GM [大浴場]
星が輝く夜
ここはとある町にある大浴場
近場に似たような施設もなく、癒しを求めるならここ一択
多人数で入ると落ち着かないという客層向けに個室風呂まで完備
美容や傷病に効く薬湯を揃えていることで近頃人気です
湯女 [大浴場]
"そういう"サービスも質が高い
GM [大浴場]
君たちはいずれかを求めてここにやってきたのでしょう
また、君たちは当然お分かりでしょうが混浴です
入り口の混浴を示す看板は湯気かなにかで見えづらくなっていますが
混浴は常識ですし特に問題はないはずです!
モアナ・ラハイナ [大浴場]
戸ガララ……
「はぁ………今日も汗かいちゃったわ…………」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
彼女はモアナ・ラハイナ。
『真のエルフ』を求めて旅をするちょっと汗っかき褐色エルフである
ほか……むわ……
(室温と体温が高いために上がる湿度
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「……………寒い時期だっていうのに着込んだらこれなんだから、もう……」
ざばーと体洗い
ざばーと髪洗い
モアナ・ラハイナ [大浴場]
(…………折角の大浴場、私だけでいいのかしら)
(………いえ!ここで変に謙虚になってどうするのよモアナ・ラハイナ!こういう時こそじっくり湯を浴び、癒やすのが『エルフらしさ』なのよ!)
…………すぅ………と浸かる………
気持ちいい………
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「…………ふぅ…………気持ちいいわね………」
バーニャ [大浴場]
ひた、ひた、ひた
水気のある足音と共に黒髪の女性がやってくる
バーニャ [大浴場]
「おや」
「こんばんは」
先客に声をかけつつ、特に許可も取らずに傍に
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「きゃっ!?………ど、どうも………」
(い、いきなり傍に座るわけ!?)
バーニャ [大浴場]
悲鳴を意に介した様子もなく、湯に浸かる
バーニャ [大浴場]
「ふう、今日は冷えるね。こんな日は薬湯でじっくり温まるに限る」
「そう思わないかい?」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「そ……そうね!」
(………喋りたかったのかしら。……大衆浴場ってこういうもの、なのよね?)
バーニャ [大浴場]
モアナさんの方をじっと見……いや目をつぶっているから見ているかは分からないのだが
とにかく顔を向けている
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!?」
(………ずっと目をつぶってるけど……見えてるのかしら?盲目……じゃないわよね?)
バーニャ [大浴場]
「ああ、これは失礼」
「バーニャだ」
マイペースに名乗って
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!……モアナ・ラハイナ。エルフよ」
バーニャ [大浴場]
「モアナか、いい名前だね」
「まあエルフ語は分からないんだが。いい響きだしいい名前に違いない」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「あ……ありがとう……」
照れ……ほか……むわ……
(照れたのと室温と体温が高いために上がる湿度
元から湿度高い?そうだね
(………何かしら、目を瞑ってでも感で歩いてる?グラップラーでもエンハンサーでもなさそう………)
(…………目を閉じる。目隠し。………まさか、まさかよね?)
バーニャ [大浴場]
「ふむん」
「ひょっとしてこれが気になるかい?」
つむっている目を指さし
バーニャ [大浴場]
「ボクはバジリスクだからね」
「これでも良く見えているんだ」
あっさりと
バーニャ [大浴場]
「人族に酷いことはしないから安心していいよ」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「い、いや!気になってなんか……」
「!?」思わず身構える
「…………」>「人族に酷いことはしないから安心していいよ」
バーニャ [大浴場]
バジリスクを自称し人族の敵ではないとのたまう
どれくらい信用できるか、いろんな意味で怪しい女だ
モアナ・ラハイナ [大浴場]
そうよ!×2.5
(………そう言って「はいそうですか安心しました」って言えるわけも思えるわけも無いじゃない!)
バーニャ [大浴場]
「おやおや、疑われてしまっているね。悲しいなぁ」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
(……でも、何の目的で?良くも悪くも………)
「…………わ、私はエルフなのよ」
バーニャ [大浴場]
「そうらしいね」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「らしい、じゃないの!エルフなの!褐色だけど!」
「………こ、コホン」
「………エルフは本来冷静沈着で賢者のような存在であって………」
「……蛮族に対しても、落ち着いて対処する。そんな存在なの!」
「………何が目的で、ここに居るのよ」
バーニャ [大浴場]
「最初に言わなかったかい?今日は冷えるから、温まりに来ただけさ」
バーニャ [大浴場]
「ボクは寒いのが苦手なんだ」
「トカゲだからかもしれないね」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「ぬ……ぐ………!」
(のらりくらりと躱されている……!)
バーニャ [大浴場]
「うーん…、どうも警戒が解けないな」
「ならしょうがない」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
(………こんな町の真ん中の、しかも大浴場で蛮行に及ぶのはありえない)
(でも警戒を緩めたりは出来ない!スッと近づいたり!)
「!?」
バーニャ [大浴場]
「ムキムキ」
細腕が急に隆起し、脇を上げて筋肉を見せつける
:MP-9
バーニャ [大浴場]
MP:98-9>89
バーニャ [大浴場]
「そしてこれがムキムキムキだ」
力こぶを作ってマッスルポーズ!
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「エンハンサー!?」またも身構える!
バーニャ [大浴場]
「そしてへにゃ」
さっきまでの筋肉が消え失せてスンッとなる
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「わぁ!?急に落ち着かないでよ!?」
バーニャ [大浴場]
「…あれ?おかしいな、笑いが取れる鉄板ネタだったんだけど…」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「笑いを取るつもりだったの!?」
バーニャ [大浴場]
「と油断させてもう一度」
:MP-9
バーニャ [大浴場]
MP:89-9>80
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「わぁ!?」またも身構える!
バーニャ [大浴場]
スンッ
バーニャ [大浴場]
「なるほど…水の民であるエルフには筋肉の魅力が伝わらないのか…」
「盲点だったよ」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「そう言う問題じゃないわよ!?さっきからふざけてるの!?」
バーニャ [大浴場]
「バカな…、気付かれてしまった…!?」
バーニャ [大浴場]
「流石はエルフ…といったところだね。これで一勝一敗だ」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
(えっ!?勝ってたの?)
「…………こ、コホン!………何?まさか本当に人族を茶化すためだけにこんなところまで来てる訳?」
バーニャ [大浴場]
「いや、だから言っているだろう?温まりに来ただけだって」
「主要な都市には守りの剣があるからね。こういう大規模浴場は貴重なのさ」
「ボクみたいなのにとってはね」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「……………………」
「~~~~~~~~~!!!!!」
「…………分かったわ。……でも勘違いしないで。貴女を許したわけじゃないわ」
バーニャ [大浴場]
「そうか、許されたか」
どこをどう聞き間違えればそうなるのか
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「聞いてた!?!?!?」
バーニャ [大浴場]
「あ、ボクは冒険者をやっていてね。フランベルジュ級まではギルドからお墨付きを頂いているから」
「なにかあったら依頼してくれていいよ」
最初から明かせばいいのに…と思わなくもないが、
最初から言っていても信憑性がない。これで正しかったのだろう
バーニャ [大浴場]
いや…全然正しくないな…
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「なっ……………!?」
(………あぁエルフの始祖様。私はどうすればいいのでしょうか?私はツッコミ疲れて倒れてしまいそうです)
「……………はぁ。もう、疲れたわ………」
バーニャ [大浴場]
「疲れたんだね。ならここでゆっくり癒していくといい」
バーニャ [大浴場]
「ボクも喉があったまってきた。これが薬湯の力か…」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「あのねぇ!……………はぁ」
「……………分かったわよ信じるわよ」
(……………騙す気ならここまで喋らずふざけず、私を……するチャンスなんて何度でもあったわ)
(それに、ただ単にMPを消耗するような自分から不利に行く動作もする必要性がない)
バーニャ [大浴場]
「ところでモアナ。初めて見たときから気になっていたんだが」
初めて見た時も何も初対面である
バーニャ [大浴場]
「その水着、随分と…」
「……早く泳げそうだね?」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「えっ」
バーニャ [大浴場]
「いや、ピッタリくっついて煽情的と言いたいわけじゃないんだ」
「ただ早く泳げそうですごい水着だな、とね」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「……こ、これは!大浴場でタオル一枚だけ覆って……なんてエルフらしくないじゃない!」
「この水着はここの借り物!ちゃんと体覆ってるの!変じゃないわよ!」
バーニャ [大浴場]
「切れ込みもなかなか勇気があって…と、口が滑った」
バーニャ [大浴場]
「タオルだとエルフらしくないのかい?」
疑問符を浮かべる
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「仕方ないじゃない!着てから気付いたの!」
「あっ」
「………~~~~!!!!!」
ほか……むわ……
(恥ずかしさにより体温が上がった為に上がる湿度
バーニャ [大浴場]
「実際に経験しての気付きはよいものだ」
「勉強になる」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「あ……当たり前じゃない!ここが大衆浴場だからって、人前で早々素肌を晒すのはエルフらしくないの!私はそう思うの!」
バーニャ [大浴場]
「そうかそうか。エルフらしさとは…なるほど……」
うんうんと頷いて
いやこれで何がわかるんだよ
モアナ・ラハイナ [大浴場]
ほんとだよ!
「……分かればいいのよ、分かれば」
いや分かってないよ!納得するんじゃない!
バーニャ [大浴場]
「完全にわかった」
完全にわかってないやつの台詞
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「ならいいのよ………」(?)
バーニャ [大浴場]
「よし、良いコミュニケーションが取れたね」
一仕事した感を出す
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「そうね!………………うん?」
(…………そうかしら…………そうかも………)
ランサム [大浴場]
ガラッと勢いよく戸を開けて浴場へと入る。
こんな時間だから誰もいないかと思ったが──ここまで広い浴場でそんなことはなかったようだ。
気にせず椅子に座り桶を手に取り洗体を始める。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「………!」(だ、男性!?あ、あれ!?ここって……こ、混浴だったの!?)
バーニャ [大浴場]
「おや?モアナ、気付いてなかったのかい?」
その反応を見て
バーニャ [大浴場]
「ここは混浴だよ」
ランサム [大浴場]
(指輪をつけて)知力24もあるスカウト5の男は当然混浴の文字を見逃してはいない──その分人が多いというリスクを承知で来たのだ。これだけ贅沢に湯を使える場は貴重なのである。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「わ………わかってたわよそれくらい!」つよがり
さすがだなぁ
(………そ、そうよね!大浴場なんだから当たり前じゃない!)
(それに大浴場だからこそ変な事が起こるなんてそうそうありえ……)
ランサム [大浴場]
男性にしては長い髪を時間掛けて洗い、身体もさっさと洗った後、湯船へと浸かりに行く。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
…………バーニャチラ見
(…………めったにありえない!そう!ないの!)
バーニャ [大浴場]
「こんばんは」
チラ見を気にした様子もなく、礼儀として挨拶をしておく
ランサム [大浴場]
「こんばんは」
挨拶の返答はマストだ。これをしない者は無礼者として目立つ。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「…………ど、どうも」緊張しつつ挨拶!
ランサム [大浴場]
「TPOは弁えている。ここが混浴だろうと女と見れば見境なく取って食おうとしたりなどはしない」
明らかに緊張しているエルフに──。これでも不安を取り除こうとしている。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!」
「…………だ、男性が皆そうだなんて思ってもいないわ。安心して」
バーニャ [大浴場]
「ふむ」
異性相手に緊張しているモアナ、礼儀正しくしている男性
この場でボクがすべきことはなにか?
ランサム [大浴場]
「そうか」
短くそれだけ返して、湯船へと身体を沈めていく。湯に身体が包まれていく感触が心地よい。
バーニャ [大浴場]
「モアナ、ボクはそろそろ茹でトカゲになりそうだ」
「だから上がるよ。楽しく話せてよかった」
答えは2人きりにさせること…!
モアナ・ラハイナ [大浴場]
オオオオオオ
イイイイイイ
「えっっ!?バーニャ!?……ま、まぁ無理は良くないわね……」
「………わ、私も話せて悪くなかったわ」
ツン
デレ
ランサム [大浴場]
先に出る方に会釈をする。ついでに見やればずっと目を閉じているにも関わらずその足取りは確かだ。何者だ?
──当然、詮索はしないが。後ろめたいところは自分にこそあるのだ。
バーニャ [大浴場]
「うん。縁が合ったらまた会おう」
男がこちらを観察していることに気付くが
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「……………そうね、また」
(……………………まぁ、悪い|蛮族《バジリスク》じゃないのは十分分かったわ)
バーニャ [大浴場]
注目されるのは良くも悪くも慣れていたため、気にせず浴場から去っていったのだった
バーニャ [大浴場]
退場!
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「ふぅ……………」
「…………………?」
(…………ちょっと待ちなさいよ!?これ見知らぬ男性と二人きりになってるじゃない!!!!)
(い、いや落ち着くのよモアナ!こういう時こそエルフらしい冷静な考えが必要だわ!)
ランサム [大浴場]
出て行く背を見送ってから。モアナの内心の焦りを知ることなく。
「彼女は──相当名が売れている冒険者と見たが」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!………そ、そうね………フランベルジュ級と言っていたわ」
(………種族は勿論言うわけ無いじゃない!)
ランサム [大浴場]
「フランベルジュ級……そうか、ありがとう」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「い、いえ………」
ランサム [大浴場]
階級としては、自分の一つ上。それが適性、あるいは──出来るだけ冒険者ランクを上げてそれまでだった、か。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
(…………フランベルジュ級、か。私はレイピア級。そ、そりゃあ私だってある程度経験は積んでるけど………雲の上の存在ね)
ランサム [大浴場]
「俺は、グレートソード級だ」
聞くだけ聞いておいて自分の分は開示しないというのも──始末が悪いな。そう思って。知らぬところで聞いた彼女には少々申し訳ないことだが。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「………レイピア級よ」
ランサム [大浴場]
「そうか。互いに道半ばと言ったところだろうな」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「………そうね。まだまだ遠すぎるわ」ハァ、とため息を付く
ランサム [大浴場]
「エルフだろう、その様子から見ると、経験が浅い──つまり若いほうだ」
「焦る必要はない。事情を知らぬ部外者の言になるがな」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!………わ、分かってるわよ言われなくても」
ランサム [大浴場]
「そうか、差し出がましいことを言ったようだな。すまない」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「あっ!い、いや……謝るほどのことじゃないわよ………」
ランサム [大浴場]
「そうか」
ふむ。緊張は残っているらしい。異性との経験もさほどないと見た。人に言えるようなものは自分もないが。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
(こういう時どういう風にするのがエルフらしさなのよ~!そんな簡単に冷静沈着に出来るわけ無いじゃない!)
ランサム [大浴場]
それにしても──広々とした浴場をほぼ独占できるというのは気分がいい。バレる危険性もそれだけ減るというは気が楽になる。
一人、エルフがいるから完全に気をぬかしていいわけではないが……。
(多分、大丈夫だろう)
彼女は自分の方に忙しそうだ。
縁に頭を預けて首までしっかりと湯に浸かる。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「…………」
(気まずいじゃない~!!!!!)
「………………ハァ」
「………………そうよね、もっと落ち着いて考えて動くべきよね」
ランサム [大浴場]
「……」
近くでは落ち着かないのだろう、そわそわとしてるエルフが1名。広々とした浴場だから広く使えばよく、初対面の男との会話が難しいのなら遠めにでも行くのが簡単な解決法だと思うが……。それを伝えるのも、馬鹿にしているように感じる。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「……………やっぱり私、エルフらしくない」
ランサム [大浴場]
「エルフらしく、ない?」
新概念だ。そんなものがあるらしい。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「あっ!いや……その………」
ほか……むわ……
(恥ずかしさにより体温が上がった為に上がる湿度
「…………私は『エルフらしいエルフ』を探して旅をしてるの」
ランサム [大浴場]
(今……彼女自身から靄のようなものが出たか?)
それはスカウト故の洞察力で、セージ故の知識だ。
「種の手本のような存在、か」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「………そう。『真のエルフとは美しく、森の中で自然と調和して暮らし、感情を表に出さず、善良で聡明な存在である』」
ランサム [大浴場]
ラルヴァの種族らしさとは?言うまでもない、ヴァンパイアハンターだろう、一体その中のどれほどがヴァンパイアを狩れるかなど語るべくもないが……。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「………昔そう読んだのがずっと記憶に残ってるの」
ランサム [大浴場]
「そうありたいと?」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「そうよ!……だって私、森どころか海岸地帯の生まれだし」
ランサム [大浴場]
「恥じるところではないと思うが……ああ、拘りを否定するつもりはない」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「褐色肌で暑がりで、『|濡れエルフ《ミストエルフ》でもなくて|蒸しエルフ《ウェットエルフ》だ』なんて言われたこともあったし」※根に持ってる
ランサム [大浴場]
「……なるほど」
そのこともあって、『エルフらしさ』に拘っているみたいだ。
上体を起こす。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「……スノウエルフとか、ミストエルフとか、他にもエルフは居るけれど……自然と調和して暮らしてはいるけど……排他的なのが多いと言うか」
「ミストエルフなんて、一番森に近いのに一番怒りっぽいってどういうことなのよ……!」
「………あっ!………ゴホンゴホン!」
ランサム [大浴場]
敢えて、スルーして。
「君は──既にいくつかその『エルフらしさ』を獲得していると思う」
「美しく、そして善良だ」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!」
「なっっっっ」
「な、急に何言い出すのよ!」顔真っ赤
ランサム [大浴場]
「何を言う、と問われれば君の言う『エルフらしさ』の話だ。それから一切ブレてはいない」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!」
ランサム [大浴場]
「君は美しく、善良だ。要素で言えば5つか、そのうちの2つを既に獲得している──そう俺は思った」
「あとは『森の中で暮らし調和している』『感情を表に出さない』『聡明』だが……」
「このうち、『感情を表に出さない』という部分は……俺はあまり君には相応しくないとも思う」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「………ど、どういう意味でよ」顔赤らめつつ
ランサム [大浴場]
「たった今出会ったばかりの君が善き人であると分かるのは、君が感情を表に出す人だからだ」
「悪い感情を出す人ならばそうも言えないが、君の場合は美徳であると、俺は思う」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!」顔真っ赤
ランサム [大浴場]
「『エルフらしさ』を追い求めるなとは俺はとても言える立場ではないが……」
「そこは、変わらないでいてくれたらいいと思う」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「…………」
「~~~~~~~~」
「きゅ……急にね!初対面の異性に!そうやって言うのはね!」
「もっとこう…………!!!」
びしょ……びしょ……
(恥ずかしさにより体温が上がった為に上がる湿度
「あぁもうっ!お風呂入ってるのに!」
「と、とにかく!」
ランサム [大浴場]
(体温が上がるのは湯船に浸かっているからでは……?)
モアナ・ラハイナ [大浴場]
分かってるわよ!(地の文ツッコミ
「そうやってね!すぐ異性を………く、くど………口説くもんじゃないの!」
「………ま、まぁ………貴方の言うことは………参考にはするわ!」
「………ハァ。………疲れ取れたのかしらこれ………」
ランサム [大浴場]
「すまないな。悩みを少し取り除いてやるつもりでいたんだが……」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「………だ、だから謝らなくていいの!」
「……………………」
「…………………ちょっとは、気が楽になったから」ボソッと
ランサム [大浴場]
「……そうか、ならよかった」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「~~~~~~!!!!!!!!!!」顔真っ赤
ランサム [大浴場]
「顔が赤いが……のぼせているんじゃないか?」
褐色の上からでも分かる赤さは、まずい気がする。
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「そ……そう!私もそう思ってたところ!」
「だからもう上がるわ!」
ランサム [大浴場]
「ああ」
「応援しているよ、『エルフらしさ』」
モアナ・ラハイナ [大浴場]
「!…………フンッ」
顔真っ赤にしつつ上がって出口まで歩いて
「………………」
「………………ありがと」
そうボソッと呟いて……|蒸しエルフ《ウェットエルフ》は去ったのでした……〆
ランサム [大浴場]
彼女が出ていく背を見送ってから、また首から下を湯船に沈めて。
ランサム [大浴場]
「口説いたつもりは……なかったんだが……」
コミュニケーションとは難しい。ありがとうと言って貰えたから失敗したのではないだろうが。
これは一層気を引き締めなければならないだろう。今回の件ではいざこざが発生しなかったし、することもないだろうが。
ランサム [大浴場]
一体何処から綻びが生まれて、出来た穴が突かれるとも限らない。
誰にも──バレるわけにはいかない。決して。
二度と同じ過ちを犯さないためにも。
ランサム [大浴場]
しばらく──身体を温めてから、大浴場をあとにした。
GM [大浴場]
そうして大浴場は健全も不健全も飲み込んで、閉館時間まで稼働したのだった…