。わたちしゃまをたたえるおうたよ」 「んー……よし、ワンフレーズだけでも構わないかな?」 「いいわ」 「モーントー……モーントー…………の道をー……♪」 「いいじゃない。でもあいだのかしがぬけてるわ。なんで?」 「ブーちゃんの道は俺が決めるものでもないからさ。君の道は誰に言われて決めるものでもない 君が…ううん、君たちモント自身が探して、見つけて、征く道を決めるんだ。 だから空けておいた、次は君たちの番だ。ね?」 「そうなのね!わかったわ!わたちしゃまはちょうぜつてんちゃいだからわかるの!」 「ははは、これは将来に期待できそうだ!」 「もーんとーもーんとー♪」 「あら、よくってよ。ねぇ……わたしもこの曲うたってもよろしくて?」 「おっと、ラモーヌも遊びに来てたんだな。勿論さ!」 ~~~~~ ~~~ ~ 「……という訳で、まぁ、私が作ったといってもほんのさわりの部分だけだからな それ以降のメロディやあんな歌詞は私はノータッチ。後のモント達が歌い継いであのきたな……モント讃歌が完成したのさ!」 【今汚い讃歌って言いかけませんでした?】 「そうか?コホン、ともかく若い頃に作った曲が年月を経たいまだに残ってるのはなんだかこそばゆいような、面映い気持ちになるものだけど…… 歌にしろ、そして"意志"にしろ、私が残したものがこうして脈々と受け継がれてるっていうのは、なんだか嬉しいんだ 家が違えど、時代が違えど……ね」 その時、ふと閃いた!このアイディアはモブウマ娘とのトレーニングに活かせるかもしれない!