後ろから、突然抱き着いてきて甘えてくる。 本を読んでると、腕に頬を擦り寄せたり胸を押し付けたりしてくる。 「ねえねえ」と、構って欲しそうにすり寄ってきて、服の袖をちょいちょいと引っ張ってくる。 ちょっと拗ねたように唇を尖らせたり、上目遣いでじっと見つめてきたりする。 膝の上に座って、そこが定位置みたいに鼻歌を歌う。 時々、何気ない仕草で身体のどこかを撫でたりつついてくる。 寝る時はごく自然な流れで腕枕を要求したりする。 そう、それが彼女‥‥調弦の魔術師の”自然体”。 カードから現れたばかりの時からそうだったし、恋人同士になってからは尚更だった。 だから、彼女は今日もいつも通りだった‥‥少なくとも、表面上は。 「マースター♡」 背中に、ふわりと柔らかい重み。 柔らかな身体が背中に押し付けられ、細い腕が腹に回される。 「ねえねえ、何読んでるの?」 「見れば分かるだろ、昨日買った漫画だよ」 彼女は僕の読んでる本の内容に興味があるというよりも、ただ理由を見つけて構って欲しいだけだろう。 もうそんな事は分かりきっているけど、構ってあげないとそれはそれで不満気な顔になる。 「へー、ちょっと読ませて?」 肩口にはあごが乗せられ、桃色の髪が肩をくすぐる。 首筋にまでわずかに体温を感じる距離感で、彼女の声が囁くように響いた。 彼女の指先が無防備な腹をちょんとつつくだけで、さっきまで読んでた話の内容がそこで霧散する。 柔らかな感触を背中で感じながら、読書を再開する。 自分の方が本を読むのが早いから、後ろで見ている調弦に合わせた速度でページをめくる。 微かに混じる甘い石鹸の香り。 同じ昨晩一緒に使ったものなのに、彼女から漂うと別の意味を持つような気がした。 そうして、ページを 捲っていくけど。 抱き着く腕の力が強くなっていて、もう読むどころでは無かった。 「読めないんだが」 「えへへ」 悪びれもせず笑う。 無邪気に、けれどほんの少しだけわざとらしく。 反応を見て楽しんでいるのか、腕の力を緩めるつもりはないらしい。 「そろそろ離れてくれないか」 「えー、まだいいじゃん」 さらに体重をかけてきたので、仕方なく本をテーブルに置くと、離れるどころか正面にまわってきた。 そのまま向かい合わせになるように膝の上に乗ると、少し得意げに笑う。 そして腕を首に回してしっかりと密着してきた。 まるで、ここは自分の特等席だとでもいうように。 「‥‥近い」 「近いの好きじゃない?」 じーっと上目遣いで顔を覗き込んでくる。 距離が近い、甘い匂いがする。 まつ毛の数が数えられるくらいにまで迫り、吸い込まれそうな瞳が揺れている。 スキンシップが多いのは、彼女が無邪気で無防備、そして構ってちゃんだから‥‥とはいえ。 最近はそれにしては積極的すぎるというか、まあ、大体の理由は分かる。 「ほら、何も出来ないから退いてくれ」 「‥‥ちぇーっ」 小さく舌打ちしながら素直に立ち上がり、クッションへポスンと座る。 少し前だって。 「ねえマスター、髪乾かしてー」 タオル一枚だけ巻いた姿で、ドライヤーをかけて欲しいと甘えてきた。 普段は一人で乾かすくせに。 タオルはやたらと緩く、僅かに肌色が透けて見えている。 返事を待つ間にも、タオルの端を指で摘んでピラピラさせている。 断っても拗ねるだけだし、折れるしか無い。 こちらに背を向けた状態で座り、脚をパタパタと動かしていた。 「ほら、早く早くー」 仕方がない、そう思って近付くと。 彼女は俺を椅子に座らせて、その上に座った。 タオルしか巻いていないという事は、当然。 衣類に阻まれない柔らかい感触が、直に伝わってきた。 風呂上がりで熱を持った素肌が、そのまま膝の上へ乗っている。 しかも調弦は全く気にした様子もなく、俺の胸へ背中を預けながら、 「えへへ、おまかせしまーす」 なんて甘えた声を出してくる。 ドライヤーの電源を入れて、髪の毛に風を当てる。 濡れて艶のあるピンクの髪が、手のひらの中でふわふわと踊る。 根本から丁寧に乾かしていると、指の間を通る度にさらさらとした感触が心地良い。 でもそれ以上に、目の前の細い首筋から漂うシャンプーの香りとか、タオル越しでも伝わってくる体温とか、 無防備な背中が預けてくる重みとか。 そして、ドライヤーの風で、タオルのタオルの端が揺れて、視界に、一瞬だけ小さく色付いた先端が見える。 「どうしたのー?」 タオルの隙間から見えたものが脳裏に焼き付いて、意識すればするほど手が止まりそうになる。 でもそれを悟られないよう、平然を装いながら作業を続けた。 最近、彼女がやたらとベタベタしてくる理由は分かっている。 誘っているのだ。 こういう事は、何度もあった。 パンツが見える角度で寝転がったり。 風呂上がりに薄着でうろついたり。 寝る時は必要以上に身体を密着させてきたり。 でも、自分から「して欲しい」、とは言わない。 その代わり、甘えてるフリをして近付いてくる。 いや、9割位は本気で甘えてるんだろうけど。 たぶん、恥ずかしいんだろう。 乙女心なのか、意地なのか。 だからこうして、“襲いたくなる空気”だけを延々と作ってくる。 そして俺も俺で、そこに屈したと思われたくない。 いや、実際はもう何回かくらい負けてるんだけど。 押し倒してから暫くは、 『我慢出来なかったんだもんね♡』 みたいな顔をされるし、揶揄われる未来が見えている。想像が付く。 というか、何回かそうなった事がある。 本当に腹立つくらい可愛いけども。 だから今回は負けないと誓った‥‥ついさっき、どうにか髪の毛を乾かした後で。 完全に意地の張り合い、或いは惚気。 調弦は、こっちがどこまで誘惑を耐えきれるかを楽しんでいる。 俺の方は、どこまで調弦が、誘惑を重ねてくるかにワクワクしている。 ちなみに今までの最高記録は三週間ちょっと。 一ヶ月持った事はない。 こちらか、あるいはあちらが、我慢できずにベッドイン。 こっちが我慢出来なくなるか。 向こうが限界を迎えるか。 最終的にはどっちかが折れる。 俺が獣みたいに押し倒す時もあれば、 逆に調弦が精霊としての力をフル活用して、二日近く離してくれない時もある。 そのくせ、後で「可愛かった」なんて言うと、耳まで真っ赤にして黙るのだ。 結局、手を出した側が揶揄われる。 完全に意地の張り合いだった。 そして今。 さっきのタオル一枚の攻勢の後だから、流石にあれを超える物は来ないだろうと油断していた所に。 俺のTシャツ一枚だけを着て、布団に横たわって本を読んでいる調弦が居た。 だぼだぼのサイズ感で、片方ずり落ちて肩が見えている。 裾は太腿の辺りまであるけれど、布団に仰向けで横たわっている体勢だと無防備。 というか、通り越して全部見えてる。 無言で視線を逸らした。 駄目。 負けないという誓いは一瞬で粉々になった‥‥これは無理でしょ。 そして、彼女はこちらを見ずに漫画に集中している“ふり”をしている。 長い付き合いだから分かる。 今、絶対こっちを意識して、漫画に集中出来てない。 ‥‥だって耳が真っ赤だ。 見えている事を指摘すれば、こちらが意識している事になってしまう。 というかこんなものを見せられて我慢出来る訳が無い。 ――もう限界だった。 よし決めた。今晩この子を抱き潰す。 ぐちゃぐちゃにしてひんひん鳴かせて、最後には腰が抜けるくらい蕩けさせる。 開き直って我慢する事を放棄した事で、何だか一周回って冷静になってきた。 そして、もう我慢しない事を決めたのだから、逆に今すぐ襲わなくてもいいじゃないかと思い始めた。 彼女の方は今すぐにでも押し倒されるかもしれないと布団の上で身構えているんだろうけど。 折角だから、つま先から、ゆっくりと視点を上げていく。 丸まった爪先、足首。膝の裏から太腿の付け根へと続くライン。 そして、柔らかく見せつけられている部分を眺めた。 見せてくれてるんだから、じっくり穴が開く程観察させて貰おう。 ‥‥元々穴だけど。 滑らかで柔らかい、薄い桃色の筋。 ぷっくりした肉厚な盛り上がりと、縦に入った細い切れ目のようなライン。 そして、見られている事を意識しているからか、既にしっとりと水気を含んで艶めいている。 ちょっと力を入れると指先が沈み込んでいく、もちもちとした肉付き。 早く触りたいという気持ちを抑えて観察していると、調弦の肩が小さく揺れる。 たぶん、見られているのを理解してるくせに隠さない。 こちらが我慢比べのテーブルからもう降りた事に気付かないまま、こちらの理性を揺さぶろうとしている。 本を持つ指にも少し力が入っている。 ページはもう暫く捲られていない。 そして、その上にある窄まりにも視点が向かう。 普段は後ろからしている時に、少しでも目線が向くと、 「ま、マスター‥‥変なとこ見ちゃだめぇ‥‥っ♡」 なんて抗議してくるから、今のうちに見させて貰おう。 薄い桜色。 周囲の白い肌と比べると、そこだけ熱を持ったみたいに色付いている。 それに、恥ずかしがっているからか、小さくぴく♡と震えていた。 見られている事に気が付いたのか、足が少し閉じて窄まりが少し縮こまる。 そして、とうとう恥ずかしさが限界に来たのか、羞恥で熱くなった太腿がようやく閉じようとする。 「‥‥だーめ」 「ひゃっ!?」 俺はその脚を掴み、そのままぐーっと左右へ開く。 「〜〜〜っ!!」 調弦の身体が跳ねて、本がどこかにいって、布団へ顔が沈んだ。 「マ、マスター‥‥っ!?」 「んー?」 「そ、そのっ‥‥」 散々誘惑しておきながら、いざこうなると途端に弱くなるのも、調弦の可愛いところだった。 追い詰める為、俺はそのままわざとらしく息を吐いた。 「あーゆうわくにまけちゃったなー」 棒読みでそう言いながら、彼女のそこに手を伸ばす。 「〜〜〜〜っ!!」 我慢比べでこちらが負けたのだから、襲い掛かっても仕方ない。 調弦的にはもう少し自分に余裕があるタイミングでこちらが負けを認めるかと思っていたかもしれないが、 開き直った大人は強いのだ。 「がまんがもうできないから、しょうがないよねー?」 棒読みで宣言してから、調弦の脚を押さえて間に滑り込む。 「マスターのいじわる‥‥っ♡」 「誘惑してくる調弦が悪いよなー、こんなの見せられたらなー、理性が飛んでも仕方ないよなー」 そう言いながら、さっきから触りたかった場所に手を添えた。 既にしっとりと濡れている秘裂の周りをくるくると指で撫でると、指が柔らかさに沈み込む。 「‥‥ぁ‥‥んぅ‥‥っ♡」 まだ、入り口に触れるだけ。 焦らすように、入り口をなぞり続ける。 柔らかい肉を弄る度に、そこがひく♡ひく♡と物欲しそうに蠢いているのが分かる。 その割れ目に沿ってなぞると、そこから零れる愛液で指先が濡れてしまう。 少しだけ深く。 指を潜り込ませると、そこはもう蕩けるように熱く、ぬかるんでいた。 内側は既にじんわりと温まっていて、指先が触れる度にきゅう、きゅう、と締め付けてくる。 もっと欲しい、と言っているみたいに。 奥から溢れる蜜を指で掬い取って塗り広げる度に、そこが淫らな音を立てて絡み付いてくる。 じっくりと執拗に。 理性をずっと滅茶苦茶にされてきたのだ、これくらいは許されるはずだ。 「ま、ぁっ♡、ま、すたぁっ♡、ぁ゛っ♡♡」 何度か身体を重ねた中で見つけた弱点を、優しく一定のリズムを崩さずに擦っていくと、 それに応えるように指がきゅぅっ♡と締め付けられた。 「ぅあ゛っ、ぁ゛っ♡、あぁ゛っ♡」 喉の奥で鳴る喘ぎが、次第に抑えきれなくなっていく。 逃げるように腰が揺れるけれど、指の動きは変えない。 そうしていると、声も呼吸も乱れていく。 指が熱い場所に包まれる度に、中がびくびくと痙攣しはじめる。 そして、一際高く声が跳ねた瞬間。 全身が大きく弓なりにしなって、布団を掴む指がぶるぶると震える。 「―――っ!!!」 頭の中が真っ白になるような感覚なのか、そのまま数秒、荒く息を吐き出しながら脱力し、小さく開かれた唇から掠れた息が漏れていた。 だけど、指は止めずに。 一定のリズムは崩さず、やだやだとばかりに動くお尻の動きで抜けないように、指を挿入したままにする。 「やっ、まっ、イッ、いま、イッ、ぁ゛♡♡、イッ、てい、ぅ゛っ♡、イッ、てぅ♡♡、っ!」 息が整い切らないうちに、また弱い所を刺激され続ける事になる。 逃げようとしてるのか、それとも勝手に跳ねてるのか、お尻がびくんっ♡びくんっ♡と上下してるのがわかる。 中の壁が収縮する頻度も上がり始めた。 きっと、すぐにもう一度達してしまうだろう。 「ま、あ゛っ♡♡、ま、っ、と‥‥♡めっ!!」 待ってほしい、止めてほしい‥‥だろうか。 多分そう言いたいのに、声にならない声で懇願する調弦。 そして、断続的に弾けるような痙攣が、どんどん頻度が上がっていった。 「ま、あ゛っ♡♡、イっ‥‥♡、でぇ‥‥♡、うっ‥‥♡から゛っ‥‥♡!!」 そう言って、首をいやいやと振りながら枕に顔を埋めている。 それでも、指は止めずに、淡々と同じ場所を刺激し続ける。 すると。 「―――っ♡♡、っ♡♡」 何度めか分からないけど、指がきゅう♡と締め付けられ、中が激しく痙攣した。 背中が弓なりに反り返って、肩が小さく震えている。 そして、ずっとイキっぱなしなのか、だらりと脱力したまま短く小さな嬌声を上げていた。 「イっ、ぃっ♡♡、いまっ、ぁ゛♡♡、イっでっ♡♡、イっ♡、でぅっ、ぅ、がら゛っ♡♡」 痙攣する事も出来ず、快楽を逃がせなくなった無防備な状態の彼女を更に責め立てる。 力が抜けちゃったせいで、弄られる快感を力んで耐える事も出来ないまま、 一番感じるところを丁寧に擦られ続けて、止まらない快楽信号が頭を焼いていく。 「やだっ♡♡、やぁ゛♡♡、とめっ、ぁ゛♡♡、ぁ゛っ♡♡、イっ、ぃ゛っ♡♡」 ぷし♡と潮吹きして、彼女の中で快感が弾けたのがわかる。 「ぉ゛♡♡、お゛っ♡♡、お゛っ♡♡、お゛っ♡♡、あ゛っ♡♡、あ゛っ♡♡、あ゛っ♡♡っ♡♡、―――っ♡♡」 彼女の身体が大きく跳ねる。 目を見開いたまま、唇を震わせて、言葉にならない声を洩らしている。 指を咥えこんだままの秘部が、きゅぅっ♡きゅぅっ♡と痙攣を繰り返す。  指を引き抜くと、入り口はぱくっ♡ぱくっ♡とひくつかせるように動いて、糸を引いた。 息はまだ浅いけど、指で擦られ続けた熱が残っているのか、そこだけ別の生き物みたいに蠢いてる。 「へひっ♡♡、ひ‥‥♡、っ♡♡ほへ‥‥っ♡」 脱力しきって、だらんと垂らした両手と、ぱくぱくと痙攣する股間。 何度も絶頂させた所為で、もうまともな言葉を喋れないくらい頭がぐずぐずになった様子を見ると、 流石に虐めすぎたかもしれない‥‥とは思うけども。 「じゃあ、大分ほぐれて準備出来たかな?」 「‥‥ほぇ?」 そう、こちらはまだ指で弄っただけなのだ。 ここで終わるつもりはサラサラない。 何がなんだか、といった様子の彼女の中に、固く大きくなったモノを入れてゆく。 十分、というよりも過剰に解した中は、少し腰を進めるだけで抵抗という抵抗もなく飲み込んでゆく。 「ひぁ゛ぁぁぁっ♡♡♡?!?!?」 ようやく終わったと思ったら、指よりも熱くて固いものが入ってくるという追加の刺激に、 身体を仰け反らせて、目を大きく見開いて悶えている。 それだけで軽く達したようで、背中がびくん、びくん、と、折れないか心配になる程反り、 その動きに合わせるように、入り口がきゅぅっ♡きゅぅっ♡と締め付けを繰り返す。 中は熱く濡れて、狭い壁が擦られる度に震えているのが分かる。 指より深い所を穿たれる快感で、まだ呼吸も整っていないのに、身体はさらに高みへと引き摺り上げられようとしていた。 「ぁ゛♡♡、まっ‥‥♡♡、まっでっ♡♡、イッでっ♡♡、るから゛っ♡♡、ぁ゛っ♡♡、まずだぁっ♡♡、いっでるっ♡♡、ぁ゛っ♡♡」 足先がシーツを掻いて、小さく波を刻む。 浅く浮いたり、押し付けるように沈んだり、じたばたしたと思ったら、今度は背中を仰け反らせて震える。 抵抗する余裕もないのか、爪先は虚空を蹴る様に虚空を掻いた。 奥を突かれる度に、背中が小さく跳ねて、息が詰まるような短い声が洩れる。 「ぉ゛♡♡、あ゛♡♡、あ゛♡♡、あ゛♡♡」 奥を叩くたびに声が細かく千切れ、喉の奥から押し出された甘い悲鳴が断続的に響く。 「マ、ぁ゛っ♡♡、あ゛っ♡♡、ますっ、ぁ゛っ♡♡、あ゛っ♡♡」 何度目かも分からない絶頂の合間を縫って、必死で何か言おうとする調弦。 「お゛っ♡♡、ぉ゛っ♡♡、おね、がいっ、ぃ゛っ♡♡、まっで、ぇ゛っ♡♡」 でも、言葉を紡げないまま、また達してしまう。 「イっでぅっ♡♡、からっ♡♡、イっで、ぅっ♡♡、のっ♡♡、ぉ゛っ♡♡、お゛っ♡♡」 絶え間なく押し寄せる快楽で、まともに喋れなくなっている。 息が吸えないくらい、身体の中を何度も弾けるように駆け巡って、その度に指先まで痙攣してる。 「やぁ゛っ♡♡、まっでぇっ♡♡、イってるっ、あ゛っ♡♡、あ゛っ♡♡、ごばれ、ぅ゛っ♡♡」 ‥‥正直ちょっと可哀想な気がしたけど。 もう出ない、助けて、こっちは人間、許して、ごめんなさい、もう勃たないから‥‥ 散々許しを請うたのに、全然手加減せずに絞りとって来た時の事を思い出して、心を鬼にする。  『精霊は丈夫だから‥‥全然満足出来てない、のっ♡だから、まだ頑張ってね♡♡』 そんな事を言われながら無理矢理不思議な力で回復させられながら思いっきりされたのだ。 あの時は気持ちいい事は気持ちよかったけど、それはそれとして辛かった。 そんな事を考えながら、只管に腰を押し付ける。 「お゛っ♡、んおお゛っ♡、ひぎゅっ♡、あ゛♡♡、んおおおお゛っ♡、イ゛っ♡♡」 言葉にならない声を零しながら、快楽から逃げようと浮いた腰。 それを、無理矢理ピストンで布団に沈める。 濁った喘ぎ声と共に背中がびくんっ♡と反る。 だけどその動きすら許さないように腰を押し付けると、身体が逃げ場を失って、 快楽を正面から受け止めることしか出来なくなっていく。 「イ゛っ♡♡、イ゛っ♡♡、イ゛っ♡♡、イ゛っ♡♡」 奥を突くたびに、中が痙攣して、奥歯をカチカチと鳴らす。 思考が焼けるほどの快楽に追い詰められたのか、涙がぽろぽろと零れ、視線も定まらない。 腰が跳ねようとする度、上から押し付けようとするこっちの動きにぶつかって、余計に奥に強く食い込んでしまう。 もう声も掠れかけているのに、それでも喉の奥から搾り出すような、本能的な音が止まらない。 「~~~っ♡!?っ♡♡~~っ♡♡、お゛お゛お゛ぉ゛あ゛ぁ゛ぁ゛~~~~~っ♡」 全部の力を振り絞ったみたいな咆哮が、彼女の喉から迸る。 次の瞬間、中が暴れるように大きく脈動した。 「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛――ッ♡♡♡」 全身が痙攣したまま戻れなくて、叫び声みたいな嬌声が止まらない。 目を見開いたまま、啼き続ける彼女の一番深いところで果てると同時に、 中が激しく収縮して、搾り取るような痙攣が続く。 「お゛っ~~~っ♡♡、っ♡♡、っ♡♡‥‥‥‥っ♡」 最後の一滴まで出し切ったあと、ずるり、とペニスを引き抜いた。 栓を失った彼女の秘部からは、さっき吐き出した白濁が零れだしている。 全身を脱力させたまま、ぴくっ、ぴくっと絶頂の余韻に浸り、気を失っていた。 そうして。 今俺は、昨晩はやりすぎだ、と正座させられ怒られている。 「‥‥マスター?」 「はい‥‥」 「はいじゃないんですよ?」 圧を感じる。 「ちょっとこう、今日立つのも駄目になって体力の限界まで追い詰めるのはこう、やりすぎだと思うんですよね?」 ちょっと起き上がるのが辛いといった様子で、ジーッと見つめてくる。 可愛い。 「‥‥はい、異議ありです調弦さん」 「却下します」 横暴な裁判官に負けてはならない。 「その、いつもはこう、精霊は丈夫だからーって言ってこっちがへばっても続けて来るじゃないですか」 「まあそれは‥‥」 それはまあ、そうなんですけど‥‥という表情。 「後、本当に体力限界になったら、何かキラキラ光りながらカードの中に戻るよね?」 「えっと、まあ、そうだけど‥‥その‥‥?何が言いたいのかなー‥‥って?」 気まずそうに調弦が少し目をそらした。 「その‥‥気絶してるっぽい感じだったけど、正直まだまだ余裕あったよね?」 「‥‥うっ」 どうやら図星だったらしい。 「被害者が大丈夫そうだったので無罪を要求しまーす」 「駄目でーす!減刑はしてあげますけど有罪でーす!」 まあ、仕方ない。 甘んじて罰を受ける事にしよう‥‥ 「分かりました裁判長‥‥どのような判決になりますか」 「えっと‥‥その、今日一日おんぶとだっこをお願いします」 「えっ」 正直予想外の判決だった。 「えっと、その‥‥ね?腰が抜けちゃってるのはほんとだから、ちょっと助けて欲しいなーって」 それは、まあ‥‥俺が全面的に悪いな。 そうして、お姫様だっこで一日を過ごす事になった。 恥ずかしさでどうしようも無さそうな顔をするのを見ていると。 エッチな姿も良いけれど、こういう姿も良いな、と改めて思った。