Ccfolia Log
ナレーション
────人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって、すでに半世紀。
ナレーション
地球の周りには巨大なスペースコロニーが数百基浮かび、人々はその円筒の内壁を人工の大地とした。
ナレーション
その人類の第二の故郷で人々は子を産み、育て、そして死んでいった。
ナレーション
────機甲歴0053。
ナレーション
地球に最も遠い宇宙都市コロニー3は、『ヴォルフ公国』を名乗り地球連邦政府に独立戦争に挑んできた。
ナレーション
この4年足らずの戦いでヴォルフ公国と連邦軍は、多くの人々を死に至らしめた。
ナレーション
人々は、自らの行為に恐怖した。
ナレーション
戦争は休戦状態に入り、6年余りが過ぎた。
GM
GM
第一話『大地に立つ』
GM
GM
──機甲歴0063年9月。
GM
地球を挟んでコロニー3の正反対に位置する僻地のコロニーであるコロニー7。
GM
この地を目指して単艦で進む一隻の船がいた。
シモン・キーン
「サトナカ大尉のシャトル、発進しました。艦長」
GM
PMCのフォーチュンに所属する『ビクトリー』のメーンブリッジで、緊張に包まれた声色を、シモン・キーンという若い士官は発した。
バシーラー・カラコルム
「ああ。ちゃんと軌跡をトレースしときな、シモン・キーン」
シモン・キーン
「は、はいっ! 通信士、観測を怠るなよ!」
GM
この若いシモン・キーンに対比するように、重く構えたのは、この船の艦長を務める妙齢の女性である、バシーラー・カラコルム大佐だ。
GM
フォーチュンの内部において、正式には階級は存在しないのだが、彼女やサトナカ大尉のように地球連邦軍から出向した者であるならば、そちらの階級を通称として用いられるのが常であった。
シモン・キーン
「うまくいきますかね、会談?」
バシーラー・カラコルム
バシーラー・カラコルム
「そりゃあ…上手くいってもらわないと困るさね。なんたって極秘の会談なんだ」
バシーラー・カラコルム
「極秘だからうちら1隻だけ付けてこそこそやってんだ」
シモン・キーン
「そうですね。そして、出資者は不測の事態に備えて彼女を乗せたといいますが、本当に必要なのでしょうか? その、アードバーグ隊が救助したというヴォルフの強化人間に、旧大戦時の遺物だなんて」
GM
シモン・キーンは宇宙の景観が広がるデッキから背後へ振り返り、その場に特異的に存在している、ローティーンの少女へと、ちらりと視線を向けた。
ミランダ
「………」
ミランダ
「…どうも騒がしい予感がするなぁ」
シモン・キーン
「それは、スターゲイザーもどきとしての、直感で?」
襟首に指先を当てて、ラフな動きをする。
バシーラー・カラコルム
「……不安かい?ミス・ミランダ」艦長席から後方に動いて声をかける
ミランダ
「特殊部隊としてのかなぁ…こういう時、ちょっかいだしたくなるよね」
シモン・キーン
「ヴォルフ公国の秘密部隊である『マンティコア隊』の一員であったという、キミらしい意見だ。実にね」
ミランダ
「こういうことしてたのは別の部署だけど マジであいつら嫌いだったから分かることもあるよね」
シモン・キーン
「すまない、キミのカンに触ったのなら謝る。その、どうにも、穏やかじゃない状況でね」
バシーラー・カラコルム
「実際、こういうときの予感ってのは当たるもんさね」
ミランダ
「確かに前提から胡散臭いよ あたしがいうのもなんだけどさ」
シモン・キーン
「でしょうね。この任務が曰くつきなのは、小官であれ、気づきますよ」
ミランダ
「ま、おっちゃんなら自分の身は守れるだろうけどさ」
バシーラー・カラコルム
「曰くつきだからって誰かがやんなきゃいけない仕事さ。それがたまたま私たちだっただけ」
シモン・キーン
「しかし……どうして、PMCのフォーチュンなんかが、コロニー7にいるとされる、ヴォルフから亡命してきたとかいう研究者なんかと、密会を強いられるだなんて。艦長」
バシーラー・カラコルム
「それを私に聞かれても困るさ。聞きたかったらスポンサー様に言いな」
バシーラー・カラコルム
「うちらの所属はPMC、民間企業さ。スポンサーには逆らえないのさ」
シモン・キーン
「それに、フォーチュンの教導官をやってる、チアキ・サトナカ大尉を直接的に指名したんですよ?」
シモン・キーン
「理屈ではわかっていても、おかしいですよ、こんなのって」
バシーラー・カラコルム
「おかしくたってやるしかないんだよ。これ以上文句言うならゲンコツ飛ぶよ」
シモン・キーン
「そんなのって、ここは正規の軍隊じゃ!」
ミランダ
「おばちゃんの私的な愛だからな」
バシーラー・カラコルム
手加減したゲンコツがシモン・キーンの頭上に炸裂
シモン・キーン
「ぐあっ……!? ほ、本当にぶった!?」
バシーラー・カラコルム
「次からは本気だからね」
シモン・キーン
「わ、笑うなよ……ミランダ!」
バシーラー・カラコルム
「…ま、この任務が怪しいのはその通りさ。厳戒態勢は引き続きで対空監視。……うちらが今ここで出来るのはそれくらいさ」
ミランダ
「気は抜かないでいきましょ」
GM
そうして、ビクリトリーのクルーは、コロニーへと吸い込まれるように離れていく、サトナカ大尉を乗せたシャトルを見守っていた。
シモン・キーン
「しかし、この辺はスペースデブリが多いですね。我々が、名目上はコロニー7のゴミ掃除の仕事だっていうのが、わかりますよ。これなら」
バシーラー・カラコルム
「大戦の残骸が引き寄せられたやつかね。もし敵がいるとしたら隠れるのにうってつけだ」
シモン・キーン
「そんなことを言って、本当はテロリストと戦いだけではないんです?」
バシーラー・カラコルム
「その通り」
シモン・キーン
「全く、どうして本部はこのような編成に」
GM
独りごちる、シモン・キーン。
そして、彼は数日前に地球のイズモ市──フォーチュン本部が存在する特区──での出来事を思い返すのだった。
GM
──数日前、キミたちはフォーチュンの本部であるイズモ市に出頭を命じられていた。
GM
本部のブリーフィングルームには、おおよそ1隻の宇宙艦艇のクルー規模の人数が集められており、その最前列にはバシーラーとチアキの姿もあった。
チトセ・ウィル・ナスカ
「みんな、お疲れ様。急な呼び出しにも関わらず、よく来てくれたわ」
チアキ・サトナカ
「失礼します。地球連邦軍所属、フォーチュン軍事教官チアキ・サトナカ大尉であります」
チアキ・サトナカ
敬礼
バシーラー・カラコルム
「久しぶりねチトセ。いつ以来かしら」気心知れてるので気楽に敬礼
シモン・キーン
「は、はっ……じ、自分は、シモン・キーン。シモン・キーンであります!」
勢いよく立ち上がり、勇ましく敬礼
チアキ・サトナカ
こちらこそ艦長。直接お会いしたのは随分前でしたな
チトセ・ウィル・ナスカ
「宇宙で元気にやってた? バシーラー」
GM
対テロ鎮圧活動は宇宙での出動が多く、バシーラーはフォーチュンに出向してからというものの、地上に戻るのは久しくなかったのだ。
バシーラー・カラコルム
「戦争終わってもどこもテロが多くてね、元気じゃなきゃやってられないわ」
チトセ・ウィル・ナスカ
「そうね。あれからもう6年だけれど、あっいう間だった気がするわ」
バシーラー・カラコルム
「でも連邦軍にいたままじゃくすぶったままでもっと元気じゃなかったんだし、改めて感謝するわ、チトセ」
チトセ・ウィル・ナスカ
「大尉も、お変わりなく。どう、教官をやってみて?」
バシーラーに挨拶をしてから、チアキの方へ向き直る。
チアキ・サトナカ
「はっ。いやはや、最初の方は軍との勝手の違いに悩まされましたが、今はすっかり慣れましたよ」
チアキ・サトナカ
「若者たちと接する機会が多いので、こちらも老いる暇がありません。皆元気が良い!ハハハ」
チトセ・ウィル・ナスカ
「そう、なによりね。おほん、本日集まってもらったのは……あなたたたちに、特別任務班のメンバーになって貰うことになりました」
GM
どよめくブリーフィングルーム内。
チトセ・ウィル・ナスカ
「その作戦内容は、お話しいただきましょう。お願いします」
バシーラー・カラコルム
「特別任務…面白そうだねえ」
GM
上手の方にチトセが振り返ると、そこからでっぷりとした老人を、幼い少女が手を引きながら、こちらに近づいてきた。
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「諸君、日々の職務、誠にご苦労である」
GM
フォーチュンの上官ならば、その顔を見てうんざりすることは、避けられないだろう。
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「地球連邦議員の私からの頼みごとでな、快諾をしてくれて感謝しているよ」
GM
男は隣にいる少女の頭を撫でながら、ゆっくりと、招集者たちに、視線を寄越した。
チトセ・ウィル・ナスカ
「コルネ議員、続けてください」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「うむ。実はだな、少し前に我々へとコンタクトを求める者がおってな。その面会に、諸君らは出向いてもらうこととなった」
シモン・キーン
「つまり、我々に貴殿の護衛を?」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「そう急くな、若造」
シモン・キーン
「っ……し、失礼、しました」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「面会の相手は、モハメド・ムーサー博士だ」
チアキ・サトナカ
「ほう、連邦へ亡命したあの…」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「元はヴォルフ公国のスターゲイザー研究所『オーギュスト機関』のにいた男でな、現在では地球連邦の元でとある研究開発を行っていると目されている」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「その男が、是非とも会ってみたいと言っておるのだよ。『アードバーグ』の乗組員だった人物と、な」
チトセ・ウィル・ナスカ
「つまり、私か、サトナカ大尉と」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「そういうことになるな。だが、彼女はフォーチュンの地上組織を監督する立場だ。おいそれと、空席にするわけにはいくまい」
チアキ・サトナカ
「それで、私というわけですな」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「ものわかりがよいのは助かる。チアキ・サトナカ大尉、キミにコロニー7での会談を任せたい。よいかね?」
チアキ・サトナカ
「一つ質問をよろしいでしょうか、コルネ議員殿」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「構わんよ、キミならばな。賢明な質問であることを、期待しよう」
チアキ・サトナカ
「ありがとうございます。して…議員殿は私に彼とどのような話をし、そしてどのような話をしてほしくないのか、確認しておきたいのです」
チアキ・サトナカ
「アートバーグの戦いには、多くの軍事機密指定された出来事があることは、私もよく理解しているつもりです」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「私は切に人類の存続を望んでいる。そのために、必要なことをしているつもりだ」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「相手が相手だ。あの奇妙な事件について、問うてくるのは予想に容易い。が、それを承知の上で、アズマ『大尉』の隣にいたキミを送り出すという、私の配慮には、気づいてもらいたいものだな」
チアキ・サトナカ
「はっ。申し訳ありません、議員殿。了解いたしました」
GM
チアキは、あの少年が二階級特進してしまったという事実を、コルネ議員の言葉から再認識する。
バシーラー・カラコルム
(さすが議員殿。これくらい言えないと参謀本部中将にまではなれないわけか)
バシーラー・カラコルム
(議員ほどの立場になると具体的な指示を明言できない場も多いでしょうが…苦手だねえ、腹の探り合いなんて)
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「して、諸君らは、そのサトナカ大尉の送迎のために編成された、特別任務班となるのである」
シモン・キーン
「……面会の送迎にこれほどの戦力を? それに彼女は一体?」
議員の隣にいる少女らしくめかしこんでいる金髪のレディへ目を移す。
ミランダ
「ま…助っ人みたいな感じかな…」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「紹介が遅れたな。彼女はミランダという。娘だよ、私のな」
優しげにミランダの腰に手を回して、彼女を前に出す。
GM
娘にしては、あからさまに年齢が離れている。
チトセ・ウィル・ナスカ
「まさか、この子って……」
バシーラー・カラコルム
「議員のご息女でしたか。どうりで利発そうで」(ということにしておきたいんだろう、まったく)
GM
チトセとチアキならば、彼女の面影には少し見覚えがあった。
ミランダ
「そういうことにしておくといろいろ融通が効いていいと思います」
GM
6年前の第二次世界大戦末期の月軌道に於ける激しい攻防戦の際に救助した、ヴォルフ軍の冬眠カプセルに納められた眠り姫だったからだ。
チアキ・サトナカ
「おや…ハハハ、私のエスコートにしては、少し贅沢ですかな」
チアキ・サトナカ
「…健康そうで安心したよ、ミランダ君」
ミランダ
「悪いようにはされてないからね」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「これでな、彼女は強化人間でもある。だから、娘に迎えたのだがな」
シモン・キーン
「きょ、強化人間。あの、ヴォルフ公国や、現在では大統領直轄の『アーディティヤ』までもが研究しているとされる、人工のスターゲイザー」
ミランダ
「そのはしりだねぇ」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「それにな、愛娘には誕生日プレゼントを贈らせてもらったよ。ガンボイタイプのガーディアンを」
ミランダ
「つって外装は初期型のパーツくみ上げたもんだからね…目立つよなぁ」
シモン・キーン
「が、ガンボイ……!? しかし、休戦条約で、新しいオーバーロードの開発はタブーになっている筈では?」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「作ってならないのは、戦後のOVLシステムの新規建造になっている。が、旧大戦中の予備機まで使ってならないとは書かれておらんよ」
チトセ・ウィル・ナスカ
「その辺りの配慮は抜かりなくですね? 議員」
チアキ・サトナカ
「既にあった機体という扱いですか。確かにそれを規制する条項はありませんな」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「無論だ。タブーは破るためにある、などと、阿呆になるつもりはないさ」
バシーラー・カラコルム
「護衛する側としては、その誕生日プレゼントを使う機会がなければ有難いですがね」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「そのために、キミがいるのだろう。頼んだぞ、娘のお守りをな」
バシーラーに近づき、肩を叩く。
バシーラー・カラコルム
「…はっ。議員閣下の御期待に沿えるよう、最善を尽くします」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「この私が次期議長にでもなれば、キミの連邦軍での椅子も、安心できるというものだろう」
そっと耳元で
バシーラー・カラコルム
「……期待しておりますよ」小声で答える
バシーラー・カラコルム
(こっちの野心も筒抜けかい。まあ、隠してるわけじゃないから今更さ)
GM
改めてバシーラーは周囲を見渡す。
乗組員となるのは、自分を含めて戦闘において優秀な結果を出せるだろうメンバーであり、配備されるマシンもガーディアンが2機にヴァレットとなるミーレス隊も合わせれば、独立遊撃部隊の規模にはなっている。
GM
バシーラーには、この時早くも、戦いの匂いというものを、喚起されていた。
バシーラー・カラコルム
(…これだけのメンバーだ。秘密作戦だから戦わないほうがいいんだろうけど…やっぱ戦ってみたいねえ…)
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「それにな、面会をする相手が相手だ……ヴォルフ公国のスターゲイザー部隊が、何らかの動きを見せてくることも想定される」
再び中央に戻りながら
シモン・キーン
「裏切り者の始末、ってやつでしょうか」
ミランダ
「どこもこの分野には興味津々でしょうしねぇ」
チアキ・サトナカ
「彼らの強さは、身を持って知っています。できれば、相手をしたくないですな」
バシーラー・カラコルム
「御安心を。その万が一の事態には全力で対応いたしますとも」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「ヴォルフの“紅の魔弾”と幾度と戦って生き延びたサトナカ大尉に、強化人間のミランダとガンボイタイプ、そして精鋭たる諸君らが必要とされる理由は、わかってくれただろうな」
シモン・キーン
「はっ!」
得心があるように敬礼
チアキ・サトナカ
「会談と同時に彼…モハメド・ムーサー博士の護衛ということですな。了解いたしました議員殿」
プロスペレ・ ドゥ・コルネ
「そうだ。彼をヴォルフの手に戻す訳には、いかんのだよ」
バシーラー・カラコルム
「は。全力を尽くします」敬礼
GM
コルネ議員は両隣りに、ミランダとチトセを置いて、改めて任務を発令したのだった。
GM
──数日前のことを反芻しながら、ぼんやりとメーンブリッジのデッキからコロニー7を眺めていると、ミランダはコロニーの方に近づきすぎる隕石が幾つかあるのを、直感的に見つけた。
ミランダ
「あれは…おばちゃんやっぱ準備しておいて正解かも」
バシーラー・カラコルム
「なにか見つけたようだね。総員!戦闘配置に付きな!」
シモン・キーン
「しかし、艦長っ! レーダーに異常は感知されては!?」
バシーラー・カラコルム
「シモン・キーン!お嬢ちゃんの勘を信じてやんな!」
シモン・キーン
「……艦長が、そうおっしゃるのであれば、従うのが我々クルーであります!」
バシーラー・カラコルム
「ミーレス戦隊の準備急げ! …お嬢ちゃんも準備しときな」
シモン・キーン
「総員は、第二種戦闘配置で、スタンバイさせます! 艦長、この船は?」
ミランダ
「はいよ!」
バシーラー・カラコルム
「自治権に抵触しないギリギリまでコロニーに近付けな。何かあったらサトナカ大尉をすぐに回収できるようにね」
シモン・キーン
「了解であります! ビクトリー、前に! ただし、上陸はまだだ!」
バシーラー・カラコルム
(さっさと向こうが攻撃してきたら大手を振ってコロニーに突っ込めるんだけどねえ)
シモン・キーン
(これで、僕らは姿を晒したようなものだ。敵は、誰……誰なんだ?)
GM
一転し、けたたましく動き出す艦内。
GM
ガーディアンデッキに向かうミランダは、その背後からのざわつく『視線』に厭気を感じていた。
ミランダ
「これは…ひょっとするかもな」
GM
こんな時、『彼』だったらどうするだろう?
獣(マンティコア)の生き残りとして、ミランダは考える。
ミランダ
「なるべくコロニー内には迷惑かけたくないけどな…」
ミランダ
「とにかく一番に動かないと…」
GM
ミランダは、急いでガーディアンのところへと向かい、開かれたコックピットハッチの手前で、改めてその鋼の巨体を見やる。
GM
TYPE-Gとも称され、旧大戦を終戦へと導いた英雄。
GM
巨大な要塞とともに消失した、怪奇の象徴。
ミランダ
「頼りにはしておくか…」
GM
そう言いながら、パイロットスーツのメットを被り、バイザーを降ろして、ミランダはガーディアンへと乗り込んだ。
GM
GM
コロニー7の中で広大な敷地面積を誇る施設があった。
名をトミノリア高等専門学園という。
GM
宇宙開発産業における従事者の育成を目的に巨大コングロマリットであるヴェッセーラ重工により経営されている高等教育機関がそれだ。
GM
そこへ2年生から編入をした少女がいる。
スニタ・ネルヴァル──遥々木星から帰還した彼女は、親の推薦でこの学園に入学していた。
GM
朝、寮の自室で支度をしていると、端末にテレビ電話通信が入った。
着信名は言うまでもなく、母親である。
トクレグ・ネルヴァル
「あら、もう起きていたの?」
スニタ・ネルヴァル
「おはよう、お母さん。
ちょうど今、学校の支度をしてたところ」
トクレグ・ネルヴァル
「そう……朝寝坊、しなくなったのね。えらいわ、スニタ」
スニタ・ネルヴァル
「えへへ…こっちでの生活が始まってから、色々頑張ってるんだ。
勉強もだし、他の生徒さんとの共同生活も…ちょっと苦手だけど、
それなりにこなせてると思う」
トクレグ・ネルヴァル
「……あら、もしかしてもうお友達が?」
GM
通信している母親であるトクレグだが、物々しいヘッドギアを装着したままであった。
しかし、娘であるスニタはそれを、特段と気にしている様子はない。
スニタ・ネルヴァル
「えっと、えへへ…あたしが勝手に友達だって思ってるだけかもしれないけど、
何人か仲良しな人たちもできたんだ。みんないい人だよ」
トクレグ・ネルヴァル
「……例えば? どんなお友達がスニタにはできたのかしら? お母さん、とても気になるわ」
GM
スニタが転入一か月足らずで交流が深い生徒は3人ほどいる。
GM
男子生徒のワッキ・ロールとシュウイチ・マガネ。
どちらも問題児にはなっているが、それ故か木星帰りのスニタに対しても偏見なく付き合ってくれている。
GM
そして、同じ寮生でもあるエーリカ・エーデルバッハ。
彼女は本校の創立者でもあるヴェッセーラ重工で取締役をしている父を持つ令嬢だ。
GM
まるで自分とは正反対な存在でもあるのだが、最初に手を差し伸べてきた以来に親しくしている間柄だ。
スニタ・ネルヴァル
「シュウイチさんとワッキさんは男の子で、いつも口喧嘩してるの。
でも、最後はいつも一緒に笑いあってて…いいな、ああいう感じ」
トクレグ・ネルヴァル
「男の子って元気がありあまって、少しやんちゃなくらいが普通だから……スニタには大変でしょうけど、仲良くやりなさい」
スニタ・ネルヴァル
「…ううん、全然大変じゃないよ。
いつもあたしのこと、思いやってくれて…とっても優しい人たちなんだ」
トクレグ・ネルヴァル
「あら、もしかして……初恋かしら?」
スニタ・ネルヴァル
「…そ、そんなんじゃないよ! た、たぶんだけど…」
スニタ・ネルヴァル
「そ、それとね! エーリカさんっていうとってもカッコイイ女の子とも知り合いになって。
あたしなんかとは正反対、でもとっても仲良くしてくれるんだ」
トクレグ・ネルヴァル
「……エーリカ? それって、エーデルバッハ取締役の娘さんのことかしら?」
GM
スニタは、どこか、母の声色が緊張したように思う。
スニタ・ネルヴァル
「えっ? えっと…そうだね、エーリカ・エーデルバッハって言ってたと思う。
取締役…の娘なのかはわからないけど…」
トクレグ・ネルヴァル
「ふ……フフ。よくやったわ、スニタ。うちのユピテル開発公社は、ヴェッセーラのグループ会社なの。つまり、グループの天辺のお偉い方の子供なのよ、その子」
GM
ヘッドギアの下の母の口が、妖しく笑った。
スニタ・ネルヴァル
「そ、そうなんだ…!? み、身の振り方に気を付けた方がいいのかな…」
トクレグ・ネルヴァル
「それより、せっかく仲良くさせていただいているのなら……見せてもらいなさい」
スニタ・ネルヴァル
「見せてもらう…何を…?」
トクレグ・ネルヴァル
「……ガンボイ、よ」
スニタ・ネルヴァル
「ガンボイ…? あたしのラピュセルではないんだよね?」
トクレグ・ネルヴァル
「ええ、そう。このコロニーはね、内緒で作ってるそうなの。ラピュセルではない、ガンボイを」
トクレグ・ネルヴァル
「それをあなたに見つけてほしくて、トミノリア学園に入学させたこと、忘れていないわね?」
スニタ・ネルヴァル
「…うん、忘れてないよ。
今日、エーリカさんに頼んでみるね。
…頼んでダメなら…」
トクレグ・ネルヴァル
「ラピュセルを使うのは、最後の切り札よ。スニタ」
スニタ・ネルヴァル
「…うん、わかった。
どこに格納されてるか、くらいは突き止められるように頑張ってみるね」
トクレグ・ネルヴァル
「えらい子ね。期待しているわ、スニタ。そう、男の子のお友達も一緒に工場地区を見学したいとか、頼んでみるといいんじゃないかしら」
スニタ・ネルヴァル
「うん、そうしてみる。
お母さんのお手伝いができるよう、あたし頑張るね」
GM
すると、部屋の呼び鈴が鳴り響いた。
エーリカ・エーデルバッハ
「……スニタ、起きてるの? 遅刻するじゃない、このままだと」
GM
噂をすれば影と言わんばかりに、扉の向こうからエーリカの声も聞こえてくる。
スニタ・ネルヴァル
「あっ、エーリカさん!?
…お母さん、また連絡するね!」
トクレグ・ネルヴァル
「ええ、いってらっしゃい」
スニタ・ネルヴァル
「うん、行ってきます!」
GM
母からの指令をこなしつつ、学園生活も満喫しようとしているスニタ。
GM
朝食のパンを咥えて、慌てて扉を開けることだろう。
エーリカ・エーデルバッハ
「ほんと、スニタはのろまね。ほら、いくわよ」
スニタ・ネルヴァル
「お、おはようございます! エーリカさん!
あっ、待ってください~!」
GM
彼女は進む。いや、進み続けることになる。
自らの宿命と、家族との運命に向き合うために。
GM
GM
コロニー7内部にたどり着いたチアキは、スペースポートから市街地に抜けて、待ち合わせ場所へと向かっていた。
GM
地球生まれであり、地球育ちのチアキには、頭の上にも大地があるという、その奇怪さを、受け付けられるかどうか怪しかったに違いない。
GM
人工的に作られた温室ともいえるコロニーの天候は、すべてがコンピューターにより制御されており、雨が降ることもあるが、洪水を発生させることは決してないのである。
チアキ・サトナカ
「場所は…ここであっているようだな。…いつ来ても慣れない物だ」
GM
そして、このコロニーだが未だに開発途上なのか、粗野な部分が多く、それに行きかう住人も少ないほうで、疎開地を思わせるように老人や子供の姿が多く見受けられた。
GM
これほどに、足元から歪さを感じられる場所へ自分が呼ばれているという事実を、チアキは冷徹に向き合うだろう。
GM
いよいよ見えてきた待ち合わせ場所も、休館日の博物館なのだから、必要以上に警戒はする。
GM
裏口から指示を受けたとおりに入ると、広い展示室に抜けていく。
GM
そう、そこはまさに……。
モハメド・ムーサー
「どうかね、宇宙飛行士記念博物館は?」
チアキ・サトナカ
「この地を築くために死んでいった英傑たちへ思いを馳せざるを得ませんな」
モハメド・ムーサー
「ヴェッセーラも、自分の学園を構えたから、こんなものを作ってみせたんだろう」
チアキ・サトナカ
「まあ、教育には良いと思いますがね。少し企業理念を感じなくもないですが」
チアキ・サトナカ
「ご機嫌麗しゅう。モハメド・ムーサー博士」
モハメド・ムーサー
「宇宙……それは地球の人々における希望の象徴であり、フロンティアだった」
モハメド・ムーサー
「かくして、人類は宇宙に増えすぎた人口を棄民させ、その果てに空と地で戦争が起きた。それも二度もだ」
GM
ムーサー博士の語る二度の戦争とは、先のヴォルフ公国と地球連邦の第二次世界大戦だけでなく……旧世紀時代にあったとされる第一次世界大戦も指していた。
モハメド・ムーサー
「戦いに明け暮れる人類は、その資源を求めて月を……そして木星にまでも進出をしたな。その時だ」
GM
博士はチアキの方に振り替えることも名乗ることもなく、博物館を歩きながら一方的に会話をしていた。
モハメド・ムーサー
「キミもよく知っているだろう、アレが現れたのは」
GM
この時、初めて博士はチアキの方を振り返る。
チアキ・サトナカ
「あまり、嬉しいことではありませんな。また巻き込むようなことはしたくないのはあなたも同じはず」
モハメド・ムーサー
「スターゲイザー……宇宙に進出した人類の進化の兆し、可能性。それを、信じているのかね?」
チアキ・サトナカ
「私個人の意見で言えば、信じていません」
モハメド・ムーサー
「ほう」
チアキ・サトナカ
「結局は人間の一種であり、個性として発現した能力であると考えています」
モハメド・ムーサー
「それは、あの現象を目の当たりにしてなお……かね?」
チアキ・サトナカ
「あれは事故であります。スターゲイザーが起こした奇跡でも神の祝福でもありません」
モハメド・ムーサー
「旧世紀末に木星から帰還したアーシュラ・ティプトリーから始まり……アズマ・ホンゴウという少年に至る彼らが、奇跡ではない、と?」
チアキ・サトナカ
「宇宙に進出し、変質する人間が現れることはあるでしょう。しかしそれはあくまで環境適応の一つであると考えています」
チアキ・サトナカ
「寒い土地に慣れるように、暑さに耐えられるようになっていった地球人類と何一つ変わりない現象である…というのが私の見解です」
チアキ・サトナカ
「まあ、私は学者ではなく、一軍人ですから。戯言と思っていただきたい」
GM
そうして、覚悟を決めたチアキは語らねばならなかっただろう。
あの日、あの刻の出来事を。
GM
────月へと落ちてこようとする巨大な衛星の地表で、紅いドッシとガンボイが、互いにビーム・サーベルを幾度となく切り結んでいた。
GM
そこへ、ガンボイの僚機をしていたチアキが、入り込む隙は全くなかったのである。
アズマ・ホンゴウ
「わかっているはずだ! ランヌ!」
ランヌ・ルーフェブル
「……何を!?」
アズマ・ホンゴウ
「本当の敵が、誰であるのかを。なのにっ!」
ランヌ・ルーフェブル
「気に入らんな! そうやって、連邦軍の中で飼いならされる、お前のようなスターゲイザーの存在が」
アズマ・ホンゴウ
「違う!! 僕は……僕自身の意思で、戦っている!」
ランヌ・ルーフェブル
「しかし、お前は示しすぎたのだ! スターゲイザーが、殺しの道具でありすぎることを」
アズマ・ホンゴウ
「そんな理屈っ!」
GM
アズマが相対するガーディアンと会話している。
チアキの乗機の通信機能は、紅いドッシを操るランヌの声を拾わないが、激昂するアズマの声で、事態の把握は辛うじてできたのである。
チアキ・サトナカ
「やめなさいよ! 敵と話すのは危険だってわかるんだ、ホンゴウ少尉!」
GM
だが、チアキの声は届くことはなく、アズマの『独り言』は続き、ガンボイと紅いドッシの戦闘は激化していくばかりだった。
チアキ・サトナカ
「クソっ……駄目だというのか。このままでは、引き込まれるぞ!」
GM
チアキはそう呟き、スロットルを押し込む。自身の役割を全うするべく、巨大な盾を構えた彼の愛機は、進路を衛星の地表に向けた。
GM
ジュッ! ギュゥゥーン!
アズマのガンボイは、敵の刃で切り落とされようとする左腕を囮に、ランヌのドッシへと、勢いよく頭突きをかました。
ランヌ・ルーフェブル
「何をするつもりだ!? アズマ」
アズマ・ホンゴウ
「だからさ、やらなくっちゃいけないんだ! 人間の性ってものが、本当は善きものであるってことを!」
GM
頭突きの反動でカメラヘッドは損壊したが、その不格好なままで、ガンボイはスラスターを全開に、スターゲードの内部へと単独で突入していった。
ランヌ・ルーフェブル
「馬鹿な!? そんなことで、消耗するというのならば、これ以上は止めろ!」
GM
ガンボイがこれから為そうとする行動を察したのか、紅いドッシに乗るランヌは、予備で持ち込んでいたザード・マシンガンで、その背中を追撃する。
だが、チアキのガーディアンがカバーリングにまわり、ランヌの思惑を阻む。
チアキ・サトナカ
「ここから先へ行かせるものか! チアキ・サトナカは、任務を全うする!」
GM
長期戦で損耗した盾で攻撃を受け、チアキは自身にそう言い聞かせた。バックカメラの映像を見やると、満身創痍のガンボイの姿は既に見えない。
アズマ・ホンゴウ
「伊達じゃないんだ、オーバーロードは! そうだろう」
GM
アズマは迷うことなく、要塞基地の核となる場所へと突き進んでゆく。
その様子は、恰も、誰かに導かれているかのようであった。
ランヌ・ルーフェブル
「ええい、弾切れか!? しかし、これでは……あの少年、アズマ・ホンゴウが、召されているとでもいうのか? 宇宙の意思たる存在とやらに」
GM
トリガーを引いても発射されないマシンガンを、呆れるように投げ捨てるランヌのドッシは、時が静止したかのような緊張感の下で、チアキと対峙する。
数秒のにらみ合いがこれほど長く感じたことは無かった。チアキの機体も既に弾切れを迎えていた。決死の覚悟を決めたチアキは肩のサーベルにゆっくり手を伸ばし、突撃の姿勢を取った。その時であった。
ランヌ・ルーフェブル
「……! やはり、そういうことなのか。ならば、私は……」
GM
何かを感じ取ったランヌは、踵を返すように、スターゲートを離脱していった。
そのドッシを追撃することもできたのだが、今のチアキには、それよりも優先するべきことがあった。
チアキ・サトナカ
「あの“紅の魔弾”が、私を見逃したとでもいうのか……。だが、これで敵は撤退を……そうだ! アズマ君‼︎」
GM
チアキはガーディアンの損傷を手短にチェックをする。
チアキ・サトナカ
「盾は……もう使い物にならんか。ありがとう、今までご苦労だった」
GM
既に原型を保っていなかった盾以外、マシンの状態は悪く無かった。動力炉の調子は絶好調だ。チアキは、これを大いに満足した。盾を放棄し、決意を固める。
チアキ・サトナカ
「さあ、最後の時だ。ホンゴウ少尉‼︎ 聞こえているのなら、その役目は私のものだとわかってくれ!」
GM
崩落が始まるスターゲート要塞の進入路を発見したチアキはアズマへの回線を開き、呼びかけながら突入を敢行する。
GM
ビュッン! ジュゥゥゥッ!
チアキの乗機は、ビーム・サーベルで瓦礫を切り裂き、要塞の暗い通路へ侵入しようとしたその時、奇しくもアズマからの返答が届いたのだった。
アズマ・ホンゴウ
「あなたは生きて……生きてください、チアキさん。そうしなくっちゃ、あなたの部下だった人たちの想いを、無駄にするじゃないですか」
GM
ガンボイを追跡しようとするチアキを、妙に落ち着きのあるアズマは、通信を介して諫める。
最前線であるから雑音の酷い通信である筈が、チアキの耳には何故だか、そのアズマの声は極めてクリアに響いてくるように感じられた。
チアキ・サトナカ
「少尉、今一度だけ言う! そんなものが、君の役目ではないのだと。そして、この私の任務は! 君を! アズマ・ホンゴウを守ることだ! 最早、このマシーンに盾などないが、自爆をやってみせるくらいは出来る! だから、ここで死ぬのはっ!」
アズマ・ホンゴウ
「だから、こんなことには付き合わなくていいんです」
GM
言いかけたところでアズマが遮った。こちらの声は聞こえているようだが、話が通じない。何かがおかしい。チアキは異常を感じ取った。
アズマ・ホンゴウ
「あなたには、帰る場所が……うわっ!」
GM
衛星基地を強い衝撃が揺さぶり、同時に奇妙な光が、その内側から溢れ出してきたのである。
アズマ・ホンゴウ
「キミは!? ああ……そこに、いたんだね。ずっと独りで。違う? そうか! 集まっていたんだ、みんなが」
チアキ・サトナカ
「ホンゴウ少尉! 聞こえるか! 私だ、チアキ・サトナカだ! “紅い魔弾”は既に撤退している! だというのに、君は一体、誰と話しているんだ!?」
GM
虹色に輝くそれは、スターゲートという巨大な衛星の総てを、包み込むように広がってゆく。
チアキ・サトナカ
「ン……何の光っ!? クソっ、邪魔をするな! 私は任務を……アズマ君‼︎」
GM
この奇妙な光は、一種の力場のようでもあるというのか、地表に留まっていたチアキのガーディアンを、まるで親が子を突き放すように、弾き飛ばしてしまったのだ。
アズマ・ホンゴウ
「ああ、僕にも、刻が見える……」
GM
チアキのガーディアンだけでなく、幾つものマシンまでがスターゲートから引き離されてゆき、一際眩い光を放つと、スターゲートは瞬く間に消失していた。
チアキ・サトナカ
「あれが……ガンボイ!!」
GM
それが、チアキ・サトナカが経験をした『スターゲート落とし作戦』の顛末であった。
モハメド・ムーサー
「……それが、キミの話か」
チアキ・サトナカ
[]
チアキ・サトナカ
「彼が消える必要は無かったのではと、今でも考えます」
モハメド・ムーサー
「私はな、ヴォルフにいたときに……いずれスターゲイザーが、旧き人類を淘汰するのではないかと考えた」
チアキ・サトナカ
「それが自然の摂理であるのなら、受け入れるべきだと私は思いますね」
モハメド・ムーサー
「ならば、もっていくか」
GM
博士の言葉に、チアキは息を吞む。
モハメド・ムーサー
「アーディティヤとかいう地球至上主義者どもの手にこのまま渡すよりも、キミのような考え方をするフォーチュンとやらのほうが、うまくやるだろう」
チアキ・サトナカ
「そうであると良いですが…」
モハメド・ムーサー
「スターゲイザーという神話を終わらせる鍵を……」
GM
が、その時……この場にもう1つの声が響いた。
ランヌ・ルーフェブル
「それを返していただこう、モハメド・ムーサー博士」
モハメド・ムーサー
「早かったな、”紅の魔弾”」
GM
拳銃を手にした仮面の男が、こちらに近づいてくる。
チアキ・サトナカ
「珍客とはこのことだな…博士、私の後ろに」
ランヌ・ルーフェブル
「余計な動きは身のためにならんぞ、連邦軍のパイロット」
GM
”紅の魔弾”と呼ばれた男が、チアキにその銃口を差し向けた。
ランヌ・ルーフェブル
「スタシア・ラーフ様は、お前の裏切りをあえて泳がせていたのだのだよ。博士」
モハメド・ムーサー
「やはり、諸君らの目的も『ゆりかごの鍵』か」
ランヌ・ルーフェブル
「そうだ。アレばかりは、連邦の力を借りねば、手に入れられようもなかった」
モハメド・ムーサー
「お前もあの場にいたのだろう。ならば、なぜ欲する?」
ランヌ・ルーフェブル
「必要なのでな、人類のすべてを、スターゲイザーへと目覚めさせるためには」
チアキ・サトナカ
「それは自然に反する。人が手を出すべきではない」
ランヌ・ルーフェブル
「貴様は……そうか、あの時のパイロットか。アズマの隣にいた」
GM
ランヌは、銃をさらにチアキの方に突き付けてくる。
ランヌ・ルーフェブル
「ならば、わかるんだよ。アズマのような悲劇を繰り返さないために、私の同志にならんか?」
チアキ・サトナカ
「私のことを覚えていてくれたとは光栄だ。しかし申し訳ないがその提案は断らせていただく」
ランヌ・ルーフェブル
「なぜだ?」
チアキ・サトナカ
「急な変化は歪を生む。それはホンゴウ少尉のような例を増やすだろう」
チアキ・サトナカ
「変化は緩やかであるべきだ」
ランヌ・ルーフェブル
「しかし、その前に地球を食いつぶすぞ。愚民どもは!」
チアキ・サトナカ
「仮にすべての人間がスターゲイザーになればそうならないとでも思うか。人はどのような姿になっても人のままだ」
チアキ・サトナカ
「私はそれほどスターゲイザーに夢を見ていない」
ランヌ・ルーフェブル
「……そうか。ならば、決裂だな」
GM
”紅の魔弾”は、素早く、その銃口をチアキではなく……ムーサー博士に切り替えて、その頭を打ちぬいた。
チアキ・サトナカ
「博士…!!貴様…」
ランヌ・ルーフェブル
「これで競争だ……連邦軍の、いや、フォーチュンのパイロット!」
GM
威嚇射撃をしながら、足早に”紅の魔弾”は博物館を去った。
モハメド・ムーサー
「うっ……う……」
チアキ・サトナカ
「クソっ…救急車を…いや、ここからなら」
モハメド・ムーサー
「が、ンボイは……ある。こ、こ……に……」
GM
そう言い残して、博士は事切れる。
チアキ・サトナカ
「間に合わなかったか…軍警に手配を」
チアキ・サトナカ
「しかしガンボイ…あれがここに…?」
GM
その時、大地が揺れた。
GM
何かの爆発か……或いは、戦いの火蓋か。
GM
”紅の魔弾”が現れていた以上、他のヴォルフ軍がコロニー7に侵入していてもおかしくはない。
GM
チアキはポートに戻り、ビクトリーと合流する必要性を感じるだろう。
チアキ・サトナカ
「ヴィクトリー、聞こえるか。チアキ・サトナカ大尉だ。博士が殺された。繰り返す、博士が殺された。下手人は”紅の魔弾”だ」
GM
チアキは、そう通信を入れ、軍警の到着を待つ。
GM
GM
コロニーの外壁部から3つのダミー隕石に紛れていたミーレスが、内部へと侵入してくる。
ディーゼル
「リー、お前はここに残れ」
ラングラー
「曹長、軍の施設は学園のような場所の右上のブロックのようです」
ラングラー
「下校時間のはずですが、車が一台行っただけです、人影はありません。…いました、子供のようです」
GM
ミーレスのコックピットハッチを開けて、ヴォルフ兵がスコープを覗いた先に……4人の子供が運転していたエレカがあった。
エーリカ・エーデルバッハ
「シュウイチ、運転荒いわ」
GM
助手席の女性が、運転席にいるキミに向かって悪態を突いてくる。
眞金シュウイチ
「俺は単車派なんだよ。文句があるならそっちで運転しろ」
ワッキ・ロール
「スニタちゃんが車酔いしてて危ないのよ! ほら、大丈夫か?」
さりげなくエチケット袋を展開している。
スニタ・ネルヴァル
「あう、ご…ごめんなさい…」
エーリカ・エーデルバッハ
「それみなさい、これで多数決は決まったわ」
眞金シュウイチ
「仕方ねえ、ならスピードは落としてやるから。遅いとか文句言うんじゃねえぞ」
エーリカ・エーデルバッハ
「今日は私のおかげでドライブするのだから、運転くらいはして欲しいものね」
ワッキ・ロール
「ほんっと、よく入れたよな。さっすが、ヴェッセーラのお嬢様」
エーリカ・エーデルバッハ
「本家ではなくてよ?」
眞金シュウイチ
「お前が付いてこなけりゃあ、礼も言ってやったががなあ…」
エーリカ・エーデルバッハ
「そういうの、モテないわ。シュウイチ」
眞金シュウイチ
「いいかエーリカ。来る前にも言ったが、今日は”奨学金”も”学生寮”も”内申稼ぎのボランティア”もナシだぞ」
眞金シュウイチ
「どれかひとつでも奨めてきやがったら俺は帰るからな」
エーリカ・エーデルバッハ
「あなたのお父さんのことをわかっているから、私は……」
眞金シュウイチ
「ああ、それもナシだ。先に言ってなかったから、今回は許すが」
ワッキ・ロール
「ひゅー、今日もアツいじゃないの!」
スニタ・ネルヴァル
「わわわっ! 二人とも! 喧嘩はやめてください~!」
GM
これが、シュウイチ・マガネの日常だった。
GM
バイトに明け暮れ、ギリギリの単位をこなし、お節介なお嬢様と剽軽な友人とおっとりした転校生に囲われる。
GM
それでも多分、悪くはない生活だったに違いない。
GM
ただ、時折……違和感のようなものを憶えていた。
GM
この日も、工業区に近づくほどにそれは増していた。
エーリカ・エーデルバッハ
「煩いと思ったら急に黙って……大丈夫なの? 寝てる? しっかりと」
ワッキ・ロール
「そーいや、ここんとこ遅かったよな。バイトの帰り」
スニタ・ネルヴァル
「…睡眠不足の時に運転すると危ない、ですよ…?」
エーリカ・エーデルバッハ
「もう、仕方ないわね……ほら」
細い彼女の彫刻のような指先がシュウイチの唇に迫る。その綺麗な爪の先にはコーヒードロップがある。
眞金シュウイチ
「おい、勝手に口に突っ込むな…!」
エーリカ・エーデルバッハ
「結構効くんだから、カフェイン。ありがたく思いなさい」
眞金シュウイチ
「…やっぱり引き返していいか。嫌な予感がする」
ワッキ・ロール
「おいおい、ここまで来てそれはないわ」
やれやれと大げさな手ぶり
GM
スニタからすれば、母のいいつけに反するので、絶対に工業区には入る必要があった。
スニタ・ネルヴァル
「…そ、そうですよ! せっかくここまで来たんですから…」
エーリカ・エーデルバッハ
「……そうね、スニタのお願いだったから。本人が行きたいのなら」
眞金シュウイチ
「まあそりゃそうだが…。こいつの茶々に耐えてここまで来たのが無駄になるのも惜しい」
エーリカ・エーデルバッハ
「諦めなさい、シュウイチ。人生、そんな日もあるじゃない」
ワッキ・ロール
「よかったな、スニタちゃん。でも、珍しいじゃないの……女の子が工業区を見てみたいって」
眞金シュウイチ
「お前にゃそういう日、なさそうでいいな…」
エーリカ・エーデルバッハ
「そうでも……ないわ……」
アンニュイな顔で窓の外に視線をやる。
スニタ・ネルヴァル
「えっ…!? えと、えっとぉ…その…工業区って見たことがなくて、そのぅ…見てみたいな…って…」
ワッキ・ロール
「確か、ミーレス科が専攻だったのよね、スニタちゃん。メカが好きなら、クラッシャーファイトってものが」
エーリカ・エーデルバッハ
「ちょっと、スニタに博打を覚えせるのはやめなさい。ワッキ」
スニタ・ネルヴァル
「クラッシャーファイト…ですか…?」
ワッキ・ロール
「いやいや、クラッシャーファイトは神聖なスポーツじゃないの。だろ、シュウイチ?」
眞金シュウイチ
「少なくとも、俺は金を賭けたことはないな」
エーリカ・エーデルバッハ
「観戦する分には、いいものよ。うちの学校だって、そっちの方の進路あるし」
ワッキ・ロール
「進路ねぇ。やっぱ、このままヴェッセーラのミーレス開発部門に行きたいな」
GM
青い学生らしく、進路のことが話題になる。
スニタ・ネルヴァル
「あたしは…進路なんて全然考えてないかも…。
何をやっても上手く行かない気がして…」
エーリカ・エーデルバッハ
「スニタは、お母さんの会社に行くものだと思ってたけど? 立派じゃない、福祉工学だなんて」
スニタ・ネルヴァル
「…そうですね、お母さんの下ならきっと安心です。
福祉工学…あたし自身はあんまり何をしているのかよく分かってないんですけど…」
エーリカ・エーデルバッハ
「もしかして、ずっとお母さんの後ろをくっついていたの?」
スニタ・ネルヴァル
「えっと…はい、そうですね。
お母さんはいつもあたしを導いてくれる…進むべき道筋を記してくれる光、みたいな人でした」
スニタ・ネルヴァル
「…きっと、これからもそうなんだと思います」
GM
親と子、スニタにとっての、その関係性は、シュウイチのそれとはまるで正反対であるかのようだった。
眞金シュウイチ
「まあ、お袋さん大事にするのはいいことだろ」
エーリカ・エーデルバッハ
「……けれど、私は厭ね。決められたレールの上で、お人形のような扱いをされるのは」
普段のような威勢の良い声はなく、どこか不安定さを帯びていた。
スニタ・ネルヴァル
「…お人形…そうなのかな…」
エーリカ・エーデルバッハ
「このまま卒業したら、勝手に親が決めた相手と結婚をして、子供を作って、それで満足しろだなんて。それでいいのか、わからないわ」
ワッキ・ロール
「許嫁ってやつね。でも、そういうの、いない連中のほうが、ごまんとだぜ?」
眞金シュウイチ
「何だ、優等生の割にそういうのは嫌なんだな」
エーリカ・エーデルバッハ
「だから、生徒会なんてやってみせて、経営学の成績だって上位層には残れるようにしてるわ。自分自身の為にね」
眞金シュウイチ
「へえ…。そういえば、あんたのそういう話は初めて聞いたな」
エーリカ・エーデルバッハ
「そう? あなたとはもっと──」
GM
4人の乗せた車がゲートを潜り抜け、工業区に突入をして程なくのことだった。
GM
シュウイチの運転するエレカが大きな揺れの前に、脇道へと逸れてしまったのは。
GM
ディーゼル
「ああ、まだあの中にもあるかも知れんぞ」
ラングラー
「叩くなら今しかありません」
ディーゼル
「我々は偵察が任務だ」
ラングラー
「しかし、噂のガーディアンが連邦軍の手に渡ったら」
ディーゼル
「手柄のないのを焦ることはない」
ラングラー
「…」
眞金シュウイチ
「いや、そんな話は…うおおっ!?」振動でハンドルが逸れた
ディーゼル
「おお、ラングラー、何をする?」
ラングラー
「ランヌ大佐だって、…戦場の戦いで勝って出世したんだ」
ディーゼル
「おいラングラー、貴様、命令違反を犯すのか? やめろ、ラングラー」
ラングラー
「フン、手柄を立てちまえばこっちのもんよ」
ブーモ
ヴォルフのミーレスが攻撃を開始してしまった。
ラングラー
「ヘッ、敵を倒すには早いほどいいってね」
エーリカ・エーデルバッハ
「……きゃっ!?」
ワッキ・ロール
「うぉぉぉい!?」
スニタ・ネルヴァル
「わ…わわわっ!?」
眞金シュウイチ
「ガーディアンだと!?何でここにいんだよ!」
エーリカ・エーデルバッハ
「あれ……ヴォルフの……」
GM
工業区の方に向かってくる緑色の巨人。
GM
それは警備用のミーレスを先手必勝で打ち破り、さらに歩を進めてくる。
ワッキ・ロール
「ど、どうするの!?」
眞金シュウイチ
「どうって、逃げるしかねえだろ!今度は運転荒いとか言うんじゃねえぞ」車体を切り返してその場を離れようとする
GM
しかし、追突したせいか、エレカがうまく発進しない。
スニタ・ネルヴァル
(開発中のガンボイ、早く見つけないと…!)
双眼鏡であちこち見まわしながら
エーリカ・エーデルバッハ
「ちょっと、動きなさいよ。このポンコツ!」
エレカのフロントへお嬢様キックを放つ。
GM
そうだ、何か動くものが……とシュウイチは周囲を見渡す。
GM
その時であった。シュウイチの目の前が眩んだのは。
眞金シュウイチ
「動かねえなら足で逃げるしか…!エーリカ、シェルターかなんかの場所知らねえのか!?」
エーリカ・エーデルバッハ
「ええっと、シェルターは確か……」
GM
シュウイチはエーリカの声ではなく、奇妙な、ララ、という音を耳にする。
眞金シュウイチ
「っ…!何だ、このギラギラしたのは…!」
謎の少女
──こっちよ。
GM
眩い昏倒の中で、確かにシュウイチは女性のような気配を感じた。
GM
そして、その声はキミを呼んでいた。
謎の少女
──待っていた。あなたを。
GM
その声にいざなわれるように、シュウイチの認識の中で、1つの閃きが発生した。
眞金シュウイチ
「女…!?」
GM
あの方向にいけば、生き延びることが、できるのではないか。
エーリカ・エーデルバッハ
「ちょっと、女って……私は女じゃない」
眞金シュウイチ
「お前じゃねえ!ああくそ、仕方ねえ!」
ワッキ・ロール
「シュウイチ、シェルターと、逆じゃないの!?」
眞金シュウイチ
「どうせ遠すぎて間に合わねえよ!」
眞金シュウイチ
「俺にも分からんし責任はとれねえが、俺に賭けてみるならついてこい!」
エーリカ・エーデルバッハ
「っ……そういうのなら!」
スニタ・ネルヴァル
「え、えっと…あたしは…」
GM
スニタには2つの選択肢があった。
GM
このまま、シュウイチの賭けとやらに乗るのか……或いは、シェルターの方に向かって隠してあるラピュセルを起動させるか。
スニタ・ネルヴァル
(お母さんは、ラピュセルは最後の切り札だって言ってた…でも…!)
しばらく迷ってラピュセルの方に駆けだします
ワッキ・ロール
「お、おい……スニタちゃん!? 危ないじゃないの、一人じゃ」
GM
スニタを追いかけるようにワッキも走るが、彼はシェルター内部の途中でスニタを見失うのだった。
スニタ・ネルヴァル
「…あの! あたし、急用で…!
ワッキさん、エーリカさんのこと…よろしくお願いします!」
ワッキ・ロール
「だからってさ!」
GM
その一方、シュウイチとエーリカは反対方向に駆け出していた。
GM
その先で、2人は目の当たりにする。
エーリカ・エーデルバッハ
「そんな……こんなことって……」
GM
空襲で破損した建物の扉の向こうに隠されていたマシンがあった。
眞金シュウイチ
「足が付いてるな…。ガーディアン…か?」
エーリカ・エーデルバッハ
「でも、これは……まるで、ガンボイじゃない」
眞金シュウイチ
「ガンボイ?スターゲートのか?」
エーリカ・エーデルバッハ
「あの戦争を終わらせた英雄とされ、休戦協定で新規の開発は禁止されていた」
中に入り、さらにガーディアンへと近づいていく。
エーリカ・エーデルバッハ
「こんなものを、あの親父……知ってて」
トレーラーに寝そべっているガーディアンの足に触れる。
眞金シュウイチ
「もっとデカいもんだと思ってたな…あの映画じゃ」
眞金シュウイチ
「いやどうでもいい、乗るぞ!こいつに!」
エーリカ・エーデルバッハ
「乗るって……確かに、ハッチは開いてて」
シュウイチに追い越される。
エーリカ・エーデルバッハ
「あなた、冗談やるんじゃないのよ!?」
トレーラーの梯子の下で、上っていくシュウイチに叫ぶ。
眞金シュウイチ
「当たり前だろうが!もし動かせりゃあ、逃げるくらいは余裕だろ!」
エーリカ・エーデルバッハ
「だったら、手を貸して……シュウイチ」
GM
エーリカは梯子を素早く上り、先にコックピットにたどり着いたシュウイチに手を求めた。
眞金シュウイチ
「手?」言われたとおりに差し出す
エーリカ・エーデルバッハ
「……ありがと」
恐らく、面と向かって感謝を述べたのはこの時が初めてかもしれない。
GM
中に2人で乗り込むと、手狭ではあるがどうにか動かせそうだった。
エーリカ・エーデルバッハ
「……こいつ、動くの?」
メーンシートをシュウイチに託し、隣で覗き込む。
眞金シュウイチ
「ん、ああ…。あんた、礼が言える奴だったんだな」
眞金シュウイチ
「やってみるしかないだろ。確か授業で習ったシーケンスじゃあ…」記憶を頼りになんとか起動を試みる
エーリカ・エーデルバッハ
「すごい、五倍以上のエネルギーゲインがあるじゃない」
眞金シュウイチ
「何の五倍だ…?」
GM
ガーディアンの足が動き始める
エーリカ・エーデルバッハ
「そうよ、ガーディアンなら、立ってたたかえっていうのよ!」
眞金シュウイチ
「よし!リンケージの才能が俺にもあった!」
眞金シュウイチ
「G-ケルキオン…こいつの名前か。このまま逃げるぞ、空とか飛べねえのか!?」コンソールに表示された名前を読み上げつついろいろいじる
GM
両肩に大きなバインダーを背負った、新たなガンボイが、胸から排熱をしながら、大きく立ち上がる。
GM
GM
第一話 『大地に立つ』
勝利条件:敵の全滅
ブレイクトリガー:PC1以外は移動・攻撃を行わずに敵を全滅
GM
初期配置:PC1がD2
C4とC6にエネミー
C9にミランダとバシーラー
F9にスニタ
GM
また本ステージに限り、PC1は白兵以外の武装が使用不可
特技:サブパイロットを特別に使用可能とします。
GM
またシナリオの都合上、PC2はPC4かPC5と同乗状態です。
GM
GM
では第一ラウンドのセットアップです。
エネミー側はありません。
眞金シュウイチ
ないです
ミランダ
ないでーす
スニタ・ネルヴァル
なしです
バシーラー・カラコルム
なし!
GM
行動値22 ミランダのメインプロセス
ミランダ
では待機 行動放棄予定です 演出的にはおじさん探して拾おうとしていましょう…
チアキ・サトナカ
ありがたい
ミランダ
「…ミーレスが侵入してるってことはマジでやる気ね…」
ミランダ
「…紅いやつは…いないか」索敵索敵
GM
ビクトリーから出撃したグラウフローレンは、コロニーの大地を走る一人の男性をモニターの端に捉えた。
GM
それは見知った顔であり、チアキ・サトナカ大尉であっただろう。
ミランダ
「いたいた…」
チアキ・サトナカ
「ミーレスが…!?既に事が起こってしまったか…!」
GM
彼の目の前で着地したミランダのガーディアンは、手を差し伸べるようにしてチアキをマシンの掌へと収容せしめた。
チアキ・サトナカ
「ミランダ君か…!ありがたい」
ミランダ
「どうやら穏便にはいかなかったみたいね…」
チアキ・サトナカ
「すまない、こちらも決裂した」
チアキ・サトナカ
「博士を殺られるとは…迂闊だった」
バシーラー・カラコルム
「……サトナカ大尉の回収は大丈夫そうね。ここから見える範囲で不明機体複数。状況はまだわからないね」
シモン・キーン
「ガーディアンが動いて!? 所属不明機ですよ、艦長」
バシーラー・カラコルム
「ああ、所属不明機さね。だからってこっから艦砲でも撃てってのかい? 外れたらコロニーに穴が開くよ」
シモン・キーン
「なんと破廉恥な相手なんだ……! 見守るしか」
ミランダ
「ありゃ…白いやつだね…」
バシーラー・カラコルム
「それにこっちは無理やり侵入した側だ。状況がわかんないうちにぶん殴ってたら状況はもっと悪くなる。周辺情報の収集を怠るなよ」
シモン・キーン
「白いガーディアンは、ガンボイだとでもいうのか。ミランダ!?」
GM
行動値19 シュウイチのメインプロセス
眞金シュウイチ
ムーブでC6まで移動
ラングラー
「デ、ディーゼル曹長、て、敵のガーディアンが動きだしました」
ディーゼル
「な、なに?みんな部品ばかりだと思っていたが」
ラングラー
「いや、まだよく動けんようです。やります」
眞金シュウイチ
同じ位置の敵にCALブレードで白兵攻撃
エーリカ・エーデルバッハ
「きたわ!」
眞金シュウイチ
「逃げた方に敵がいるってのがよぉ…!ぶちのめすしかねえのか!」
眞金シュウイチ
2d+14 白兵攻撃 (2D6+14) > 5[2,3]+14 > 19
ディーゼル
「我々は偵察が任務なんだぞ、退くんだラングラー」
ラングラー
「なに言ってるんです、ここで倒さなければ敵がますます、うっ」
エーリカ・エーデルバッハ
「見てなさい、ザードめ!」
眞金シュウイチ
「そこをどきやがれ、この野郎が!」
眞金シュウイチ
回避判定どうぞ
ディーゼル
2D6+5 回避 (2D6+5) > 7[2,5]+5 > 12
GM
命中なのでダメージをどうぞ
眞金シュウイチ
21+4d 斬属性 (21+4D6) > 21+17[1,5,5,6] > 38
ラングラー
ディーゼル
斬6
ディーゼル
撃破
眞金シュウイチ
よし
エーリカ・エーデルバッハ
「ええい、このスイッチよ!!」
眞金シュウイチ
「武器はこいつしかねえのかよ…!勝手に押すなバカ!」
GM
コックピットの中で、エーリカが身を乗り出すと、ガーディアンは背負っていたブレードを展開して、そのままに敵のミーレスを横一文字に切り伏せた。
ディーゼル
「うわぁぁぁっ!?」
眞金シュウイチ
実体剣!実体剣です!少なくとも私のイメージでは!斬だし!
GM
一撃でミーレスを打倒したが、その破壊による爆発で、コロニーに風穴が空いてしまう。
ワッキ・ロール
「……っ、コロニーに穴が──」
地下通路をさまよっていたワッキが、開いてしまった穴へ吸い込まれてしまうように宇宙へと放り出された。
エーリカ・エーデルバッハ
「ミ、ミーレスのエンジンをやればコロニー7もやられちゃうかもしれない。ど、どうすればいいの?」
ラングラー
「ええい、よくもディーゼル曹長を」
眞金シュウイチ
「そりゃそうだが…手足だけ落としてダルマにでもしろってのか?」
エーリカ・エーデルバッハ
「ど、どうするの? コクピットだけを狙える?」
エーリカ・エーデルバッハ
「今度ザードを爆発させたら、コロニー7の空気がなくなっちゃう」
GM
ここで、シュウイチはクリティカル命中でザードを撃墜すれば、コックピットを串刺しにできることを分かります。
眞金シュウイチ
「クソ、気分は良くないが…やるしかないか。次は勝手にボタン押すんじゃねえぞ!」
眞金シュウイチ
まあ出目次第ですな
眞金シュウイチ
とりあえず私の行動は終了ですので次の方どうぞ
GM
行動値7 バシーラーのメインプロセス
バシーラー・カラコルム
待機というか手番放棄! ただちょっとRPだけ
GM
いいんだ
バシーラー・カラコルム
「ちっ! そこの白いの!聞こえるかい!」通信を飛ばす
シモン・キーン
「か、艦長はいきなり通信を!?」
眞金シュウイチ
「誰の声だ…これか?聞こえるぞ、誰だあんた!」
シモン・キーン
「あんたとはなんだ! 貴様こそ、所属と階級を」
バシーラー・カラコルム
「こちらはフォーチュン所属のバシーラーだ! アンタが誰かは後で聞くけど、これ以上コロニーに穴開けたら承知しないからね!」
バシーラー・カラコルム
「やるんならもっとスマートにぶっ飛ばせ!」
眞金シュウイチ
「うるせえな、こっちは必死なんだよ!文句は攻めてきてるバカに言え!」
エーリカ・エーデルバッハ
「フォーチュン!? PMCの!」
バシーラー・カラコルム
「バカつったな!後で覚えてな!」
エーリカ・エーデルバッハ
「シュウイチ、通信の相手は敵じゃないわ。それをわかって?」
眞金シュウイチ
「んなことは分かってんだよ!どこまでアホだ、俺は!」
GM
行動値6 スニタのメインプロセス
スニタ・ネルヴァル
行動放棄します
スニタ・ネルヴァル
たぶんG-ラピュセルに向かって走ってます
一言だけセリフいいますね
GM
いいんだ
スニタ・ネルヴァル
「ば、爆発…!? シュウイチくん、エーリカさん、ワッキくん…!
どうかみんな無事でいて…!」
スニタ・ネルヴァル
以上です
GM
行動値5 ラングラーのメインプロセス
ラングラー
「やってやる。いくら装甲が厚くたって」
ラングラー
ブーモ・マシンガン 射程:1~2 範囲:範囲1(選択)
ラングラー
2D6+6 射撃 対象はPC1 (2D6+6) > 11[5,6]+6 > 17
眞金シュウイチ
2d+7>=17 (2D6+7>=17[12,2]) > 10[4,6]+7 > 17 > 成功
エーリカ・エーデルバッハ
「右よ!」
眞金シュウイチ
避けました
眞金シュウイチ
「耳元で怒鳴るな!」
GM
エーリカは隣から操縦桿を奪うようにして、敵の攻撃を間一髪に回避してみせた。
エーリカ・エーデルバッハ
「躱した? なら、あとはあのミーレスを叩いて! やるのよ、シュウイチ!」
GM
全員行動したのでクリンナップ
GM
特になさそうなので、そのまま第二ラウンドのセットアップ。
やはりエネミーはありません。
ミランダ
セットなし!
スニタ・ネルヴァル
なし!
眞金シュウイチ
ないです
チアキ・サトナカ
攻撃誘導ありますけど私いま自分の機体に乗ってないのでパスでお願いします。
バシーラー・カラコルム
セットアップなし
GM
行動値22 ミランダのメインプロセス
ミランダ
待機からの放棄予定 おじさんを艦にとどけましょ
シモン・キーン
「グラウフローレン、戻ります」
ミランダ
「降りた?ならそのまま行くよ!」
チアキ・サトナカ
「かたじけない、武運を!」
バシーラー・カラコルム
「待ちなお嬢ちゃん。あの敵はアイツに任せな」
シモン・キーン
「艦長!?」
ミランダ
「…にしてもフォローの準備はいるでしょ?」
バシーラー・カラコルム
「…それもそうさね。艦の近くで待機だ」
ミランダ
「了解!」
GM
行動値19 シュウイチのメインプロセス
眞金シュウイチ
ではC4へ移動
ラングラー
「来る!?」
眞金シュウイチ
そのままさっきと同じく白兵攻撃
眞金シュウイチ
2d+14 (2D6+14) > 8[3,5]+14 > 22
眞金シュウイチ
8が出たので《サブパイロット》を使わせてもらいましょうか
眞金シュウイチ
出目が+1されてクリティカルです
眞金シュウイチ
あとは敵が6ゾロしないよう祈る
エーリカ・エーデルバッハ
「シュウイチ、今っ!」
特技:サブパイロット
眞金シュウイチ
「爆発するなよ、このおおおっ…!」
ラングラー
2D6+4 回避 (2D6+4) > 6[2,4]+4 > 10
眞金シュウイチ
よし
眞金シュウイチ
21+6d6 斬属性、防御修正無視 (21+6D6) > 21+16[1,1,1,3,5,5] > 37
眞金シュウイチ
出目がひどい
ラングラー
「うわあーっ」 撃破
眞金シュウイチ
このカットインだと爆発してない?大丈夫?
GM
G-ケルキオンは、向かってくるミーレスのコックピットを、一点集中して貫いてみせた。
エーリカ・エーデルバッハ
「うっ……」
GM
エーリカの額を、冷や汗が滴り落ちる。
眞金シュウイチ
「くそっ、気分悪りぃ…。だが、爆発はさせなかったぞ…!」真っ直ぐ突き刺さったブレードを引き抜く
エーリカ・エーデルバッハ
「倒した……ミーレスを、2機も」
GM
敵が全滅したので、ステージクリア。
ブレイクポイントも獲得しました。
眞金シュウイチ
敵の増援はありますか?
GM
G-ケルキオンは残心を取り、そのままコロニー7の大地に立っていた。
GM
もうありません、第一話の戦闘は終わりました。
エーリカ・エーデルバッハ
「シュウイチ、あなた……リンゲージの才能があったのね、本当に」
眞金シュウイチ
了解です
眞金シュウイチ
「そうみたいだな…恐れ入ったか?お嬢様」
エーリカ・エーデルバッハ
「お嬢様はよして。友達でしょ、私たち」
額をぬぐいながら
眞金シュウイチ
「あー、はいはい。光栄ですよ、素晴らしいお友達がいてさ」
エーリカ・エーデルバッハ
「こういうときくらい、素直になりなさいよ」
眞金シュウイチ
「素直だろうが。さてどうすっか…あっちの戦艦に拾ってもらうか?ワッキとスニタも、無事ならいいが…」
GM
しかし、彼らの安堵は束の間だった。
エーリカ・エーデルバッハ
「船の方から灰色のマシンが……あれは、ガンボイ!?」
GM
立ちつくすG-ケルキオンの目の前まで、グラウフローレンがやってきたのであった。
ミランダ
「とりあえず…ついてきてもらった方がいいかな」
バシーラー・カラコルム
「ああ。いろいろ事情も聞きたいからね。エスコートは任せるよ」
シモン・キーン
「ミランダ、接触できるか?」
ミランダ
「というわけで艦までついてきてもらえるかな」
GM
グラウフローレンがそっとG-ケルキオンに触れてみる。
エーリカ・エーデルバッハ
「これが、お肌の触れ合い通信ってやつね。でも、この声って女の子じゃない」
眞金シュウイチ
「まあ、仕方ねえな。このまま降りるわけにもとんずらするわけにもいかねえし…」
エーリカ・エーデルバッハ
「行くの、フォーチュンに?」
ミランダ
「まぁ悪いようにはしないよ」
眞金シュウイチ
「他に行き先があるなら教えてほしいね…。おい、案内してくれ」
エーリカ・エーデルバッハ
「PMCのフォーチュンの方……ご厚意、感謝します。こちらはトミノリア学園の学生です」
シモン・キーン
「艦長……今、学生って!?」
グラウフローレンの接触回線の会話が、ビクトリーのメーン・ブリッジにも聞こえていた。
ミランダ
「無茶を…そういう状況だったろうけど」
バシーラー・カラコルム
「最近の学生はテロリスト相手に切った張ったできるってのかい。そりゃすごい」
バシーラー・カラコルム
「ま、軍人だろうが民間人だろうが艦に来てもらうのが先さ」
シモン・キーン
「了解しました。ミランダ、その所属不明機は回収するんだ」
ミランダ
「どっちにしろ落ち着けるところまでね」
眞金シュウイチ
「俺もこのまま長話したくねえしな…。こいつのせいで狭くて仕方ない」
エーリカ・エーデルバッハ
「ちょっと、これでもダイエット中なのよ?」
いやがらせのように、シュウイチの方に体を預ける。
眞金シュウイチ
「応援するよ、もうちょっと頑張ってくれ。俺のためにもな」
エーリカ・エーデルバッハ
「ふぅん。みてなさい」
GM
その様子をガーディアンで眺めていた、スニタは母親からの命令を思い出していた。
トクレグ・ネルヴァル
──スニタ、もしもコロニーのガンボイが動き出してしまったときは……ついていきなさい。大丈夫、お母さんの会社から派遣されたっていえば乗り込めるはずよ。
スニタ・ネルヴァル
(…あの戦艦に、あたしも乗り込まなきゃ…!)
GM
そうして、G-ラピュセルもビクトリーの方へと向かっていったのだった。
GM
GM
フォーチュンのビクトリーのメーン・ブリッジは異様な状態になっていた。
GM
学生を語る少年少女が3人も揃っているからだった。
エーリカ・エーデルバッハ
「スニタ!? あなた、どうして」
スニタ・ネルヴァル
「エ…エーリカさん、それにシュウイチさん!?
みんな無事だったんですか!?」
眞金シュウイチ
「まあ無事っちゃ無事だな…。ワッキは?俺たちの方に来なかったってことは一緒にいたんじゃないのか?」
スニタ・ネルヴァル
「ワッキさんは…ごめんなさい、あたしには分からないです…。
あたし、無我夢中で…その…あの場から逃げ出しちゃって…」
シモン・キーン
「君たち、ここは社会科見学じゃないんだぞ!」
咳払いをする。
眞金シュウイチ
「そうか…まあスニタが面倒みることでもない。どっかに逃げ込んでりゃいいんだが…」
ミランダ
「見学できるような状況のがいいんだけどねぇ」
スニタ・ネルヴァル
「あの、えっと…この艦の方でしょうか?
あたし、ユピテル開発公社から派遣されたスニタ・ネルヴァルと申します」
チアキ・サトナカ
(もう一人いた学生…?そういえばコロニー外壁に穴が空いた時に人が…)
シモン・キーン
「ヴェッセーラ重工のグループの、お嬢さんが?」
スニタに目線を向けて。
バシーラー・カラコルム
「私はフォーチュン所属艦ビクトリーの艦長、バシーラー・カラコルムだ。状況が状況だからいろいろ聞かせてもらうけど…」
眞金シュウイチ
「つーか、スニタはリンケージだったのか…。驚いたな」
眞金シュウイチ
「あー、トミノリアの学生の眞金シュウイチ。こいつに乗ったのは行きがかり上、たまたま」
バシーラー・カラコルム
「…公社からの派遣? 身分は確認できるか? シモン・キーン」
シモン・キーン
「はい、どうやら推薦状が届いているようです。艦長」
スニタ・ネルヴァル
「木星の厳しい環境では色んな作業をするのにガーディアンやミーレスが使われていて…
それをちょっと手伝ってたんだ」
スニタ・ネルヴァル
「たぶん、あたしのお母さん…トクレグ・ネルヴァルの名前が書かれていると思います」
シモン・キーン
「あります、確かに」
電子書面の最後の署名欄を確認した。
バシーラー・カラコルム
「なるほど、なら信頼していいな。スニタ・ネルヴァル、君の協力を歓迎しよう」
バシーラー・カラコルム
「……で、こっちは全くの民間人だと」シュウイチとエーリカの方を見る
スニタ・ネルヴァル
「あ、ありがとうございます…!」
シモン・キーン
「学生を登用して……そうか、インターンってやつか」
GM
スニタの母であるトクレグは、ここまで事前に仕込んでいたのである。
眞金シュウイチ
「そういうこった。勝手に動かしたのは悪かったが、こっちも生きるか死ぬかだったんだ」
チアキ・サトナカ
「ははは、フォーチュンは軍とは違い民間組織ですからね。インターンでも良いでしょう」
エーリカ・エーデルバッハ
「まって、シュウイチ。説明は私が」
スニタ・ネルヴァル
「インターン…? えっと、はい…そうだと思います」
眞金シュウイチ
「信用ねえな…。あいよ、よろしく」
バシーラー・カラコルム
「へえ…説明ってのを聞こうか」
GM
エーリカは自らがトミノリアの学生であり、ヴェッセーラ重工の常務の娘であり、そして事の成り行きを説明した。
エーリカ・エーデルバッハ
「あのガーディアンが新型のガンボイだっていうのなら、これはタブー破りだと思います」
シモン・キーン
「まさか、本当にコロニーで新型を……」
バシーラー・カラコルム
(まったく。秘密に開発するんならちゃんと見つからずにやれってんだよ)
エーリカ・エーデルバッハ
「だから、失礼を承知の上で……お願いがあります。私を、コロニー6へ連れて行ってください」
エーリカ・エーデルバッハ
「父に……エーデルバッハ常務に、会ってみたいと……思います」
バシーラー・カラコルム
「…父君に話をしてどうしたいと?」
エーリカ・エーデルバッハ
「娘の住むコロニーで新しいガンボイを作った意味を、聞いてみたいと」
バシーラー・カラコルム
「…本来なら軍事機密を見たアンタたちは有無を言わさず監禁するんだけどねえ」
シモン・キーン
「しかし、艦長。あのケルキオンというガーディアンは、存在を明るみにすれば、これは国際問題ですよ」
バシーラー・カラコルム
「それじゃこうか?いまこの場であの機体…ケルキオンを完全破壊して『全くなかったこと』にするかい?」
ミランダ
「つっても仮面の方にゃバレてるだろうしね…」
シモン・キーン
「迂闊に通信で報告をすれば傍受される可能性だってあります」
シモン・キーン
「だから、このまま我々は単独で動くしかありませんよ。コロニー6にはうちの宇宙支部だってあります」
エーリカ・エーデルバッハ
「これで利害は一致したかしら?」
ミランダ
「うちのほうの親父殿がなにか言ってくるまで自由裁量っすわ」
バシーラー・カラコルム
「…言いくるめられた感じがするのは癪だけど、利害が一致ってのはその通りさ」
シモン・キーン
「そうです、ミランダの言う通りにコルネ議員の後ろ盾だってあるのですから……宇宙支部へ帰投して判断を仰ぐべきです。ケルキオンや彼らの処遇については」
バシーラー・カラコルム
「…これより本艦は支部判断を仰ぐべくコロニー6に向かう」
バシーラー・カラコルム
「それまで君たちは協力者としての立場を保障しよう」
眞金シュウイチ
「この流れよぉ…俺降ろさせてもらえねえやつだよな」
GM
その号令を仰ぎ、チアキは一抹の不安を伝える。ムーサー博士を殺害した、“紅の魔弾”がまだこの周囲に潜んでいることを。
バシーラー・カラコルム
「厄介な軍事機密を見ちまったんだ、諦めな」
チアキ・サトナカ
「ここから離れるなら早い方が良いでしょう。博士を殺した男がまだ近くにいる」
シモン・キーン
「大尉、それはまさか」
眞金シュウイチ
「バイトあんだけどなぁ。いや、この調子じゃ店の方もそれどころじゃねえか…」
バシーラー・カラコルム
「なに、コロニー6で事情がひと段落したら下船できるだろうよ。もちろん口外厳禁のうえでな」
エーリカ・エーデルバッハ
「学校も、これじゃあね」
不安げにシュウイチの方へと寄り添った。
眞金シュウイチ
「それまでは辛抱するしかねえか…」
バシーラー・カラコルム
「わかった。リンストル!操縦は任せる、コロニー6へ出発しな!」
シモン・キーン
「コロニーの搬入口は、デリケートなんだぞ」
操舵士の女性へと箴言
眞金シュウイチ
「…とりあえず、一回落ち着きたいんだがいいか?ずっと緊張しっぱなしでつかれてんだよ」エーリカの様子を横目でちらりと見て、そう提案する
バシーラー・カラコルム
「ああ。空いてる部屋を用意させよう」
バシーラー・カラコルム
「…それと、シュウイチだったね。さっきは爆発させずに上手く仕留めたね。よくやったよ」
眞金シュウイチ
「サンキュー、艦長さん」
ミランダ
「んじゃご案内しましょか」
眞金シュウイチ
「たまたまだ。機体も、想像してたよりは動かしやすかったしな」
エーリカ・エーデルバッハ
「あなた、さっきの。本当に、いえ、私たちよりも年下?」
案内係のミランダを目の当たりにして、驚く。
ミランダ
「そこには複雑な事情があるのだな…」
バシーラー・カラコルム
「新型は新兵でも操縦しやすいのかね?まあ、それはコロニー6についたら聞き取りされるだろうが…」
エーリカ・エーデルバッハ
「スニタもだけれど、子供たちがガーディアンを動かしてみせて、戦ってしまうのね……戦争って」
ぼそりと呟く
バシーラー・カラコルム
「そうそう、そんなことよりもだ」シュウイチに1発ゲンコツ食らわせようと殴りかかります。避けてもいいですし殴り返してもいいです
眞金シュウイチ
避けますか
眞金シュウイチ
殴り返しはしません
シモン・キーン
「か、艦長は!? それに、よけるのか貴様! 俺は、ぶたれたというのに」
バシーラー・カラコルム
「ふん、いい動きだ」
眞金シュウイチ
「何だよ急に!?」
バシーラー・カラコルム
「さっきバカって言っただろ。その分ぶん殴ろうとしただけだ」
眞金シュウイチ
「知らねえよ、あんたがどんだけボコボコにされてようが…」
バシーラー・カラコルム
「私は艦長だからね。これからこの艦でナマイキ言ったやつはゲンコツ飛ぶから注意しときな」
眞金シュウイチ
「言ったか…?敵になら言った気がするがあんたには言ってないような…」
エーリカ・エーデルバッハ
「すみません、私から謝ります。ほら、あなたも頭を下げる」
シュウイチの後頭部に手を回して
眞金シュウイチ
「まあ、もし言ってたらすいませんでした。必死だったから言葉が選べなかったんで」
眞金シュウイチ
「頭を掴むな!てめえは俺の姉貴かなんかか…!」
バシーラー・カラコルム
「いや、謝罪は不要だ。こっちのゲンコツが空ぶったからな、それでチャラさ」
バシーラー・カラコルム
「…にしても、アンタたち仲いいけど付き合ってるのかい?」
スニタ・ネルヴァル
「つ、付き合って…? そうなんですか…!?」
エーリカ・エーデルバッハ
「冗談じゃないわ。キスだってまだよ」
眞金シュウイチ
「冗談じゃねえな。手だって繋いだことねえぞ」
スニタ・ネルヴァル
「…ま、まだってことはゆくゆくは…!?」
シモン・キーン
「青春を司っているんじゃないよ、お二人!」
同時タイミングでの発言へ突っ込む
眞金シュウイチ
「なんなんだよさっきから、あんたのテンションはさ…」
バシーラー・カラコルム
「まあ、邪魔して悪かった。あとは自由に休んでくれ」
エーリカ・エーデルバッハ
「ほら、スニタも行くわよ。もう、余計な恥をかいたじゃない」
スニタ・ネルヴァル
「…あっ、エーリカさん! 追いていかないでください~!」
眞金シュウイチ
「そうさせてもらうよ。恥はこっちのセリフだ、ったく!」
GM
子供たちがメーン・ブリッジを後にしていく。
スニタ・ネルヴァル
(…あの新型の情報、間近にいるうちに少しでも集めなきゃ…)
GM
そして、残されたのは艦長やチアキといった大人たちになる。
シモン・キーン
「……仕掛けてくると思います?」
チアキの方に目線を配る。
チアキ・サトナカ
「既に仕掛けられたと考えるべきだろう。先程のミーレスはその尖兵だと考えたほうが良い」
バシーラー・カラコルム
「私だって敵の側なら当然第二第三と襲撃を考えるさ」
シモン・キーン
「ランヌ・ルーフェブル……”紅の魔弾”と呼ばれたヴォルフの撃墜王にして、スターゲイザーと噂される男」
シモン・キーン
「それを相手に、やれるのでしょうか? 我々は」
チアキ・サトナカ
「やれるかではない、やらなければならないのだ」
バシーラー・カラコルム
「戦力としてはスニタが増えたのは大きいね。ガーディアンは1機でも多い方が嬉しい状況だ」
チアキ・サトナカ
「あの子を戦力として数えるのですか、艦長」
バシーラー・カラコルム
「こっちは正規のルートで来た戦力だからね、数えられないと困る」
リファイン・リンストル
「私はお子さまが戦いに首を突っ込むのは反対ね。
下手に頼りにして脱走でもされたりしちゃたまんないわ」
シモン・キーン
「彼らが逃げ出すとでも? G-ケルキオンとともに?」
チアキ・サトナカ
「艦長の意向だ。私はそれに従う」
リファイン・リンストル
「ろくに訓練も受けてない子供でしょ?
子供なんて、気まぐれでやりたいように振る舞うもんよ」
シモン・キーン
「しかし、彼は訓練もなしにミーレスを2機もやってみせたんだ。スニタというお嬢さんともども、使える戦力であるという艦長の判断は間違っていないさ」
バシーラー・カラコルム
「…いや、シモン・キーン。スニタと違って、シュウイチのほうはさっきの戦果があっても、あくまで民間人だ」
シモン・キーン
「ですが、大尉が博士から聞いた話しが本当ならば……あのケルキオンは、対スターゲイザーを前提にしたマシンなんですよ?」
リファイン・リンストル
「ま、艦長の判断には従うけどさ。
戦いは私らプロに任せときゃいいのよ。
お子さまが出る幕じゃないわ」
バシーラー・カラコルム
「あいつとケルキオンは極力出さずに済ませたい。 …ま、もちろん艦が危険なら戦わせるさ」
バシーラー・カラコルム
「民間人が戦わずに済むなら、それに越したことはないさ」
シモン・キーン
「了解しました。小官も、艦長の意向に従います」
チアキ・サトナカ
「…ただ、事態は既に我々だけの問題ではない、子どもたちを巻き込んでしまった以上、犠牲は決して出せない。厳しい戦いになることは覚悟が必要だ」
リファイン・リンストル
(条約違反の新型機に社長のご令嬢、曰く付きの古参兵にお可愛らしい強化人間…。
ふふん、面白くなってきたじゃない)
シモン・キーン
「覚悟、ですか……大尉」
チアキ・サトナカ
「私は、軍人としての責務を果たす。つまり民間人を守ることだと考えている」
チアキ・サトナカ
「艦に民間人を乗せた意味、良く考えることだ。シモン君」
シモン・キーン
「は、はいっ……! 肝に銘じておきます」
GM
バシーラーが出撃させていたヴァレット隊が事故現場の調査を終えて、帰還をしてくる。
これでビクトリーはコロニー7を発つことができるだろう。
バシーラー・カラコルム
「艦載部隊の回収は済ませたね。なら、ビクトリー発進せよ」
シモン・キーン
「船を傷つけるなよ、リファイン」
リファイン・リンストル
「了解! ビクトリー、発進!」
リファイン・リンストル
「ふふん、言ってくれるじゃないのさ。
私の操舵技術、舐めてもらっちゃ困るのよね!」
GM
こうして、フォーチュンは新型ガンボイと子供たちを乗せてコロニー6へと向かう旅路に出たのだった。
ランヌ・ルーフェブル
「過ちは、繰り返される。それが運命(さだめ)なのだな」
GM
ヴォルフ公国の母艦のデッキから、コロニー7を見やるランヌ。
GM
GM
コロニー7を脱出するフォーチュンを待ち受けていたランヌは、ついに"紅の魔弾"の本領を発揮してG-ケルキオンに迫る。
それはシュウイチにとってもG-ケルキオンにとっても初めて体験する恐ろしい戦いであった。
機甲騎士メタリックガーディアン
次回 「紅の魔弾」
君は生き延びることができるか?
GM