『ファイアーエムブレム 蒼冠の誓約』 ――その剣は祖国のために。その祈りは世界のために。 【作品概要】 亡国の王子による祖国解放戦争から始まり、理想の異なる皇女との対立、そして大陸全土を脅かす古代の真実へと発展する架空のファイアーエムブレム作品。正統派の英雄譚と、国家のあり方を問う戦記を組み合わせた物語。 【主要人物】 ■ アルト(主人公・19歳) 大陸西部の小国・リューデン王国の第二王子。青髪と赤いマントが特徴で、剣を振るう。真面目で正義感が強く、民を守ることを第一に考える。政治的な駆け引きは苦手で、理想を優先する甘さもある。 ■ セリア(ヒロイン・20歳) 大陸東部を支配するヴァルディア帝国の第一皇女。銀髪と白い衣装が特徴で、神聖魔法を使う。慈悲深く穏やかな一方、国家を背負う者として冷徹な決断も下せる。帝国では「白銀の聖女」と呼ばれる。 【第一部 亡国の王子】 大陸暦782年。平和を維持してきたリューデン王国へ、ヴァルディア帝国軍が突如侵攻する。王都は陥落し、国王と王太子は戦死。第二王子アルトは、老騎士とわずかな従者に守られて国外へ逃れる。 逃亡の道中、アルトは帝国軍に追われる銀髪の少女セリアを救う。彼女は戦争を止めるために帝国から逃げてきたと語る。帝国への憎しみを抱えながらも、アルトは彼女を見捨てられず、ともに旅立つ。二人は各地の抵抗勢力をまとめ、解放軍を築いていく。 しかしアルトは知らない。助けた少女こそ、祖国を滅ぼしたヴァルディア帝国の第一皇女であることを。 【第二部 白銀の皇女】 アルトの解放軍は帝国の占領地を次々に取り戻し、民衆の希望となる。だが戦いの最中、セリアの正体が明らかになる。しかも彼女は単なる反戦派ではない。帝国による大陸統一という理想には賛同し、当初は侵攻にも協力していた。ただし、犠牲を顧みない父・皇帝の方法には反対していたのである。 「争いをなくすには、すべての国が一つにならなければならない」と考えるセリア。「争いをなくすために、他国の人々を踏みにじってよいはずがない」と信じるアルト。互いを大切に思いながら、二人の政治思想は対立していく。 一方、帝国が各地へ侵攻する背後には、領土拡大だけではない目的があった。帝国軍は大陸に眠る古代の聖遺物を集めていたのである。 【第三部 聖冠の真実】 大陸の諸国家が信仰する創世神。その正体は、かつて世界を支配した古代竜族の王だった。数百年前、人類は竜王を封印して自由を勝ち取ったが、封印は数百年ごとに特別な血統の女性の命を捧げなければ維持できない、不完全な仕組みだった。 代々、その犠牲を担ってきたのは皇族の女性たち。そして今回、生贄として選ばれていたのがセリアだった。皇帝が聖遺物を集めていたのは、娘を救うため封印の仕組みそのものを破壊するため。しかしそれは、竜王の復活を招く危険な賭けでもあった。 真実を知ったセリアは帝国へ帰還し、自ら軍を率いると決意する。アルトは祖国復興を掲げ、帝国との決戦に臨む。かつて肩を並べた二人は、今度は敵同士として戦場で再会する。 【最終部 蒼と白銀】 戦争のさなか、封印が崩壊し、古代竜王が復活する。竜族の軍勢が大陸を蹂躙し、人間同士の争いは存亡の危機へと変わる。 アルトはセリアに停戦を申し入れるが、彼女は帝国が起こした戦争の責任を取るため、自らの手で竜王を討つべきだとして拒む。それでもアルトは、今この瞬間に争っている場合ではないと訴える。長い沈黙の末、セリアは剣を収める。 王国軍と帝国軍は連合軍を結成し、竜王との最終決戦に挑む。二人がたどり着いた答えは、どんな国家も神も、人々の運命を一方的に決めるべきではないというものだった。激戦の末、竜王は討たれ、大陸は新しい時代を迎える。 アルトはリューデン王国の新国王に、セリアはヴァルディア帝国の新皇帝に即位。両国は和平条約を結ぶ。数年後、国境の小さな礼拝堂で二人は再会する。 【ゲームとしての特色・後日談】 序盤は老騎士や幼馴染とともに少数で逃亡し、各地を巡って仲間を増やす王道の解放戦争。セリアの正体が判明すると、彼女への不信から離脱する仲間も現れる。第三部ではアルト軍とセリア軍の双方を操作する章があり、終盤には敵だった帝国将軍たちも仲間になる。 アルトとセリアは互いに惹かれ合いながらも、それぞれの国を背負う対等な君主として歩む。通常の結末では恋愛関係を明言せず、支援会話を最後まで進めた場合にのみ、後日談で二人が結婚する特別なエンディングが描かれる。