シャイング孤児院代表 ブラン・シャイング様 お久しぶりです。マシュヤ・シャイングです ブランさんお元気でしょうか 僕は色んな経験を積んで、今も元気に冒険者として頑張っています こうやってブランさんへお手紙を出したのも、 僕が経験を積んで学んだことの一つと言えるかもしれません 冒険の中で、様々な冒険者の人たちと出会い、中には冒険者としての先生とも言える人にも出会いました 勿論ブランさんの尊敬と感謝の気持ちは今でもとてもあります 「困っている者にまず手を差しのべる──それだけで、人は少しだけ強くなる」 僕があの冒険譚と出会う前に教えてくれたあの言葉、それが今でも僕の原点になっています そして冒険者となって、より困ってる人を助けたいという気持ちが強くなった……と言えるかもしれません 冒険者の先生が僕の“道”を教えてくれた人ならば、ブランさんは僕の“始まり”を作ってくれた人です そのブランさんに、現状と感謝の言葉を送りたい……そう考えて手紙を送った次第なので いつかもっと冒険者として頑張って、ブランさんに僕の知り合い、友達、先生とも言える人、そして…… ※塗りつぶした跡 とにかく、体に気をつけて、これからも色んな人との出会いを大切にして、 困った人に手を差し伸べられる……そんな冒険者、そんな人をこれからも貫き磨いて成長していきたいと思います ブランさんもお体にお気をつけて かしこ ======== 「…………マシュヤくん………すっかり成長して………」 (あああ~!!!😭あんなに小さい頃は泣き虫だったあの子がこんなに成長するなんて感動して涙が出てくるよ~!!!😭😭😭) 私、ブラン・シャイングは自らの角――このヤギの角で、よく引っ掛けたりぶつけそうになってしまう――に掛けていたハンカチで涙を拭いた。 あの小さい頃はあれだけ気弱で泣き虫だったマシュヤ君が……成長したものだなぁ。 私もどうすれば良いかとても悩んでしまってオロオロしてしまったが、 考え悩んで言ったあの一言がマシュヤくんに大きな影響を与えるとは。 そして少しでも元気づけるために本を読んでもらおうと、寄付された本を見せた結果人生の起点になるとは。 冒険者になると聞いた時は(本当に大丈夫か心配だよ~!!!😭😭😭)と思って、 彼自身の独学でメキメキ成長した時も(凄いよ~~~!びっくりだよ~~~!!!😭😭😭)としか思えず、 私はまたもオロオロしてしまった。 それでも私に出来ることと言えば……やはりいちばん大事なことだった。 「困ってる人を助けられるような人になりなさい」と……。 ---- 成人したマシュヤくんが冒険者になると改めて言った時、 私もどうしても心配のあまり、マシュヤくんを連れてグランゼールの新市街区を訪れた時が遠い昔のようだ。 フルシル神殿に行く直前にあの【“笑う鉄塊”ドーラ・カールスマイヤー】さんとすれ違った時は二人で、 (ワァ……ワァ……😭)となってしまい、ドーラさんに物凄く怪訝な目で……いや、このことは止めよう。 その後、私もお世話になった【“新人の審判者”オルソン・インガルス司祭長】にマシュヤくんを会わせたことがあった。 マシュヤくんは緊張のあまり震えていた。私もこれは(あああ~!😭)となったものだ。 しかしオルソン司祭長が「君は……」と言った時に、 『ぼ……僕は………冒険譚を見て……冒険者になりたいと思って……で、でも!それ以前に……!』 『ひ……人として!……困ってる人を……た、助けられる……人に……なりたいんです……!』 そう言ったマシュヤくんをオルソン司祭長が笑顔で「……そう言い切る冒険者は早々居ない。君なら大丈夫だ」 と言った時は思わず私は「ありがとうございます司祭長~!!!😭😭😭」と泣いてしまったものだ。 ---- そう……例えいつも勇気を出せなくても、少しでも勇気を出せば運命は変わっていく。 僕だって、あの時……… 『あ……貴女が昔何かあったのはお察しします!男性の方とお辛いことがあって……!孤児の女の子を助けたい……!女性の立場を支えたい……!!貴女の考えも理解できます!同感です、否定しません!』 『けれど……私は、もっと……身寄りがない子を助けたいんです!』 『……だ、だから……ぼ、ぼぐは……おどごのごをだずげる孤児院を立でます!貴女がどう思っでいでも……困っでる人を少しでも助げだいのでず!!!』 ………そう、ヴァエリトラさんに泣きながらそう思い切って言ったのは間違ってな……間違っ……… 「あああ~!!!やっぱりあの時言い過ぎたかもしれないよ~~~!!!!😭😭😭」 『……ブラン代表。また声が外まで響いているぞ』 「ヴァエリトラさ……代表😭!?」 『一体何を泣いてるかと思えば……いつも言ってるだろう、代表としてもっとしっかりして頂きたいと!』 「ま、またお見苦しいところを……失礼しました!」ぺこりぺこり 『ブ、ブラン代表!角!角が当たる!………まったく……』 (………あの時、私の歪んだ目を覚ましてくれたのは貴方だというのに………普段はこうも自信無さげなのだから……) 「な、なにか仰られて……」 『!……なんでもない!……しかし何を泣いていたのだそんなに……』 「いやぁ……実はですねぇ、孤児院を卒業して冒険者になった子が手紙を送ってくれたんですよ……名前は…… 」 〆