クライマックスシーン:『天空の処刑場』 場所: 都心一等地、超高級タワマンの最上階ペントハウス。 白を基調としたミニマルなインテリア。 壁一面のガラス窓からは、煌びやかな東京の夜景が見下ろしている。そこは、泥臭い暴力とは無縁の「安全地帯」のはずだった。 【1. 侵入:肉の爆発】 エレベーターの扉が開いた瞬間、待ち構えていた半グレの若衆(闇バイト)二人がスタンガンを構える。 だが、伊丹は止まらない。 彼が手にしたのは、銃身を極限まで切り詰めたソードオフ・ショットガン。 「あ……?」 若衆が声を上げる暇もなかった。 ドォン!! 轟音と共に、一人の腹部がゼロ距離で弾け飛ぶ。 内臓という内臓が赤いミストとなって飛び散り、背後の純白の壁に、毒々しい抽象画を描き出した。 もう一人が悲鳴を上げて逃げようとする背中に、伊丹は無言で日本刀を突き立てる。 ズブリ、ゴリッ。 脊髄を断ち切る硬い感触。若衆は糸が切れた操り人形のように崩れ落ち、高価な大理石の床に、粘度の高い暗赤色の水たまりが広がっていく。 【2. 蹂躙:リビングの地獄絵図】 広いリビングには、リーダー「X」を守るために集められた10人ほどの「捨て駒」たちがいた。 彼らはナイフや金属バットを手にしているが、眼の色が違う。伊丹は、全身から血の湯気を立ち昇らせながら、ただ歩を進める。 「ひ、ひぃっ! 来るな! 化け物!!」 一人の男がバットを振り下ろすが、伊丹は左腕でそれを受け止める。 バキッと鈍い音がし、伊丹の尺骨(前腕の骨)がへし折れる音が響く。だが、伊丹は眉一つ動かさない。 折れ曲がった左腕で男の首を強引にロックし、右手一本で日本刀を逆手に持つと、男の太腿へ深々と突き刺した。 「ギャアアアア!!」 さらに刀をねじり上げ、大腿動脈を引き裂く。噴水のように吹き出す鮮血が、伊丹の顔を真っ赤に染め上げる。 「痛ぇか? 生きてる証拠じゃろうが、よう味わえ」 伊丹は男を盾にして前進。次々と襲いかかる刃物を、盾にした男の肉体で受け止める。 人間の肉が裂け、脂身が飛び散る湿った音が連続する。盾となった男が絶命し、ボロ雑巾のように重くなると、伊丹はそれを放り捨て、最後の殺戮劇を開始した。 日本刀の刃こぼれなど気にしない。斬るのではない、「鉄の棒で叩き割る」ような太刀筋。 ある者の頭蓋を割り、ある者の鎖骨を粉砕し、逃げ惑う者のアキレス腱を背後から刈り取る。 ペントハウスは、硝煙の匂いと、強烈な鉄錆(血)の臭気、そして失禁の臭いが混ざり合う、この世の地獄と化した。 【3. 処刑:デジタルの敗北】 部屋の最奥、最高級のレザーチェアに座り込んでいたリーダーの大学生「X」は、股間を濡らしながらスマホを向けていた。 「は、配信してるぞ! お前の顔、全世界に流れてるからな! 殺せばお前も終わりだ!」 伊丹は血糊で滑る日本刀を捨て、ゆっくりと近づく。 その姿は、全身に数多の刺傷と銃創を負い、左腕はあり得ない方向に曲がり、片目は潰れている。まさに「死に損ないの獣」。 伊丹は「X」のスマホを取り上げると、無造作に握りつぶした。バキバキと画面が割れ、電子の光が消える。 「終わり? ……ワシらはハナから終わっとるんじゃ」 伊丹の右手が、「X」の喉仏を鷲掴みにする。 「かっ、ご、ごふっ……」 指が気管に食い込む。伊丹はそのまま、「X」の身体を持ち上げ、背後の巨大なガラス窓へと叩きつけた。 ガシャァアアン!! 強化ガラスにヒビが入る。伊丹はさらに力を込め、「X」の眼球に親指を押し込む。 「見えんのか? これが、痛みじゃ。お前らが安全な場所から笑ってばら撒いてきた、現実の痛みじゃ!!」 ブチッ、グチャリ。 不快な水音と共に、「X」の視界は永遠に闇に閉ざされた。 伊丹はそのまま、絶命した「X」の首根っこを掴み、割れたガラス窓の縁に、まるで洗濯物のように突き刺して放置した。煌びやかな夜景を背景に、死体が風に揺れる。 【4. 終幕:残り火】 敵は全滅した。 伊丹は血の海の中、ソファにどっかと座り込む。 腹の傷からは内臓がこぼれ落ちそうだ。 震える手で、内ポケットから潰れたショートホープを取り出す。血で濡れたマッチで火をつけると、紫煙を深く吸い込んだ。 「……ふぅ。ええ眺めじゃのう」 眼下の街は、何も知らずに輝いている。 遠くからサイレンの音が近づいてくる。伊丹の視界が白く霞んでいく。 タバコの火が指元まで燃え尽き、ポロリと血溜まりに落ちて、「ジュッ」と微かな音を立てて消えた。 獣は二度と動かなかった。