「ふと思ったんですが、ほむらちゃんって意外と似てるところありますよね、あの人たちと」 舞台裏。円環の理でもなければ名塚底根でもない、物語と宇宙の外側に存在するが故にどんな会話も無責任に発生するこの場所で、観測者さんがいつも通り変なことを言い出しました。 「えーと、どなたと似てるんです?ほむらさんと似てる人たちというと……」 「ほら、キュウべぇですよ」 「気でも狂ったんですか?」 いや、この人があんまり正気じゃないのはいつものことではあるんですが、それでも普段は割とマシな狂い方をしてると言いますか…… 「ほら、『叛逆』ってあちらからしたらまどかちゃんの決断で魔法少女-魔女システムでのエネルギー回収機構が随分と非効率な魔獣システムに書き換えられた世界で、それでも宇宙の熱的死を防ぐために(※1)諦めることなく奮闘した結果ついにその手掛かりを掴んで……って話なわけじゃないですか」 まぁ推定ほむらちゃんの成功例以前に何回も非人道的な実験とその失敗はしてそうですが……などと小さく呟く顔は、しかし言葉の割には深刻そうではなくて 「だからこう、『コレと決めた果たすべき目的のためなら割とどんな手段だろうと決断的に挑戦して成功まで走り続ける』って意味では、意外と似た者同士な一面がありますよね、というお話しです。諦めなければ願いは叶う!かも?」 微妙に説得力があるんだか無いんだかな話ですが……あぁ、ご愁傷さまです。 「言いたいことは、それだけかしら?」 「へ?あぁ、実際わたしってあの人たちのことそのものを憎んでるわけではないのですよね。あくまであちらの採る手段がことごとくわたしの思想と競合してるから敵対してるだけでえええぇぇぇぇぇ!?!?!?」 真後ろに立っていたほむらさんに気づかず喋り続けてしまった以上、事象改変でボコボコにされるのも当然の結果ですよねぇ…… 「ギブギブギブ!わたしを表裏ひっくり返すのだけはご勘弁を!!!」 ※1 「実のところ、それこそ円環の理をはじめとする『宇宙の外側』なんてものが存在する以上宇宙の熱的死とやらが起きるのかどうかは大概謎なんですよね……そもそもキュウべぇ自身が信頼できない語り部と言いますか個人的には彼ら自身の認識すら操作されたものであって実際はどこぞの超文明の作り出したエネルギー回収用の有機ロボットなのではないかと疑ってたりしますが……まぁあくまでいち個人の考察未満の怪文書でしかないことはお忘れなく」