「今日で全て終わりますのね」 お母様の……いえ、世界樹がよく見える場所。一縷の望みをかけてあの方を呼び出したけれど、そこにはわたくし以外誰も居なかった。 いつも変わらない妖精王国の喧騒が今日はどこか意地悪に聞こえる。 「世界樹教団の教主様ですものね」言い聞かせるよう呟いてみたけれど、寂しさは募るばかり。 幾度となく言葉を交わし、誘惑を重ねた方。わたくしの計画を打ち明け、純潔さえ捧げた相手。そんな教主様ですら最後にはわたくしから離れていった。 「……クシュン!」結局わたくしに残ったのはこのくしゃみだけ。分かっていても少し堪えますわね。 姉妹との思い出、ダイヤモンドと過ごした日々、教主様と語らった記憶。全ての未練を断ち切るため、水銀の槍を振りかぶったわたくしの腕を誰かが掴む。 世界に仇なすわたくしを止めに?まさか手伝ってくださるの?期待を込めて振り返ったわたくしの目に飛び込んで来たのは、初めて見る頭がショートケーキの化物。 「どっ、どなたですの!?」咄嗟に手を振り払うも、恐れ慄き後ずさったせいで指揮棒を落としてしまう。 いち早くそれを拾い上げ、わたくしに詰め寄る化物。体勢を崩していたわたくしは瞬く間に組み伏せられる。 「世界樹をレイプしようとしているのは貴様か」言いしれぬ恐怖がわたくしを支配し、教主様にしか見せたことのない秘密が、見ず知らずの化物の手で露わにされる。 「洟垂れ小僧にファックなど百年早いわ!」 わたくしの陰茎を激しく扱きあげながら、指揮棒を振るってお尻を殴打する化物。 初めは痛みと恥辱に震えていたわたくしの身体は、化物の指遣いが愛しい方のそれであることに気づいて甘い痺れに包まれた。 一秒で十回のげんこつを彷彿させる激しい手の動き。頭を撫でてくださる時の暖かさと繊細さ。本当に演技が下手な方ですわね。 こんな事が出来る方は一人しかいないという確信が、背徳的な喜びと熱をわたくしの陰茎に送り込んでいく。 「わたくしもうっ……」あっけなく精を吐き出し放心状態のわたくしの着衣を整え、お母様に飛びつく愛しい方。 「お高くとまってんじゃねぇこのメスツリーめがぁ」「ウオオッ!ケーキの化物がお母様をレイプし始めましたわ!」 「俺は地球のテロリスト 昨日は王宮犯したぜ!明日は市庁舎掘ってやる!」「地球で見たキョジュウザーさんだ!おいらとセッションしてくれ!」 騒ぎを聞きつけて駆けつけた使徒たちもすぐさま熱狂の渦に飲み込まれる。流石という他ありませんわ。 「アレを見るっす!」「七人生んだ穴を自分から広げていますわ!すました顔してとんだ淫乱雌豚樹木でしたのね!」 最愛のお方が憎らしいお母様と肌を重ねている。頭がぐちゃぐちゃになりそうなのに、どこか胸がすくような感覚さえ覚える。 わたくしが後戻りできなくなる前に自ら汚れ役を買って出てくださったのでしょうね、きっと。 その後駆けつけた世界樹教団の司祭長を見てケーキの化物は居なくなり、 ヤリ捨てされたお母様が生んだ八人目が世界を滅ぼそうとして大変でしたが、まあなんとかなりましたわ。