朝。青年が庭の草刈りをしていた。汗を拭いながら、手鎌を振るう。その背後から、いつの間にか庭に入り込んだたぬきが話し掛けてきた。「今日も暑くなるし…」驚いた青年は手を止めてたぬきを見つめる。「塩分補給が大事だし…」たぬきが股間をまさぐり、何かを取り出す。「塩飴あげるし…」ヌラついた塩飴。青年は頷き、鎌を錆びついた斧に持ち替え、一気に振り下ろした。刃がたぬきの鼻の下あたりまでめり込む。「タヌス!」たぬきの絶叫がこだました。