そこは、どこかに存在したかもしれない あるいは存在しなかったかもしれない 数多の“可能性”の時空のひとつ 自動浄化システムをめぐる戦いから五年後 万々歳は何時ものように客があまり居らず暇…と言うわけではなく 今日は、みかづき荘で貸し切りをしているようだ 「カンパーイ!!」 鶴乃が勢いよくビールが入ったジョッキで乾杯をし 「「「カンパーイ!!」」」 いろは、やちよ、みふゆが同じくビールで 「「「「「「「カンパーイ!!」」」」」」」 まだお酒を飲めない由比三姉妹、フェリシア、さな、メルはジュースで乾杯するのだった 「こうやって集まるのも久しぶりだね!!」 「そうね、ようやく仕事が落ち着いたのよ」 「こっちも少し休憩できそうでして…万々歳自体久しぶりですよ」 「お姉ちゃん…お酒に弱いんだから飲み過ぎたらだめだよ」 「うん…でもね…ビール一瓶くらいならいいよね」 「お姉ちゃん!!!!!!!!!」 ういがいろはのビールを阻止しようと動き始め いろははさなを盾にしようとしたが、うい側に回られてしまいビールをういに没収されてしまっていた 「…なぁ三乃ちゃん、酒が絡むとあんなダメ大人になるのか?」 ダメ大人と言う言葉がいろはに刺さる 「うぅーん、駄目になる人は結構いるよ」 「僕が配膳するときは駄目な人しかいないんだけど」 「こはー…そう言えばあのビールほしのんが注いでたような…」 「うぅ…私も駄目になるんですかぁ…」 「いやいやそう決まったわけじゃ…ちょっと待って」 「なぁんれすかぁ」 いろははもう酔っていた 「ちゃぁぁあ…いろはぢゃぁん、んもっとのもうよぉ」 「犯人は鶴乃おねーちゃんだ!!」 「かくほこはー!」「つかまえろー!!」「みずー!!」 酔わせた犯人を琥珀達が確保しようとするが 「こはくちゃぁんぽしゃけもっとぉ」 「のみすぎよみふゆぅ」「やっちゃんもぉ~ひっく!」 「こはくひゃんがが10にんにみえりぅ~」 「ちゃひゃひゃひゃ~」 お酒を飲める四人はものの見事に酔ってしまっており、捕まえようとする琥珀に絡み始める 「お姉ちゃん!!お酒弱いのに何杯も飲んじゃダメだって!!鶴乃さんもお姉ちゃんのジョッキに注がないで!!」 「さな!やちよとみふゆを止めるぞ!!」 「はいですん!!」 ういとさなとフェリシアが鎮圧に向かい それを眺めていた星乃とメルは 「メルメル、僕達…来年からお酒飲めるようになるけど…」 「ああならない様に自制するです…」 そう心に誓ったのだった